顔の皮がむける理由は?原因を紹介
顔の皮がむける原因はいろいろあります。適切に対処するには、なぜ皮がむけるのか、原因を突き止めることが大切です。そこでまずは、顔の皮がむける主な原因を紹介します。
肌の乾燥
顔の皮むけの大きな原因は、肌の乾燥です。肌にもともと存在する保湿成分が減少し、しっかりと水分を保持できなくなることで、肌表面の角質がむけてポロポロと落ちたり、粉を吹いたように見えたりすることがあります。
日焼け
顔の皮がむける原因として、日焼けも挙げられます。肌に紫外線が当たると、細胞が傷ついて炎症が起こり、肌が赤く腫れたり痛みを感じたりするといった症状が出ます。
この傷んだ皮膚を速やかに排除して新しい皮膚を作ろうと、通常よりもターンオーバー(肌の生まれ変わりの周期)が早く進むため、皮がむけてしまうのです。
加齢
年齢を重ねると肌の新陳代謝が落ちてターンオーバーが乱れたり、肌の保湿因子が減ったりします。すると肌が乾燥しやすくなるため、皮がむけることがあります。
ストレス
ストレス過多な状態になると、血管が収縮して肌のターンオーバーが乱れます。その結果、肌が乾燥しやすくなったり、外部からの刺激の影響を受けやすくなったりして、皮むけが起こる場合があります。
誤ったスキンケア
誤ったスキンケアも、顔の皮がむけてしまう原因のひとつです。誤ったスキンケアの例として、以下のようなものが挙げられます。
・クレンジングや洗顔のときに強くこする
・熱いお湯や洗浄力が強い洗顔料を使う
・皮脂を落とそうとして1日に何度も顔を洗う
・顔のテカリが気になるからといって保湿をしない
など
こうした行為は必要以上に皮脂を落としてしまったり、肌にダメージを与えたりして乾燥を招くため、皮むけにつながる場合があります。
顔の皮がむけるのは病気かも
何らかの病気によって顔の皮がむけている恐れもあります。ここからは、顔の皮むけの症状が出ることがある主な病気を紹介します。
乾皮症(皮脂欠乏症)
乾燥性皮膚炎は、乾燥した皮膚(乾皮症)が悪化し、炎症を伴った状態を指します乾皮症とは、肌の乾燥が進行した状態を指します。肌の水分保持機能が低下して乾燥し、皮がむけてしまうのです。
乾燥が原因で肌のバリア機能も低下するため、外部からの刺激を受けやすくなったりかゆみを感じたりすることもあります。
乾燥性皮膚炎
乾燥性皮膚炎とは、乾皮症が進行した状態です。より一層肌の乾燥が悪化し、皮むけもひどくなってしまいます。
肌に炎症が起きてかゆみや湿疹などの症状が現れたり、患部が膿んだり、色素沈着が生じたりする場合もあります。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、肌のバリア機能が低下してアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)の影響を受けやすくなり、炎症が起こる疾患です。
乾燥して皮がむけることがあるほか、肌が赤くなる、ブツブツができる、強いかゆみを感じるなどの症状が出る場合もあります。
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
脂漏性皮膚炎とは、マラセチア菌という菌が増殖して、肌に炎症が起こる疾患です。肌が赤くなる、乾燥したフケまたは湿り気のあるフケが剥がれ落ちるなどの症状が出るのが一般的です。痛みやかゆみなどの症状が出ることもあります。
とくに髪の生え際や顔の中心部、耳、脇などに症状が現れることが多いのが特徴です。
乾癬(かんせん)
乾癬とは、肌に赤い発疹が出て、皮膚表面が厚く盛り上がる疾患です。患部のターンオー
バーが異常に早くなり、発疹の上に皮膚の粉のようなもの(鱗屑:りんせつ)がついて剥がれ落ちていきます。
体のどこでも発疹が生じる可能性がありますが、とくに髪の生え際や腰周辺、肘、膝などの、外部からの刺激を受けやすい場所に発生しやすいとされています。
顔の皮がむけるときはどうしたらいい?対策を紹介
顔の皮がむけるときは、放置すると症状が悪化してしまう恐れがあるため、早めに対処することが重要です。ここでは、顔の皮がむけているときの対処法を紹介します。
肌をやさしく扱う
顔の皮がむけているときは、肌に刺激を与えないようやさしく扱いましょう肌にやさしく触れるようにしましょう。顔を強くこすったり叩いたりするとより一層肌がダメージを受けて、症状が悪化してしまう恐れがあるためです。
