パタノール点眼液の効果と副作用|市販購入の可否やコンタクト使用時の注意点を解説

花粉症シーズンになると、目のかゆみや充血に悩まされる方は多いのではないでしょうか。

パタノール点眼液は、アレルギー性結膜炎の治療に広く処方されている抗アレルギー点眼薬です。
有効成分のオロパタジン塩酸塩は、飲み薬のアレロックと同じ有効成分で、抗ヒスタミン作用とケミカルメディエーター遊離抑制作用の2つの働きを持っています。

本記事では、パタノール点眼液の効果や副作用、使用上の注意事項から、市販での購入可否、コンタクトレンズ使用時の注意点、他の点眼薬との違いまで詳しくお伝えします。
さらに、毎年の花粉症シーズンを根本から改善したい方に向けて、舌下免疫療法についてもご紹介しますので、参考にしてみてください。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

パタノール点眼液の基本情報

パタノール点眼液は、アレルギー性結膜炎の治療に用いられる抗アレルギー点眼薬です。

有効成分はオロパタジン塩酸塩で、飲み薬のアレロック錠と同じ有効成分を点眼薬として製剤化したものになります。

眼科や耳鼻咽喉科、内科などで広く処方されており、花粉症シーズンには多くの方が使用しています[1]。2006年に日本で承認されて以来、長年にわたり使用実績のあるお薬です。

正式な製品名は「パタノール点眼液0.1%」で、5mLの点眼ボトルで処方されることが一般的となっています[1]

アレルギー性結膜炎による目のかゆみ、充血、涙目、ゴロゴロ感といった不快な症状を和らげる効果が期待できます。医療機関で処方されるお薬であり、医師の診察を受けて処方せんを発行してもらう必要があるお薬です。

パタノール点眼液の有効成分であるオロパタジン塩酸塩は、2つの作用を持っています[1]

  • 抗ヒスタミン作用
  • ケミカルメディエーター遊離抑制作用

すでに放出されたヒスタミンの働きをブロックし、かゆみや充血を素早く抑える効果と、肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出されるのを防ぐ効果を持ちます。

この2つの作用により、今あるかゆみを抑えながら、新たなアレルギー反応も予防できる点が特徴です。

パタノール点眼液の用法・用量は、通常1回1〜2滴を1日4回(朝、昼、夕方、就寝前)点眼することです[1]

5mLの点眼ボトル1本で、1日最大使用量(1回2滴、1日4回、両眼に点眼)で計算すると約10日分となります。点眼後は1〜5分間まぶたを閉じ、目頭(涙のう部)を軽く押さえると、全身への副作用を抑えることができます。

医師の指示に従って、決められた回数を守って点眼することが大切です。

パタノール点眼液のジェネリック医薬品について

パタノール点眼液にはジェネリック医薬品(後発医薬品)があり、「オロパタジン塩酸塩点眼液0.1%」という名称で複数のメーカーから発売されています。

ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ有効成分を同じ量含んでおり、効き目が同等であることが国の審査で確認されています[2]

薬価は先発品の約4割程度となっており、窓口負担を抑えたい方にはジェネリック医薬品も選択肢の一つです。

ジェネリック医薬品への変更を希望する場合は、医師や薬剤師に相談してください。

【2026年】花粉飛散予測とパタノール点眼液を使い始めるタイミング

パタノール点眼液で花粉症の目の症状を抑えたい方は、花粉の飛散状況を早めにチェックしておきましょう。

日本気象協会の発表によると、2026年春のスギ花粉は2月上旬に九州で飛散が始まり、2月中旬には関東以西の広い範囲でシーズンがスタートする見込みです。

2026年春の地域別の飛散量予測は以下のとおりです。

地域例年比前シーズン比
北海道例年の約2.5倍非常に多い
東北例年より多い多い
関東甲信例年より多い多い
北陸例年より多い多い
東海例年より多い多い
近畿例年並みやや少ない
中国例年並みやや少ない
四国例年並みやや少ない
九州例年並みやや少ない

