のどが赤いのは性感染症が原因?かぜとの違いについて医師が解説!

のどが赤いときは、たいていは細菌やウイルスに感染して炎症が起きています。たとえば、咽頭炎や扁桃炎などの可能性が考えられます。一方で、性感染症の可能性もゼロではないので注意が必要です。

そこでこの記事では、のどが赤いときに考えられる性感染症について詳しく解説します。

【性感染症】のどが赤い原因は?

のどが赤い場合、のどで性感染症を発症している恐れがあります。性感染症はキスやオーラルセックスによってのどに感染することがあるのです。

まずはのどが赤いときに考えられる性感染症の種類について解説します。

咽頭クラミジア

咽頭クラミジアは、クラミジア・トラコマティスという細菌によって発症する性感染症です。

性器に発症するイメージがあるかもしれませんが、オーラルセックスやキスで口から感染し、咽頭クラミジアになる人も増えています。症状はのどの赤みのほか、腫れ、軽い痛みや違和感などが挙げられます。咳、痰、熱が出ることもあります。

潜伏期間(感染から発症までの期間)は1~3週間程度とされています。

なお、クリニックフォアでは、抗菌作用のある飲み薬で治療を行います。

咽頭淋病

淋菌という細菌によって発症する性感染症です。性器に症状が出る病気ですが、キスなどでのどに感染することがあります。また、性器に淋菌がある人の中には、口の中にも淋菌が存在するケースがあると言われています。

のどの赤みをはじめ、のど粘膜に黄白色の膜ができる、腫れ、軽い痛みや違和感といった症状が出るほか、咳、痰、熱が出ることもあります。

潜伏期間は2~7日程度とされています。

なお、淋病の治療は注射を使うことが一般的です。クリニックフォアでは対面診療ができるクリニックにて治療を行っています。

咽頭ヘルペス

のどに水ぶくれができているときは咽頭ヘルペスの恐れがあります。ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによって発症する性感染症です。口唇ヘルペスがよく知られていますが、のどや性器に症状が出るケースもあるのです。

水ぶくれのほか、飲みこむのがつらいほどの強い痛みを伴うのが特徴。高熱、リンパの腫れを伴うこともあります。

また、ヘルペスは性行為以外で感染することもあり、子どものときに感染しているケースもあります。一度感染すると、ウイルスは体の中にずっと潜伏し続け、免疫力が低下したときなどに再発します。

潜伏期間は2~7日程度とされています。

なお、治療は抗ウイルス薬の内服や外用によって行うことが一般的です。

梅毒

梅毒トレポネーマという細菌によって発症する性感染症です。体内で感染が広がりながら、症状が現れては消え、変化していくのが特徴。まず、感染から3~6週間ほどで感染した部位(のどなど)にしこりのようなできものができます。これは、通常痛みはありません。

しばらくするとしこりが消えますが、治ったわけではなく、体内では感染が広がり続けています。そして感染から3ヶ月ほど経つと、喉や扁桃の赤み、腫れ、ふやけるなどの症状が出ます。

放置するとさらに感染が広がり、内臓にもしこりや腫瘍ができ、まわりの細胞を破壊していきます。大昔に、梅毒になると鼻が落ちると言われていたのは、この腫瘍が鼻にできることが原因と考えられています。

この状態でも治療が行われなければ、心臓や血管、中枢神経系にも影響が及び、命にかかわるため、早めの治療が重要です。

クリニックフォアでは筋肉注射や内服の抗菌薬で治療を行っています。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

マイコプラズマやウレアプラズマという菌が原因で引き起こされる性感染症もあります。のどに感染すると、のどに痛みが生じることがあります。ただ、自覚症状がないことも多いです。

潜伏期間は1〜5週間程度とされています。

なお、クリニックフォアでは内服抗菌薬による治療を行っています。

HIV感染症

HIV感染症は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した状態のことです。性行為のほかにも、血液を介した感染、母子感染などで感染することがあります。

HIVに感染すると免疫力が低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。

初期症状はかぜに似ており、のどの強い痛み、リンパの腫れ、発熱、倦怠感などが生じることがあります。

また、HIV感染を経てエイズを発症することがあります。エイズ発症の基準となる23の合併症があり、そのうちの1つでも発症するとエイズ発症とみなされます。

治療は抗HIV薬を3~4種類組み合わせて行うことが一般的です。

のどの赤みは性感染症?かぜ?違いとは

のどの赤みがただのかぜなのか、性感染症なのか判断する方法はあるのでしょうか?

まず、かぜの場合はのど以外の症状を伴うことが多いです。せき、発熱、だるさ、頭痛、くしゃみ、鼻水などもある場合はかぜの可能性が高いでしょう。一方で、性感染症の場合はくしゃみや鼻水はあまり見られません。

また、かぜ薬を飲んでも治らない場合なども、性感染症の可能性を考慮して受診したほうがよいでしょう。

のどの性感染症は気づかない!見分けられないことも多い!

性感染症の症状がのどに出ても、かぜだと思ってしまうケースは多いです。また、性感染症は潜伏期間が長いこともあるので、余計にわかりにくいです。

そのため、のどに気になる症状があるときは診察・検査を受けたほうがよいでしょう。パートナーが性感染症に感染していたり、同じような症状を呈していたりする場合は特に性感染症の可能性が高くなります。

のどの赤みが気になる場合はクリニックフォアへ

クリニックフォアでは対面だけでなく、オンラインでも性感染症の検査と治療を行っています。キットを使って自宅で検査を実施していただき、検査結果をもとにお薬を処方可能です。基本的に全てオンライン上でやり取りが完結するので、忙しい方や、受診のハードルが高いと感じる方にもご利用いただきやすくなっています。

一部、対面でなければできない検査や治療もありますが、まずはご相談ください。