シミはコンシーラーでは隠せない?
コンシーラーを使っても、うまくシミを隠せないという方もいるのではないでしょうか。その場合、色やテクスチャーを適切に選べていないか、使い方が適切でない可能性が高いです。
シミをしっかり隠すには、コンシーラーを正しく選び、適切に使うことが大事だと言えます。
コンシーラーで隠しにくいシミもある
ただし、コンシーラーでは隠しにくいシミもあります。
たとえば炎症後色素沈着です。これは、炎症が生じ、その後メラニンが過剰に作られることによる色素沈着であり、1つのシミに色味や濃淡の差が出ることが多く、隠すことが難しいものです。また、範囲が大きいこともあり、隠しにくいことがあるのです。
そのほかに、ほくろのようなあまりにも色の濃いシミや、イボなどのようにふくらみがあるものもコンシーラーで隠すのは難しいでしょう。
コンシーラーの選び方と使い方のコツ
ここからは、コンシーラーの選び方と使い方のコツをご紹介します。
タイプで選ぶ
コンシーラーには、リキッドタイプ、クリームタイプ、ポットタイプ(バームタイプ)、スティックタイプ、ペンシルタイプ、パレットタイプなど、さまざまなタイプがあります。それぞれにテクスチャーや使い勝手が異なるため、シミの状態や使いやすさに合わせて選ぶとよいでしょう。
リキッドタイプ
やわらかいので塗り広げやすく、広範囲のシミを隠したいときに向いています。くすみやほうれい線、クマなど、気になる部分が広範囲にわたる場合でも使いやすいでしょう。
クリームタイプ
カバー力はやや低めですが、塗り広げやすいため、広範囲のシミを隠したいときに向いているでしょう。
ポットタイプ(バームタイプ)
ポットタイプとは、バームタイプとも呼ばれるコンシーラーであり、体温で溶けるほどの柔らかさが特徴です。肌なじみとカバー力が高く、濃いシミを隠したいときに向いていると言えます。また、つるっとした仕上がりも期待できます。
スティックタイプ
口紅のようなスティック状になったコンシーラーです。カバー力が高くて落ちにくく、濃いシミを隠したいときに向いています。
ピンポイントに塗ることができ、持ち運びもしやすいことも特徴です。より狭い部分にのせたい場合はチップやブラシを使ってのせるとよいでしょう。
また、スティックで数本の線を引いて指でなじませれば、広い範囲に塗ることも不可能ではありません。
ペンシルタイプ
スティックタイプよりもさらに細い、ペン状のコンシーラーです。細かなシミやそばかすがいくつかあるような場合に使いやすいでしょう。
パレットタイプ
複数の色が入っているコンシーラーです。シミの色味や希望の仕上がりに合わせて色が選べるのがメリットで、色むらのあるシミや、赤み、クマのカバーにも使えます。
テクスチャーはやや柔らかい傾向があり、どのような部位でも塗りやすいでしょう。
色で選ぶ
シミにもさまざまな色があるので、シミの色に合わせてコンシーラーの色を選ぶことが大事です。特に濃いシミの場合は、下記のように2段階に分けてコンシーラーを使うのがよいでしょう。
- カバー力の高いものをピンポイントで使い、シミの色をしっかり「隠す」
- コンシーラーをした部分としていない部分がなじむような色味のコンシーラーで「なじませる」
隠すための色選び
1段階目の「隠す」工程では、シミの色に合わせて以下のような色のコンシーラーを選ぶのがよいでしょう。
- 黒っぽいシミ:血色感が補えるピンク系
- 茶色っぽいシミ:茶色と肌色の中間である黄色系
- 青っぽいシミ:補色であるオレンジ系
なじませるための色選び
2段階目の「なじませる」工程では、ファンデーションと似たような色味のコンシーラーを選ぶのがおすすめです。
ファンデーションの色味は大きく分けるとオークル、ベージュ、ピンク系があるので、似たような色味、明るさのコンシーラーを選びましょう。
コンシーラーでシミを隠す方法
いよいよ、コンシーラーでシミを隠していきましょう。手順は以下の通りです。
1.下地・ファンデーションでベースを整える
コンシーラーの前に、下地とファンデーションでベースを整えます。先にコンシーラーを使うと、コンシーラーがよれたり、厚塗り感が出たりすることがあるため注意しましょう。
なお、パウダーファンデーションをここで使うと、仕上がりが粉っぽく見えてしまうことがあるため、リキッドファンデーションやクッションファンデーションを使うのがよいでしょう。
2.コンシーラーで「隠す」
2段階のうち1段階目の、「隠す」コンシーラーを使ってシミを隠していきます。
このとき、多少仕上がりに違和感があっても、たたいたりこすったりしないでください。たたいたりこすったりすることでコンシーラーがどんどんとれてしまい、シミがうまく隠れなくなってしまうことがあるためです。
3.コンシーラーで「なじませる」
2段階目の「なじませる」コンシーラーを、2の工程でのせたコンシーラーよりも少し広めの範囲にのせましょう。数分放置して肌に密着させたら、コンシーラーをのせた境目部分をブラシや指を使ってぼかします。
4.パウダーでカバーする
最後にパウダーを使って仕上げましょう。質感が整い、メイク崩れの予防にもなります。