※参考:日本気象協会「2026年春の花粉飛散予測」

東日本・北日本にお住まいの方はとくに注意が必要です。

パタノール点眼液は、本格的な花粉飛散開始の1週間前までに準備し、使用を開始することで症状を抑えやすくなります。

スギ花粉の場合、1月下旬〜2月上旬には医療機関を受診してお薬を処方してもらいましょう。

パタノール点眼液の効果

パタノール点眼液は、添付文書でアレルギー性結膜炎の症状改善に効果が認められていると記載されているお薬です。

花粉やハウスダストなどのアレルゲンによって引き起こされる目のかゆみ、充血、涙目などの症状を和らげることも期待できます。

パタノール点眼液に期待できる効果と、効果があらわれるまでの時間について詳しく解説します。

目のかゆみ・充血への効果

パタノール点眼液は、目のかゆみに対して高い効果が期待できます。

国内で実施された臨床試験では、アレルギー性結膜炎患者247例を対象に28日間点眼した結果、そう痒感と充血の改善が確認されました[1]

抗ヒスタミン作用により、かゆみの原因となるヒスタミンの働きを直接ブロックするため、比較的速やかに症状が軽減されます。

効果があらわれるまでの時間

パタノール点眼液は、点眼後比較的早い段階で効果があらわれはじめます。

抗ヒスタミン作用により、すでに放出されたヒスタミンの働きを直接ブロックするため、即効性が期待できます。

海外で実施された臨床試験では、点眼4時間後に抗原誘発を行った場合でも、そう痒感と充血の抑制効果が確認されています[1]

個人差はありますが、点眼後比較的早い段階で効果を感じられる方が多いとされています。

ただし、症状が強い場合や効果を十分に感じられない場合は、医師に相談することをおすすめします。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

パタノール点眼液の副作用

パタノール点眼液は比較的安全性の高いお薬ですが、副作用があらわれる可能性があります。

臨床試験における副作用があらわれた頻度は4.8%(124例中6例)と報告されています[1]。 重篤な副作用の報告は少なく、多くの場合は軽度な症状にとどまります。

ここでは、パタノール点眼液を使用した際に主にあらわれる副作用と、副作用があらわれた場合の対処法について解説します。

主な副作用

パタノール点眼液の主な副作用には、複数の症状が報告されています[1]

眼に関する副作用としては、以下の症状が挙げられます。

  • 眼痛(0.5〜5%未満)
  • 角膜炎
  • 眼そう痒症
  • 眼刺激
  • 眼瞼浮腫
  • 眼充血
  • 眼異物感

精神神経系の副作用として報告されているのは以下の症状です。

  • 頭痛
  • 味覚異常
  • めまい

そのほかにあらわれる症状もいくつかあります。

  • ALT上昇やAST上昇などの肝機能検査値の変動
  • 口内乾燥
  • 悪心

副作用があらわれる頻度は高くはありませんが、使用していて気になる症状があれば医師に相談してください。

副作用があらわれた場合の対処法

副作用と思われる症状があらわれた場合は、使用を中止して医師または薬剤師に相談してください。

とくに、眼痛や霧視(かすみ目)、強い刺激感などが続く場合は、できるだけ早く医療機関を受診することが大切です。

過敏症の既往歴がある方は、使用前に必ず医師に申告してください[1]

異常を感じた場合は自己判断で使用を続けず、医師に相談することで適切な対応ができるでしょう。

パタノール点眼液の使用上の注意事項

パタノール点眼液を安全に使用するために、いくつかの注意事項があります。

添付文書に記載された以下について、十分に理解しておく必要があります。

  • パタノール点眼液を使用できない方
  • 妊娠中・授乳中の方が注意すべきこと

注意事項を守ることで、より安心してお薬を使用できるでしょう。

パタノール点眼液を使用できない方

パタノール点眼液は、本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある方には使用できません[1]

過去にオロパタジン塩酸塩を含む製品で、かゆみや発疹などのアレルギー症状が出たことがある方は、必ず医師に伝えてください。

また、効果が認められない場合には、長期にわたり使用しないよう注意が必要です[1]

症状の改善が見られない場合は、医師に相談して治療方針を見直すことをおすすめします。

妊娠中・授乳中の方への注意

妊娠中または妊娠している可能性のある方は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用できます[1]

授乳中の方についても、治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮して、授乳を続けるか、または中止するのかを検討する必要があります。

動物実験で、乳汁中への移行と出生児の体重増加抑制が報告されているためです[1]

