肌のボコボコは何?原因・対処法・治療法をわかりやすく解説

肌がボコボコしていると、見た目や手触りが気になったり、メイクのりが悪くなったりと、さまざまな悩みを感じるでしょう。さらに、ボコボコしている肌には何らかのトラブルが生じているため、過剰な皮脂分泌や、ボコボコを隠したいがための過剰なメイクで毛穴がつまりやすくなったりと、さらに肌荒れにつながる悪循環に陥ってしまうこともあります。 そこで今回は、肌のボコボコの原因や対処法、治療法などについて詳しく解説します。

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肌のボコボコの原因

肌がボコボコしてしまう原因には、次のようなさまざまなものが考えられます。

ニキビ

ニキビができると、赤く腫れてぽこっと膨らんだ状態になることがあります。これはニキビの中にたまった膿が炎症を起こした状態で、俗に「赤ニキビ」と呼ばれているものです。

ニキビ跡(クレーター)

ニキビが治っても、跡が残ってしまうことがあります。ニキビ跡には、クレーターのように凹んだものや、皮膚が盛り上がってケロイドになったもの、色素沈着してしまったものがあり、タイプによってはボコボコと触れることがあるでしょう。

このような跡が残ってしまうのは、炎症によって皮膚の奥にある真皮層にまでダメージが広がり、皮膚組織が破壊されたことが原因です。

ニキビ跡(クレーター)の種類

クレーターのように凹んだニキビ跡は、さらにその形状によって3つのタイプに分類することができます。

・アイスピック型

小さな細長い穴が肌の深いところまで開いているタイプです。炎症が毛穴の奥にある真皮層にまで達したため、皮膚組織が破壊されて小さな穴のようなクレーターができています。

・ローリング型

広い範囲で、肌の表面がボコボコになっているタイプです。炎症によって破壊された皮下組織が、筋膜と癒着して凹凸ができています。

・ボックス型

四角く、輪郭が鮮明なくぼみができるタイプです。炎症によって真皮層のコラーゲンが破壊されたため、皮膚の表面が陥没しています。

毛穴の開き・つまり

ストレスや乾燥などは、皮脂を過剰に分泌させる原因となります。皮脂を分泌する皮脂腺は毛穴の中にあるので、通常より多く分泌された皮脂を排出するために、毛穴が開いて毛穴がボコボコと目立つようになることがあります。

逆に、皮脂の分泌量が多いために毛穴から排出しきれなかったり、角質がつまったりしてしまうと、塞がった毛穴が膨らんでボコボコになることもあります。

肌の弾力の低下

肌の弾力は、コラーゲンやエラスチンによって保たれています。しかし年齢を重ねるとコラーゲンやエラスチンを作る機能が低下するため、肌がたるみやすくなります。

肌がたるむと、毛穴まわりの肌もハリを失うので、毛穴が垂れ下がってボコボコと目立つようになることがあります。

乾燥

肌が乾燥すると、肌荒れを起こしやすくなります。水分が不足した肌は厚くゴワゴワになり、キメが荒くなったり、毛穴が開いたり、肌色がくすんで見えたりして、ボコボコ感が目立つことがあります。

その他の肌荒れ

睡眠不足やストレス、栄養の偏りなどでターンオーバーが遅れると、本来自然にはがれ落ちるはずの古い角質が蓄積し、角質が厚くなってしまいます。また、加齢や紫外線ダメージなどでバリア機能が低下した場合も、刺激を受けやすくなり、肌が荒れてボコボコ感が出るとがあります。

皮膚疾患

以下のような皮膚疾患によって、肌の炎症やターンオーバーの乱れ、乾燥などが引き起こされ、ボコボコ感やざらつきにつながることもあります。

・アトピー性皮膚炎

強いかゆみを伴う湿疹ができ、よくなったり悪くなったりを繰り返します。アレルギーがあるといったアトピー素因を持つ方がなりやすく、バリア機能が低下して、炎症やかゆみ、乾燥などが生じやすくなっています。

・脂漏性皮膚炎

肌の常在菌のひとつであるマラセチア菌が増殖し、炎症を起こす皮膚炎です。

・酒さ(しゅさ)

顔にブツブツや赤みを生じる皮膚の病気です。ほてりやかゆみを伴うこともあります。

肌のボコボコの対処法・セルフケア

肌のボコボコが気になるときは、次のような対処法を試してみましょう。

クレンジング・洗顔を丁寧に行う

健やかな肌のためには、汚れなどのいらないものをしっかり取り除くことが大事です。

クレンジングはオイルやクリーム、ミルク、ジェルなどさまざまなタイプがありますが、オイルタイプのクレンジング剤は洗浄力が高い反面、肌に刺激が強いものです。クレンジングはなるべく洗浄力と刺激がマイルドなミルクやクリームなどを使うようにし、落ちにくいアイメイクなどはポイントメイク用のものを使うとよいでしょう。

