生理(月経)中に下痢になる原因とは?対処法・予防法・受診の目安を解説

「生理になるたびにお腹がゆるくなって、仕事や外出が不安」「生理前は便秘なのに、生理が始まると急に下痢になるのはなぜ?」と感じている方もいるのではないでしょうか。
生理中の下痢は多くの女性が経験している身近な不調ですが、「体質だから仕方ない」と諦めて毎月我慢し続けている方も多いとされています。
生理中の下痢は、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが腸にも作用し、腸の動きが活発になることで起こると考えられています[1]。
一方で、ホルモン変動やストレスも影響しますが、症状が強い場合は月経困難症や子宮内膜症などが隠れていることもあります[2]。
この記事では、生理中の下痢が起こる原因・生理周期と腸の関係・今すぐできる対処法・予防法・婦人科や内科への受診が必要なケースについてわかりやすく解説します。
生理中の下痢に悩んでいる方は、ぜひ最後までお読みください。
※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

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生理中に下痢になる3つの原因

「生理のたびに下痢になるのは体質だから仕方ない」と思っていませんか。

生理中の下痢には体の中で起きているはっきりした変化が関係しており、原因を知ることが対処のきっかけになります。

生理中に下痢が起こる主な原因は、以下の3つです。

  • プロスタグランジンが腸管を収縮させる
  • 黄体ホルモンの急減によりホルモンバランスが変動し、腸の動きが乱れる
  • ストレス・自律神経の乱れにより腸が過敏になる

ここでは、生理中に下痢が起こる代表的な3つの原因について詳しく解説します。

プロスタグランジンが腸管を収縮させるため

プロスタグランジンは、月経時に子宮内膜で産生される生理活性物質です[1]

プロスタグランジンは生理の際に子宮内膜で産生される生理活性物質で、子宮を収縮させて経血を体外へ排出する役割を持っています[1]

一方で、プロスタグランジンは腸にも作用して腸の動きを活発にするため、便が大腸を通過する時間が短くなり、水分が十分に吸収されないまま排出されて下痢が起こると考えられています[1]

プロスタグランジンの分泌量には個人差があり、多く分泌される方ほど腸の収縮が強まり下痢の症状が出やすくなります。

「生理のたびに腹痛と下痢がセットで来る」という経験をお持ちの方は、プロスタグランジンの分泌が強く影響している可能性があります。

生理が終わる頃にはプロスタグランジンの産生も減少するため、下痢も自然に改善していくことが一般的です。

ホルモンバランスの変動で腸の動きが乱れるため

生理周期に伴うホルモンバランスの変動も、腸の動きに直接影響します[3]

生理前(黄体期)には黄体ホルモン(プロゲステロン)が増加しますが、プロゲステロンには腸の収縮運動を抑える作用があるため、この時期は腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすい傾向があります[3]

生理が始まると黄体ホルモンの分泌が急激に減少し、腸の動きを抑える作用が弱まります。さらに、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが腸にも作用して腸管運動を活発にするため、便秘が改善したり、下痢に転じたりすることがあります。

「生理前は便秘気味なのに、生理が来た途端に下痢になる」という経験をお持ちの方は、女性ホルモンやプロスタグランジンの変動が腸の動きに影響している可能性があります。

生理周期による腸の変化は多くの方にみられる現象で、過度に心配する必要はありません。

ストレス・自律神経の乱れが腸を過敏にするため

生理中はホルモンバランスの変動により、精神的に不安定になりやすい時期でもあります。

ストレスや緊張が加わると自律神経のバランスが乱れ、腸の動きに異常をきたして下痢が起きやすくなると考えられています。

「仕事や学校で緊張する状況が重なるとき、生理中の下痢がとくにひどくなる気がする」という方は、ストレスが腸の過敏性を高めている可能性があります。

「下痢が続くかもしれない」という不安そのものがストレスとなり、さらに症状を悪化させる悪循環に陥ることも少なくありません。

生理中は無理なスケジュールを避け、意識的にリラックスできる時間を確保することが腸の状態を整えるうえで大切です。

生理周期と腸の関係「生理前は便秘・生理中は下痢」の仕組み

「毎月、生理前と生理中でお腹の状態が大きく変わる」という経験は、多くの女性に共通しています。

この変化は女性ホルモンが腸の動きに直接影響しているために起こります。

生理周期ごとに腸がどう変化するかを、以下の表に整理しました。

時期主に作用するホルモン・物質腸の状態あらわれやすい症状
生理前(黄体期)黄体ホルモン(プロゲステロン)増加[3]蠕動運動が抑制される便秘・お腹の張り
生理開始〜2日目黄体ホルモン急減+プロスタグランジン増加[1]抑制解除+収縮で過活動急な下痢・下腹部痛
生理後半プロスタグランジンが減少徐々に安定症状が落ち着いてくる
生理終了後ホルモン値が安定通常のリズムに戻る排便パターン正常化

生理周期ごとの変化を知っておくと、症状の予測と対策が立てやすくなります。

ここでは、生理前・生理開始時・生理後の腸の状態について詳しく解説します。

生理前(黄体期):プロゲステロンが腸の動きを抑えて便秘になる

排卵後から生理前の黄体期には、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が増加します。

黄体ホルモンには腸の蠕動(ぜんどう)運動を抑える作用があるため、この時期は腸の動きが鈍くなりがちです。その結果、便が大腸内に長くとどまり、水分が多く吸収されることで便が硬くなり、便秘になりやすくなります[3]

「生理1〜2週間前から、急に便秘がちになる」という経験は、黄体ホルモンの影響によるものです[3]

生理前の便秘は体の正常なホルモン変化の結果であり、とくに治療が必要な病気ではありませんが、食物繊維や水分の摂取を意識することで症状を和らげることが期待できます。

「生理が始まれば便秘が解消される」という変化も、黄体ホルモンの減少によるものであることを理解しておくと、毎月の体の変化に対して落ち着いて対応できるでしょう。

生理開始:プロスタグランジン増加で一気に下痢に転じる

生理が始まると黄体ホルモン(プロゲステロン)の低下によって腸の動きを抑える作用が弱まります。

それと同時に、プロスタグランジンが腸に作用することで、腸管の平滑筋の収縮が急激に活発になります[1]

黄体ホルモンによる抑制がなくなった腸にプロスタグランジンが加わることで、「便秘から下痢」への急な転換が起きやすい状態になります[1]

「毎月生理が来るたびに、お腹の状態がジェットコースターのように変わる」という感覚をお持ちの方は、ホルモン変化の影響を受けている可能性があります。

生理1〜2日目にプロスタグランジンの産生や作用が特に強くなる時期と考えられているため、この時期に下腹部痛が強くなり下痢が最もひどくなるケースが多いとされています[2]

生理後半〜終了後:症状が落ち着く経緯と残る場合の理解

生理後半に入るとプロスタグランジンの分泌が徐々に落ち着き、多くの場合は下痢の症状も改善していくことが一般的です。

生理が終わってしばらくすると腸の動きが安定し、排便パターンが通常のリズムに戻っていくことが期待できます。

ただし、プロスタグランジンの分泌が多い方や子宮内膜症などの疾患がある方は、下痢などの消化器症状が強くなるため、生理終了後も数日間は腸の収縮が続いて下痢や腹痛が残る可能性が考えられます。

「生理が終わってから1週間以上下痢が続いている」「生理と関係ない時期にも頻繁に下痢になる」という場合は、過敏性腸症候群(IBS)などの消化器疾患が関係している可能性があります。症状が続く場合は、内科や消化器内科への受診を検討しましょう。

毎月の症状の変化を記録しておくと、医師への相談の際に状態を正確に伝えやすくなるため、生理アプリや手帳を活用することをおすすめします。

今すぐできる対処法

「急に下痢になってしまったとき、何をすれば少し楽になるか知っておきたい」という方のために、今すぐ取り組める対処法を整理します。

完全に止めることは難しい場合もありますが、症状を和らげることは十分に期待できます。

ここでは、お腹を温める・水分補給・食事の選び方の3つの観点から解説します。

お腹を温めて腸の過収縮を和らげる

下腹部を温めることは、過剰な腸の収縮を和らげるうえで効果が期待できる方法のひとつです。

下腹部を温めることで腹部の緊張が和らぎ、月経痛やお腹の不快感の軽減が期待できます。ただし、暑い季節は無理にカイロなどを使用する必要はありません。体を冷やしすぎない程度に過ごすことを心がけましょう。