妊娠中・授乳中の方は、使用前に必ず医師に相談し、指示に従って使用してください。

パタノール点眼液の正しい点眼方法

パタノール点眼液を効果的に使用するために、正しい点眼方法を守ることが大切です。

点眼前には手指をよく洗い、容器の先端が目や指に直接触れないように注意しましょう。

点眼後は1〜5分間まぶたを閉じ、目頭(涙のう部)を軽く押さえることで、お薬の吸収を高められます[1]

ほかの点眼薬を併用する場合は、5分以上の点眼間隔をあけるようにしてください。

間隔をあけずに点眼すると、先に点眼したお薬が洗い流されてしまい、十分な効果が得られない可能性があります。

パタノール点眼液はコンタクトレンズをしていても使えるのか

パタノール点眼液には防腐剤としてベンザルコニウム塩化物が含まれているため、コンタクトレンズ装用時の使用には注意が必要です。

ベンザルコニウム塩化物はソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるため、点眼時はコンタクトレンズをはずし、10分以上経過してから装着してください[2]

ハードコンタクトレンズの場合も、安全性を考慮してはずしてから点眼するとよいでしょう。

この待機時間を守ることで、レンズへの成分吸着を防ぎ、安全に使用できます。

1日4回の点眼が必要なお薬のため、コンタクトレンズを使用している方にとっては手間がかかる点がデメリットとなる場合があります。

花粉症のシーズンは、可能な限りコンタクトレンズの装用を中止し、メガネに切り替えることも有効な対策です[3]

コンタクトレンズの上から点眼したい方は、防腐剤を含まないアレジオン点眼液などの選択肢について医師に相談してみるとよいでしょう。

パタノール点眼液は市販で購入できるのか

パタノール点眼液は医療用医薬品に分類されており、ドラッグストアなどで市販されていません。

医師の診察を受けて処方せんを発行してもらい、調剤薬局で受け取る必要があります。

オロパタジン塩酸塩を含む市販の点眼薬も2025年12月時点では販売されていないため、同成分のお薬を希望する場合は医療機関を受診してください。

パタノール点眼液は、眼科、耳鼻咽喉科、内科、アレルギー科などで処方を受けられます。

毎年花粉症の症状が出る方は、本格的な花粉飛散開始の1週間前までにお薬を準備し、使用を開始することで症状を抑えやすくなります[4]

オンライン診療を活用すれば、自宅にいながら診察を受けてお薬を郵送で受け取ることもできるでしょう。

花粉症でパタノールの処方をご希望ならオンライン診療がおすすめ

花粉症の目のかゆみでお悩みの方には、自宅で診察を受けられるオンライン診療が便利です。

クリニックフォアのオンライン診療なら、スマホやパソコンから予約・診察ができ、お薬は最短翌日に届きます。

クリニックフォアでは、パタノール点眼液をはじめ、以下の内服薬・点眼薬・点鼻薬が処方可能です。

<クリニックフォアの花粉症オンライン診療で処方できるお薬>

種類薬剤名料金(税込)
内服薬ビラノアOD60日分 900円
ルパフィン60日分 720円
アレグラ60日分 900円
ザイザル60日分 720円
アレロック60日分 720円
ディレグラ28日分 920円
キプレス60日分 1,080円
デザレックス60日分 720円
点鼻薬モメタゾン点鼻液50μg2本(2ヶ月分相当) 490円
点眼薬アレジオン眼瞼(がんけん)クリーム0.5%2本(2ヶ月分相当) 2,030円
アレジオンLX点眼液0.1%2本(2ヶ月分相当) 1,480円
エピナスチンLX点眼液0.1%2本(2ヶ月分相当) 760円
エピナスチン点眼液0.05%4本(2ヶ月分相当) 480円
パタノール点眼液0.1%4本(2ヶ月分相当) 520円
リザベン点眼液0.5%4本(2ヶ月分相当) 370円
フルオロメトロン点眼液0.1%4本(2ヶ月分相当) 110円

※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。
※診察料・システム料が別途2,200円(税込)かかります。
※配送料は無料です。

仕事や育児で忙しく医療機関を受診する時間がない方、毎年同じお薬を使っていて継続処方を希望する方は、オンライン診療を活用してみてはいかがでしょうか。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

