頭皮のニキビの原因・対処法を徹底解説! ニキビではない可能性も

見た目にはあまり影響がありませんが、シャンプーの時や、ふと髪をいじった時などに触れることがある頭皮のニキビ。痛みやかゆみを伴うこともあり、早く治したいとは思うものの、顔などとは違ってケアもしづらいため悩んでいる方も多いでしょう。この記事では、頭皮のニキビの特徴や原因、予防法、対処法を詳しく解説します。最後まで読んで、頭皮のニキビに適切に対処してください。

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頭皮はニキビができやすく悪化しやすい場所

頭皮のニキビは痛みやかゆみを伴うことが多いのが特徴です。そもそもニキビは、毛穴が皮脂や汚れで詰まることで発生するものです。頭皮には毛穴が多く、しかも密集しているため、皮脂の分泌が多くなりやすくニキビができやすいと考えられています。

また、髪の毛でおおわれていたり帽子をかぶったりすることもあるため、汗をかきやすく蒸れやすいのも特徴。これは、ニキビの原因となるアクネ菌が増殖しやすい環境であるため、詰まった毛穴に炎症が起きてニキビの悪化につながることもあります。

頭皮ニキビの原因

ニキビの主な原因は、毛穴の詰まり、皮脂分泌の増加、アクネ菌の繁殖だと考えられています。この3つが生じる原因にはさまざまなものがあり、頭皮特有の原因もあるため詳しく見ていきましょう。

ヘアケアアイテムが適していない

シャンプーやリンス、整髪料などのヘアケアアイテムが合わないと、皮膚の刺激になることがあります。また、油分の多いワックスなどは、毛穴詰まりの原因にもなります。

シャンプー・リンスのやり方が悪い

シャンプーやリンスが不十分で汚れやすすぎ残しがあると、アクネ菌のエサとなったり、皮膚の刺激になったりするため注意が必要です。一方で、洗う回数が多すぎたり強くこすりすぎたりすると乾燥や炎症につながり、ニキビの原因となります。そのため、適切な頻度、方法で頭皮を清潔に保つ必要があります。

ムレや湿気

頭皮は蒸れやすい部分でもあり、ニキビの発生や悪化につながることがあります。髪が濡れたまま放置すると、頭皮が湿ったままでアクネ菌が繁殖しやすい環境になります。また、生乾きの状態は頭皮も傷みやすいといわれています。

さらに、帽子やヘルメットを長い時間被るのも、通気性が悪化してよくありません。帽子やヘルメットは、それ自体の摩擦で頭皮に負担をかけることもあります。

寝具などが不潔

枕カバーやシーツが不潔だと、雑菌が繁殖する可能性があります。すると、頭皮にも菌が移り、ニキビにつながります。

紫外線によるダメージ

分け目の部分などの地肌が見えているところは、紫外線のダメージをダイレクトに受けてしまいます。紫外線を浴びると乾燥やバリア機能の低下につながり、ニキビの発生、悪化の原因となります。

生活習慣の乱れ

頭皮に限らず、栄養不足や睡眠不足、ストレスなどは、皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れにつながり、ニキビの原因となることがあります。

ニキビ全般の原因はこちらで詳しく解説しています。

頭皮ニキビを放置すると脱毛することもある

頭皮ニキビを放置して悪化してしまうと、瘢痕性(はんこんせい)脱毛症になることがあります。これは、頭皮がダメージを受けて毛根がつぶれてしまい、毛が生えなくなる病気です。

頭皮ニキビではない可能性もある

一方で、頭皮のできものがニキビではない可能性もあります。たとえば以下のような病気の可能性が考えられます。

病名症状
湿疹皮膚が炎症を起こし、赤みや盛り上がり、乾燥などが生じるもの
脂漏性(しろうせい)皮膚炎カビの一種であるマラセチア菌が皮脂や汗をエサとして増殖し、湿疹のほかにフケも生じるのが特徴
尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)皮膚に赤い斑点ができ、表面がかさぶたでおおわれやがてフケとして剥がれ落ちるもの
毛嚢炎(もうのうえん)毛根を包む毛嚢から細菌が感染して炎症が起こったもの
化膿性汗腺炎毛穴のつまりや損傷によって炎症が起こり、化膿した症状

頭皮ニキビの予防・対処法

ニキビを放置すると悪化して脱毛につながることもあるため、早めに適切な対処をすることが必要です。予防法、対処法を詳しく見ていきましょう。

ヘアケアアイテムを見直す

シャンプーやリンス自体に刺激を感じる場合は低刺激なものに変えるなどの対応をとりましょう。代表的な洗浄成分には、以下のような種類があります。

  • アミノ酸系:洗浄力がマイルドで、頭皮への負担を抑える
  • 高級アルコール系:洗浄力が高く、泡立ちがいい
  • 石けん系:洗浄力が高い

どれがよいとは一概に言えませんが、皮脂の分泌が多い場合は洗浄力が高い石けん系などがよいでしょう。

また、油分の多いワックスなどはできるだけ避け、使う場合は頭皮につかないように注意してください。

シャンプー・リンスの方法を見直す

シャンプーは手に取り、よく泡立ててから頭にのせて洗います。毛穴の汚れを取り除くイメージで、指の腹でマッサージするように洗い、清潔にしましょう。爪を立てたり強くこすったりすると頭皮が傷つくので注意が必要です。

シャンプー、リンスともに洗い残しがないようにしっかりすすぎ、洗髪後はタオルやドライヤーでしっかり乾かすことが大事です。

また、洗いすぎも頭皮の負担となるので、洗髪は原則1日1回にしましょう。朝風呂ではなく、夜寝る前までに洗髪し、その日の汚れをその日のうちに落とすのもポイントです。

寝具を清潔にする

頭皮への雑菌の付着、増殖が最低限になるようにする工夫が大事です。そのため、枕カバーやシーツといった寝具など、頭皮が触れるものはこまめに洗濯して清潔に保ちましょう。

頭皮の紫外線対策を行う

帽子などで紫外線対策をしっかりしましょう。ただし、通気性のよくない帽子はムレてニキビの原因となるため、注意が必要です。また、頭皮用の日焼け止めもあるので使ってみてもよいでしょう。

ニキビをむやみにいじらない

ニキビをつぶしたりひっかいたりすると炎症が広がって悪化したり、治るまでに時間がかかったりするため避けましょう。また、ブラッシングの時の刺激にも注意が必要です。

頭皮に強くあてるようなやり方をしないようにしましょう。

生活習慣を改善する

栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠、ストレス解消などを心がけましょう。

頭皮ニキビが気になるときは皮膚科へ

頭皮のニキビは湿疹や脂漏性皮膚炎と見分けがつかなかったり、合併していたりすることもあるため、適切な診断や治療のためにも早めに皮膚科を受診するとよいでしょう。

ニキビの場合は抗生物質の飲み薬や塗り薬による治療が行われることが一般的です。治療が上手くいけば1~2週間で改善されることもあります(効果・効能には個人差があります)。もちろん、治療とともに、すでに紹介したセルフケアや、生活習慣の見直しなども大事です。

クリニックフォアでは、オンライン診療で、医師が症状などをヒアリングしながら適切な薬を処方し、ご自宅まで薬をお届けします。

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