ビタミンB6の効果や働きは?多く含まれている食べ物など医師が解説します

この記事を読まれている方は「ビタミンB6ってどんな効果があるの?」「一日にどれぐらいの量を摂ればいいの?」「ビタミンB6が多く含まれている食べ物には何があるの?」など、気になっているのではないでしょうか。

そこで今回はビタミンB6の効果や働き、一日の摂取目安量や多く含まれている食べ物などを解説します。

ビタミンB6とは

ビタミンB6は水溶性ビタミンの一種です。

ピリドキシンやピリドキサール、ピリドキサミンなどとも呼ばれ、主にタンパク質からエネルギーを生み出す際に必要な約100種類の酵素に対して、その働きを助ける補酵素としての役割を持ちます。

ビタミンB6の効果・働き

ビタミンB6による主な働きや効果は以下の通りです。

  • 女性ホルモン「エストロゲン」の合成を助ける
  • 肌のターンオーバーの乱れを整える
  • アミノ酸の代謝を助け、タンパク質からのエネルギー生成を補助する
  • 妊娠初期に起こる「つわり」を緩和する

それぞれ詳しく説明していきます。

女性ホルモン「エストロゲン」の合成を助ける

ビタミンB6は女性ホルモンである「エストロゲン」の合成を助ける働きを持ちます。そのためホルモンバランスの乱れを整えてくれるのです。

月経前症候群である「PMS」は女性ホルモンの乱れによって引き起こされるものであるため、ビタミンB6の補給によって症状が緩和するとも言われています。

関連記事:PMS(月経前症候群)とは?ピルの効果で対策できるのか【医師が解説】


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肌のターンオーバーの乱れを整える

ビタミンB6は肌のターンオーバーを促す作用があり、リズムを整えてくれます。加えて肌や粘膜の健康維持にも関係しており、皮脂の過剰分泌等を抑えニキビの予防にも作用します。

肌トラブルを防ぐには必須のビタミンです。

アミノ酸の代謝を助けタンパク質からのエネルギー産生を補助する

ビタミンB6の主な役割はアミノ酸の代謝を助けタンパク質からのエネルギー生成を補助することです。

そのため筋肉トレーニングをしている方はタンパク質と併せて、ビタミンB6を取るようにしましょう。筋肉がよりつきやすくなります。

妊娠初期に起こる「つわり」を緩和する

ビタミンB6は妊娠初期におこる「つわり」の症状も緩和してくれます。アメリカの産科婦人科学会では、つわりの治療にビタミンB6を用いることを推奨しています。


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ビタミンB6が不足(欠乏)するとどうなるのか

ビタミンB6は、肉や野菜などのほとんどの食べ物に含まれているため、不足してしまう事は稀です。しかし吸収障害であったり、アルコール依存症などを患っている場合にはビタミンB6欠乏症を引き起こす可能性があります。

ビタミンB6欠乏症では以下のような症状が見られます。

  • 皮膚炎
  • 口の端のひび割れ
  • 抑うつ
  • けいれん
  • 発作
  • 錯乱
  • うろこ状の発疹

ビタミンB6のサプリメントを摂取することで、基本的には改善が期待できます。

ビタミンB6を過剰摂取するとどうなるのか

ビタミンB6は水溶性ビタミンであるため過剰摂取は起こりづらいのですが、ビタミンB6を過剰摂取すると、末梢知覚神経障害などの神経へのダメージを起こす恐れがあります

そのため、厚生労働省が公開している食事摂取基準においてもビタミンB6の耐容上限量が定められています。

ビタミンB6の摂取目安量 (mg/日)

ビタミンB6の摂取目安量は性別や年齢によって異なります。また先の通り過剰摂取による神経障害なども確認されていることから、耐容上限量も設定されているので、摂りすぎには注意しましょう。

男性の食事摂取基準

年齢等推定平均必要量推奨量目安量耐容上限量
0~5(月)0.2
6~11(月)0.3
1~2(歳)0.40.510
3~5(歳)0.50.615
6~7(歳)0.70.820
8~9(歳)0.80.925
10~11(歳)11.230
12~14(歳)1.21.440
15~17(歳)1.21.550
18~29(歳)1.21.455
30~49(歳)1.21.460
50~69(歳)1.21.455
70以上(歳)1.21.450

引用:厚生労働省 – 日本人の食事摂取基準(2015年版)

女性の食事摂取基準

年齢推定平均必要量推奨量目安量耐容上限量b
0~5(月)0.2
6~11(月)0.3
1~2(歳)0.40.510
3~5(歳)0.50.615
6~7(歳)0.60.720
8~9(歳)0.80.925
10~11(歳)11.230
12~14(歳)1.11.340
15~17(歳)1.11.345
18~29(歳)11.245
30~49(歳)11.245
50~69(歳)11.245
70以上(歳)11.240
妊婦(付加量)0.20.2
授乳婦(付加量)0.30.3

引用:厚生労働省 – 日本人の食事摂取基準(2015年版)

ビタミンB6を多く含む食べ物

ビタミンB6は肉や魚だけでなく、野菜など様々な食べ物に含まれています。中でも含有量が多いのは牛のレバーやビーフジャーキーです。

ここでは以下4種類の食べ物の中で、ビタミンB6が多く含まれているものを紹介していきます。

  • 肉類
  • 魚類
  • 野菜類
  • 果物類

順位食品名ビタミンB6含量100gあたりmg
1牛のレバー(生)0.89
2ビーフジャーキー0.85
3豚のヒレ肉(焼)0.76
4七面鳥(皮無し・生)0.72
5豚のスモークレバー0.66
6鶏の胸肉(焼)0.66
7ササミ(生)0.66
8ササミのソテー0.65
9キジ肉(生)0.65
10鶏のレバー(生0.65

参考:文部科学省 – 食品成分データベース

魚介

順位食品名ビタミンB6含量100gあたりmg
1ミナミマグロの赤身(生)1.08
2ミナミマグロの脂身(生)1
3ビンチョウマグロ(生)0.94
4クロマグロの赤身(生)0.85
5クロマグロの脂身(生)0.82
6めばちの脂身(生)0.8
7カツオ(生)0.76
8メバチマグロの赤身(生)0.76
9メジマグロ(生)0.73
10うるめいわし(丸干し)0.69

参考:文部科学省 – 食品成分データベース

野菜

順位食品名成分量100gあたりmg
1とうがらし(乾)3.81
2にんにく(りん茎・油いため)1.8
3にんにく(りん茎・生)1.53
4かぶの塩漬け(葉)1.1
5とうがらし(生)1
6ドライトマト0.95
7菊のり0.69
8ブロッコリー(焼き)0.67
9トマピー(生)0.56
10ブロッコリー(油いため)0.52

参考:文部科学省 – 食品成分データベース

果物

順位食品名成分量100gあたりmg
1バナナ(乾)1.04
2きはだ(乾)0.53
3ドライマンゴー0.43
4バナナ(生)0.38
5プルーン(乾)0.34
6クコ(乾)0.32
6アボカド(生)0.32
8アテモヤ(生)0.28
9ドリアン(生)0.25
10いちじく(乾)0.23

参考:文部科学省 – 食品成分データベース

ビタミンB6のよくある質問

最後にビタミンB6に関するよくある質問について回答します。

Q. 食べ物ではなくサプリからビタミンB6を摂取しても、効果はありますか?

サプリでビタミンB6を摂取しても、体に吸収されます。しかし定められた用量以上は過剰摂取に繋がる可能性もあるため、耐容上限量をオーバーしないように注意しましょう。

Q. ビタミンB6を過剰摂取すると癌になりやすくなるというのは本当ですか?

ビタミンB6の過剰摂取によって発癌のリスクが高くなるという報告はされていません

また国立がん研究センターの研究によると、ビタミンB6の摂取量が少ないグループに比べ、多いグループの方が大腸がんのリスクが低下するという結果が確認されています

参考:国立研究開発法人 国立がん研究センター – 葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニン摂取と大腸がん罹患との関連について

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