脂性肌(オイリー肌)とは?4つの肌タイプを解説
肌のタイプは、脂性肌を含めて主に4種類に分けることができます。まずはそれぞれにどのような違いがあるのか、特徴を見ていきましょう。
脂性肌(オイリー肌)
皮脂も水分も多い肌タイプです。うるおいがあり、乾燥しにくい一方で、皮脂が活発に分泌されているため、次のような症状に悩まされがちです。
- テカリ
- ベタつき
- ニキビ
- 毛穴の詰まり
- 毛穴の目立ち
- メイク崩れ
混合肌(インナードライ)
脂性肌と乾燥肌が混在している肌タイプです。頬や顎などのUゾーンは水分が不足しがちな一方で、おでこや鼻などのTゾーンの皮脂の分泌が多いため、次のような症状に悩まされがちです。
- Tゾーンがテカったりベタついたりしやすい
- Uゾーンにつっぱりやひりつきを感じやすい
インナードライは隠れ脂性肌とも呼ばれ、ベースに乾燥があり、その乾燥を補うために皮脂が過剰に分泌されているケースが多いです。
なお、脂性肌(オイリー肌)と混合肌(インナードライ)は共通点も多く、「自分が脂性肌なのか混合肌なのかわからない」という方も多いかもしれません。しかし、混合肌は皮脂でベタつきやすいのに、乾燥による赤みやカサカサなども多い傾向があります。一方の脂性肌は、皮脂によるテカリやベタつきが多く、乾燥に悩まされることはほとんどないのが特徴です。
乾燥肌(ドライスキン)
皮脂も水分も不足している肌タイプです。うるおいが足りないためにバリア機能が低下して刺激を受けやすいことから、さまざまな肌悩みを引き起こします。代表的なのは次のような症状です。
- つっぱりを感じやすい
- 肌が赤くなりやすい
- 肌荒れしやすい
- 乾燥小じわが多い
- 粉をふいたようにカサカサする
普通肌
皮脂量も水分量も理想的な肌タイプです。毛穴が目立ったりニキビができたりすることも少なく、肌トラブルはほとんどありません。また、キメが整っていて適度なツヤもあるため、メイクものりやすいでしょう。
脂性肌(オイリー肌)の原因
脂性肌は皮脂が過剰に分泌されている状態ですが、皮脂が必要以上に分泌されている原因には、さまざまなものが考えられます。考えられる原因は以下の通りです。
遺伝
遺伝的に皮脂の分泌が多く、水分量が少ない方は脂性肌になりやすいです。しかし、肌タイプは遺伝だけによって決まるものではなく、生活スタイルやスキンケアなどの影響も大きく受けます。生まれつき脂性肌だから、とあきらめる前に、スキンケアを見直してみましょう。
間違ったスキンケアをしている
毎日のスキンケアが、脂性肌の原因となっている場合もあります。たとえば、皮脂で顔がテカリやすいからと保湿ケアをおろそかにしてしまうと、肌のバリア機能の低下や乾燥が生じ、さらに皮脂の分泌が活発になってしまうリスクがあります。
食事
肌は食事から摂った栄養素で作られます。甘い物や脂っこいものなど、好きなものばかり食べていたりして栄養が偏ってしまうと、皮脂の分泌が活発になり、脂性肌に傾いてしまうことがあります。
糖質や油分の多い食事などは、皮脂量を増やすもとです。日ごろから次のような栄養素を摂取するよう心がけましょう。
- ビタミンA:肌の新陳代謝を助ける
- ビタミンB1:皮脂の分泌を整える
- ビタミンB2:皮膚の細胞を再生し、粘膜を保護する
- ビタミンB6:皮膚のバリア機能を高めて肌荒れを防ぐ
- ビタミンC:過剰な皮脂の分泌を抑える
ホルモンバランスの崩れ
ホルモンバランスが乱れると、皮脂が過剰に分泌されやすくなります。とくに、ストレス、睡眠不足はホルモンバランスが崩れる原因として知られています。
具体的には、ストレスは自律神経を乱し、皮脂分泌につながる交感神経を活発にします。睡眠不足は、睡眠中に分泌されるはずの成長ホルモンの分泌を妨げるため、肌の修復や生まれ変わりに支障が生じ、皮脂バランスが崩れやすくなります。
また、女性は月経周期によってもホルモンバランスが大きく変わります。生理前にニキビができやすくなる、という経験がある女性は多いと思いますが、それは皮脂の分泌を活発にするプロゲステロンの量が増えるからです。
喫煙
喫煙をすると、ビタミンCを大量に消費することがわかっています。ビタミンCには肌の皮脂バランスを整える役割があるため、消費されると皮脂バランスが崩れやすくなってしまいます。また、タバコの煙が肌に触れると、害となる煙から肌を守るために皮脂が分泌されることもあります。
アルコール
アルコールは毛細血管を拡張する働きがあります。血管が広がることで皮脂線が刺激され、皮脂を過剰に分泌させるもととなるのです。
脂性肌(オイリー肌)のスキンケア時の注意点
毎日「肌のために」と思ってやっていることが、実は逆効果ということもあるので、スキンケアを見直してみましょう。ここでは、脂性肌の人が気をつけるべきスキンケアのポイントを解説します。
