目の周りが黒くなる原因
目の周りが黒っぽく見える原因としてよくあるのがクマです。それ以外に、ケガや病気なども原因となるため、詳しく見ていきましょう。
茶クマ(色素沈着)
乾燥や、摩擦、紫外線などの刺激を受けると、肌を守るためにメラニン色素が作られ、色素沈着によって目の周りが黒ずんで見えることがあります。これを「茶クマ」と言ったりします。
メラニンがつくられても、通常は肌のターンオーバーによってメラニンが排出されていくので、問題にはなりません。しかし、乾燥や加齢などでターンオーバーがうまくいかなくなると、メラニンが排出されにくくなり、いつまでも黒く残ってしまうのです。
アトピー性皮膚炎などの病気によって肌の乾燥やかゆみが生じやすくなり、かいてしまった摩擦で黒くなるケースもあります。
また、ホルモンバランスの変化によってメラニンが生成されやすくなることがあるため、妊娠中などに目の周りのクマが気になることもあるでしょう。
その他に、メイクなどの色素が落ちきらず、そのまま残ってしまっているケースもあります。
黒クマ(たるみによるかげ)
主に加齢によってヒアルロン酸やコラーゲンなどが減少すると、肌の弾力やハリが失われ、たるみやすくなります。目の周りの皮膚がたるむと、かげができてクマのように見えることがあります。これを「黒クマ」と言ったりします。
また、皮膚がたるむと目の周りの脂肪が押し出され、ふくらみができることも、かげの原因となります。
青クマ(血管が透けて見えている)
一般的にイメージするクマはこちらでしょう。茶クマや黒クマと区別するために「青クマ」と言ったりします。
血行が悪くなると、血管は暗い赤色や青っぽく見えることがあるのですが、目の周りは皮膚がうすいため、毛細血管が透けて見え、青っぽくクマになってしまうのです。血行不良の原因としては、睡眠不足やストレス、冷え、目の酷使などが挙げられます。
ケガ
目の周りが黒くなる原因として、ケガによるものも考えられます。転んで目をぶつけたり、ものが強く当たったりすると、まぶたの皮下血管が損傷し、皮下出血が起こります。
外傷の傷が表面にない場合、まぶたの周りで皮下出血が広がっていて、目の周り全体が「くまどり」のように黒ずむこともあります。
病気
目の周りが黒いときは、病気が関係していることもあります。
肝炎や肝臓がん、肝硬変など肝臓の病気でも目の周りの色素沈着が起こる場合があります。肝機能が低下すると老廃物を解毒することが難しくなり、汚れた血液が体内を循環することで、目の周りに黒ずみが出ることがあるのです。
また、腎臓の病気が隠れていることも考えられます。腎臓の機能の低下により尿が出にくくなると、老廃物が体内に溜まってしまい、血液が汚れます。血液が汚れると、皮膚が薄い目の周りなどに黒ずみがみられるようになることがあるのです。
クマの見分け方
目の周りが黒っぽくなる代表的な原因がクマです。前述のとおり、クマには茶クマ、黒クマ、青クマの3種類があります。それぞれの見分け方は以下の通りです。
- 茶クマ:下まぶたを引っ張っても皮膚の色が変わらない
- 黒クマ:上を向くと色が薄くなる
- 青クマ:下まぶたを引っ張ると色が薄くなる
目の周りが黒くなったときの予防・対処法
クマの場合は、刺激や紫外線を避け、しっかりと保湿をしたり、生活習慣を整えたりすることである程度予防が可能です。また、すでにクマになってしまっている場合でも、悪化予防や改善のためにできることはあります。詳しく見ていきましょう。
刺激を与えない
刺激は色素沈着による茶クマの大きな原因となるため、できるだけ避けましょう。洗顔やメイクの際に過度にこすったりしないように注意してください。
また、かゆみを感じたからといってごしごしと目をこするのも厳禁です。
保湿・スキンケアをしっかりする
目の周りが乾燥すると、刺激を受けやすくなったり、かゆくなってかいてしまったりすることで、色素沈着につながることがあります。そのため、保湿を十分に行いましょう。必要に応じてアイクリームなどの使用も検討してください。
また、黒クマ予防のために、ハリや弾力を与えるスキンケアアイテムを使うのも一つの方法です。
UVケアをする
紫外線も、色素沈着による茶クマの原因となるため、目の周りにも日焼け止めを塗りましょう。ただし、塗るときにこすったり、目の中に日焼け止めが入ったりしないように注意してください。
サングラスや帽子も目元の紫外線対策には有効です。
マッサージをする
目の周辺は血管がたくさん通っているため、ちょっとした体調変化でもうっ血しやすい傾向があります。血行不良により目の周りが黒い場合は、マッサージで血行改善を目指すとよいでしょう。
目を閉じ、まぶたの上に指を置いて、ゆっくり円を描くように動かしてみましょう。マッサージを行う際には、やさしい力加減でゆっくり動かすのがポイントです。
血行が良くなることで体内の老廃物が排出され、むくみや顔色の悪さの改善も期待できるでしょう。
生活習慣を改善する