花粉症を根本から改善したい方には舌下免疫療法という選択肢

毎年の花粉症シーズンに悩まされている方には、舌下免疫療法という治療法があります。

点眼薬や飲み薬による対症療法とは異なり、アレルギー体質そのものを改善することを目指す治療です。

舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させることで、体を慣らしていく治療法です[5]

スギ花粉の成分が含まれた錠剤を毎日舌の下に置いて服用し、体の免疫反応を徐々に変化させていきます。

治療期間は3〜5年の継続が推奨されていますが、治療開始後比較的早い段階で効果を感じる方もいます。

治療開始は花粉が飛散していない時期(5月GW明け〜年内)におこなう必要があり、花粉シーズン中は新規で開始できません。

<舌下免疫療法で使用するお薬>

お薬の名称特徴お薬代(税込)
シダキュアスギ花粉を原料としたエキスから作られた錠剤で、1日1回服用します60日分2,700円
ミティキュアダニから抽出したエキスを原料とした錠剤で、1日1回服用します60日分3,600円

※上記は保険適用(3割負担)の場合のお薬代です。
※別途、診察料・システム利用料2,200円(税込)がかかります。配送料は無料です。

クリニックフォアでは、舌下免疫療法の対面診療とオンライン診療に対応しています。

初回の血液検査と初回投与は対面診療での受診が必要ですが、経過が安定している継続処方の方はオンライン診療への切り替えが可能です。

東京・埼玉・大阪に13院を展開しており、アレルギー科でご予約いただけます。

毎年の花粉症シーズンが辛い方、対症療法だけでは効果が不十分な方は、舌下免疫療法について相談してみてはいかがでしょうか。

\予約時は”アレルギー科”にてご予約ください/

 

※医師の判断によりお薬を処方できない場合もございます。

花粉症治療薬のパタノールに関するよくある質問

花粉症のお薬の一つであるパタノールに関するよくある質問をまとめました。

開封後どれくらい使用できるのか、子どもの使用可否についてもお答えします。

パタノール点眼液はどのくらいで効果が出ますか?

パタノール点眼液は抗ヒスタミン作用による即効性があり、点眼後比較的早い段階で効果を感じられる方が多いとされています。

臨床試験では、点眼4時間後でもかゆみと充血の抑制効果が確認されています[1]

ただし、効果のあらわれ方には個人差があります。

症状が改善しない場合は、自己判断で使用を続けず医師に相談することを検討しましょう。

他の点眼薬と併用できますか?

パタノール点眼液は、他の点眼薬と併用することが可能です。

ただし、併用する場合は少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼してください[1]

複数の点眼薬を使用する順番については、医師や薬剤師の指示に従うようにしましょう。

開封後はいつまで使用できますか?

パタノール点眼液は、開封後1ヶ月以上経過した場合は残液を使用しないようにしましょう。

点眼薬は開封後、雑菌が繁殖しやすくなるため、使用期限に注意が必要です。

保管は直射日光、高温、湿気を避けて室温(1〜30℃)で行い、外箱開封後は遮光して保管してください[1]

子どもでも使用できますか?

パタノール点眼液は子どもにも使用できますが、低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立されていません[1]

子どもへの使用については、小児科や眼科で医師に相談することをおすすめします。

年齢や症状に応じて、適切なお薬を処方してもらえます。

まとめ

パタノール点眼液は、抗ヒスタミン作用とケミカルメディエーター遊離抑制作用の2つの働きで、目のかゆみや充血を和らげるお薬です。

副作用発現頻度は4.8%と比較的低く、長年の使用実績がある点眼薬となっています。

市販では購入できないため、医療機関で処方を受ける必要があります。

コンタクトレンズを使用している方は、点眼時にはずして10分以上経過してから装着してください。

毎年の花粉症を根本から改善したい方には、舌下免疫療法という選択肢もご検討ください。

症状や生活スタイルに合ったお薬を選ぶために、医師に相談することをおすすめします。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

参考文献

  1. 協和キリン株式会社・ノバルティスファーマ株式会社「パタノール点眼液0.1% 添付文書」
  2. 厚生労働省「ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用促進について」
  3. 日本眼科学会「アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第3版)」日眼会誌 2021; 125: 741-785
  4. 環境省「花粉症対策 スギ花粉症について日常生活でできること」(2024年1月)
  5. 一般社団法人日本アレルギー学会「アレルゲン免疫療法の手引き 2025」
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