「生理中はお腹が痛くて冷たいものを飲みたくなる」という気持ちはわかりますが、冷たい飲み物や食べ物は腸への刺激を強めて症状を悪化させる可能性があるため、温かいものを選ぶことが大切です。

職場や外出先では、市販のカイロを下着の上から当てるだけでもお腹を温めることができます。

「お腹を温めると生理痛も少し楽になった」と感じる方も多く、体を温めることは下痢だけでなく生理中の全般的な不快感への対策にもなります。

腰を温めることも血流改善に役立つため、腹巻きや保温効果の高いインナーを活用することも選択肢のひとつといえるでしょう。

水分・電解質をこまめに補給する

下痢が続くと体内から水分と電解質が失われ、脱水状態になる可能性があります。

脱水を防ぐために、こまめな水分補給が欠かせません。

水だけでなく、ナトリウムやカリウムなどの電解質を含む経口補水液を活用することで、失われた水分と電解質を効率よく補えます。

「冷たい水をがぶ飲みする」と腸への刺激が強くなる可能性があるため、白湯や常温の水・経口補水液をゆっくり少量ずつ飲むことが望ましいです。

「下痢でトイレが近いから水分を控えよう」という判断は脱水を招くため、少量ずつでも継続的に水分を摂り続けることを意識してください。

カフェインを含む飲み物(コーヒー・緑茶・紅茶など)は腸を刺激して下痢を悪化させる可能性があるため、生理中はなるべく控えることをおすすめします。

消化のよい食事を選ぶ

下痢のときは腸への負担を減らすため、消化のよい食事を選ぶことが腸の回復を助けるでしょう。

生理中の下痢のときに取り入れたい食品・控えたい食品を、以下の表に整理しました。

取り入れたい食品控えたい食品
おかゆ・うどん揚げ物・脂肪の多い肉
煮込んだ野菜生野菜・繊維の硬い野菜
卵料理・豆腐辛い食べ物・香辛料
白身魚冷たい食べ物・氷入り飲料
白湯・常温の水コーヒー・緑茶・紅茶(カフェイン)
経口補水液アルコール・炭酸飲料

消化への負担が少ない食品として、おかゆ・うどん・煮込んだ野菜・卵料理・白身魚・豆腐など、消化のよい食品を中心に摂るとよいでしょう。また、水分補給も忘れずに行うことが大切です。

一方で、脂肪分の多い揚げ物・辛い食べ物・カフェインを含む飲み物は腸への刺激となり、症状を悪化させることがあります。生野菜や冷たい飲食物でもお腹の調子が悪くなる方は、体調に合わせて量を調整するとよいでしょう。

「早食いや食べ過ぎ」も消化不良を招いて腸への負担が大きくなるため、ゆっくりよく噛んで少量ずつ食べることを心がけてみてください。

症状がひどい日には無理に食べようとせず、消化しやすいものを少量から始める柔軟な判断も大切です。

婦人科・内科への受診が必要なケース

「毎月下痢になるのは仕方ない」と思っていても、実は治療が必要な病気が隠れているケースがあります。

症状の特徴と疑われる状態・受診先の目安を、以下の表に整理しました。

症状の特徴疑われる状態受診先
生理痛と下痢が毎月日常生活に支障をきたす月経困難症[2]婦人科
症状が年々悪化/生理以外でも腹痛子宮内膜症[5]婦人科
生理と関係なく下痢・便秘が慢性的過敏性腸症候群[5]内科・消化器内科
生理周期に合わせてIBS症状が悪化過敏性腸症候群+月経関連症状[6]婦人科+消化器内科

