薄毛治療におけるメソセラピーとは?効果・回数・注意点などを解説!

薄毛治療におけるメソセラピーとは、髪の成長によい成分を注射などで頭皮に直接注入する治療法です。一般的にはあまりなじみがない治療法なので、どんな治療法なのか気になるという方も多いでしょう。

この記事では、メソセラピーの方法、効果、施術回数、注意点などについて詳しく解説します。

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メソセラピーとは

メソセラピーとは、髪の成長によい成分を注射などで頭皮に直接注入する治療法です。

お薬を飲む場合は、飲んだ成分が血液にのって頭皮に届きますが、メソセラピーでは頭皮に直接成分を注入できることが特徴。頭皮の環境を整え、血行を促進し、成長因子を含む薬剤の導入をすることで、薄毛の改善を目指します。

なお、メソセラピーはあくまでお薬での治療の補助的な治療という位置づけになっています。

メソセラピーで注入する成分

メソセラピーで注入する成分はクリニックによってさまざまですが、たとえば以下のような髪によい成分を注入することがあります。1種類ではなく、一度に複数種類注入できます。

成分特徴・期待できる効果
ミノキシジル・血行を促進する・髪のもととなる毛母細胞を活性化する
フィナステリド5αリダクターゼという酵素を阻害し、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑える
成長因子IGF(インスリン様成長因子)髪のもととなる毛母細胞の増殖を促す
VEGF(血管内皮細胞増殖因子)血管を分岐させて、髪に栄養が届きやすくする
KGF(ケラチン細胞増殖因子)髪の成長を促す、頭皮環境を整える
亜鉛髪のもととなる栄養素
タンパク質髪のもととなる栄養素
各種ビタミン・ミネラル髪の成長に必要な栄養素
ヒアルロン酸頭皮を保湿し、頭皮の環境を整える

メソセラピーの注入方法

成分の注入方法は以下のようにさまざまです。

  • 注射器(パピュール法・ナパージュ法)
  • 針がついたローラー(ダーマローラー法)
  • 電気(ノーニードル法)
  • 炭酸ガス
  • レーザー照射(フラクショナルレーザー法)

注射器などを使うと、チクチクする程度の痛みを感じることがありますが、電気、炭酸ガス、レーザー照射は比較的痛みが少ないと言われています。

メソセラピーの歴史

メソセラピーと聞くと、新しい治療法のような印象を持つかもしれませんが、実はその歴史は意外と長いです。

発明されたのは1952年。フランスのミッシェル・ピストール博士が注射を使って行ったのが始まりです。

当初の治療目的は「痛み」であり、リウマチ、スポーツ、リハビリなどの領域で用いられていましたが、現在では脂肪やセルライトの除去、シワ、AGAなどの美容領域でも応用されるようになっています。

メソセラピーの特徴

メソセラピーには、毎日お薬を飲む必要がない、即効性があるといった特徴があります。詳しくは以下の通りです。

毎日お薬を飲む必要がない

お薬は毎日飲み続ける必要がありますが、メソセラピーは定期的(2~4週に1回)に施術を受けるので、普段は治療のことを気にしないで生活できるというメリットがあります。

お薬との作用の違い

メソセラピーはお薬よりも作用が早く、効果が実感できるタイミングが早いとされています。

お薬は現状維持が期待できるものが多いですが、メソセラピーは発毛効果も期待でき、攻めの治療だと言えます。

メソセラピーとHARG療法の違いは?