ただし、強くこすってのせたりするとコンシーラーがとれてしまうことがあるので、ふわっとのせることが大事です。
シミを改善するセルフケア方法
シミを隠しながら、しっかりケアして改善に努めることも大事です。日々のスキンケアではシミケアに特化したものを選ぶとよいでしょう。また、新たなシミの発生や、今あるシミの悪化を防ぐためにもUVケアはとても大事です。食生活で体の中からもケアをし、それでも改善されなければ皮膚科などの受診を検討するとよいでしょう。
詳しくは以下の通りです。
美白有効成分配合のスキンケアアイテムを使う
毎日使うスキンケア化粧品には、シミ予防に役立つ美白有効成分が配合されたものがあります。スキンケアアイテムはいくつかの種類に分類することができ、中でも厚生労働省が特定の効果を認めた成分が配合されるものは、医薬部外品に分類されます。
シミケアの場合は、美白有効成分、つまり「メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ」効果が認められた成分が配合された医薬部外品を選ぶとよいでしょう。
美白有効成分にはさまざまな種類がありますが、たとえば以下のような有効成分があります。
ビタミンC誘導体
皮膚に吸収されるとビタミンCに変化する成分です。ビタミンCはメラニンを還元する働きがあることで知られていますが、浸透しにくく安定性に欠けるため、改良されて化粧品に配合されるようになったのがビタミンC誘導体です。
ビタミンC誘導体にも複数の種類があり、たとえば「リン酸アスコルビルマグネシウム」「アスコルビルリン酸ナトリウム」などが美白有効成分として認められています。
アルブチン
シミのもととなるチロシナーゼという酵素の働きを阻害し、シミをできにくくする働きがあります。成分自体が安価なため、プチプラコスメにも配合されていることが多い美白有効成分です。
トラネキサム酸
もともとは止血剤として使われていましたが、シミを作り出すメラノサイトを活性化させる酵素を抑える効果が期待できることから、美白有効成分として使われるようになりました。
プラセンタエキス
動物の胎盤に含まれる成分です。シミのもとであるチロシナーゼ酵素の働きを阻害し、さらに肌のターンオーバーを促進してメラニンの排出を助ける効果も期待できます。
コウジ酸
メラニンの生成に欠かせないチロシナーゼなどの酵素の働きを阻害します。日本酒や醤油を作っている人の手が白く美しかったことから、美白効果が注目されるようになりました。
UVケアをする
紫外線は、メラノサイトを活性化し、大量の黒色メラニンを作り出します。紫外線から肌を守ることが美白ケアの基本といっても過言ではないでしょう。
UVケアといえば日焼け止めを塗るのが一般的ですが、肌にダメージを与える紫外線には「UV-A」と「UV-B」の2種類があります。
UV-Aは肌の奥にある真皮層に達し、しわ・たるみを引き起こすと言われています。日焼け止めの「PA」は、UV-Aを防ぐ効果の高さであり、「+」が多いほど効果が高いことを示します。
一方、UV-Bは肌に炎症を起こし、メラニンを活性化します。日焼け止めの「SPF」の数値が高いほど、UV-Bを防ぐ効果が高いことを示します。
なお、日焼け止めは時間が経過すると汗とともに流れ落ちてしまいます。より効果的にUV対策をするには、数時間おきに塗りなおすことが必要です。また、日焼け止めにくわえて、帽子や日傘、サングラス、UVカット効果のあるストールなどを併用するのもよいでしょう。
食生活に注意する
普段の食事でシミ対策をすることも可能です。次のような栄養素に着目し、意識的に摂取するとよいでしょう。
・ビタミンA
ターンオーバーを促進して、メラニン色素の排出を助けるとされています。トマト、かぼちゃ、にんじん、ほうれん草、うなぎ、赤肉メロンなどに多く含まれます。
・ビタミンC
メラニンの生成を抑えるとともに、黒くなったメラニン色素を還元する作用があるとされています。ブロッコリー、アセロラ、パプリカ、ピーマン、レモン、いちご、キウイフルーツなどに多く含まれます。
・ビタミンE
メラニンの排出を助けてメラニン色素の沈着を防ぐとされています。かぼちゃ・ほうれん草、アボカド、アーモンド・ピーマンなどに多く含まれます。
・リコピン
高い抗酸化力があり、紫外線によるダメージを抑えて、メラニンの生成を抑制するとされています。トマト、スイカ、柿、あんずなどに多く含まれます。
医療機関を受診する
セルフケアだけでシミを改善するのは難しいケースも多いです。医療機関では、お薬や美容医療の施術によるシミ治療を受けることも可能です。たとえば、以下のようなお薬や方法があります。
- 内服薬:ビタミンC、トラネキサム酸など
- 外用薬:ハイドロキノン、トレチノインなど
- 施術:レーザー、フォトフェイシャル、ピーリング、イオン導入、ダーマペンなど
お薬や施術には副作用などのリスクが存在することもあるため、よく理解したうえで治療を受けましょう。
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