ビタミンEの効果とは?摂取量・取り入れ方も詳しく解説!

ビタミンEは、抗酸化作用があることで知られている栄養素です。トコフェロールという名前も持っていて、「こどもを産む力(toco)を与える(phero)、水酸基をもつ化合物(ol)」という意味があります。これは、かつて、不妊のネズミを用いた実験によってビタミンEが発見され、抗不妊因子だとわかったことからついた名前です。

では、ビタミンEは、美容や健康においてどのような効果があるのでしょうか?摂取量や取り入れ方とともに解説します。

ビタミンEの効果とは?

ビタミンEには抗酸化作用があります。人間は酸素を使ってエネルギーを作っており、同時に体内では活性酸素が生じています。活性酸素は細胞を傷つけるなどして、肌や体の老化や病気などにつながるものです。この、活性酸素による酸化を抑える作用を抗酸化作用と言います。簡単に言えば、体の錆つきを防いでくれるのです。

さらに、ビタミンEにはシミに対する効果も期待できます。そのほかにも、細胞膜を正常に保ったり、赤血球の破壊を防いだり、生殖を正常に保ったりするなど、体にとって非常に重要な働きをしています。詳しく見ていきましょう。

シミ改善

ビタミンEは、体内の血流を改善し、肌のターンオーバーを促し、シミ、そばかす、色素沈着などを改善する効果が期待できます。

細胞の酸化はシミのほかに、しわ、たるみなどの原因にもなりますが、ビタミンEの抗酸化作用によって、肌の老化防止につながり、さまざまな肌トラブルの予防・改善効果が期待できます。

肌のバリア機能を整える

ビタミンEが肌のバリア機能を整えることで、紫外線や、外からの刺激に強くなります。また、過度な水分蒸発が予防でき、肌のうるおいを守る効果も期待できます。

生活習慣病予防

ビタミンEには、以下のような健康への効果も期待できます。

  • 血圧を下げる
  • 悪玉コレステロールを減少させる
  • 血管を健康に保ち、動脈硬化(動脈が硬くなり、結果として心血管疾患などの原因となる)や血栓予防

つまり、高血圧や脂質異常症といった生活習慣病の予防につながります。生活習慣病は動脈硬化にも発展し、命にかかわる病気を発症することもあるものです。

ビタミンEの1日の摂取量

厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ビタミンEの1日の摂取目安量と耐容上限量は、以下のようになっています。

男性女性
目安量(mg)耐容上限量(mg)目安量(mg)耐容上限量(mg)
18~29歳6.08505.0650
30~49歳6.09005.5700
50~64歳7.08506.0700
65~74歳7.08506.5650
75歳以上6.57506.5650

なお、授乳中は年齢にかかわらず1日7.5mgが目安とされています。

(参考)

日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

ビタミンEが不足するとどうなる?

ビタミンEが不足すると、神経や筋肉、血管に関する症状が出て、血行不良、冷え症、頭痛、肩こり、手足のしびれなどが生じることがあります。コレステロールが酸化しやすくなり、動脈硬化の原因にもなります。

また、美容においては、抗酸化力が低下して紫外線などの刺激に弱くなり、シミやしわができやすくなります。

そのほかに、以下のような症状が出ることもあります。

  • 月経不順
  • 更年期障害
  • 溶血性貧血(赤血球が破壊されることで生じる貧血)
  • 眼の障害
  • 筋力低下
  • 神経障害
  • 不妊症など

ただし、ビタミンEはさまざまな食べ物に含まれているので、過度に不足することはあまりありません。そこまで心配しなくてもよいでしょう。

ビタミンEが不足しやすい人

以下のような方は、ビタミンEが不足しやすいです。

  • 朝食を食べない人
  • 偏食の人
  • ダイエット中の(食事制限している)人など

つまり、ビタミンEをしっかり摂るには、きちんと食事をとることが大事だということです。

ビタミンEを摂りすぎるとどうなる?

ビタミンEが過剰になると、血が止まりにくくなることがあります。さらに、過剰摂取が長期間続くと、軽度の肝障害が生じることがあります。

ただ、ビタミンDは体内に蓄積されにくく、摂取した量の大半が便として排出されるため、過剰摂取が問題になることはほとんどありません。用量を超えてサプリメントなどを摂ると、過剰摂取になる恐れがあるため、注意しましょう。

ビタミンEの取り入れ方

ビタミンEを取り入れたい場合は、ビタミンEを多く含む食べ物を食べたり、サプリメントを活用したりしましょう。詳しくは以下の通りです。

ビタミンEを多く含む食品をとる

ビタミンEを多く含む食品には以下のようなものがあります。

食品100gあたりの含有量
アーモンド30mg
落花生11mg
オリーブオイル7.4mg
うなぎ(生)7.4mg
たらこ7.1mg
もろへいや6.5mg
かぼちゃ(生)4.9mg
赤ピーマン4.3mg
しそ3.9mg
豆乳2.2mg

なお、ビタミンEは光に弱いので、食材は暗いところで保存しましょう。

また、ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、油に溶ける性質があります。そのため、油で炒めたり、ドレッシングをかけて食べたりすると、吸収率がよくなります。オリーブオイルやヒマワリ油はビタミンEの含有量も多いです。

そして、ビタミンEは酸化しやすいので、新鮮なうちに食べるのがおすすめ。同じく抗酸化作用が期待できるビタミンB2、ビタミンC、βカロテン、セレンなども一緒に摂ることで、さらなる抗酸化力アップが期待されます。ビタミンCは、酸化されたビタミンEを元に戻す働きもあります。

それぞれを多く含む食べ物は以下の通りです。

  • ビタミンB2:レバー、のりなど
  • ビタミンC:青汁(ケール)、ピーマン、レモン、のりなど
  • βカロテン:のり、にんじんなど
  • セレン:レバー、あん肝、まぐろなど

サプリメントを使う

忙しくて栄養バランスに気を遣った料理をつくる時間がなかなかとれないという方も多いでしょう。そんな方は、補助的にサプリメントを使うのもおすすめです。

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※自由診療 
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

参考文献

  1. 厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)