性器ヘルペスは性行為で感染する?早く治す方法や潜伏期間など医師が解説します

陰部に強い痒みや痛みをもたらす性器ヘルペス感染症。本記事では性器ヘルペスはどのようにして感染するのか、そして症状と治療方法について医師が解説します。

性器ヘルペスは性行為で感染する!タオルやコップなどの感染経路も

性器ヘルペスは性行為で感染するほか、口や手指、唇などに付着したヘルペスウイルスが性器に付着することで感染が引き起こされることもあります。加えて、ヘルペスウイルスはタオルやコップなどに付着した原虫への接触が感染の原因となってしまうこと。このように、感染者の使用したものを使い回すことで感染するケースもある病気です。

男性よりも女性の方が感染リスクの高い病気

性行為時に起きる摩擦によって女性の腟内に細かな傷ができ、その傷口から感染を引き起こす場合が多いため、性器ヘルペスは男性よりも女性の方が感染リスクの高い病気とされています。

妊娠中に感染すると、赤ちゃんに感染するリスクも

妊婦が性器ヘルペスを発症した場合、分娩時に新生児に感染して新生児ヘルペスを起こす可能性があります。
新生児ヘルペスは死亡率が高いため、妊婦が性器ヘルペスに感染した場合は必ず産婦人科医に相談しましょう。

口唇ヘルペスにかかった唇を触った手で性器に触れるのもNG

口唇ヘルペスにかかった唇を触った手で、性器に触れた場合も感染します。

ヘルペスウイルスは性器に限らず、身体の様々な箇所に感染しますが、特に性器と口の周りは感染・発症しやすい傾向にあります。そのため口唇ヘルペスにかかった際には、むやみに触らないようにしましょう。

性器ヘルペスの症状

性器ヘルペスににかかった際には、以下のような症状が見られます。

  • 性器周辺に水ぶくれができる
  • 水ぶくれが破裂して皮膚がただれ強い痛みを伴う
  • 発熱
  • 全身の倦怠感
  • 排尿時に痛みを感じる
  • 頭痛

潜伏期間は3~7日間

感染してから、先の症状が出るまでは3~7日間の潜伏期間があります。

性器ヘルペスを早く治す方法・治療方法

性器ヘルペスを早く治すためには、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルという抗ヘルペスウイルス薬による薬物治療をできるだけ早くおこなうことが重要です。ヘルペスウイルスは神経節で増えるので、市販の塗り薬よりも、病院で処方される内服薬のほうがより有効です。

現代ではヘルペスウイルスを完全に無くせる薬は無い

しかしヘルペスウイルスを、完全に無くすことができる抗ウイルス薬は今のところありません。そのため、一度症状が治まったとしても、疲れやストレス等を原因に再発することがあります。

感染者が薬を飲めば、必ずしも他の人への感染を防げるわけではない

再発を抑制するためには、ストレスや疲れを溜めない日常生活を送ることが大切ですが、1年以内に6回以上再発を繰り返した方には抗ウイルス薬を1日1錠飲み続ける再発抑制療法の適用となります。しかし、薬を飲み続ければ、他の人にヘルペスウイルスを絶対に感染させなくなるわけではありません。

性交時は必ずコンドーム等を着用!タオル等の共用は避ける

性交時はコンドームの着用をし、タオル等の直接肌が触れるものについては感染者と共有しないようにしましょう。

性器ヘルペスのよくある質問

Q. 性器ヘルペスは自然治癒しますか?

2~4週間ほどで水疱や皮膚のただれは治ります。しかし皮膚の症状が治まるだけであり、ヘルペスウイルスが完全に無くなっている訳ではありません。

Q. 性器ヘルペスは男女ともにかかる病気ですか?

性器ヘルペスは性別問わず感染する病気です。

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