セラゼッタ(ミニピル)の基本情報
セラゼッタは「ミニピル」と呼ばれるタイプの経口避妊薬で、国内では「デソコン」という名称で取り扱われる場合があります。
日本では未承認のお薬ですが、海外では広く服用されており、国内でも医療機関で処方を受けられる場合があります。
低用量ピルとは含まれるホルモンの種類が異なり、服用方法にも違いがあるため、まずは基本的な情報を押さえておきましょう。
ここでは、セラゼッタの有効成分と分類、低用量ピルとの違いについて解説します。
セラゼッタとは?有効成分と分類
セラゼッタは、黄体ホルモンであるデソゲストレル0.075mgのみを有効成分とする経口避妊薬です[1]。
一般的な低用量ピルにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)の2種類のホルモンが含まれていますが、セラゼッタにはプロゲスチンの一種であるデソゲストレルだけが含まれています。
このエストロゲンを含まない点がセラゼッタの大きな特徴であり、「プロゲスチン単独製剤(POP)」に分類されます。
デソゲストレルは第3世代の黄体ホルモンであり、主に排卵を抑制するとともに、子宮頸管粘液を変化させることで避妊効果を発揮します[1]。
エストロゲンが含まれないため、エストロゲンに関連する副作用リスクが低減される可能性があり、エストロゲンを含む配合経口避妊薬(低用量ピル)が適さない方にとっても選択肢となり得ます。
医師と相談のうえ、ご自身の体質やライフスタイルに合ったお薬かどうかを確認してみてください。
低用量ピルとの違い
セラゼッタと低用量ピルの主な違いは以下のとおりです。
| 比較項目 | セラゼッタ(ミニピル) | 低用量ピル |
| 含まれるホルモン | プロゲスチン(デソゲストレル)のみ | エストロゲン+プロゲスチンの2種類 |
| 分類 | プロゲスチン単独製剤(POP) | 混合ホルモン製剤 |
| 服用スケジュール | 28日間連続服用(休薬期間なし) | 21日間服用+7日間の休薬期間(または28錠タイプは連続服用) |
| 飲み忘れの基準 | 12時間(時間単位) | 24時間(日数単位) |
| 血栓症リスク | 有意に高めないとされている | エストロゲンの影響でわずかに上昇 |
| 35歳以上の喫煙者 | 服用できる可能性がある | 禁忌(服用できない) |
| 授乳中の服用 | 服用可能 | 原則として服用不可 |
休薬期間がないためスケジュール管理がシンプルになる点はメリットといえるでしょう。
ただし、セラゼッタも従来のPOPと比べて排卵抑制率が高い一方、不正出血が起こりやすい傾向がある点は事前に把握しておくと安心です。
判断に迷う場合は、医師に相談してご自身に合ったピルを選ぶことをおすすめします。
セラゼッタの効果とメリット
セラゼッタは低用量ピルと同等の避妊効果が期待できるお薬です。
加えて、エストロゲンを含まないことで血栓症リスクが低い点や、低用量ピルが服用できない方も使用できる可能性がある点が大きなメリットとなります。
ここでは、セラゼッタの具体的な効果とメリットを確認していきましょう。
低用量ピルと同等の避妊効果が期待できる
セラゼッタは、低用量ピルと同等の高い避妊効果が期待できるお薬です。
セラゼッタの避妊効果は臨床試験においてPearl Index 0.4(95%信頼区間0.09〜1.20)と報告されており、配合経口避妊薬(COC)で報告されてきた避妊効果と同等の水準とされています[1]。
他のPOPと異なり、セラゼッタはほぼ完全に排卵を抑制することで高い避妊効果を得られる点が特徴です[1]。
ただし、効果には個人差があり、正しく服用を続けることが前提となります。
避妊効果を十分に得るためには、毎日決まった時刻に服用を継続することが重要です。
飲み忘れや大幅な服用時間のずれがあると避妊効果が低下する可能性があるため、日常的に服用時刻を意識しておくと安心でしょう。
血栓症リスクを有意に高めない
セラゼッタの大きなメリットのひとつが、血栓症リスクを有意に高めないとされている点です。
低用量ピルに含まれるエストロゲンは、血液凝固系に影響を与え、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクをわずかに上昇させることが知られています[3]。
参考までに、低用量ピル服用者の血栓症発症率は年間10,000人中3〜9人とされており、妊娠中〜産後の女性の血栓症リスクのほうが数倍高いことも報告されています。
セラゼッタにはエストロゲンが含まれないため、この血液凝固系への影響が少なく、VTEリスクを有意に高めないと考えられています。
ただし、セラゼッタのSmPC(製品概要)では、血栓症が発症した場合は服用を中止すべきとされており、リスクがゼロというわけではありません[1]。
血栓症の既往歴がある方は再発の可能性について医師から説明を受ける必要があるため、ご自身の状態を正確に伝えたうえで処方を受けることが大切です。
不安な場合は医師に相談することをおすすめします。
35歳以上・喫煙者・授乳中でも服用できる可能性がある
セラゼッタは、低用量ピルの服用が難しい方にも服用できる可能性があるお薬です。