以下に当てはまる方は、自己判断せず医療機関への受診を検討することが大切です。

ここでは、月経困難症・子宮内膜症が疑われる場合・過敏性腸症候群が疑われる場合・受診前の準備について詳しく解説します。

月経困難症・子宮内膜症が疑われる場合

月経困難症は、強い腹痛や腰痛などの不快な症状が生理期間に起こり、日常生活に支障をきたす状態です[2]

「毎月生理痛と下痢で学校・仕事を休まなければならない」「市販薬が効かないほど症状がひどい」という状態は月経困難症の可能性があり、婦人科での診察が必要です。

月経困難症の背景には、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れていることがあります[2]

子宮内膜症は、子宮の内膜に似た組織が子宮の外(腸の周囲を含む)に発生する病気であり、生理のたびに腸への刺激が強まって下痢や腹痛が悪化しやすい状態を引き起こします[5]

とくに症状が年々悪化している・生理後も数日間下痢が続く・生理以外の時期にも腹痛がある、という方は早めに婦人科で相談することをおすすめします[5]

医療機関では、鎮痛剤(NSAIDs)・漢方薬・低用量ピルなどを状態に合わせて処方してもらえます。

過敏性腸症候群が疑われる場合

生理中だけでなく、生理と関係なく下痢や便秘が繰り返される場合は、過敏性腸症候群(IBS)の可能性があります[5]

過敏性腸症候群は、腸にポリープや炎症などの異常がないにもかかわらず、腹痛を伴う下痢や便秘が慢性的に繰り返される病気です[5]

「通勤・通学の電車に乗ると必ずお腹が痛くなる」「緊張するとすぐ下痢になる」という症状がある方は、過敏性腸症候群の可能性があり、内科や消化器内科での受診が勧められます。

月経周期のある方では、生理前後にIBSの症状が悪化する傾向も確認されており、婦人科と消化器内科の両方に相談することで症状の全体像を把握しやすくなります[6]

「毎月つらい思いを我慢し続けてきた」という方こそ、一度専門家に相談してみてください。

受診前に準備しておくと役立つこと

受診前に症状を記録して整理しておくことで、医師が状態を把握しやすくなり診断の精度が上がります。

記録しておくと役立つ情報は、以下のとおりです。

  • 生理の開始日・終了日
  • 下痢が始まるタイミング(生理開始の何日前・何日目か)
  • 1日の排便回数
  • 腹痛の強さ
  • 市販薬の服用の有無
  • 服用後の症状の変化

「症状がひどくて日常生活に支障が出ている」「生理のたびに仕事を休むほどつらい」という具体的な状況を医師に伝えることで、適切な治療方針が立てやすくなります。

婦人科への受診が初めてで不安という方は、電話で「生理に関連した下痢の相談をしたい」と事前に伝えると、より丁寧に対応してもらいやすくなります。

「おかしいかな」と感じた時点で早めに相談することは決して早すぎることではなく、早期発見・早期対処につながるため、気になったタイミングで受診することをおすすめします。

生理中の下痢に悩んでいる方はオンライン診療も選択肢のひとつ

「婦人科への受診がハードルに感じる」「まず気軽に相談してみたい」という方には、オンライン診療が選択肢のひとつとなりえます。

クリニックフォアのオンライン診療では、スマートフォンやパソコンを使用し自宅にいながら医師に症状を相談でき、生理中の下痢・月経困難症・低用量ピルの処方相談などの対応が可能です。

ただし、超音波検査・内診など子宮内膜症や子宮筋腫の詳細な確認が必要な場合は、対面での診察が必要です。

出血が止まらない・激しい腹痛・高熱を伴うなど緊急性がある場合は、オンライン診療ではなく速やかに対面の医療機関を受診してください。

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※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。

よくある質問

Q1. 生理中の下痢はいつまで続きますか?

多くの場合、生理が終わる頃に自然に落ち着きますが、プロスタグランジンの分泌が多い方は生理後も数日続く可能性があります[1]

「生理後も1週間以上下痢が続く」「生理以外でも頻繁に下痢になる」という場合は、内科への受診をおすすめします。

気になる変化があれば、自己判断せずに早めに医師に相談することが大切です。

Q2. 生理前に便秘だったのに、生理が始まると下痢になるのはなぜですか?

