防已黄耆湯はどんなお薬?
防已黄耆湯は、ボウイ(オオツヅラフジのつるの茎や根茎)、オウギ(キバナオウギやナイモウオウギの根)のほか、ビャクジュツ、タイソウ、カンゾウ、ショウキョウを配合した漢方薬です。
肥満症(特に、筋肉にしまりがなく、水太りの状態)の改善目的で使われることがあります。また、むくみ、肥満に伴う関節の腫れや痛み、多汗症にも効果が期待できます。
防已黄耆湯の効果・効能
防己黄耆湯の作用は、消化吸収を助け、余分な水(すい)を除去して全身の機能を高めるというもの。
漢方では、体は気血水の3つが整っていることで健康を維持できると考えられています。つまり、いずれかに不調が出たり、バランスが崩れたりすることで、なんらかの症状が現れるということです。
防己黄耆湯は余分な水を除去することによって、水太りやむくみを改善し、体を引き締めるという考え方の漢方薬です。
また、食べ物から気や血がつくられ、体中に行きわたって体が動いているとされているのですが、胃腸が弱いと気が行き渡らず食べ過ぎていないのに肥満になってしまうことがあります。そこで、気を補い、胃腸の働きをサポートすることで肥満を予防・改善するというはたらきも期待できます。
ダイエット効果はあるの?
防己黄耆湯は肥満症の改善が期待できる漢方薬ですが、どんな人にもダイエット(体重減少)効果があるというものではありません。漢方にはそれぞれそのお薬に向いている人、向いていない人がいます。
効果が出るタイミングは?
漢方薬の効果が出るタイミングは体質などによってさまざまで、個人差が大きいです。ただ、1ヶ月ほど続けても変化が実感できないときは、医師に相談しましょう。
防已黄耆湯が向いている方
防己黄耆湯が向いているのは以下のような方です。
- 体力中等度以下
- 疲れやすく、汗をかきやすい
漢方薬は、同じような効果が期待できるものでも、体質によって効果があったりなかったりすることがあります。そのため、体質に合ったものを選ぶことが大事です。
同じ肥満で悩んでいても、体力があり、お腹の皮下脂肪が多い、便秘がちといった方は、防風通聖散が選択肢となります。
防已黄耆湯の飲み方
製品(分量)によって異なりますが、1日2~3回食事の前や食事と食事の間の時間に飲むことが一般的です。水、または白湯で飲むのがよいでしょう。
防已黄耆湯の副作用
漢方薬でも副作用のリスクはゼロではありません。ここで紹介するような症状が現れた場合は、早めに医師に相談してください。
- 発疹
- 赤み
- かゆみ
- 食欲不振
- 胃の不快感
また、重大な副作用として、まれに以下のような病気が引き起こされることがあります。
- 間質性肺炎(肺の間質組織という部分が線維化する):階段をのぼるなどのちょっとした動きで息切れ・息苦しさを感じる、空咳、発熱など
- 偽アルドステロン症(高血圧、むくみ、カリウムの喪失などが起こる状態)、ミオパチー(偽アルドステロン症による筋肉の異常):手足のだるさ、しびれ、こわばりやつっぱり感、脱力感や筋肉痛がだんだん強くなるなど
- 肝機能障害:全身のだるさや食欲低下、発熱、発疹、かゆみ、黄疸になるなど
防已黄耆湯に注意が必要な方
体質や状況によっては、防己黄耆湯の服用が推奨できないケースもあります。以下に当てはまるような方は必ず医師や薬剤師に相談してから飲みましょう。
- 病気などで治療を受けている
- 高血圧、心臓病、腎臓病のいずれかがある
- むくみの症状がある
- お薬によるアレルギー症状(かゆみ、発疹など)が出たことがある
- 高齢者
- 妊娠、妊娠している可能性がある
- 授乳している
また、他のお薬やサプリを飲んでいる場合は、併用するとお互いに効果が下がったり、逆に作用が強くなりすぎて体に悪影響を及ぼしたりすることがあるため、医師や薬剤師に相談しましょう。
クリニックフォアのオンラインメディカルダイエット
クリニックフォアでは、メディカルダイエットのオンライン診療を行っています。防已黄耆湯は取り扱っていませんが、医療用漢方薬の「防風通聖散」の取り扱いがあり、脂肪減少効果、水分循環改善による便通改善効果などが期待できます。
そのほかにも、糖や脂質を排出するお薬や漢方薬など、さまざまなお薬を処方しているため、目的やライフスタイルに合わせてダイエットをしてみましょう。
スマホなどを使ってオンラインで診療を受けていただければ、薬はご指定の場所に配送します。定期配送もあるので、忙しい方でもダイエットが続けやすくなっています。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。