ピル服用中に頭痛が起きることがある?原因は?
ピルの服用中の頭痛は、副作用(マイナートラブル)や片頭痛の悪化のほか、血栓症、脳卒中など重大な病気が原因として考えられます。詳しくは以下の通りです。
副作用(マイナートラブル)
ピルの副作用で頭痛が起きることがあります。このような症状はマイナートラブルと呼ばれ、一時的かつ軽微なことが多いです。ほかに、不正出血、むくみ、吐き気などが挙げられます。
なお、副作用による頭痛が発生する頻度(確率)は、クリニックフォアで取り扱いのあるマーベロン、ラベルフィーユともに5%以上とされています。
(参考)
医薬品医療機器情報提供ホームページ‐マーベロン21/マーベロン28
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/254910BF1055_1_11/
医薬品医療機器情報提供ホームページ‐ラベルフィーユ21錠/ラベルフィーユ28錠https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/254910CF1025_3_02/
片頭痛の悪化
片頭痛とは、血管が広がることで頭にズキズキとした痛みが生じるものです。もともと片頭痛持ちの方は、ピルによってホルモンバランスが変化することで、片頭痛が悪化することがあります。
血栓症や脳卒中
ピルの服用によって血栓症(血の塊ができ、血管がつまる病気)のリスクがわずかに上がるとされています。
そして、血栓症によって激しい頭痛が生じることがあるのです。たとえば、脳から心臓に戻る途中にある脳静脈に血の塊がつまる「脳静脈血栓症」になると、頭蓋内圧が上がって頭痛が生じます。
また、血の塊が脳の血管に運ばれると、脳梗塞などの脳卒中が生じることもあります。このような病気では激しい頭痛が起きることが多いです。
ただし、ピルが原因で血栓症や脳卒中が起きることは非常にまれなので、過度に心配する必要はありません。
ピル服用中の頭痛はいつ起こる?いつまで続く?
飲み始めはピルに体が慣れておらず、ホルモンバランスが変化することによって副作用(マイナートラブル)が起こりやすいです。このような理由による頭痛は、飲み始めてから3ヶ月ほどで気にならなくなることが多いです。
一方で片頭痛の場合は、ホルモンを補充しなくなる休薬期間に頭痛が起きることが多いです。
ピルの服用中に頭痛が起きたときの対処法は?
ピルの飲み始めに頭痛が起きた場合は副作用(マイナートラブル)の可能性が高いので、必要に応じて痛み止めを飲みながら、しばらく様子を見ても構いません。ただ、長期間続くときや、血栓症が疑われるときは受診が必要です。詳しくは以下の通りです。
3ヶ月程度は様子を見てもよい
飲み始めの時期は副作用(マイナートラブル)による頭痛が起こりやすいため、激しい頭痛でなければ様子を見てもよいでしょう。
3ヶ月ほど飲み続けるとホルモンバランスが安定して、頭痛も気にならなくなることが多いです。
痛み止めを飲んでもよい
ピル服用中であっても、市販の頭痛薬や痛み止めを飲んでも問題ないことがほとんどです。ただ、ピルの種類によっては飲み合わせに注意が必要なものもあるため、薬局ではピルを飲んでいることを薬剤師に伝え、適切なものを選んでもらうと安心です。
長期間続くときは受診
3~4ヶ月経っても頭痛が続くときは、別の原因があったり、ピルが体に合っていない恐れがあります。別のピルに変えることで改善されるかもしれないので、医師に相談してください。
なお、エストロゲンの量が多いほど頭痛が起きやすいとされているので、ホルモン量の少ないピルに切り替えるのが一つの方法となります。
激しい頭痛や血栓症が疑われるときはすぐに受診
以下のような症状があるときは血栓症の恐れがあるため、服用をやめてすぐに受診してください。
- 激しい頭痛
- 下肢の急激な痛み・腫れ
- 突然の息切れ
- 強い胸の痛み
- 四肢の脱力・麻痺
- うまくしゃべれない
- 視野・視力がおかしい
下肢の赤み・しびれ・ほてりや、吐き気・嘔吐のような症状も、血栓症の疑いがあります。
なお、長時間体を動かさなかったり、水分が足りていなかったりすると、血栓症のリスクが高まります。このような状況で体に上記のような強い異変が起きたときは、血栓症を疑ってもよいかもしれません。
アフターピル服用時の頭痛について
アフターピルとは、避妊に失敗したときに飲む緊急避妊薬のことです。こちらも副作用で頭痛が起きることがあります。
基本的に、市販の痛み止めなら併用しても問題ありませんが、普段から頭痛持ちのような方は、念のため医師や薬剤師に確認しておきましょう。
頭痛があるときのピル服用について
頭痛持ちの場合、ピルが禁忌(服用禁止)であるケースもあります。具体的には、閃輝暗点や星型閃光と言って、視野の中に突然ギザギザ、キラキラとしたものが見え、だんだん広がるといった前兆を伴う片頭痛の方は、ピル服用は禁忌となっています。
また、前兆がなくても、片頭痛持ちの方は脳卒中が発生しやすくなると言われており、ピルの処方に注意が必要とされています。
クリニックフォアのオンラインピル処方
クリニックフォアではオンラインでピルの処方を行っており、低用量ピルの「マーベロン」や「ラベルフィーユ」などを取り扱っています。
スマホなどを使ってオンラインで診察を受けていただき、ピルはご自宅などに配送するので、忙しい方でもピルを始めやすく、続けやすくなっています。
これから始めようと思っている方も、続けて行きたい方も、まずは受診をご検討ください。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。