生理前は黄体ホルモン(プロゲステロン)が腸の動きを抑えるため便秘になりやすく、生理開始とともにホルモンが急減してプロスタグランジンが増えることで腸の収縮が活発になり、下痢に転じます[1][3]

この変化は多くの女性に共通するホルモンサイクルの影響です。

毎月同じパターンを繰り返している方は、医師に相談することで対処法を検討してもらえるでしょう。

Q3. 生理中の下痢に市販の下痢止めお薬を飲んでも大丈夫ですか?

ロペラミド塩酸塩配合の下痢止めお薬は腸の過剰な収縮を抑えるため、緊急時の対処として活用できます。

ただし頻繁な服用は避け、症状が毎月ひどい場合は自己判断せず医師に相談することをおすすめします。

「下痢止めを飲んでも改善しない」「毎月同じ状態が続いている」という場合は婦人科への受診を検討してください。

Q4. 生理中の下痢が毎月ひどい場合、何科を受診すればいいですか?

生理に関連した下痢や腹痛がひどく日常生活に支障が出ている場合は、まず婦人科への受診をおすすめします。

月経困難症・子宮内膜症が疑われる場合は低用量ピルや鎮痛剤などの治療で改善が期待できます。

生理と関係なく慢性的に下痢が続く場合は、内科または消化器内科も受診先の選択肢になります。

まとめ

生理中の下痢は、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンが血液中に入り腸管の収縮を活発にすることで起こると考えられており、多くの女性が経験している身近な不調です[1]

生理前は黄体ホルモン(プロゲステロン)が腸の動きを抑えて便秘になりやすく、生理が始まると黄体ホルモンの急減とプロスタグランジンの増加が重なることで「便秘から下痢」へと急に転じるのが典型的なパターンです[1][3]

下痢になった際は、下腹部を温める・白湯や経口補水液でこまめに水分補給する・消化のよい食事(おかゆ・うどん・煮野菜など)を選ぶことで症状の緩和が期待できます。

予防策としては、生理前から刺激物や冷たいもの・カフェインを控え、十分な睡眠とストレス管理を意識することが腸の状態を安定させるうえで重要です。

市販の鎮痛剤(イブプロフェン含有)は生理が始まる前から服用することでプロスタグランジンの産生を抑え、生理痛だけでなく下痢の予防効果も期待できますが、服用方法は添付文書を確認するか医師・薬剤師に相談してください[4]

「毎月日常生活に支障が出るほど症状がひどい」「市販薬が効かない」「生理後も症状が1週間以上続く」という場合は、月経困難症・子宮内膜症・過敏性腸症候群などが隠れている可能性があるため、婦人科または内科への受診をおすすめします。

生理中の下痢は「毎月我慢するもの」ではなく、適切な対処と治療によって改善が期待できる症状であるため、つらさを一人で抱え込まずに医師に相談してみてください。

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参考文献

  1. Bernstein MT, Graff LA, Avery L, Palatnick C, Parnerowski K, Targownik LE. Gastrointestinal symptoms before and during menses in healthy women. BMC Womens Health. 2014 Jan 22;14:14.
  2. 公益社団法人 日本産婦人科医会「(1)月経困難症」
  3. Alqudah M, Al-Shboul O, Al Dwairi A, Al-U'Datt DG, Alqudah A. Progesterone inhibitory role on gastrointestinal motility. Physiol Res. 2022 Apr 30;71(2):193-198.
  4. 平澤明. プロスタグランジンD₂による炎症抑制機構の解明と病態治療への応用. 日本薬理学雑誌. 2015;146(4):201-205.
  5. 一般社団法人 日本臨床内科医会「過敏性腸症候群(IBS)」
  6. Bharadwaj S, Barber MD, Graff LA, Shen B. Symptomatology of irritable bowel syndrome and inflammatory bowel disease during the menstrual cycle. Gastroenterol Rep (Oxf). 2015;3(3):185-193.
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