グルタチオンとは?効果・副作用・取り入れ方を詳しく解説!

グルタチオンとは、人間の体内にも存在する化合物(ペプチド)です。美容や疲労回復目的の点滴などに含まれていることが多い物質で、さまざまな美容・健康効果が期待できます。 この記事では、グルタチオンの効果や取り入れ方、副作用などについて詳しく解説します。

グルタチオンとは?

グルタチオンは、複数のアミノ酸が結合した化合物(ペプチド)です。人間の体内にも存在しており、肝臓でつくられ、肝臓に特に多く存在しています。ただ、20代をピークに、年齢とともに減少してしまいます。

また、日本ではお薬の成分ですが、海外では市販のサプリや化粧品にも含まれる成分です。

グルタチオンの効果とは?

グルタチオンには、抗酸化作用、解毒作用などがあり、シミ予防・改善効果、二日酔い予防効果、疲労回復効果などが期待できます。詳しく見ていきましょう。

抗酸化作用

グルタチオンには強力な抗酸化作用があります。

活性酸素やフリーラジカルは体の酸化(さびつき)につながり、さまざまな病気の原因にもなるのですが、グルタチオンは活性酸素やフリーラジカルを捕まえて取り除き、細胞を守る役割を果たします。

なお、グルタチオンと同じく、抗酸化作用があるのがビタミンCとEです。これらは体内で酸化すると、酸化型ビタミンC、酸化型ビタミンEとなり、抗酸化作用が弱まってしまいます。グルタチオンはこれらを、酸化していない状態の還元型ビタミンC、還元型ビタミンEに戻し、体内の抗酸化力をさらに高めることにも貢献しています。

シミ予防・改善

グルタチオンは、メラニンの生成を抑制したり、取り除いたりして、シミやそばかすを予防・改善します。

シミができるメカニズムは、紫外線によってチロシナーゼという細胞が活性化し、メラニンが生成されるというもの。グルタチオンはチロシナーゼの働きを阻害し、メラニンの生成を阻害します。

また、色の濃いメラニン(ユーメラニン)を、色の薄いメラニン(フェオメラニン)に変えるはたらきもあり、美白効果も期待できます。

なお、肝斑(頬などに左右対称にもやっとしたシミが広がったもの)と、炎症後の色素沈着への効果は国によって承認されています。

(参考)グルタチオン製剤‐注射用グルタチオン
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00052667.pdf

肝臓への効果・二日酔い予防

グルタチオンは、飲酒のし過ぎによって生じた脂肪肝(肝臓に中性脂肪が蓄積した状態)の改善に効果があることが確認されています。肝障害の予防、改善にもつながるとされています。

さらに、グルタチオンは、解毒作用によって肝臓の解毒をサポートします。具体的には、お酒を飲むと、二日酔いの原因にもなるアセトアルデヒドという毒素が生じ、肝臓がアセトアルデヒドを分解するのですが、グルタチオンがこのようなはたらきをサポートしてくれます。お酒を飲む前後にグルタチオンを取り入れることで、二日酔い予防効果も期待できるでしょう。

がん予防

グルタチオンによって、体内の毒素が中和、解毒、排出されると言われています。がん細胞の排除もするので、がん予防効果も期待されています。

パーキンソン病への効果

グルタチオンで、パーキンソン病の進行を遅らせることができる可能性があるとも言われています。

パーキンソン病とは、脳の黒質というところでつくられるドーパミンが働かなくなることで、神経伝達が障害され、手の震え、歩行障害などの症状が徐々に進行する病気です。

最近では、パーキンソン病に活性酸素が関与していると考えられるようになってきました。どういうことかというと、パーキンソン病の患者さんは、黒質のグルタチオン濃度が低いために活性酸素が増え、黒質に異常が生じてパーキンソン病につながると考え考えられていることもあるようです。

