ルナベルとは?LDとULDの違い・効果・副作用・飲み方をわかりやすく解説

「ルナベルを処方されたけれど、どんなお薬なのか詳しく知りたい」と感じている方もいるのではないでしょうか?
ルナベル配合錠は月経困難症や子宮内膜症の治療に広く処方されているLEP(Low dose Estrogen Progestin) 製剤ですが、LDとULDの2種類があり、違いが分かりにくいと感じる方も多いでしょう。
結論から言うと、ルナベルLDとULDはエストロゲンの配合量が異なり、副作用の特性にも違いがあるため、医師と相談して自分に合った種類を選ぶことが大切です[1]。
一方で、副作用や飲み方のルール、ジェネリックのフリウェルやヤーズとの違いなど、服用前に知っておきたいポイントも多くあります。
この記事では、ルナベルの基本情報・LDとULDの違い・効果・副作用・正しい飲み方・フリウェルやヤーズとの比較・保険適用について、わかりやすく解説します[1][2][3]。
ルナベルについて不安や疑問がある方は、ぜひ最後までお読みください。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

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ルナベルとはどんなお薬か

ルナベル配合錠は、ノルエチステロン(黄体ホルモン)とエチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)を配合した「LEP製剤」と呼ばれるお薬です[1]

月経困難症(機能性・器質性)の治療薬として保険適用が認められており、婦人科で広く処方されています[1]

ここでは、ルナベルの基本的な仕組み・LDとULDの違い・OC(経口避妊薬)との違いを確認しておきましょう。

月経困難症の治療薬として承認されたLEP製剤

ルナベルは、用量の少ない女性ホルモン製剤を毎日服用することで排卵を抑え、子宮内膜の増殖を抑制するお薬です[1]

子宮内膜の増殖が抑えられると、月経時に産生される痛み物質(プロスタグランジン)が減り、生理痛や子宮内膜症に伴う痛みの軽減が期待できます[1]

日本ではルナベルLDが2010年に、ルナベルULDが2013年に月経困難症の治療薬として承認されました[1]

なお、ルナベルは添付文書で「避妊目的で使用しないこと」と明記されており、保険適用は子宮内膜症に伴う月経困難症・機能性月経困難症の治療目的です[1]

ルナベルLDとULDの違い

ルナベルLDの「LD」はLow Dose(低用量)、ULDの「ULD」はUltra Low Dose(超低用量)の略で、配合されているエストロゲン(エチニルエストラジオール)の量が違います。

エストロゲンは血栓症のリスクを高める可能性があるため、エストロゲン量が少ないULDの方が血栓症リスクを抑えられると考えられています。

両者の違いを整理すると以下のようになります[1]

比較項目ルナベルLDルナベルULD
エチニルエストラジオール量0.035mg0.020mg
吐き気の起きやすさやや多い少ない傾向
不正出血の起きやすさ少ないやや多い傾向
一般的な位置づけ不正出血が気になる場合の選択肢第一選択として用いられることが多い

一般的にはULDが第一選択として用いられることが多いですが、不正出血が気になる場合はLDへの変更を医師と相談できます。

自分の優先事項を伝えたうえで判断してもらうことが大切でしょう。

LEP製剤と低用量ピル(OC)の違い

ルナベルと同じような成分を含むお薬として、避妊目的の「OC (Oral Contraceptive)(経口避妊薬)」があります。

どちらも女性ホルモンを配合していますが、日本の保険制度上、治療目的のLEP製剤と避妊目的のOCは別のお薬として区別されています。

両者の違いを整理すると以下のようになります。

比較項目LEP製剤(ルナベルなど)OC(経口避妊薬)
主な目的月経困難症・子宮内膜症の治療避妊
保険適用あり(3割負担)なし(全額自己負担)
処方の流れ確定診断後に処方自由診療で処方

治療目的でピルの処方を受けたい場合はルナベルなどのLEP製剤を、避妊目的であればOCを、それぞれ医師に相談して選ぶことをおすすめします。

ルナベルの効果

ルナベルは月経困難症・子宮内膜症・PMSなど、女性ホルモンの変動に関連するさまざまな症状への効果が期待できます[1]

具体的に期待できる主な効果は以下の3つです。

  • 月経困難症(つらい生理痛)の改善
  • 子宮内膜症に伴う痛みの軽減
  • PMS(月経前症候群)の改善

ただし、効果のあらわれ方には個人差があり、すべての方に同じ効果が得られるわけではありません。

ここでは、ルナベルが効果を発揮する主な症状・疾患について詳しく解説します。

月経困難症(つらい生理痛)の改善

ルナベルは、機能性・器質性いずれの月経困難症にも保険適用で処方が可能なお薬です[1]