生活習慣を改善することで、肌のターンオーバーを促してメラニンを排出する、乾燥を改善する、血行を良くする、さまざまな病気を予防・改善するといったことにつながります。生活習慣の改善は美容・健康の基本だと言えます。
具体的には、規則正しい生活、栄養バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動などを心がけましょう。
なお、食事の際は、抗酸化作用のあるビタミンA・C・Eや、ポリフェノールなどを含む食べ物を積極的に取り入れることをおすすめします。
病院を受診する
何らかの病気が原因で目の周りが黒くなっていることもあります。美容的な理由ではないことが考えられる場合や、他にも気になる症状がある場合は、病院の受診を検討しましょう。
基本的には皮膚科や内科、普段のかかりつけ医で問題ありませんが、目の周りのケガや骨折が疑われる場合は形成外科や整形外科、脳神経外科、目の病気が疑われる場合は眼科などを受診するとよいでしょう。
メイクで隠す
上記のようなケアをしても、すぐにクマや色素沈着が治るとは限りません。いつまでも治らないとそれがストレスにもなりかねないため、治るまでメイクで隠すのも一つの方法です。
コンシーラーを使ってある程度隠し、パウダーなどでなじませて仕上げましょう。
ただし、過度な刺激を与えたり、メイクをしっかり落としきれなかったりすると、色素沈着の原因となってしまうため注意しましょう。
目の周りが黒いときの美容的な治療法
クマの場合は美容皮膚科や美容外科などで治療を受けることで、改善が望めることがあります。具体的な治療法の例は以下の通りです。
レーザートーニング
レーザートーニングは、出力の低いレーザーを使い、肌内部のメラニン色素の分解を促進して、肌の色ムラを改善する施術です。特に色素沈着による茶クマへの効果が期待できます。
副作用として赤みやかゆみ、乾燥を感じることもありますが、基本的にはダウンタイムが少なく、かさぶたにもなりにくいのが特徴です。
フォトフェイシャル(光治療)
フォトフェイシャルは、IPLという光線を直接肌に照射し、色素沈着やくすみ改善を目指す施術です。メラニン色素が光に反応し、ターンオーバーが活性化されることで、茶クマなどのトラブル改善につながります。
また、レーザー治療と混同されがちですが、レーザー治療はフォトフェイシャルよりも強い波長の光線を照射するため、肌の深い部分にアプローチできるのが特徴です。一方フォトフェイシャルは、幅広い波長を照射することで、色素沈着以外にも幅広い症状に対応が可能となっています。一時的な赤みなどの副作用のリスクはゼロではありませんが、ダウンタイムが短い傾向があるといったメリットもあります。
お薬
茶クマなどの色素沈着は、お薬による改善効果も期待できます。
特に、メラニン色素の合成を防ぐ働きがあるハイドロキノンや、表皮のターンオーバーを促進するトレチノインなどの塗り薬が選択肢となります。
また、血流改善、脂質代謝促進作用などが期待できる、ビタミンEやAを有効成分とする飲み薬があります。この作用により、メラニン色素の沈着を予防し、メラニンの排出を促進することで、血行不良による青クマへの効果も期待できます。
ビタミンCが配合された飲み薬も選択肢となるでしょう。ビタミンCは、メラニン色素の産生を抑えたり、色素の還元を促進したりすることがわかっています。体の内側からアプローチしたい方は、飲み薬の服用を検討するのも一つの方法です。
ヒアルロン酸注入
皮下にヒアルロン酸を直接注入することで、目の下のくぼみや、膨らみなどが原因による黒クマの改善効果が期待できます。
ダウンタイムは短いことが多く、多くの場合、施術直後から日常生活を送ることができます。腫れや赤みが出ることもありますが、メイクでカバーできる程度であることがほとんどです。
脂肪除去
目の下の脂肪が膨らんで黒っぽく見えることが多い黒クマには、メスで切開して脂肪を取り除く脂肪除去(脱脂)という方法があります。
一般的に、目の裏の見えない部分を切開し、脂肪を直接取り出すため、傷が目立つことはありません。
脂肪除去は美容外科の医療機関で行われます。ダウンタイムの期間は個人差もありますが、1週間前後、腫れや痛みが出ることが多いでしょう。
目周りが黒くなるお悩みはクリニックフォアの美容皮膚のオンライン診療へ
目の周りが黒くなる原因にはさまざまなものがありますが、乾燥や紫外線などによる色素沈着が原因の場合は、ビタミン剤などのお薬で改善できる可能性があります。
クリニックフォアの美容皮膚オンライン診療では、乾燥、シミなど、さまざまなお悩みにアプローチするお薬を取り扱っています。
医師の診察を受けたい、医薬品でお肌の悩みを改善したいという方は、受診をご検討下さい。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
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