保険適用になっている(承認されている)効果

以下のような症状に対してのグルタチオンの効果は国に承認されており、保険適用で治療に用いられています。

  • 妊娠悪阻
  • 妊娠高血圧症候群
  • 薬物中毒
  • 慢性肝疾患
  • 湿疹
  • 皮膚炎
  • じんましん
  • 肝斑
  • 炎症後の色素沈着
  • リール黒皮症(主に顔の皮膚が、紫褐色や紫灰色になる病気)
  • 角膜損傷の治癒促進
  • 放射線による白血球減少症
  • 放射線による宿酔(頭痛、倦怠感、嘔吐などの副作用)
  • 放射線による口腔粘膜の炎症

(参考)グルタチオン製剤‐注射用グルタチオン
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00052667.pdf

グルタチオンの取り入れ方

グルタチオンの取り入れ方は、点滴、サプリメント、食事などの方法が挙げられます。詳しく見ていきましょう。

点滴を受ける

美容皮膚科などでは、グルタチオンを含んだ点滴を行っていることがあります。美白や疲労回復目的のものが多いです。

また、自分の得たい効果に応じて、成分をカスタマイズできることも多いです。

サプリメントを活用する

グルタチオンは医薬品の成分なので、本来は健康食品には配合できない成分です。しかし、グルタチオンを含んでいるトルラ酵母という酵母が存在し、トルラ酵母配合のサプリメントは販売されています。

ただし、トルラ酵母入りのサプリメントを飲んだからと言って、あくまでも栄養補給であるため十分な量のグルタチオンを摂取できる可能性は低いです。

また、グルタチオンが配合された海外製のサプリメントを個人輸入する方法もありますが、偽物や、危険な成分が配合されている可能性もゼロではないので、手を出さないほうが良いでしょう。

食事から取り入れる

食事からグルタチオンを取り入れる方法もあります。以下のような食べ物に、グルタチオンが含まれていることが確認されています。

  • ほうれん草
  • キャベツ
  • しろ菜
  • パセリ
  • キュウリ
  • カボチャ
  • トマト
  • サヤエンドウ
  • ソラマメ
  • エダマメ
  • エノキ
    など

特にトマトは100gあたり28.7mgものグルタチオンが含まれているとされ、他の食べ物よりも突出して多いです。

(参考)植物性食品材料中のグルタチオン含有量https://www.jstage.jst.go.jp/article/shokueishi1960/27/4/27_4_425/_pdf/-char/ja

効果の高さ速さなら注射・点滴!

グルタチオン注射や点滴を取り扱っている医療機関は割と多いです。血管に有効成分を直接入れるので、即効性があり、効果が実感しやすいと言われています。

グルタチオン注射・点滴の頻度

得たい効果にもよりますが、グルタチオンの注射や点滴は1~2週間に1回程度の頻度で受けると良いとされています。続けていくことで、効果の持続期間も長くなることが多いです。

グルタチオンの副作用

お薬のグルタチオンの場合、まれに以下のような副作用が生じることがあります(頻度は0.1%未満)。

  • 発疹
  • 食欲不振
  • 悪心
  • 嘔吐
    など

また、アナフィラキシー(重度のアレルギー症状)のリスクもあるため、顔面蒼白、血圧低下、脈拍の異常などが生じたら、すぐに受診する必要があります。

ただ、アナフィラキシーが生じるのは稀であり、多くのお薬で起こるリスクがあるものなので、グルタチオンだけがとても危険な成分というわけではありません。

(参考)グルタチオン製剤‐注射用グルタチオン
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00052667.pdf

グルタチオン注射・点滴はクリニックフォアへ

クリニックフォアでは、美白目的の「白玉注射」や、疲労回復目的の「疲労回復プレミアム」など、グルタチオン入りの注射や点滴を行っています。

また、美容皮膚のオンライン診療では、くすみ、シミ、肝斑の改善、美白の他、毛穴、乾燥、しわ、たるみなど、さまざまな肌悩みに効果が期待できるお薬やスキンケアアイテムをご用意しています。

スマホなどを使ってオンラインで診察を受けていただき、お薬は配送するので、忙しい方でも続けやすくなっていますので、こちらもご検討ください。

※自由診療 
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

参考文献

  1. 日本ジェネリック株式会社|注射用グルタチオン
  2. 食品衛生学雑誌 |植物性食品材料中のグルタチオン含有量

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