クレンジングや洗顔のときには、ゴシゴシとこすらないように気をつけましょう。顔を拭くときも柔らかいタオルを使って、そっと水分を吸い取るようにしてください。また、スキンケアの際に、化粧水を肌に叩き込まないようにしましょう。
しっかり保湿ケアを行う
肌の乾燥によって皮がむけていることが多いので、洗顔や入浴後はしっかりと保湿ケアを行うことが重要です。洗顔や入浴後は肌の水分が蒸発しやすいため、できるだけ早く保湿しましょう。
このとき化粧水のみで保湿ケアを行うと、肌の水分が蒸発しやすくなるため、乳液やクリームも併用するようにしましょう。
肌の水分補給なら、フェイスマスクを使うのも効果的です。ただし、フェイスマスクが乾くまで顔に乗せていると逆に水分が飛んでしまうため、乾く前に外すようにしましょう。
低刺激性のスキンケア用品を使う
顔の皮がむけているときは、肌のバリア機能が弱まっていて刺激を受けやすくなっていることが多いです。普段使っているスキンケア用品でも刺激を感じる場合があるので、低刺激性のスキンケア用品を選ぶのも一つの方法です。
ただし、「無添加」と書かれているスキンケア用品でも、刺激を感じる成分が含まれている場合があるため注意しましょう。
日焼け止めで紫外線対策を行う
肌が紫外線に当たると皮がむけやすくなるため、日焼け止めを塗って紫外線対策を行いましょう。紫外線は1年中降り注いでいるものなので、季節を問わず日焼け止めを使うのが理想です。
また、日焼け止めを塗りっぱなしで放置すると、汗などで流れて効果が落ちてしまうので、2~3時間ごとに塗り直す必要があります。
なお、紫外線吸収剤が配合されている日焼け止めは、皮がむけているときに使うと刺激になる場合があるので、紫外線吸収材が入っていないノンケミカルタイプを選ぶとよいでしょう。日焼け止め以外に日傘や帽子なども併用すると、より効果的です。
部屋の湿度を上げる
エアコンの使用などによって部屋の中が乾燥すると、肌も乾燥しやすくなって顔の皮むけが悪化する場合があります。
加湿器を使ったり、洗濯物を室内干ししたりして、快適な湿度を保つよう心がけましょう。
生活習慣を整える
栄養が偏った食事や睡眠不足など、生活習慣が乱れていると肌のターンオーバーも乱れて肌が乾燥しやすくなります。顔の皮むけが気になるときは、栄養バランスに配慮した食事をする、質のよい睡眠をとるなど、生活習慣を整えましょう。
食事では、とくに肌を作るための材料となるタンパク質、肌のバリア機能維持に必要な必須脂肪酸、新陳代謝を促進するビタミンB2とB6を積極的に摂るのがおすすめです。
タンパク質が多い食材 | 生ハム・鶏ささみ肉・イワシ・卵・きな粉・パルメザンチーズ など |
必須脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)が多い食材 | サバ・アジ・亜麻仁油・卵・大豆油・クルミ など |
ビタミンB2が多い食材 | レバー・パルメザンチーズ・卵・牛乳・アーモンド・焼きのり など |
ビタミンB6が多い食材 | カツオ・マグロ・豚ヒレ肉・鶏ささみ肉・バナナ・パプリカ(赤) など |
また、睡眠の質を上げたい場合は、以下のような習慣を身につけるとよいでしょう。
・平日・休日に関係なく、毎日同じ時間に起きる
・日中にできるだけ身体を動かす
・アルコールやカフェインの摂取を控える
・喫煙を控える
・就寝前の食事やスマートフォンの使用を避ける
・ストレスを溜めないようにする
・寝室を快適な温度に保つ
・寝室をできるだけ暗くする など
こまめな水分補給を心がける
肌の乾燥を防ぐには、水分をしっかり摂ることも重要です。水分を摂ると老廃物の排出がスムーズになり、ターンオーバーの乱れが改善する効果が期待できます。
厚生労働省は、人間に必要な水分は1日あたり2.5Lとしています。この「2.5L」には、体内で生成される水分や食事から摂取する水分も含まれているため、飲料のみで2.5L摂取しないといけないわけではありません。
体内で作られる水分は、1日あたり0.3L程度です。食事で得られる水分は1日あたり1.0Lなので、飲料では1.2L摂取することが推奨されています。大量の水を一気に摂取するのではなく、こまめに飲むことを意識しましょう。
