高尿酸血症の予防法とは?食事・運動・生活習慣について詳しく解説!

高尿酸血症とは、血液中に尿酸が増えすぎた状態のことです。数値基準としては、尿酸値が7.0mg/dL以上になると診断される病気です。 高尿酸血症は、激しい痛みが生じる痛風や、命にかかわるようなさまざまな合併症を引き起こすことがあるため、早いうちから予防に努めるに越したことはありません。この記事では、高尿酸血症の予防法について詳しく解説します。

高尿酸血症の予防法①食事

高尿酸血症の原因の多くは食生活にあるので、まずは食事を改善することが大事です。予防のためには、以下のようなポイントを押さえましょう。

  • 食べすぎを控える
  • プリン体をとりすぎない
  • アルコールを飲みすぎない
  • 海藻や野菜類をしっかりとる
  • 糖分をとりすぎない
  • 水分をしっかりとる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

食べすぎを控える

食べすぎて肥満になると、高尿酸血症につながることがあります。そのため、食べすぎ(カロリーのとりすぎ)をしないように注意しましょう。

1日の適切なカロリー摂取量は、以下のような計算で導くことができます。

標準体重(㎏)*×25~35kcal**

*標準体重 =身長(m)×身長(m)×22

**活動量によって異なります。たとえばデスクワーク中心であれば25kcal、力仕事が多いような場合は35kcalを目安とする、というイメージです。

また、肥満予防のためには、夜遅くや寝る直前に食べない、早食いしない、1日3食規則正しく食べることも大事。過度な食事制限をするのではなく、主食、主菜、副菜をそろえ、栄養のバランスがとれた食事を心がけてください。

プリン体をとりすぎない

尿酸はプリン体からつくられる物質なので、プリン体を摂りすぎると尿酸値上昇につながります。

プリン体は、肉や魚の内臓、魚卵などに多く含まれています。プリン体が多く含まれる食べ物をとりすぎないように気をつけましょう。なお、1日のプリン体摂取推奨量は、400㎎程度とされています。

また、プリン体は水に溶けるという性質があります。つまり、煮たりゆでたりすることで、食べ物に含まれるプリン体を減らすことも可能。ただしこの時気をつけたいことは、食べ物から出たプリン体が煮汁に含まれているため、煮汁は飲まないようにすることです。

(参考)

https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001086/4/hyperuricemia_and_gout_digest.pdf

アルコールを飲みすぎない

アルコールにもプリン体が含まれています。プリン体はビールに多く含まれることを知っている人も多いと思いますが、ビール以外にもプリン体は含まれています。

また、アルコールには他にも、尿酸値を高める理由があるのです。1つ目は、アルコールを代謝するときに、肝臓でATPという物質が消費されること。それによってプリン体が増え、尿酸も増えるとされています。

2つ目はアルコールによって腎臓の機能が下がること。そうなると、尿酸が排出されづらくなり、体内の尿酸が増えるのです。

アルコールの摂取量 

では、「飲みすぎ」の目安はどれくらいなのでしょうか。尿酸値への影響を最小限にとどめるための、アルコールの目安量は以下のとおりとされています。

  • ビール:350~500mlまで(銘柄によって異なる)
  • 日本酒:1合まで
  • ワイン:148mlまで
  • ウイスキー:60mlまで

なお、これは1日あたりの数字かつ、どれか1種類のみを飲む時の目安量です。

(参考)

https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001086/4/hyperuricemia_and_gout_digest.pdf

海藻や野菜類をしっかりとる

尿酸が増え、尿が酸性に傾くと、尿酸が排出されづらくなります。そのため、尿をアルカリ性に傾けるために、クエン酸などの有機酸が含まれる食べ物をとるとよいでしょう。

代表的な食べ物が海藻や野菜類で、特に以下のような食べ物が挙げられます。

  • わかめ
  • 昆布
  • ひじき
  • 干しシイタケ
  • 大豆
  • ほうれん草
  • さつまいも
  • ごぼう など

水分をしっかりとる

尿酸を排出するために、尿の量を増やすことも大事。そのためには、水分をたっぷり飲みましょう。目安は、1日約2~2.5Lと言われています。

なお、水分ならなんでもいいわけではありません。甘いジュースは糖分の過剰摂取によって尿酸値上昇につながるため、注意しましょう。

(参考)

https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001086/4/hyperuricemia_and_gout_digest.pdf

高尿酸血症の予防法②運動

食事以外にも、生活習慣の見直しをしてみましょう。まずおすすめしたいことが運動です。肥満予防・改善につながります。

運動内容は、ウォーキングなどの軽い有酸素性運動がよいでしょう。実は、きつい筋トレや短距離走といった無酸素運動は逆効果。尿酸が産生されやすくなり、尿酸の排出を低下させるので、無酸素運動は避けましょう。

高尿酸血症の予防法③ストレスをためない

ストレスが尿酸値上昇につながることもあります。ストレス解消に努めるために、積極的に趣味やリラックスの時間をつくりましょう。

ウォーキングなどの軽い運動もストレス解消にはよいとされています。運動不足も同時に解消でき、一石二鳥です。

高尿酸血症の治療・対処法

では、もし高尿酸血症になってしまったら、治療などはどのように行うのでしょうか。

高尿酸血症の治療は、まず生活習慣の改善(主にアルコール・プリン体の摂取制限)を行うことが基本です。生活習慣の改善で効果が出ない場合や、病状によっては尿酸値を下げる薬による薬物療法を行います。

また、痛風発作が起きた時は、痛みや腫れを取り除く治療薬を使い、発作がおさまってから高尿酸血症の治療を行います。

その他に、尿路結石を予防する薬が処方されることもあります。

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健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療中という方も受診をご検討ください。

参考文献

  1. 一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン
  2. 三和化学研究所 激痛!痛風を予防する
  3. e-ヘルスネット アルコールと高尿酸血症・痛風
  4. e-ヘルスネット 高尿酸血症
  5. e-ヘルスネット 高尿酸血症