ゴシゴシと擦って洗わない
脂性肌の方は、皮脂をきれいに洗い落とそうとゴシゴシこすりがちです。しかし肌に摩擦を与えると、バリア機能が低下するばかりでなく、さらなる皮脂の分泌をまねくこともあります。
そのため、洗顔時は力を入れずに、指の腹を使ってやさしく洗うようにしましょう。このとき、しっかりと泡立てた洗顔料を肌にのせ、指の腹が肌に直接触れないようクルクルとマッサージをすると摩擦を軽減しつつも、汚れを取り除くことができます。
熱いお湯を使わない
皮脂を落とすには熱いお湯で洗うのが効果的だと思うかもしれませんが、皮脂を落としすぎると乾燥につながり、かえって皮脂の過剰分泌をまねいてしまう可能性があります。
洗顔に理想なのは、体温よりやや低めのぬるま湯です。洗浄成分が肌に残らないよう、しっかりと丁寧にすすぐことを心がけてください。
洗顔は3回以上行わない
皮脂によるベタつきが気になって、一日に何度も洗顔をしてしまう、という方もいるかもしれませんが、洗顔は朝晩だけでじゅうぶんです。それ以上に洗顔をすると、皮脂が落ちすぎて乾燥することから、さらに皮脂の分泌を活発にしてしまうリスクがあります。皮脂によるベタつきやテカリが気になっても、洗顔のし過ぎには注意しましょう。
不要な皮脂をしっかり落とす
日中メイクをしている方は、メイク汚れをしっかりと落とすことも大切です。クレンジングを使わずにメイクオフすると、毛穴に汚れや皮脂が詰まったままになって、ニキビや肌荒れを引き起こすこともあります。
ただし、クレンジングは長時間肌にのせていると、肌に必要なうるおいを奪ってかえって肌を傷めてしまうリスクもあります。クレンジングを行う際は、短時間で肌をこすらず、やさしい力で洗うことを心がけてください。
保湿ケアを行う
脂性肌は、油分も水分も多い状態です。しかし、皮脂でベタつくからと保湿ケアを怠ると、洗顔などで減った水分を補給できなくなって、皮膚が乾燥してしまいます。その乾燥を補うために皮脂が過剰に分泌されやすくなるため、脂性肌の人でも化粧水などで保湿ケアを行うことは欠かせません。
ベタつきが気になるようなら、サッパリと使えるタイプの化粧品を選ぶとよいでしょう。
油分の多いアイテムの使用を控える
脂性肌の方はもともと肌の油分が多いので、スキンケア化粧品に配合されている油分がニキビや毛穴詰まりなどの肌トラブルを引き起こすこともあります。なるべく油分が含まれていないオイルフリーの化粧品を使うのがおすすめです。
また、化粧品選びの際には、アルコールにも注意したいところです。アルコールは品質保持やサッパリとした使用感に役立ちますが、揮発性があるため、蒸発するときに肌の水分を奪う性質があります。成分欄などを確認し、アルコールが配合されていないものを選びましょう。
紫外線対策を行う
紫外線には肌の水分量を低下させる作用があります。また、皮脂を酸化させたり、毛穴の詰まりの原因になったりすることもあります。日ごろから日焼け止めなどで紫外線対策をし、肌を紫外線から守る習慣をつけましょう。こまめに塗りなおしたり、日傘や帽子などを併用するのも効果的ですよ。
なお、紫外線は日差しの強い夏には意識されやすいのですが、実は曇っている日や冬でも紫外線は降り注いでいます。紫外線対策は夏だけにするのではなく、一年を通して忘れないようにしましょう。
脂性肌(オイリー肌)向けスキンケア用品の選び方
最後に、脂性肌の人におすすめのスキンケア用品の選び方を紹介します。
保湿に重点をおいているものを選ぶ
ベタつきがちな脂性肌でも、保湿は欠かせません。洗顔後などに乾燥を放置していると、バリア機能が低下してさらに皮脂が過剰に分泌されやすくなります。肌に水分を与え、うるおいを守るために、十分な保湿ケアをしましょう。
保湿におすすめの成分は次のようなものです。
- セラミド
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- アミノ酸
- エラスチン
- グリセリン
- スクワラン
など
皮脂の分泌量をコントロールできる成分が入ったものを選ぶ
スキンケア化粧品には、皮脂の分泌をコントロールする成分が配合されたものもあります。脂性肌の方は、ふとしたことで皮脂の分泌が活発になりがちです。次のような皮脂の過剰分泌を抑える作用がある成分が配合されている化粧品が頼りになるでしょう。
- ビタミンC
- ビタミンA(レチノール)
- アゼライン酸
- ナイアシンアミド
- β-グリチルレチン酸
- ビタミンB6
- 塩酸ピリドキシン
など
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