すぐにやるべき!日焼けのあとのケア方法
日焼けのあとのスキンケアには段階があります。「美白ケアをしないと!」と焦ってしまうかもしれませんが、赤みやほてりを抑えるためにはまず冷やすことが大切です。
まずは、適切な冷やし方とそのあとのケアの手順を紹介します。
まず日焼け部分を冷やす
まずは日焼けした部分に冷やした濡れタオルや、タオルに保冷剤をくるんだものをあてて、熱やほてりを冷まします。氷を直接あてたり、発熱時用の冷却シートを貼ったりするのは刺激が強すぎるため避けましょう。背中など広範囲の日焼けには、冷水のシャワーやスプレータイプの化粧水も効果的です。
また、顔の日焼けには、たっぷりの化粧水やミネラルウォーターに浸してから冷やしたコットンやシートマスクを使うのもおすすめ。肌に密着するのでしっかり冷やせます。
ぬるくなったら冷たいものと交換して、ほてりが治まるまで続けましょう。
体の内外で水分を補う
日焼けした肌の表面(角質層)は、水分が奪われて乾燥しているため、赤みやほてりが引いたら水分を補いましょう。
ただし、日焼けした肌には、普段と同じスキンケア用品では刺激が強すぎることがあります。敏感肌用やベビー用など、低刺激のものを使うとよいでしょう。水分と油分を一度に補えるオールインワンタイプを選ぶのも一つの方法です。
さらに、常温の水で体の内側からも水分補給をしましょう。汗をかいたときは、電解質やミネラルを補えるスポーツドリンクが適しています。ただし、コーヒーなどのカフェイン入りの飲み物やアルコールは避けましょう。 利尿作用があるため、余計に水分が不足する恐れがあるためです。
美白ケアなどのスキンケアをする
赤みやほてりが落ち着いたら美白ケアなどのスキンケアを行いましょう。美白ケアは紫外線を浴びたあと、できるだけ早く始めるのが望ましいとされています。
また、日焼けのあとの肌は炎症や乾燥が生じているため、炎症をケアしたり、保湿したりする成分も取り入れましょう。効果が期待できる成分やケア方法としては、以下のようなものがあります。
炎症ケア
トラネキサム酸・グリチルリチン酸ジカリウム・アラントインなどの成分には、炎症を鎮める働きがあります。
また、保水成分であるヒアルロン酸にも、近年の研究で抗炎症作用があることが分かりました。紫外線による炎症や、色素沈着に関わる因子の産生を抑制するとして、注目が高まっています。
保湿ケア
日焼けのあとの肌は水分が不足しているため、ヒアルロン酸やセラミドなど、保湿成分配合のスキンケア用品で水分を補うことも大事です。
また、コラーゲンやエラスチンは、肌にハリを与えるとともに水分を抱え込む働きもあるため、みずみずしく弾力のある肌へ導いてくれるでしょう。
紫外線によるダメージからの回復には、アロエベラやカモミールエキスもよいとされています。保湿効果に加えて、肌の修復を促す効果が期待できます。
また、水分だけでなく、乳液やクリームで適度な油分を補給することも必要です。水分を保持し、バリア機能を高める効果が期待できます。
美白ケア
美白ケア成分は、働き別にいくつかのタイプに分類することができます。
まず、シミや色素沈着の原因となる「メラニンの生成を抑制する成分」です。アルブチン・ナイアシンアミド・コウジ酸・プラセンタエキス・トラネキサム酸などがあります。
また、「メラニンの排出を促す成分」としては、4MSK、アンデノシン-リン酸ニナトリウムOT(エナジーシグナルAMP)などが挙げられます。肌のターンオーバーを整えることで、メラニンのスムーズな排出を促してシミを防ぐとされています。
できてしまったシミを薄くする効果が期待できる「メラニンを還元する成分」には、ビタミンC誘導体やハイドロキノンなどがあります。
ハイドロキノンはメラニンの生成に関わるチロシナーゼという酵素の働きを抑制することでメラニンの生成を抑え、シミや色素沈着を改善する成分です。
しかし、ハイドロキノン使用中は紫外線でシミができやすくなるので、日焼け止めをしっかり使用して、ハイドロキノンは夜に使用するなどの対策が大切です。
さらに、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEを積極的に摂取するなど、体の内側からのケアも行うとよりよいでしょう。
日焼けのあとの肌はどうなっている?