排卵を抑制して子宮内膜の増殖を抑えることで、月経時に産生されるプロスタグランジン(痛みを引き起こす物質)の量が減り、子宮の過度な収縮が軽減されます[1]

研究では、機能性月経困難症を対象とした試験でプラセボに対して有意な痛みの改善が認められ、1周期目から徐々に症状が和らいでいく傾向であることが確認されています[1]

そのため、生理痛で日常生活に支障が出ている方は、我慢せず婦人科で相談してみることが大切でしょう。

子宮内膜症に伴う痛みの軽減

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が卵巣や腹腔内など子宮以外の場所にできてしまう病気で、毎月の月経のたびに炎症を繰り返し、強い生理痛や慢性的な骨盤痛を引き起こします。

ルナベルは排卵抑制と子宮内膜増殖の抑制により、子宮内膜症に伴う痛みの緩和が期待できるでしょう。

子宮内膜症性卵巣嚢胞(チョコレート嚢胞)の縮小や、血液マーカー(CA125)の低下が認められたという報告もあります[4]

ただし、ルナベル服用中も器質性疾患の増悪がないか定期的な内診・超音波検査が推奨されており、症状が改善しない場合は他の治療法への変更を医師と相談することが必要です[4]

PMSの改善が期待できる

PMS(月経前症候群)は、月経の3〜10日前から始まるイライラ・気分の落ち込み・頭痛・むくみ・乳房の張りなどの心身の不快症状の総称です。

ルナベルを服用するとホルモンの急激な変動が緩やかになり、PMSの症状が和らぐ可能性があります。

とくにプロゲステロン(黄体ホルモン)の急増が抑えられることで、むくみや気分の波などが軽減されやすくなるでしょう。

なお、PMSの重症型であるPMDD(月経前不快気分障害)に対しては、ドロスピレノン含有のお薬(ヤーズ・ヤーズフレックスなど)がより有効とされるケースもあります。

PMDDが主な悩みの場合は医師と相談して処方を選ぶことをおすすめします。

ルナベルの副作用

ルナベルを服用するうえで、副作用についても事前に理解しておくことが大切です。

多くの副作用は飲み始めの時期に起きやすく、継続することで改善する傾向がありますが、重篤な副作用には注意が必要でしょう。

ここでは、一般的な副作用・重篤な副作用・副作用がつらい場合の対処法を解説します。

飲み始めに多い一般的な副作用

ルナベルの添付文書に記載されている主な副作用として、不正出血・吐き気(悪心)・頭痛が挙げられます[1]

不正出血はとくにULDで多い傾向がありますが、服用を継続することで多くの場合は改善するとされています[1]

吐き気はLDで起きやすく、ULDではLDより少ない傾向があり、飲み始めの1〜2か月に多く見られる傾向です。

そのほか、希発月経・月経過多・過少月経・乳房の不快感・下腹部痛なども報告されていますが、3か月程度の継続で落ち着くケースがほとんどです[1]

血栓症にはとくに注意が必要

ルナベル服用中のもっとも重大な副作用は血栓症です[1]

血栓症とは血管の中に血液の塊(血栓)ができる病気です。

以下の警告サインがあらわれた場合はすぐに医療機関を受診する必要があります[1]

  • 足の急激な痛み・腫れ
  • 突然の息切れ・胸の痛み
  • 激しい頭痛・視覚障害
  • 手足の麻痺・言語障害

血栓症の発症頻度は低いとされていますが、とくに服用開始から数か月以内はリスクが高まるとされています。

血栓症リスクが高まる方として、以下の特徴に該当する方は禁忌または注意が必要です[1]