WHOの医学適用基準では、35歳以上で1日15本以上喫煙する方やBMI30以上の方、局在性神経徴候を伴う片頭痛のある方に対して、低用量ピルの服用はリスクが高いとされています[2]。
エストロゲンを含まないため、これらの条件に該当する方でも服用できる可能性があります。
授乳中の方についても、臨床データでは、デソゲストレルの使用によって母乳の産生量や成分に臨床的に意味のある影響は認められておらず、授乳中の避妊法の選択肢の一つとなります[1]。
低用量ピルが使えないと諦めていた方にとって、セラゼッタは新たな選択肢になり得るでしょう。
医師の判断により処方できない場合もあるため、ご自身が該当するかどうかは医師に確認することが大切です。
セラゼッタの正しい飲み方と飲み忘れたときの対応法
セラゼッタは低用量ピルとは服用スケジュールが異なるお薬です。
休薬期間がなく毎日連続して服用する必要があり、飲み忘れ時の対応にもルールがあります。
正しい飲み方を理解しておくことが、避妊効果を維持するうえで大切でしょう。
ここでは、具体的な服用方法と飲み忘れ時の対応について解説します。
毎日同じ時刻に1錠・休薬期間なし
セラゼッタの服用方法は、毎日同じ時刻に1錠を服用し続けることです。
1シート28錠を連続で服用し、飲み終わったら休薬期間を設けずにそのまま次のシートに移ります。
低用量ピルのように7日間の休薬期間がないため、「いつ再開するか」を迷う心配がありません。
服用開始は月経初日が理想的とされています[1]。
月経初日から服用を開始すれば、追加の避妊法を併用する必要はないとSmPCにも記載されており、生理初日から5日目の間に飲み始めることが推奨されています[1]。
毎日の服用時刻を一定に保つことが避妊効果を維持するうえで重要であり、スマートフォンのアラーム機能などを活用すると飲み忘れ防止に役立つでしょう。
飲み忘れ時の対応|12時間がボーダーライン
セラゼッタを飲み忘れた場合、前回の服用から36時間(予定時刻から12時間)を超えたかどうかが重要なポイントです。
飲み忘れ時の対応は以下のとおりです[1]。
| ずれた時間 | 対処法 | 他の避妊法の併用 |
| 12時間以内 | 気づいた時点ですぐ1錠服用し、通常スケジュールで継続 | 不要 |
| 12時間以上 | 気づいた時点ですぐ1錠服用し、通常スケジュールに戻す | 7日間は他の避妊法を併用が必要 |
また、飲み忘れが服用開始1週目に発生し、その前の週に性交渉があった場合は妊娠の可能性も考慮する必要があるとSmPCに記載されています[1]。
なお、従来のミニピルでは短時間で避妊効果が低下するといわれていましたが、セラゼッタ(デソゲストレル)の場合は12時間がボーダーラインとなるため、混同しないよう注意しましょう。
セラゼッタの副作用と注意点
セラゼッタはエストロゲンを含まないため血栓症リスクが低いとされていますが、副作用がまったくないわけではありません。
飲み始めの時期に起こりやすい症状や、服用できない方の条件を事前に把握しておくことが大切です。
個人輸入に関するリスクについても確認しておきましょう。
飲み始め1〜2か月に起こりやすい症状
セラゼッタの服用開始から数ヶ月の間は、以下のような症状があらわれる場合があります[1]。
- 不正出血(服用者の最大50%に報告されており、とくに多い副作用)
- 頭痛
- 悪心(吐き気)
- 気分の変化
- にきび
- 乳房痛
- 体重増加
セラゼッタにはエストロゲンが含まれないため、子宮内膜が安定しにくく、予期しないタイミングで出血が起こることがあります。
多くの場合、これらの症状は服用を継続するうちに改善していく傾向にあるでしょう。
そのため副作用に耐えられるのであれば、数ヶ月以上継続したうえでお薬の種類変更を判断しましょう。
症状がつらい場合や長期間続く場合は、自己判断で中止せず医師に確認してください。
服用できない方・注意が必要な方
セラゼッタは低用量ピルよりも服用できる対象が広いお薬ですが、すべての方が服用できるわけではありません。
SmPCに記載されている禁忌事項に該当する方は、セラゼッタを服用できません[1]。
- 活動性の静脈血栓塞栓症がある方
- 重篤な肝疾患のある方(肝機能値が正常に戻っていない場合)
- 重篤な心疾患・腎疾患のある方
- ホルモン感受性の悪性腫瘍(乳がんおよびその疑いを含む)が判明または疑われる方
- 診断の確定していない異常な性器出血のある方
- デソゲストレルまたは添加物に対して過敏症のある方
- 妊娠中または妊娠の可能性がある方
- 初経前または閉経後(55歳以上)の方
- 過去にデソゲストレルを含むお薬で過敏症状が出た経験がある方は、医師に申告してください。
セラゼッタには添加物として乳糖が含まれているため、遺伝性のガラクトース不耐症やラップラクターゼ欠損症の方は服用できません[1]。
ご自身が服用可能かどうか不安な場合は、医師に相談することをおすすめします。
個人輸入のリスクと副作用被害救済制度
セラゼッタは日本では未承認のお薬であるため、個人輸入で入手を検討する方もいるかもしれません。
しかし、個人輸入には以下のような重大なリスクがあります。