クレンジングを肌にのせたら、ゴシゴシこすらず、指先で軽くクルクルしながらメイクとクレンジングをなじませて、短時間でオフするのが刺激を防ぐコツです。

洗顔のときは、熱いお湯を使うと皮脂が落ちすぎてしまいます。体温よりやや低いぬるま湯がおすすめです。

洗顔料をたっぷりと泡立てたら、手のひらが直接顔の肌に触れない程度の力でやさしくマッサージします。クレンジング同様、ゴシゴシこすると刺激となって肌荒れの原因にもなるため、あくまでやさしい力で洗うのがポイントです。

十分に保湿する

洗顔後はすみやかに保湿します。保湿ケアを怠ると、肌の水分がどんどん蒸発してバリア機能の低下につながるため、肌トラブルを起こしやすくなります。

まずは化粧水でたっぷりと水分を補給し、次に油分を含む乳液やクリームなどで水分を閉じ込めましょう。

UVケアをする

紫外線は肌を乾燥させ、コラーゲンを破壊します。乾燥による肌トラブルを防ぎ、ハリや弾力のあるなめらかな肌を守るためにも、日ごろからUVケアを忘れないようにしましょう。

なお、日焼け止めは時間の経過とともに流れ落ちてしまいます。数時間おきに塗り直しをする習慣をつけましょう。より徹底したUVケアのためには、帽子や日傘、サングラスなどを併用するのもおすすめです。

栄養バランスのとれた食事を心がける

食事から摂取する栄養素は、すこやかな肌を保つために大切なものです。特に次のような栄養素が不足しないようにバランスのとれた食事を心がけましょう。

・ビタミンA

ターンオーバーを促し、皮脂分泌をコントロールします。緑黄色野菜、レバー、卵、乳製品、うなぎなどに多く含まれます。

・ビタミンB

ビタミンBにはいくつかの種類がありますが、とくに注目したいのはビタミンB2とビタミンB6です。

ビタミンB2には、皮膚をすこやかに保ち、ターンオーバーを促進する効果が期待できます。卵、納豆、うなぎ、レバー、牛乳などに多く含まれます。

ビタミンB6には、たんぱく質の代謝を助け、ターンオーバーを促す効果が期待できます。バナナ、まぐろ、アボカド、レバー、カツオなどに多く含まれます。

・ビタミンC

抗酸化作用による肌の老化予防や、皮脂の分泌を抑えるといった効果が期待できます。イチゴ、レモン、ブロッコリー、ピーマン、パプリカなどに多く含まれます。

・ビタミンE

抗酸化作用や血行促進作用があり、ターンオーバー促進も期待できる栄養素です。ブロッコリー、かぼちゃ、アーモンド、アボカドなどに多く含まれます。

・オメガ3脂肪酸

肌のうるおいを保ち、肌荒れを防ぐ効果が期待できます。サバ、アジ、イワシ、鮭、くるみなどに多く含まれます。

・たんぱく質

コラーゲンの材料となり、肌の弾力などに寄与します。タンパク質は、肉、魚、卵、大豆などに多く含まれます。

その他生活習慣の改善

普段の生活習慣も肌状態に影響することがあります。とくに気をつけたいのは、睡眠、ストレス、運動です。

睡眠中は、肌のターンオーバーが行われる大切な時間です。寝不足が続いたり夜更かしをしがちだったりすると、ターンオーバーにかかわる成長ホルモンの分泌が低下し、皮膚の修復が停滞してしまいます。

睡眠環境を整えるには、寝室の温度や湿度を快適に保ち、スマホやテレビを見ないようにし、リラックスした状態で布団に入ることが大切です。

また、ストレスがたまると、血行が滞ったり、皮脂の分泌が過剰になったり、バリア機能が低下して肌荒れしやすくなります。ストレスを解消するために、趣味の時間を持ったり、適度な運動をしたりするとよいでしょう。

なお、運動はすこやかな肌作りにも効果的なものです。運動には、ストレスの解消のほか、血行や代謝を促進する効果も期待できます。無理なく簡単にできるウォーキングやストレッチなどを日常生活に取り入れてみましょう。

メイクで隠す

セルフケアだけでは、肌のボコボコはすぐに治らないことが多いです。そのため、よくなるまではメイクで上手に隠すのも一つの方法でしょう。

保湿を行い、肌にしっかりうるおいを与えてからメイクをスタートします。プライマーと呼ばれる種類の化粧下地を使うことで、皮膚表面に膜ができ、ボコボコが目立ちにくくなるでしょう。ベースは、ボコボコの内側にもしっかり入り込むよう、リキッドタイプなどのアイテムを、パフなどを使って優しくたたきこむのがよいです。表面だけにすべらせるように塗ると、かえってボコボコが目立つことがあるので注意してください。