  • 35歳以上で1日15本以上喫煙する方
  • BMI30以上の方
  • 前兆のある片頭痛がある方

上記に該当する場合は、服用前に医師に伝えたうえで処方の可否を判断してもらうことが重要でしょう。

副作用がつらい場合の対処法

飲み始めの副作用(吐き気・頭痛・不正出血など)が3か月以上続く場合や、日常生活に支障が出るほどつらい場合は、我慢せずに医師に相談することが大切です。

LDで吐き気が強い場合はULDへの変更、ULDで不正出血が多い場合はLDへの変更が検討されることがあります。

また、ルナベル以外のLEP製剤(ヤーズ・ヤーズフレックスなど)への切り替えも選択肢となるため、自分の症状や優先事項を医師に伝えましょう。

自己判断でお薬を中止すると不正出血や症状の再燃が起きる可能性があるため、中止や変更は医師の指示のもとでおこなうことが重要です。

ルナベルの正しい飲み方

ルナベルの効果を十分に得るためには、正しい飲み方を守ることが大切です。

飲み忘れや嘔吐時の対応も事前に知っておくことで、慌てず対処できるでしょう。

ここでは、基本の服用サイクル・飲み忘れ時の対処法・服用中の注意点を解説します。

21日服用・7日休薬の基本サイクル

ルナベルは1シート21錠で構成されており、1日1錠を毎日決まった時間に21日間服用し、その後7日間休薬する28日周期が基本です[1]

初めて服用する場合は、原則として月経の第1〜5日目から飲み始めます[1]

休薬期間中に消退出血(生理に似た出血)が起きますが、出血の有無にかかわらず29日目から新しいシートを開始することがポイントです[1]

毎日同じ時間に飲む習慣をつけるために、スマートフォンのアラームや専用のピルケースを活用することをおすすめします。

飲み忘れ・嘔吐時の対処法

飲み忘れや嘔吐が起きた場合の対処法は、状況によって異なります[5]

1日分の飲み忘れ:気づいた時点ですぐに前日分の1錠を服用し、当日分も通常の時刻に1錠を服用する(その日は合計2錠)

2日以上連続して飲み忘れた場合:気づいた時点で2錠まとめて服用し、その後は通常の時刻に服用する

3日以上連続して飲み忘れた場合:現在のシートを終了し、自然に生理が来るのを待って次のシートから再開する

飲み忘れが続くと不正出血が起きやすくなるため、正確な服用を心がけることが大切でしょう。

服用中に気をつけたい注意点

ルナベルの服用中は、定期的な検診(血圧測定・乳房・子宮・卵巣などの腹部の検査や血液検査など)を受けることが添付文書で推奨されています[1]

とくに血栓症リスクに関連するため、長時間の同じ姿勢(飛行機・長距離バスなど)や脱水には注意が必要です。

喫煙は血栓症リスクをさらに高めるため、ルナベル服用中は禁煙が望ましいとされています。

気になる症状があらわれた場合は自己判断で服用を中止せず、処方を受けている医師に相談することが重要です。

フリウェル・ヤーズとの違いと費用の目安

「ルナベルとフリウェルはどう違うの?」「ヤーズと比べてどちらが合う?」と疑問に感じる方も多いでしょう。

3製剤の特徴を整理すると以下のようになります[1][2][3]

比較項目ルナベルフリウェルヤーズ
区分先発医薬品ジェネリック医薬品先発医薬品
エチニルエストラジオール量0.035mg(LD)/0.020mg(ULD)0.035mg(LD)/0.020mg(ULD)0.020mg
黄体ホルモンノルエチステロンノルエチステロンドロスピレノン
特徴標準的な治療薬ルナベルと同等の効果で価格が安いニキビ・むくみが出にくい傾向

ここでは、ジェネリックのフリウェルとの違い・ヤーズとの特徴の違い・保険適用と費用について整理します。

フリウェルはルナベルのジェネリック

フリウェル配合錠は、ルナベルと同じ有効成分(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)を含むジェネリック医薬品(後発医薬品)です[2]

有効成分・効果・副作用はルナベルと同等ですが、先発品より価格が安いのが大きな特徴でしょう。

フリウェルは複数の製薬会社から販売されており、錠剤の大きさや添加物がわずかに異なることがありますが、効果に違いはありません。

費用を抑えたい場合はフリウェルが選択肢になるため、医師に希望を伝えて相談してみてください。

ヤーズとの比較——黄体ホルモンの種類が異なる

ルナベルULDとヤーズはエストロゲンの種類が同じエチニルエストラジオールで含有量も同じ0.020mgですが、黄体ホルモンの種類が異なります[1][3]

