ピルを飲んでるのに排卵痛?その原因と対処法とは


ピルに期待できる効果のひとつが避妊効果です。その理由として、排卵がストップすることが挙げられますが、ピルを飲んでいるのに排卵痛のような痛みを感じる女性もいるといわれています。

では、ピル服用中の排卵痛のような痛みの原因は何なのでしょうか?その詳細や対処法について詳しく解説します。

そもそも排卵痛はどんな痛み?

排卵痛とは、排卵時に卵胞(卵子を含む、液体の入った袋)が破れ、そこに含まれる液体や血液によって腹膜が刺激されることで起きる痛みです。下腹部に痛みを感じることが多く、その痛みは軽いこともあれば、激痛が生じることもあります。

排卵痛は、排卵後2~3日くらいまでにおさまることが一般的です。生理から排卵までの期間は個人差がありますが、生理周期が約1ヶ月の人の場合、生理が始まった日からだいたい14日ほどで排卵が起きることが多いです。

ピルを適切に飲んでいれば排卵・排卵痛が起こることはない

ピルを適切に飲んでいれば基本的に排卵は起こらないため、排卵痛も起こりません。

この理由としては、ピルにはエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが含まれているため、ピルを飲むことで、体は「卵巣からちゃんとホルモンが分泌されている」と錯覚します。すると、卵胞を育てたり排卵にかかわるホルモンが脳から分泌されなくなり、卵胞は発育せず、排卵も起こらないというわけです。

ピルを飲んでいるのに排卵の時期に痛みが生じる原因

ピルを飲んでいるのに排卵の時期に痛みが生じる原因としては、ピルの副作用、本当に排卵が起こった、何らかの病気があるといったことが考えられます。詳しく見ていきましょう。

ピルの副作用によるもの

排卵の時期に痛みが生じる場合、排卵痛ではなく、単なる腹痛や下腹部痛の可能性があります。

実はピルの副作用で腹痛や下腹部痛が起きることがあります。このような副作用は飲み始めに起こりやすく、1~2ヶ月飲み続けると、体が慣れて改善されることが多いとされています。

本当に排卵が起こった

ピルの飲み忘れなどがあると、排卵が起こってしまうことがあります。特に、シートの最初や最後に飲み忘れたり、2錠以上飲み忘れたりすると、排卵が起こるリスクが高まります。

また、嘔吐や下痢をすると、ピルの成分が十分に吸収されないまま体外に出てしまうことがあり、そのために適切な効果が得られず、排卵が起こることもあります。

排卵が起こるということは妊娠する可能性があるということなので、注意しましょう。

血栓症が生じている(極めて稀)

ピルの副作用によって血栓症のリスクが高まるとされています。血栓症とは、血栓(血のかたまり)で血管がつまってしまう病気であり、血栓ができる場所によっては激しい腹痛が生じることがあります。

ただ、血栓症は服用開始から3ヶ月以内に起きやすいものの、実際に発症することは極めて稀なので、過剰に心配しなくてもよいでしょう。ただし、激しい腹痛や気になる症状がある場合は、血栓症以外にもさまざまな病気の可能性があるため、早めの受診を検討するようにしましょう。

婦人科系疾患がある

排卵痛ではなく、婦人科系疾患による痛みの可能性もあります。下腹部に痛みが生じる代表的な婦人科系疾患としては、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などが挙げられます。

ピルを飲んでいるのに排卵痛が起こった時の対処法

ピルを飲んでいるのに排卵痛のような痛みが起こった場合は、妊娠を回避または確認するなどの対応をとったり、受診を検討したりする必要があります。詳しく見ていきましょう。

別の避妊法を併用する

飲み忘れなどに心当たりがある場合は、実際に排卵が起こっている可能性があります。そのため、念のため今回の周期はコンドームなどの別の避妊法を併用すると安心です。

アフターピルを検討する

飲み忘れなどに心当たりがあり、すでに無防備な性行為をしてしまった場合は妊娠する可能性があるため、心配な方はアフターピルを服用する選択肢があります。

アフターピルとは、避妊に失敗した場合などに72時間以内(120時間以内という種類もある)に服用することで、避妊効果が期待できる緊急避妊薬です。婦人科などで処方を受けることができ、クリニックフォアでもオンライン診療で処方を行っています。

妊娠検査薬を使う

飲み忘れなどに心当たりがあり、すでに無防備な性行為をしてしまった場合は、念のため妊娠していないかどうか確認すると安心です。

生理予定日を1週間過ぎても生理(消退出血)が来ない場合は、妊娠検査薬でチェックするとよいでしょう。

病院に行く

排卵痛のような痛みの原因が、副作用や他の病気の可能性もあります。服用初期に起こる副作用であれば様子を見てもよいですが、痛みが強い、2~3シート飲み続けても痛みが改善されない場合は受診を検討しましょう。

ピルの種類を変える

ピルにはさまざまな種類があり、配合されるホルモンの種類、量が異なるものもあります。排卵痛のような痛みの原因が副作用の場合は、ピルの種類を変えることでおさまることがあります。そのため、処方してもらっている医師に相談しましょう。

参考文献

https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf