ピルの服用中に妊娠する確率は0.3%
ピルの服用中に妊娠する確率は0.3%です。この数値は使用している薬剤の指示通りに、服用した場合の数値。そのため、飲み忘れなどを含めた場合には妊娠確率が高まり9%になります。
避妊効果はコンドームより高い
以下の表は、各避妊方法の利用開始1年間における避妊失敗率です。
方法 | 理想的な使用※ | 一般的な使用※※ |
ピル(経口避妊薬) | 0.3% | 9% |
レボノルゲストレル放出IUS | 0.2% | 0.2% |
銅付加IUD(子宮内避妊用具) | 0.6% | 0.83% |
コンドーム | 2% | 18% |
リズム法(オギノ式) | 0.4~0.5% | 24% |
避妊手術 | 0.5% | 0.5% |
避妊をしない場合 | 85% | 85% |
参考:
Contraceptive Technology,20 ed., Ardent Media, 2011 Table3-2※理想的な使用:選んだ避妊法を正しく続けて使用しているにも関わらず妊娠してしまった場合
※※一般的な使用:選んだ避妊法を使用しているにも関わらず妊娠してしまった場合(経口避妊薬については、のみ忘れを含めた場合の失敗率)
日本で避妊方法としてポピュラーなコンドームの避妊失敗率は2%。それに対して、ピルは0.3%のため約七分の一の失敗率となります。
ピルを飲み忘れた場合の妊娠確率は?飲み忘れのタイミング&錠剤数で異なる
ピルを飲み忘れてしまった場合、妊娠確率は高くなると言われています。また、飲み忘れたタイミングや飲み忘れた錠剤の数によって妊娠確率も変動。
飲み忘れた錠剤数・タイミングごとに、以下のように対応してください。
1錠飲み忘れた場の対応方法(最後の服用から24時間以上48時間未満経過した場合)
- 飲み忘れた錠剤をなるべく早く服用する
- 残りの錠剤は予定通りに服用する
- アフターピルは基本的に必要ないが、今回の周期で既に飲み忘れがある場合や、前の周期の3列目(実薬)で飲み忘れがあった場合は検討しても良い
2錠以上の服用を忘れた場合(最後の服用から48時間以上経過した場合)
- 飲み忘れた2錠をまとめてなるべく早く服用する
- 残りの錠剤は予定通りに服用する
- 7錠以上連続して服用するまでコンドームを使用するか、性交渉を避ける
第1週に飲み忘れた場合
かつ直近5日以内に性交を行った場合は緊急避妊を検討する
第2週に飲み忘れた場合
直前7日間に連続して正しく服用した場合、緊急避妊は必要ない。
第3週に飲み忘れた場合
現在のシートの実薬を飲み続け、そのまま休薬期間を設けずに次のシートを始める。
ピルのみでは性感染症を予防できない!ピルとコンドームの併用がオススメ
厚生労働省はピルとコンドームの併用を推奨しています。ピルは妊娠の確率こそコンドームよりも低いものの、性感染症の予防はできないデメリットがあります。性感染症に感染することで子宮や卵巣の炎症や痛みなどの症状につながり、不妊症となるリスクも。
コンドームには、避妊をしつつ性感染症を予防できるというメリットがあります。そのため安全に性行為をするには、ピルとコンドームの併用がオススメです。