ヤーズに配合されるドロスピレノンは男性ホルモン様作用が少なく、ニキビ・体重増加・むくみなどの副作用が出にくい傾向があるとされています。

どちらが自分に合うかは症状や体質によって異なるため、判断に迷う場合は医師に相談することをおすすめします。

保険適用と費用の目安

ルナベルは月経困難症・子宮内膜症の治療目的で処方される場合に保険適用(3割負担)となり、1シートあたり数百〜千円程度の自己負担が目安です。

保険適用を受けるには婦人科・産婦人科での受診が必要で、医師による月経困難症または子宮内膜症の確定診断が前提となります。

ジェネリックのフリウェルを選ぶことでさらに費用を抑えられる場合があるため、費用面が気になる方は医師に相談してみましょう。

なお、オンライン診療ではルナベルが自由診療扱いとなる場合が多いため、保険適用を希望する方は対面での受診を検討してください。

ルナベルの処方についてオンラインで相談したい方へ

月経困難症や子宮内膜症の症状がつらいけれど、忙しくてなかなか婦人科を受診できないという方もいるかもしれません。

クリニックフォアでは、オンライン診療で低用量ピルの処方について医師に相談することができます。

スマートフォンやパソコンから予約・受診ができるため、通院の負担を軽減しながら治療を始めやすい環境が整っています。

ただし、オンライン診療ではルナベルの保険適用が受けられないことが多いため、保険適用を希望する場合は対面受診をご検討ください。

また、初めて低用量ピルを服用する方や、子宮内膜症の精密検査が必要な場合は、対面での内診・超音波検査が推奨されます。

まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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※診察の結果、医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

※触診・検査などが必要な場合は、対面での診療をお願いする場合があります。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。

よくある質問

Q1. ルナベルLDとULDはどちらを選べばよいですか?

どちらが適しているかは体質や症状によって異なるため、最終的には医師の判断となります。

一般的にはエストロゲン量が少なく血栓リスクが低いULDが第一選択とされますが、ULDは不正出血が起きやすい傾向があります[1]

不安な場合は「吐き気を抑えたいか」「不正出血を避けたいか」などの優先事項を医師に伝えて相談してみてください。

Q2. ルナベルに避妊効果はありますか?

ルナベルは添付文書で「避妊目的で使用しないこと」と明記されており、日本では避妊効果は承認されていません[1]

ルナベルを服用中であっても、性行為の際はコンドームなどの避妊手段を併用することが推奨されます。

避妊目的でピルを希望する場合は、医師に相談してOC(経口避妊薬)の処方を受けることが適切でしょう。

Q3. ルナベルを飲むと太りますか?

添付文書では体重増加は「0.1〜5%未満」の頻度で報告されています[1]

「太った」と感じる原因の多くは、ホルモンの影響によるむくみ(水分貯留)や食欲増進が関係している可能性があります。

体重増加が続く場合は自己判断で服用をやめず、医師に相談してください。

Q4. ルナベルの不正出血はいつまで続きますか?

飲み始めの不正出血の多くは一時的なもので、2〜3か月程度の継続で改善するケースがほとんどです[4]

不正出血が続く間はおりものシートを活用すると日常生活への影響を抑えやすくなるでしょう。

3か月以上続く場合や出血量が多い場合は、自己判断せず処方を受けている医師に相談することをおすすめします。

まとめ

ルナベル配合錠は、ノルエチステロンとエチニルエストラジオールを配合したLEP製剤で、月経困難症および子宮内膜症に伴う痛みの治療薬として保険適用が認められています[1]

ルナベルLDとULDの違いはエストロゲンの配合量で、ULDの方が血栓リスクや吐き気を抑えやすい一方、不正出血が起きやすい傾向です[1]

主な効果は排卵抑制と子宮内膜増殖の抑制による生理痛の軽減・子宮内膜症に伴う痛みの緩和・PMSの改善であり、1周期目から徐々に効果があらわれるとされています[1]

飲み始めの副作用(不正出血・吐き気・頭痛)は多くの場合2〜3か月で改善します。

重大な副作用である血栓症の症状(足の急激な痛み・突然の息切れ・激しい頭痛など)があらわれた場合はすぐに医療機関を受診してください[1]

服用方法は1日1錠を21日間服用・7日間休薬の28日周期が基本で、飲み忘れ時は気づいた時点で前日分を服用し当日分も通常通り服用します[5]

ジェネリックのフリウェルは有効成分・効果が同等でより安価です。

ヤーズは黄体ホルモンの種類が異なりニキビ・むくみが出にくいという特徴があるため、自分の症状や体質に合わせて医師と相談してお薬を選ぶことが大切です。

ルナベルについて不安や疑問がある方は、まずは婦人科の医師に相談してみてはいかがでしょうか。

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

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