メソセラピーと似ている治療にHARG療法という治療法があります。HARG療法も成分を頭皮に成分を注入する治療法ですが、メソセラピーとは注入する成分が異なります。

HARG療法は、HARGカクテルというお薬を注射で頭皮に注入するものです。HARGカクテルの成分は150種類以上の成長因子、ビタミンBなど。

一方でメソセラピーには、注入する成分に決まりはありません。つまり、HARG療法はメソセラピーの一種だと言えるでしょう。

また、1回あたりの費用は、HARG療法のほうが高額であることが一般的です。

効率よく効果を得たい場合は内服薬と併用する

効率よく効果を得たい場合は、メソセラピーだけでなく、デュタステリドやフィナステリドの内服薬と併用するとよいでしょう。

デュタステリドもフィナステリドも、5αリダクターゼという酵素を阻害し、AGAの原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑えるお薬です。AGAの原因の一つは男性ホルモンであり、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼと結びつくことで、ジヒドロテストステロンに変化し、これがAGAにつながるのです。つまり、5αリダクターゼが阻害され、ジヒドロテストステロンがつくられなければ、AGAの予防につながるというわけです。

お薬とメソセラピーを併用することで、メソセラピーで外からアプローチしてしっかり発毛させ、内服薬で体の中からアプローチして効果を維持することで、AGA改善を目指しましょう。

メソセラピーの効果が出ないケースもある

メソセラピーでは成長因子を注入することが多いですが、その場合、毛包がなくなっている箇所には効果が出ないことがあります。毛包とは、髪のもととなる毛母細胞が集まったものです。

成長因子は毛包にアプローチして発毛を促すので、毛包がないと効果が出ない可能性が高いのです。

メソセラピーの回数・頻度

メソセラピーは6~16回ほど受けるとよいとされています。だいたい2~4週間に1回ほど施術を受け半年~1年3カ月ほど続ける計算になります。

持続的な効果がほしい場合は、この頻度で何度か繰り返すことを検討しましょう。

メソセラピーの注意点

メソセラピーを受ける際は、ダウンタイム、副作用のリスクなども理解しておく必要があります。詳しく見ていきましょう。

ダウンタイムがある

施術後に、注射した箇所の赤み、内出血、筋肉痛のような痛みなどが現れることがあります。

ただ、日常生活には支障がないことがほとんどで、1週間程度で解消されることが一般的です。

副作用のリスクがある

ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドの成分を注入すると、まれにそれらの副作用が生じることがあります。たとえば以下のような症状が挙げられます。

  • 性欲減退(内服薬の場合)
  • 勃起不全(内服薬の場合)
  • 射精障害(内服薬の場合)
  • 発疹
  • かゆみ
    など

一方、栄養素や成長因子は体に害がないので心配しなくてよいでしょう。

施術後の入浴に注意

メソセラピーの施術当日はシャワー、入浴、サウナなどを控えましょう。細菌などが侵入し、感染症が生じる恐れがあるためです。

また、血流が良くなると痛みや腫れが起きることもあるので、上記の他、激しい運動も避けたほうがよいでしょう。

治療ガイドラインで推奨されている治療法ではない

薄毛治療の治療方針を示す資料の一つに、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」があります。2017年版のガイドラインでは、メソセラピー(成長因子導入)の推奨度は「C2:行わないほうがよい」となっています。

C2は「有効のエビデンスがない、あるいは無効であるエビデンスがある」治療法を示しており、メソセラピーは前者に当てはまります。つまり、効果がない、危険だと確定しているわけではないものの、まだ新しい治療法であり、安全性や有効性が十分に検証されていないのです。

ただ、メソセラピーを実施している医療機関は少なくなく、副作用などのリスクも少なく、効果も期待できるとされています。

クリニックフォアのオンライン薄毛治療

クリニックフォアでは、男女ともに薄毛のオンライン診療を行っています。メソセラピーは行っていませんが、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルなどを使った治療を行っています。

診療はスマホなどを使ってオンラインで行い、お薬は配送するので、忙しい方でも薄毛治療を始めやすくなっています。また、お薬の定期配送も行っているため、治療を続けやすいです。

当クリニックで取り扱っているお薬の注意事項
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

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参考文献

  1. 日本皮膚科学会ガイドライン-男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
  2. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構‐フィナステリド錠1mg「NIG」
  3. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構‐デュタステリド錠0.5mgZA「F」
  4. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構‐ミノキシジルローション5%「JG」
  5. MI|Medical Innovation-DOCTOR MICHEL PISTOR

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