【痛風とは?】関節に激痛を感じたら要注意!痛風の症状・原因・予防法・対処法を解説!

痛風とは、尿酸値が高いまま放置すると生じる発作のようなものです。足の親指の付け根などの関節部分が赤く腫れ、激痛を感じるというのが代表的な症状です。 この記事では、痛風がどんなものなのかや、症状の詳細、原因・メカニズム、なりやすい人・時期、検査・診断方法、予防法、治療法などについて詳しく解説します。

痛風とは?

痛風は、尿酸値が高い状態が続いた末に、発作として現れるもの。足の親指の付け根などの関節部分が赤く腫れ、激痛を感じます。

なお、風が吹いても痛いことから「痛風」と呼ばれているくらい、激しい痛みが生じます。

痛風の症状・場所とは?

痛風にあると、以下のような場所が赤く腫れ、激痛を感じます。

  • 足の親指の付け根
  • 足・ひざ・手などの関節
  • 足の甲
  • 足首
  • かかと
  • アキレス腱の付け根 など

また、痛風結節と呼ばれるこぶが、以下のような場所にできることもあります。

  • 足の親指
  • 手の指
  • 耳 など

なお、痛風を何度も経験している方の場合、初期症状(前兆)として、違和感を覚える方もいるようです。

症状が続く期間

痛風の症状は2~3日続くことが一般的です。24時間頃が痛みのピークで、1週間も消えると症状は完全になくなります。

しかし、痛みがなくなったからといって完治したわけではありません。痛風の根本的な原因となる、尿酸値は自然と変化するものではないので、いずれ再発し、痛風を繰り返す可能性が高いです。

偽痛風もある!

痛風は、尿酸値が高い状態(高尿酸血症)を放置したことが生じるものです。しかし、痛風と同じように関節の痛みが生じるものの、高尿酸血症ではないケースがあります。これを偽痛風(ぎつうふう)と呼びます。

偽痛風の原因は、ピロリン酸カルシウム二水和物(CPPD)という物質が、関節軟骨や周囲の組織に沈着することだとされています。

症状は、大関節(膝関節、肩関節、くるぶしの関節など)が炎症し、激しい痛み、発熱、腫れ、赤みなどが現れるというもの。高齢者に多く、半数以上が膝関節に症状が現れると言われています。

なお、痛風と偽痛風を自分で見分けることは難しいでしょう。そのため、関節に激しい痛みを感じた時は、まず医療機関を受診し、検査を受ける必要があります。

痛風の原因・メカニズムとは?

痛風の原因は「高尿酸血症」です。これは、血中の尿酸の濃度(尿酸値)が7mg/dl以上で診断されるもので、つまり、体内の尿酸が多すぎる状態だと言えます。

尿酸が多いとそれが結晶化し、関節内にたまってしまいます。これを白血球が処理しようとすると炎症が起き、痛風発作が発生するのです。

尿酸について

尿酸はプリン体からつくられます。プリン体は体内で作られるほか、食事からも摂取しています。

通常、体内では尿酸の産生と排出のバランスが保たれており、尿酸は一定の量に維持されています。しかし、尿酸が十分に排出されなかったり、尿酸の産生が過剰になったりすると、尿酸が増え、高尿酸血症や痛風につながるのです。

食生活が大きな原因

高尿酸血症・痛風の大きな原因は、生活習慣、なかでも食事だと言われています。特に、食べすぎやお酒の飲みすぎは重大な原因となりえます。

よく、「ビールを飲みすぎると痛風になる」と言いますよね。もちろんビールの飲みすぎは高尿酸血症や痛風に大きく関係しているのですが、それ以外にも、アルコール全般にプリン体は含まれています。さらに、魚類や肉類にも含まれているため、プリン体がどんな食べ物に多く含まれているか理解し、食べすぎに注意することが大事です。

なお、肥満も尿酸の排出低下につながり、高尿酸血症や痛風の原因となるとされています。

その他の原因

その他にも、高尿酸血症や痛風の原因として、さまざまな事柄が挙げられます。

まずひとつ目が、激しい運動です。短期間の激しい運動は、尿酸の産生を活発にし、尿酸の排出を低下させるとされています。さらに、大量の汗をかくと体内の尿酸の濃度が高まります。この状態で水分補給が不十分になると、そのまま高尿酸血症となり、痛風につながることがあるのです。

その他にも、強いストレスや薬(利尿薬など)も原因となりえます。さらに、病気が原因となることも。たとえば、腎機能の低下や白血病のほか、生まれつき尿酸の代謝が十分にできない病気もあります。

また、痛風発症にかかわる遺伝子があることもわかっています。

痛風になりやすい人・時期とは?

