ピルを休薬しないとどうなる?休薬期間の必要性や休薬が少なくて済むピルを医師が解説します。

ピルとは、避妊や生理痛の改善を目的として服用する薬で、少量の女性ホルモンが配合されています。ピルは28日を1サイクルとして、最後の4~7日間は休薬期間といって、服用をお休みする(ピルの種類によっては偽薬を飲む)ことになります。

では、ピルの服用中に休薬しないと一体どのようなことが起こるのでしょうか。休薬の必要性や、休薬の頻度が少なく済むピルの種類、あえて休薬せずに服用するケースなどについて解説します。


ピルを休薬しないとどうなる?

ピルの休薬期間には出血(消退出血)が起きます。消退出血とは、子宮内膜がはがれ落ちて排出されるときに起こるもので、生理と同じようなものだと考えてよいです。

では、休薬しなければ出血を避けられるのでは?と思う方もいるでしょう。ピルを連続で服用することは可能ですが、しばらくするといずれは破綻して出血は起きてしまいます。そのため、決められたサイクル通りに服用するのが望ましいです。

休薬しないでよいピルはある?

超低用量ピル(低用量ピルよりも卵胞ホルモンの配合量が少ないピル)のヤーズフレックスは、最大120日間飲み続けることができる薬です。ただし、連続した3日間の出血が見られた場合は一旦休薬を行います。連続した3日間の出血がなく120日間の服用ができた場合は、4日間休薬を挟むというサイクルで服用します。

途中で出血を起こさず120日間の服用を続けるのはなかなか難しく、約2割程度という報告があります。

ピルを休薬しないとどうなる?【休薬期間の必要性について】

ピルの休薬期間は卵巣や子宮の働きを維持するためにも必要なものです。ここでは、休薬期間の必要性などについて見ていきましょう。

卵巣や子宮の働きを保つ

休薬期間は、卵巣や子宮のためのメンテナンス期間のようなものだと考えましょう。ピル服用中は卵巣や子宮内膜が働きを休めているため、卵巣や子宮の働きを正常に保つためにも、定期的に働きを再開させる必要があるのです。そのため、定期的に休薬期間を設け、卵巣や子宮の働きを再開させることはとても大事なことだといえます。

消退出血によって避妊に成功しているか確認できる

休薬期間に起こる消退出血によって、避妊に成功しているかどうか確認できるというメリットもあります。

消退出血が起きれば妊娠していない可能性が高いです。ピルを服用中に消退出血が起きない人の割合は1%未満とされているため、ピルを服用しているのに消退出血が起きない場合は妊娠を疑う必要があります。ちなみに、低用量ピルを正しく服用しても、妊娠する可能性は0.3%ほどあるため注意が必要です。

休薬しても避妊効果は続くので安心して

ピルを毎日正しく服用していれば、休薬期間中も避妊効果が得られます。ピルの服用中は卵巣の活動が止まり、卵胞(卵子を液体で包み込んでいる袋)が育ちません。休薬期間でも、卵胞が育ち切っていないので排卵は起こらず、妊娠の心配もほぼありません。

ピルを休薬しないシチュエーション

場合によってはピルを休薬せずに連続服用することがあります。詳しく見ていきましょう。

第三週に飲み忘れた場合

第三週に飲み忘れがあった場合は、休薬期間を設けないという選択肢もあります。休薬しないで次のシートに移ることで、避妊に失敗する可能性を最小限におさえられます。

生理を移動したい(遅らせたい)とき

生理(消退出血)を遅らせたいときは、本来の休薬期間をとらずに、連続服用することになるケースがあります。

生理を遅らせたいときは、服用中のピルの偽薬を飲まずに、新しいシートの実薬を続けて飲みます。服用を続けると1週間程度は生理を遅らせることができ、服用をやめると2〜3日後くらいに出血が起きることが一般的です。


参考

https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf

https://w-health.jp/delicate/anticonception/