また、ボコボコが気になる部分にパール系のハイライトを入れることで、ボコボコ感が目立たなくなることがあります。

なお、メイクは少なからず肌に負担をかけるため、必要最低限にすることをおすすめします。

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肌のボコボコの治療法

肌がボコボコしている場合は、皮膚の奥のほうまでダメージを受けていることが多いです。セルフケアで改善するのは難しいケースが多いため、皮膚科などで治療を受けるのも一つの方法です。治療法としては、以下のようなものが挙げられます。

レーザー治療

皮膚にレーザーを照射することで皮膚に細かな傷をつくり、傷を修復する力が高まったり、ターンオーバーが促進されたりすることが期待できます。レーザー照射によって真皮のコラーゲンが再構築されることも、クレーターなどのボコボコ毛穴の改善に寄与するとされています。

たとえば、にきび跡のクレーターやハリ・弾力、シワなどの治療には、CO2フラクショナルレーザーが使われることがあります。

ただし、日本皮膚科学会によるニキビ治療のガイドラインでは、ニキビやニキビ跡に対するレーザー治療は推奨度C2(行ってもよいが推奨はしない)となっています。

・副作用

赤み、ひりつき、かゆみ、腫れなど

・ダウンタイム

軽く照射した場合は1~3日程度、強く照射した場合は1週間~2週間程度ダウンタイムが続くことがあります。

ダーマペン

機械を使って極細の針で肌に穴を開ける治療法です。できた傷から回復する過程でターンオーバーが促されて、肌のボコボコの改善が期待できます。

また、施術時に美容液を注入することも可能なため、美白効果やシミ改善といった美容効果も期待できます。

・副作用

赤み、ひりつき、かゆみ、腫れなど

・ダウンタイム

短ければ数時間程度、長くても1週間程度となることが一般的です。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、お薬を塗って角質を除去し、毛穴のつまりを取り除いたり、皮膚のターンオーバーを促進したりする治療法です。使用するお薬にはさまざまな種類がありますが、たとえば、クレーターになったニキビ跡に対してはトリクロロ酢酸や高濃度グリコール酸を使うことがあります。

トリクロロ酢酸

トリクロロ酢酸は、ピーリング剤のなかでも皮膚の奥深くまで浸透する薬剤です。コラーゲンの増加を促す効果が期待できるため、ニキビ跡のボコボコなどにも適した治療といえます。

・副作用

赤み、かゆみ、皮膚の感染症、色素沈着、症状悪化など

・ダウンタイム

ひりつき、かゆみ、浸出液が出るといった症状が出ることなどがありますが、おおむね1〜2週間程度で落ち着いてきます。

高濃度グリコール酸

高濃度グリコール酸は、グリコール酸の濃度を高めたピーリング剤です。古くなった角質を剥がして落とす作用があることから、ターンオーバーの促進効果が期待できます。

・副作用

かゆみ、ひりつき、乾燥など

・ダウンタイム

一時的に症状が悪化するケースもありますが、赤みやひりつきなどはほとんどは2~3日程度で落ち着きます。

外用薬

ニキビ治療に使うお薬や、保湿剤によって毛穴のボコボコが改善できることもあります。たとえばニキビ治療によく使うアダパレンは、毛穴のつまりを改善する効果が期待できます。毛穴のつまりやニキビなどによって肌がボコボコになっている場合によい選択肢となるでしょう。

また、乾燥やバリア機能の低下、ターンオーバーの乱れなどによって肌がボコボコになっている場合は、保湿剤も選択肢となります。保湿することでバリア機能を高めるほか、お薬によっては、血行を促進し、ターンオーバーの改善が期待できるものもあります。

内服薬

内服薬には、肌をすこやかに保つのをサポートするものがあります。肌状態に合わせて、次のようなお薬が処方されることがあります。

・ビタミンB

ビタミンBにはいくつかの種類がありますが、皮膚をすこやかに保つビタミンB2と、ターンオーバーを促進するB6は肌への有用な効果がある栄養素として知られています。ニキビ改善や肌荒れ予防にも効果が期待できます。

・ビタミンC

コラーゲンの生成を助けたり、ターンオーバーを促したり、抗酸化作用があったりと、肌にうれしい栄養素です。皮脂を抑制する働きもあるため、ニキビ改善にも処方されます。

・L-システイン

ターンオーバーを整え、酸化を防ぐ働きがあります。ニキビの原因となる毛穴づまりの予防などの効果が期待できます。

肌荒れのお悩みはクリニックフォアの美容皮膚オンライン診療へ

肌がボコボコになっている場合は、皮膚の奥のほうまでダメージが及んでおり、セルフケアだけではすぐに改善できないことが多いです。

クリニックフォアでは、医学的効果のある外用薬や内服薬を使って肌悩みにアプローチする美容皮膚オンライン診療を行っています。

乾燥、肌荒れ、シミ、くすみ、色素沈着のほか、シワやたるみなど、さまざまなお悩みに適したお薬を用意しています。お肌のお悩みをお薬で改善したい方は、まず受診をご検討ください。

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。 

※自由診療

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参考文献

  1. 日本皮膚科学会ガイドライン「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」