※自由診療
※医師の判断によりお薬の処方ができない場合があります
フィナステリドの腎臓への影響
現時点で、フィナステリドが腎臓に悪影響を与えるという報告はありません。また、腎機能が悪い方へのお薬の量の調節なども必要ないとされています[1]。
理由としては、フィナステリドは主に肝臓で代謝されるお薬であり、腎臓への影響が少ないとされているからです。
そのため、一般的には腎機能への影響を過度に心配する必要はないと考えられます。
添付文書記載の副作用
フィナステリドの主な副作用は、肝機能・性機能関連のものであり、腎臓への影響については現時点で明確な報告は確認されていません。
実際に、医薬品の承認後に実施された使用成績調査(販売開始後の安全性を確認するための調査)では、943例を対象とした解析において、主に以下の副作用が報告されています[1]。
◎使用成績調査で報告された副作用
| 副作用 | 発現割合(症例数) |
| 肝機能障害 | 0.2%(2例) |
| リビドー減退 | 0.2%(2例) |
| 勃起不全 | 0.1%(1例) |
※リビドー減退:性的な欲求(性欲)が以前より弱くなったり、ほとんど感じなくなった状態
重大な副作用として「肝機能障害」が記載されていますが、腎機能障害は含まれていません。
フィナステリドは腎臓よりも肝臓や性機能への影響に注意が必要なお薬と考えられます。
腎機能が悪い人の服用方法
腎機能に不安がある方であっても、原則としてフィナステリドの用量調整は不要とされています[2]。
米国食品医薬品局(FDA)の添付文書においても、「腎機能が悪い人へのお薬の量の調整は不要」と明記されています。
腎機能が悪い人と腎機能に問題のない人を比較した試験では、フィナステリドの体内での働き方に差がないと証明されています[2]。
このことから、腎機能が低下している場合でも、通常と同じ用量・用法で使用されるのが一般的です。
ただし、透析中の方や重度の腎機能障害がある方は、念のため医師に相談するようにしてください。
長期服用による影響
フィナステリドは、長期間服用した場合でも腎機能低下が確認されたという報告はありません。
フィナステリド5mgを長期間服用した約3,000人を対象とした調査では、平均4〜5年間の追跡において腎不全を発症した例は確認されませんでした[3]。
この調査は前立腺肥大症の治療に用いられる用量(5mg)で行われたものですが、AGA治療で使用される1mgよりも高い用量で、かつ長期間の服用データである点は参考になります。
こうした結果から、より低用量であるAGA治療用量(1mg)においても、長期服用による腎機能への影響は起こりにくいと考えられています。
ただし、持病がある方や長期間の服用に不安がある場合は、定期的に医師の診察を受けながら治療を継続することが大切です。
腎機能に不安のある方がフィナステリドを服用する際の3つの注意点
フィナステリドは、腎機能に不安がある方でも、原則として通常量での服用が可能とされています。
主に肝臓で代謝され、腎機能に影響を与えにくいとされているためです。
ただし、腎機能の低下は初期段階でほとんど自覚症状がなく、検査してはじめてわかる場合が多いため注意が必要です。
腎機能に不安がある方は、
- 服用前の医師への相談
- 定期的なモニタリング
- 異常時の早期受診
といった点が重要になります。
その1:服用前に医師へ腎機能の状態を伝える
腎機能に不安がある方は、フィナステリドの服用開始前に必ず医師へ腎機能の状態を伝えましょう。
フィナステリドは腎機能の影響を受けにくいお薬ですが、腎機能が低下した状態では、お薬の効果が増強したり、副作用の頻度が増大したりする可能性があります。
医師に伝えるべき内容としては、
- eGFR
- クレアチニン
- BUN
などの腎機能に関する検査値があります。数値を詳しく理解していなくても、健康診断や血液検査の結果をそのまま提示すれば問題ありません。
服用前の段階から医師へ相談しておくことで、定期的に血液検査の予定を立てたり、副作用の兆候に早めに気付けるなどの利点があります。
少しでも不安がある場合は医師に相談し、服用可否を判断してもらうようにしましょう。
その2:定期的な血液検査でモニタリングする
フィナステリドを長期服用する場合は、定期的な血液検査を受けるようにすると安心です。
AGA治療ガイドラインでは、フィナステリドなどの治療薬は少なくとも6か月程度は内服を継続し、効果を確認すべきとされています[4]。
長期にわたってお薬を服用する際は、処方後にお薬の効果が得られているか、副作用がないかを注意深くモニタリングすることが重要です。
腎臓病は初期段階で自覚症状がほとんどないため、定期的に健診・検査を受けることで早期発見につながります。
腎機能に不安のある方は、定期的な血液検査を医師に相談してみるとよいでしょう。
その3:服用後、異常を感じたら医療機関を受診する
服用中に体調の変化を感じたら、自己判断で中止せず医療機関を受診してください。
腎機能が悪くなっているサインには、以下のものがあります[5]。
- むくむ
- 尿量が減る
- 頻尿
- 体がだるくなる
異常があればすぐに医師へ相談し、早期発見・早期治療につなげることが大切です。
腎機能低下時のAGA治療選択肢
腎機能が低下している場合でも、AGA治療を諦める必要はありません。AGA治療薬にはいくつかの種類があり、お薬ごとに体内での代謝される過程が異なります。
そのため、腎機能の状態に応じて「継続できるお薬」と「注意が必要なお薬」を見極めることが大切です。
フィナステリド・デュタステリドは継続できる可能性がある
腎機能が低下している場合でも、フィナステリドやデュタステリドなどの「5α還元酵素阻害薬」は継続できる可能性があります。
これらのお薬は主に肝臓で代謝されるため、腎機能の影響を受けにくいとされているためです。
腎機能に不安がある方でも、肝機能に問題がなければ従来どおりの治療を続けられる可能性があるでしょう。
ただし、個々の状態によって判断は異なるため、必ず医師に相談することをおすすめします。
ミノキシジルは内服薬より外用薬が腎機能への影響は少ないと考えられる
フィナステリドを服用できない場合の選択肢として、作用の仕組みが異なる「ミノキシジル」というお薬もあります。
腎機能が低下している場合、ミノキシジルは内服薬ではなく外用薬を選択するとよいでしょう。
ミノキシジル内服薬は体内で代謝された後、主に尿として排泄される仕組みになっています[6]。
腎機能が低下していると、お薬が十分に排泄されず体の中に残り、むくみや動悸などの副作用が強く出る可能性があります。
一方、ミノキシジル外用薬と腎機能の関係を直接検証した大規模臨床試験や論文は、現時点で確認できていません。
しかし、外用薬は一般的に、頭皮に直接塗布するため全身への影響は限定的と考えられます。
そのため、発毛効果を期待しつつ副作用リスクを抑えたい場合は、ミノキシジル内服薬よりもミノキシジル外用薬を選ぶと安心です。
メソセラピーなど薬剤に頼らない治療法もある
内服薬の服用に制限がある場合、メソセラピーや低出力レーザーなどの選択肢も検討できます。
※メソセラピー:成長因子などの製剤を頭皮に直接注入する治療法
※低出力レーザー:光エネルギーを利用して毛母細胞を活性化させる方法
内服ではなく臓器への影響がほとんどないため、腎臓が悪い方でも比較的安心してできる治療法です。
いずれの治療法も、自分の状態に合った選択ができるよう、医師とよく相談することが大切です。
フィナステリドと腎臓に関するよくある質問
フィナステリドと腎臓の関係に関するよくある質問をまとめました。同じ悩みのある方は参考にしてください。
Q. 腎臓が悪くてもフィナステリドは飲めますか?
腎臓が悪くてもフィナステリドは服用可能です。フィナステリドは主に肝臓で代謝されるため、腎機能への影響はほとんど考えなくてよいです。
腎機能が低下している方においてもお薬の体内での濃度や代謝などに大きな変化はないとされています。
ただし、 腎機能に不安がある方は、服用前に必ず医師へ腎機能の状態を伝えた上で治療を進めるようにしましょう。
Q. フィナステリドで腎臓の数値が悪くなったらどうすればいいですか?
まずは自己判断で服用を中止せず、医師に相談しましょう。
腎機能の変化がフィナステリドによるものかどうかを判断するには、食事・他のお薬・基礎疾患など、さまざまな要因を含めた総合的な評価が必要です。
お薬の効果や副作用を注意深く観察し、必要に応じて処方の見直しなども医師に相談してみましょう。
まとめ:フィナステリドは腎臓への影響が少ないお薬
フィナステリドは、主に肝臓で代謝されるお薬であり、腎臓への直接的な悪影響は報告されていません。
腎機能が低下している方と健康な方を比較した試験においても、フィナステリドの体内での作用や動きに大きな差は認められておらず、長期間の服用によって腎機能に影響が生じたという報告は確認されていません。
ただし、腎機能に不安がある方は、服用前の医師への相談・定期的な血液検査・異常時の早期受診の3点を意識するようにしましょう。
体調の変化を感じたら自己判断で服用を中止せず、医療機関を受診することが大切です。
※自由診療
※医師の判断によりお薬の処方ができない場合があります
