バイアグラ100㎎錠の販売・処方は認められていない
世界的に見ると、錠剤のバイアグラは25㎎錠、50㎎錠、100㎎錠(有効成分がそれぞれ25㎎、50㎎、100mg含有)が正規品として製造されています。しかし、日本で承認されているのは25mg錠と50mg錠のみです。100mg錠の販売、処方は国内では認められていません。
バイアグラ100㎎錠が承認されていない理由
では、なぜ日本ではバイアグラ100mg錠が承認されていないのでしょうか。
バイアグラ100㎎錠は、欧米、アジア圏ともに多くの国で承認されています。人種や体格差によって使い分ける必要もないとされており、日本人にとって体に悪影響があるということでもなさそうです。
それでもバイアグラ100㎎錠が日本で承認されていないのは、日本人において、50mg錠と比べて100mg錠のほうが有効性が高いというデータがないことが理由の一つとして考えられます。
8週間の臨床試験では、以下のような結果が出ています。(※1)
- いつももしくはかなり高い頻度で、挿入可能な硬さになった患者の割合:50mgの場合は71%、100mgの場合は68%
- いつももしくはかなり高い頻度で、挿入後に勃起を維持できた患者の割合:50mgの場合は62%、100mgの場合は63%
このように、50㎎錠も100mg錠も効果はほとんど変わらないということがわかっており、あえて100㎎錠を服用する必要がないために承認されていないことが考えられます。
バイアグラ100㎎錠が今後承認される可能性はある?
バイアグラ100㎎錠は、過去には承認されなかったという歴史があります。今後、バイアグラを製造するファイザー製薬が改めて申請することがあれば、承認される可能性もゼロではありません。
また、バイアグラ100㎎錠の製造、販売が承認された場合、バイアグラ100㎎錠が流通するだけでなく、将来的にはバイアグラのジェネリック(シルデナフィル)の100mg錠も製造販売されることが予想されます。
バイアグラ100㎎錠の危険性
バイアグラ100㎎錠は日本で承認されていないため、日本で入手するためには、海外製のバイアグラ100mg錠を買う必要があります。つまり、ネット上で個人輸入代行サイトなどを経由して買う必要があるということです。
しかし、このような方法で販売されているバイアグラは、偽物や粗悪品の可能性があるとされています。たとえば、有効成分が全く入っていなかったり、量が少なかったり、場合によっては全く異なる成分が入っていたり、粗悪な環境で作られていたりすることもあります。
また、たとえ正規品だったとしても、国内で製造されている薬と違って、日本の法律に基づいて品質、有効性、安全性などが確認されているわけではないので、さまざまなリスクがあります。
このように、海外製品の購入にはさまざまなリスクがあることから、厚生労働省からも注意喚起がなされているので、購入は避けましょう。(※2)
バイアグラ50㎎錠を2錠飲んでもいい?
バイアグラ100㎎錠を入手できないのなら、50㎎錠を2錠飲めばいいのでは?と思うかもしれません。しかし、前述の通り、そもそも日本人において50mg錠と比べて100mg錠のほうが有効性が高いというデータはありません。そのため、2錠飲んでも効果が高まることはないのでやめましょう。
ただし、医師の判断で服用量を増やす可能性はあります。しかし、バイアグラの正しい服用方法は1日1回1錠なので、自己判断で2錠飲まないようにしてください。
バイアグラを処方してもらう方法
前述の通り、ネット上で個人輸入代行業者などを通してバイアグラを購入すると、さまざまなリスクがあります。正規品のバイアグラを入手するには医師に処方してもらうしかないので、必ず医療機関を受診しましょう。
クリニックフォアではオンライン診療を行っています。診察はネット上で完結し、薬は配送されるので、忙しい方でも便利です。