「日焼け」というと、まず「真っ赤になった」「ヒリヒリする」状態を思い浮かべるのではないでしょうか。適切なケアをするために、こうした日焼けの症状はなぜ起こるのか、肌の状態はどうなっているのか解説します。
紫外線が肌に与えるダメージ
紫外線にはUV-A・UV-B・UV-Cの3種類があります。このうち、UV-Cはオゾン層で吸収されるため地上には届きません。日焼けに関係するのはUV-AとUV-Bです。
生活紫外線とも呼ばれるUV-A は肌を黒くします。波長が長く、 肌の奥深く(真皮)まで届くため、コラーゲンの源である線維細胞を傷つけ、シワやたるみなどの原因となります。
一方、UV-Bは表皮にダメージを与え、赤みや炎症を引き起こします。赤くなってから黒くなる日焼けはUV-Bによるもので、炎症だけでなく、シミや色素沈着の原因にもなります。
また、紫外線を浴びることで肌の乾燥も起こります。角質層が炎症によって傷つくと、バリア機能が低下して水分が蒸発しやすくなるためです。
サンバーン
紫外線を浴びてすぐに起こる「サンバーン」は、肌が軽いやけどを起こしている状態です。炎症による赤みやひりつき、かゆみなどが起こるほか、痛みやほてりを伴うことも少なくありません。
肌の水分が奪われており、外部からの刺激にも弱くなっているため、日焼け直後は、肌をこすったりかいたりしないよう注意しましょう。
なお、サンバーンは通常2~3日で治まります。ただし、冷やしても痛みが治まらないときや、水ぶくれがあるときは皮膚科の受診を検討するのがよいでしょう。
サンタン
肌が黒くなる「サンタン」は紫外線を浴びてから数日後に起こることが一般的です。紫外線によってメラノサイトが刺激され、メラニン生成が活発になって色素沈着が進むためです。なお、サンタンは数週間から数ヶ月続くとされています。
日焼けのあとにやってはいけないNG行動
日焼けした直後の肌はデリケートになっているため、いつも通りの生活でも刺激になりかねません。また、時間が経って落ち着いたように見えても、肌はダメージを受けやすくなっていることがあるため、日焼けのあとには以下のような行動に注意しましょう。
熱いお風呂に入る
日焼けした肌は炎症を起こしている状態です。熱いお湯につかると、刺激になるだけでなく、血行が促進されてほてりや痛み、乾燥がひどくなる恐れがあるため、赤みが治まるまでは熱いお風呂は避けた方が無難です。
シャワーを使う場合も、湯温を低めにする、水流も弱くするなど、肌に刺激を与えないようにしましょう。
強くこするなど刺激を与える
スキンケアも注意が必要です。炎症が悪化する恐れがあるため、洗顔の際にごしごしこすったり、化粧水などのスキンケア用品をつけるときにこすったりパッティングしたりしないようにしましょう。アルコールやメントール入りのスキンケア用品も刺激になりやすいため、日焼けが治まるまでは使用を中止したほうがよいでしょう。
美白作用のある美容液やパックも、肌の負担になることがあるため、ほてりや赤みが治まってからの使用をご検討ください。
皮をむく
日焼けしてしばらくすると、皮がむけてくることがあります。見た目がよくない、気になるからとむきたくなるかもしれませんが、自然に剥がれ落ちるまで待ちましょう。
皮むけの下の肌は未熟な状態です。無理にはがすと表皮が傷ついて色素沈着を起こしたり、感染症の原因になったりする恐れがあります。
ケアをしない
日焼けしたあとは、適切なケアが必須です。放っておくと紫外線によるダメージが肌の内部に蓄積されていき、光老化と呼ばれる肌の衰えにつながります。
光老化の特徴は、単なる老化と異なり、肌が厚くゴワゴワになることです。また、エラスチンを主成分とする弾性線維や、コラーゲンやヒアルロン酸を生成する線維芽細胞もダメージを受けるため、肌はハリを失い、シワやたるみが現れるのです。
紫外線による刺激は、ターンオーバーの乱れも招きます。遅くなればメラニンがスムーズに排出されず、シミや色素沈着の原因に。肌を修復しようとサイクルが早くなると、未熟な細胞が表面に出てくるため、バリア機能が低下したり刺激を受けやすくなったりします。
日焼けを定着させず、肌を健康な状態に戻すためにもケアをしっかりしましょう。
日焼けは予防も重要!
起こってしまった日焼けをケアするのはもちろん大事ですが、そもそも日焼けをしないようにすることがとても重要です。
冬や曇りの日、屋外でも紫外線の影響は受けるため、紫外線対策は1年を通じて行いましょう。日焼けしたあとは皮膚が紫外線の影響を受けやすくなっているため、より入念な紫外線対策が必要です。
紫外線対策にもさまざまな方法がありますが、まずはスキンケアの一環として、日焼け止めを取り入れるとよいでしょう。
日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」があります。紫外線を吸収して光や熱エネルギーに変換して放出するのが紫外線吸収剤です。紫外線をしっかりカットする一方、肌の表面で化学反応を起こさせるため肌への刺激になる恐れがあります。
一方、紫外線散乱剤は、文字通り紫外線を肌の上で散乱・反射させてカットする日焼け止めです。肌への負担が少ないとされているため、乾燥肌や敏感肌に適しています。日焼け後のデリケートになっている肌にもよいでしょう。「ノンケミカル処方」「紫外線吸収剤不使用」などと表記されていることもあるので、購入前にチェックしてみてください。
その他、長袖、帽子、サングラス、日傘などで物理的に紫外線対策をするのも有効です。
お肌のお悩みはクリニックフォアのオンラインショップへ
日焼けしたあとのスキンケアには2種類あります。赤みやほてりを抑えるケアと、色素沈着を定着させないようにするケアです。適切なお手入れをして、日焼けから肌を回復させましょう。
クリニックフォアのオンラインショップでは、日焼けに伴うさまざまなお悩みにアプローチするスキンケアアイテムを取り扱っています。
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