また、起床時と入浴後などは汗によって水分が失われているため、多めに水を飲むようにしてください。味噌汁やスープなど、水分が多いメニューを取り入れるのもおすすめです。
運動する習慣を身につける
運動すると血行がよくなり、ターンオーバーが促進されて肌が乾燥しにくくなるため、顔の皮むけ防止につながります。
短期集中でたくさん運動するのではなく、長く運動し続けることが重要なので、無理なく取り組める運動にするとよいでしょう。ウォーキングやストレッチ、ヨガなどの有酸素運動がおすすめです。
運動が苦手な方、運動不足が続いている方は、通勤時にできるだけ歩く、仕事の合間にストレッチするなど軽く身体を動かすことから始めるとよいでしょう。
ストレスを発散する
ストレスが溜まると、ターンオーバーの乱れにつながります。さらにアトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎の症状を悪化させる可能性も指摘されているため、ストレスが溜まらないように、適度に発散することも重要です。ストレス発散に役立つ方法として、以下のようなものがあります。
・ストレッチを行う
・深呼吸する
・ゆっくり湯船に浸かる
・音楽を聴く
・瞑想する
・趣味に没頭する時間をつくる
など
人によってストレス発散方法は異なるので、自分に合う方法を探してみましょう。
顔の皮がむけるときのNG行動
顔の皮むけを悪化させるNG行動もあります。症状を進行させないためにも、どのような行動を避けるべきなのかを把握しておきましょう。
肌に不要な刺激を与える
顔の皮がむけているときは、肌が非常に敏感な状態になっています。ちょっとした刺激でも
通常よりダメージを受けることがあるので、以下のような行為で不要な刺激を与えるのは避けるようにしましょう。
・クレンジングや洗顔の際にゴシゴシこする
・洗浄力が強いクレンジング剤や洗顔料を使う
・頻繁にピーリングやスクラブ洗顔を行う など
熱いお湯で洗顔する
クレンジングや洗顔の際に熱いお湯を使うと、必要な皮脂まで洗い流されてしまい、肌の乾燥が進む可能性があります。肌が乾燥すると顔の皮むけが悪化しやすくなるので、ぬるめのお湯を使うようにしましょう。
シャワーや湯船のお湯の温度にも配慮することが大切です。肌が乾燥しやすくなるので、長時間湯船に浸かるのも避けましょう。
電気毛布やこたつを長時間使用する
エアコンの乾燥を気にする方は多いですが、実は電気毛布やこたつも肌の乾燥の原因になります。電気毛布やこたつは熱源が近いので、熱によって肌の水分が蒸発しやすくなるのです。
寝るときに電気毛布をつけっぱなしにしないようにする、長時間こたつに入り続けるのを避けるなどして、肌が乾燥しないように注意しましょう。
顔の皮がむけるときは皮膚科・美容皮膚科に相談を
スキンケア方法を見直したり生活を整えたりと、いろいろなセルフケアを試しても顔の皮むけが改善しない場合は、病気の可能性が考えられます。病気の場合、セルフケアで改善するのは難しいため、皮膚科の受診を検討しましょう。
皮膚科や美容皮膚科を受診すれば、顔の皮むけが起きている原因を突き止めたうえで適切な治療を受けられることが期待できるでしょう。ま病気ではない場合も、スキンケアのアドバイスや肌悩みに適した施術の提案を受けられる可能性があります。
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顔の皮むけの主な原因は、乾燥や日焼け、加齢などです。しかし、乾燥性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、乾癬などの病気が原因の場合もあります。
まずは生活習慣やスキンケアを見直す、NG行動を止めるなど、セルフケアを実践してみましょう。それでも顔の皮むけが改善しない場合は、病気の可能性も考えられます。皮膚科や美容皮膚科の受診を検討するとよいでしょう。
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※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
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