- 偽造品や品質が保証されていない製品が混ざっている可能性があり、健康被害につながるおそれがある
- 副作用が発生した場合、日本の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となる[4]
- 重篤な副作用が起こった場合でも、医療費や年金などの公的給付を受けられずすべて自己責任となる
医薬品副作用被害救済制度とは、正規に処方されたお薬で重篤な副作用が生じた場合に、医療費や年金などの給付を受けられる公的な制度です。
安心してセラゼッタを服用するためには、個人輸入ではなく医療機関で医師の診察を受けたうえで処方してもらうことが大切でしょう。
セラゼッタの処方はオンライン診療が便利
セラゼッタは日本国内でも医療機関で処方を受けることが可能です。
近年はオンライン診療に対応したクリニックも増えており、自宅にいながら医師の診察を受けてお薬を届けてもらうことができます。
通院の手間や待ち時間を省きたい方にとって、オンライン診療は有力な選択肢でしょう。
ただし、初回処方時には医師が既往歴や禁忌事項を確認する必要があるため、正確な健康情報を伝えることが重要です。
クリニックフォアのピル診療の特徴
クリニックフォアは、オンラインでのピル処方に対応した医療機関のひとつです。
スマートフォンやパソコンからビデオ通話で医師の診察を受けられるため、忙しい方でも受診しやすい環境が整っています。
ピル診療ではセラゼッタを含むミニピルの処方にも対応しており、医師が一人ひとりの体質や健康状態を確認したうえで適切なお薬を提案してくれます。
処方されたお薬は最短翌日に自宅へ届くため、クリニックに足を運ぶ必要がありません。
定期配送プランを利用すれば、毎月のお薬の受け取りもスムーズにおこなえるでしょう。
初めてミニピルの服用を検討している方にとって、医師に直接相談できるオンライン診療は安心感のある選択肢といえます。
セラゼッタが自分に合っているか気になる方は、まずオンライン診療で医師に相談してみてください。
※医師の判断により、お薬を処方できない場合がございます。
※対面診療をご案内する場合もございます。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
セラゼッタに関するよくある質問
Q1. セラゼッタを飲むと生理はどうなりますか?
セラゼッタの服用中は、月経パターンが変化する場合があります。
不正出血が増える方もいれば、月経が軽くなったり、月経自体が来なくなる方もいます[1]。
個人差が大きいため、出血パターンの変化が気になる場合は医師に相談してください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
Q2. セラゼッタの服用をやめたら妊娠できますか?
セラゼッタの服用を中止すると、比較的速やかな段階で排卵が再開するとされています。
臨床試験では、服用中止後平均17.2日で排卵が再開したと報告されています[5]。
妊娠を希望するタイミングでの中止については、事前に医師に相談しておくと安心でしょう。
Q3. 低用量ピルからセラゼッタに切り替えられますか?
低用量ピルからセラゼッタへの切り替えは、医師の指導のもとでおこなうことが可能です。
SmPCでは、低用量ピルの最後の実薬を飲み終えた翌日からセラゼッタの服用を開始する方法が示されています[1]。
切り替えのタイミングについては、自己判断ではなく医師に確認してください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
Q4. セラゼッタを飲んでいても不正出血があるのは正常ですか?
服用開始から数ヶ月程度は不正出血が起こることは珍しくありません。
セラゼッタの服用者の最大50%に不正出血が報告されており、エストロゲンを含まないため子宮内膜が安定するまでに時間がかかる場合があります[1]。
数ヶ月経過しても出血が続く場合や、出血量が多い場合は医師に相談することをおすすめします。
まとめ:セラゼッタは血栓リスクが低いミニピル
セラゼッタは、黄体ホルモンであるデソゲストレルのみを含むミニピルです。
エストロゲンを含まないため、血栓症リスクを有意に高めないとされている点が大きな特徴です。
35歳以上の喫煙者や肥満傾向の方、片頭痛のある方、授乳中の方など、低用量ピルが服用しにくい方でも服用できる可能性があります[1]。
毎日同じ時刻に1錠を服用し、28錠連続で休薬期間なく次のシートに移る飲み方がポイントです。
飲み忘れた場合は12時間以内であれば避妊効果に影響はありませんが、12時間以上ずれた場合は7日間の避妊法併用が必要となります[1]。
安心して服用するためには、個人輸入ではなく医療機関で医師の処方を受けることが大切です。
セラゼッタが気になる方は、オンライン診療などを活用して医師に相談してみてはいかがでしょうか。
※医師の判断により、お薬を処方できない場合がございます。
※対面診療をご案内する場合もございます。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。


