ATHEROMA

概要

粉瘤とは、何らかの原因によって皮内もしくは皮下に袋状のものができ、その中に皮膚の老廃物が溜まりながら大きくなる良性の腫瘍のことです。通常は特に症状はありませんが、炎症を起こすと、赤く腫れ上がり、痛みや膿を生じることもあります。美容面で気になる場合などでは外科的に切除し、炎症が起こっている場合は抗菌薬や切開で対応します。クリニックフォアグループでは外科的切除も承っておりますので、お困りの方はお気軽にご相談下さい。

症状

粉瘤は、一般的に皮膚が盛り上がり柔らかい”しこり”のようなものとして、顔面や背中、足底などに発生します。徐々に大きくなり、5cm以上になることもあります。通常、痛みや痒みといった症状はありません。ただし、粉瘤が破れた場合には、悪臭を伴う老廃物が出てくることがあります。また、細菌が感染し炎症が起こった場合には、赤くなって腫れ上がり、痛みを伴うようになります。

原因

粉瘤は、毛穴の上の方の皮膚がひっくり返ることなどにより出来るのですが、なぜひっくり返るかなどといった詳しい原因は、現在のところわかっていません。ただし、外傷の痕やニキビ痕にできやすいとは言われています。

検査・診断

まず、粉瘤と思われる部位の診察を行い、滑らかかどうか、容易に動くかどうか、黒い点のような凹みがあるかどうか、などの確認を行います。また、問診によって、痛みがあるかどうか、大きくなっているかなどについてもお伺いします。多くの場合は問診・診察によって診断しますが、医師が必要と判断した場合には、画像検査などを行うこともあります。

治療・経過

炎症が起こっていない場合、様子を見るか、外科的に切除するか、医師と相談することになります。ただし、美容面で気になる場合に加え、放置しておくとサイズが大きくなったり炎症が起こるリスクもあるため、外科的に切除することが一般的です。局所麻酔による手術で、サイズや部位にもよりますが、15〜30分程度で処置が終わる手術となります。

一方、炎症が起こっている場合、積極的に治療を行います。炎症が軽度の場合、抗菌薬の内服で対応します。また、炎症が強く、痛みがひどい・膿が溜まっている場合には、局所麻酔で粉瘤を切開して中の膿を洗い流し、場合によっては痛み止めや抗菌薬の内服が必要になります。炎症が落ち着いた時点で、残った粉瘤の大きさや傷の状態を確認しながら、追加の切除を行うかどうか、検討していきます。

まとめ

粉瘤は、すぐに命に直結する病気ではないものの、放置しておくと、徐々に大きくなり、炎症を起こす可能性も大きくなります。また、大きくなってから切除すると、その痕が残ってしまう可能性もあります。必ずしも切除しなくてはいけないものではありませんが、お困りの方、気になる方は、クリニックフォアグループまでお気軽にご相談下さい。