痛風には、なりやすい人や時期があります。詳しく見ていきましょう。

男性に多い

痛風の患者さんのほとんどは男性です。この理由は、女性ホルモンに、尿酸の排泄を促進する作用があるためです。

そのため、女性でも、女性ホルモンが減少する閉経後は、高尿酸血症や痛風になりやすくなると考えられています。

夜中~明け方・夏

痛風の症状が現れるのは、夜中から明け方や、夏に多いと言われています。その原因として、睡眠中の体温低下や、脱水による尿酸の濃度上昇などが考えられています。

痛風の検査・診断方法とは?

痛風の検査は、主に血液検査と問診によって行われます。尿酸値が高く、痛風の症状があれば、痛風と診断されることが一般的です。

なお、クリニックフォアではオンライン血液検査を行っています。

痛風のリスクとは?

痛風自体が激痛を感じるいやなものですが、痛風自体が命にかかわるようなことはありません。ただ、痛風になっているということは、尿酸値が高い状態が続いているということであり、命にかかわるような合併症を発症するリスクがあると言えます。

痛風以外の合併症としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 尿路結石
  • 腎障害・腎不全
  • 動脈硬化

動脈硬化は心筋梗塞や脳卒中などの命にかかわる病気につながるものです。

その他、高尿酸血症は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病も合併しやすいと言われています。

痛風の予防法とは?

すでに高尿酸血症になっている場合は、痛風にならないように、早めに治療を受けることが大事です。高尿酸血症の治療では、生活習慣の改善と薬物療法を行うことが一般的です。薬を処方されている方は、医師の指示通り飲み続けましょう。

また、高尿酸血症の方が激しい運動をすると、一時的に尿酸の濃度が高まり、痛風を発症しやすいので注意してください。

まだ高尿酸血症になっていない方の場合は、日ごろから予防に努めることが大事です。高尿酸血症の予防法は以下の通りです。

  • 摂取カロリーを適正にし、適正体重を維持する
  • アルコールを飲みすぎない
  • プリン体が多く含まれる食べ物を食べすぎない
  • 動物性タンパク質をとりすぎない
  • 海藻や野菜類をしっかりとる
  • 水分をしっかりとる
  • ストレスをためない
  • 有酸素運動を適度に行う

治療の際も、このような生活習慣改善を行うことが一般的です。

痛風の対処法・治療法とは?

痛風のような痛みがあったら、早めに医療機関を受診しましょう。医療機関で痛み止め(消炎鎮痛薬)が処方されます。

そして、痛風発作がおさまってから、高尿酸血症の治療を始めます。前述の通り、生活習慣の改善と薬物療法(尿酸値を下げる薬)を行うことが一般的です。

なお、痛風の痛みは24時間程度をピークにおさまっていきますが、高尿酸血症が治ったわけではありません。痛みがよくなってきたとしても、必ず受診しましょう。

高尿酸血症治療はクリニックフォアのオンライン診療で

クリニックフォアでは、スマホやパソコンから診察を受けられる「オンライン高尿酸血症外来」を行っています。

健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療を始めている方も、まずは受診してみてください。

クリニックフォアでは、尿酸値を下げるお薬と、痛風発作治療薬セット(発作緩和薬・鎮痛薬・胃薬)を取り扱っており、病気の状態に合わせてお薬を処方しています。

60日ごとに問診にお答えいただいたうえで回答内容を医師が確認し、決められた周期でお薬が処方・配送されるため、何度も受診する手間が省けます。お薬は税込で、1ヶ月分4,880円(配送料税込550円)。

健康診断で尿酸値の異常を指摘された方も、すでに高尿酸血症の治療中という方も受診をご検討ください。

参考文献

  1. 一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン
  2. e-ヘルスネット 高尿酸血症
  3. e-ヘルスネット 高尿酸血症
  4. なるほど尿酸.com 放置しているとどうなるの?〜高尿酸血症の合併症〜
  5. 公益社団法人 日本整形外科学会 症状・病気をしらべる
  6. 気になる尿酸値.jp 「高尿酸血症」って何ですか?
  7. 高尿酸血症.jp 診断と治療
  8. 高尿酸血症.jp 高尿酸血症について
  9. KOMPAS 痛風・高尿酸血症