ビタミンDの効果とは?
ビタミンDには、主にカルシウムに関する効果が期待でき、骨にとって重要な栄養素といえます。そのほか、免疫力を高めたり、アレルギー症状の改善、美肌効果、髪への効果、精神的な症状への効果など、さまざまな効果が期待できます。詳しく見ていきましょう。
骨を健やかに維持する
ビタミンDは、骨の成長、維持に欠かせません。カルシウムの吸収を促す、骨の成長を促す、血液中のカルシウム濃度を調節するなどの役割を担っています。
免疫力を高める・アレルギー症状の改善
ビタミンDは、カテリジンという、殺菌作用のある抗菌ペプチドをつくります。こういった作用よって、免疫機能の調整や向上にも効果が期待できます。
さらに、皮膚上にβ-ディフェンシンという抗菌ペプチドをつくらせることで、皮膚のバリア機能を高めており、これらのことが、アレルギー症状の改善にもつながっています。
また、腸の粘膜の細胞間の結合がゆるむと、口から入った異物(例えば花粉など)などが体内に侵入し、アレルギー症状につながることがあり、これが花粉症の発症要因としても考えられているのです。ビタミンDは腸の粘膜の細胞間の結合を改善して、花粉症の改善にも効果が期待されています。
美肌効果
抗炎症作用、肌のバリア機能改善などによって、ビタミンDには肌荒れ改善の効果が期待できます。バリア機能がしっかりしていると、肌の水分が蒸発しづらくなり、乾燥予防にもなります。
また、ビタミンDはコラーゲンをつくるため、肌のハリや弾力にもつながります。
髪に対する効果
ビタミンDは、髪の健康にも欠かせません。
まず、皮膚のバリア機能を高める作用や、抗炎症作用などによって頭皮を健やかに保ちます。さらに、毛乳頭細胞(髪のもととなる毛母細胞に、栄養や指令を送る細胞)を活性化し、髪の成長を促すとされています。
精神的な症状に対する効果
ビタミンDがセロトニンを調節します。セロトニンは心や神経のバランスを整える脳内物質なので、うつや、精神的な症状に対する効果が期待できます。
その他
ビタミンDには、その他にもさまざまな効果が期待できます。たとえば、血液中のカルシウム濃度を調節することで、筋肉の収縮や神経伝達を正常に保っています。
ビタミンDの1日の摂取量
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、ビタミンDの1日の摂取量の目安は、18歳以上なら男女ともに8.5μg、耐容上限量は100μgとなっています。
なお、日本人のビタミン濃度が低いことから、2018年に厚生労働省から摂取基準値の引き上げが発表され、現在の基準値となっています。
(参考)
日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
ビタミンDが不足するとどうなる?
ビタミンDが不足すると、カルシウムの吸収低下、骨の代謝異常などが起きます。以下のような病気を発症することもあります。
- 骨軟化症
- クル病
- 骨の成長障害(姿勢が悪くなる、脚の骨が曲がるなど)
- 骨粗鬆症など
ビタミンDを摂りすぎるとどうなる?
ビタミンDを摂りすぎると、以下のような病気や症状が生じることがあります。
- 高カルシウム血症(血液中のカルシウム濃度が高くなり、消化管の不調、のどの渇き、多尿などの症状が見られる)
- 軟組織(筋肉、皮膚、脂肪など)の石灰化
- 腎機能障害など
なお、普通の食事をしている分には過剰摂取になることはまずありません。ビタミン剤などを飲むと過剰摂取のリスクがあるので、用量を守ることが大事です。
ビタミンDの取り入れ方
ビタミンDを取り入れたいときは、日光浴や食べ物、サプリメントなどの選択肢があります。詳しくは以下の通りです。
日光浴をする
紫外線によってビタミンDがつくられるので、週に2~3回で良いので日光に当たるようにしましょう。
現代人は、過度な紫外線対策や夜型の生活によって、ビタミンDが不足する傾向があるとされているため注意してください。
食べ物から摂取する
ビタミンDは魚介類やきのこなどの食べ物から摂取することもできます。ビタミンDが多く含まれている食べ物には、以下のようなものがあります。
食品 | 100gあたりの含有量 |
塩辛 | 120μg |
アンコウの肝(生) | 110μg |
しらす干し | 61μg |
イワシの丸干し | 50μg |
いくら | 44μg |
きくらげ(油炒め) | 38μg |
紅鮭(焼き) | 38μg |
カツオ | 22μg |
卵黄 | 12μg |
(参考)食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html
なお、人間と同じように、紫外線によってビタミンDが増える食べ物もあります。たとえば、きくらげ、イワシなどが該当するので、生のままではなく、乾燥きくらげやイワシの丸干しを食べるのがおすすめです。しいたけも生よりも天日干ししたもののほうがビタミンDが多いです。
また、ビタミンDは油に溶ける性質があり、熱にも強いので、炒め物などにすると効率よく吸収できます。
サプリメントを使う
食べ物から必要な栄養素を十分に摂取することはなかなか難しいでしょう。そのため、補助的にサプリメントを使うのも一つの方法です。
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