鼻・小鼻・鼻の下のニキビの原因や予防、対処法は? 別の病気の可能性も!?

一つできただけでも目立ってしまう鼻や小鼻、鼻の下のニキビ。痛みを伴うこともあり、厄介ですよね。この記事では、鼻周辺のニキビの特徴や原因、予防・対処法について詳しく解説します。さらに、別の病気の可能性についてもご紹介します。

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鼻周辺のニキビの特徴

鼻周辺には、毛穴に皮脂が詰まったコメド(いわゆる白ニキビ)や、詰まった皮脂が黒くなる黒ニキビなどが多いです。イチゴ鼻は毛穴に角栓が詰まったものですが、広義では黒ニキビの一種とされています。鼻周辺のニキビは思春期にできることが多いですが、大人でもできることがあります。

鼻、小鼻、鼻の下は皮脂を分泌する皮脂腺が多く、顔の中では特に皮脂の分泌が多い部分です。特に鼻や小鼻は皮膚が厚く毛穴も深いため、皮脂が溜まりやすく、ニキビができやすくなっています。

また、皮脂を除去しようと無理して押し出したりすると、肌が傷ついてニキビが悪化したりニキビ跡になったりするため注意が必要です。

鼻周辺のニキビの原因

まずは鼻周辺のニキビの原因について詳しく見ていきましょう。

メイクや汚れ残り

小鼻の周りはでこぼこしているので、メイクや汚れが落としにくい場所です。そのため、メイクや汚れが毛穴に詰まり、アクネ菌の栄養源となってニキビの発生、悪化につながることがあります。

いじってしまう

つい鼻を触ってしまうという人も多いでしょう。しかし、指についた汚れや雑菌がニキビの原因となったり、こすった刺激でニキビが悪化したりすることがあります。

その他、マスクのこすれが刺激となったり、鼻の下は産毛やひげの処理の際のカミソリが刺激になったりすることもあります。

鼻をかむ

鼻をよくかむ場合、ティッシュの刺激がニキビの原因になることがあります。また、鼻をかみすぎると鼻の周りが乾燥し、毛穴詰まりや皮脂の過剰な分泌が起こってニキビにつながることもあります。

生活習慣の乱れ

不規則な生活や過度なストレス、疲労、栄養不足などによってホルモンバランスが乱れると皮脂が過剰に分泌されることがあります。さらにこれらの生活習慣の乱れは、肌のターンオーバーの乱れにもつながり、ニキビの原因となります。

ニキビ全般の原因はこちらで詳しく解説しています。

鼻周辺のニキビの予防・対処法

続いて、鼻周辺のニキビの原因をふまえ、予防法と対処法について見ていきましょう。

皮膚科で治療を受ける

ニキビができたら皮膚科で治療を受けるのが基本です。白ニキビの段階から治療できるため、早めに受診するとよいでしょう。

皮膚科では、毛穴の詰まりを改善する塗り薬、抗菌薬の飲み薬、塗り薬などを使うことが多いです。また、症状などに合わせて、漢方薬やビタミン剤、ケミカルピーリングなども選択肢となります。

もちろん、治療と同時にここから紹介するセルフケアを行うことも大切です。

丁寧に洗顔する

皮脂や汚れを取り除くために、丁寧に洗顔をしましょう。凹凸のある小鼻もしっかり洗えるように、洗顔料をよく泡立て、泡を細かいところまで行きわたらせるイメージで洗います。メイクをした時は、クレンジングをしてから洗顔を行ってください。

また、汚れを取り除こうと強くこすると、刺激になって逆効果となってしまうため注意が必要です。洗顔のしすぎも皮脂をとりすぎてしまうので、日本皮膚科学会では、洗顔は1日2回を推奨しています。

洗い流す時は肌の負担にならないようにぬるま湯を使い、タオルで水分を優しくオフした後、化粧水や乳液でしっかり保湿するのもポイントです。

刺激を避ける

鼻周辺を触ったりいじったりしないようにしましょう。また、産毛やひげをそる時は、カミソリよりも電気シェーバーのほうが刺激が少ないとされています。シェービングクリームを多めに塗り、丁寧に処理しましょう。

マスクは不織布よりも綿ガーゼやシルクなどの素材のほうがなめらかで刺激が少ないといわれています。大きさが合っていないとズレや圧迫による摩擦の原因となるため、サイズの合ったものをつけましょう。

マスクとニキビの関係、マスクによるニキビの予防法・対処法はこちらで詳しく解説しています。

疲れ・ストレスを溜めない

十分な休息と睡眠をとり、ストレスも溜めないようにしましょう。

睡眠中に成長ホルモンが分泌され、肌の修復にもつながるとされています。22~2時の間に最も成長ホルモンが分泌されるため、この時間に眠っている必要があるといわれていますが、難しい場合は毎日できるだけ同じ時間に就寝、起床し、質の高い睡眠(途中で起きたりせず、すっきり起きられる睡眠)をとることが大事です。

質の高い睡眠のためには、適度な運動やゆっくりと入浴することなども必要といわれており、これらはストレス解消にもつながります。その他、ストレス解消のためには趣味に没頭する時間を作ったり、リラックスしたりすることも大事です。

栄養バランスのよい食事を心がける

肌や体の調子を整えるためには、さまざまな栄養をバランスよく摂ることが大事です。特にニキビによいとされる栄養素は以下の通りです。

  • ビタミンA(ターンオーバーの促進、皮脂の抑制):レバー、うなぎ、卵など
  • ビタミンB(皮脂分泌のコントロール):赤みの魚、豚肉、バナナ、ブロッコリーなど
  • ビタミンC(抗酸化作用、コラーゲンの産生促進):柑橘類、パプリカ、ブロッコリーなど
  • ビタミンE(抗酸化作用):ナッツ類、卵、緑黄色野菜など
  • ミネラル(ホルモンバランスを整える):乳製品、昆布、牡蠣など
  • コラーゲン(肌を作るのに必要な栄養素):鶏皮、鶏軟骨、牛すじ肉など
  • 食物繊維(便秘・肥満解消、脂質代謝のコントロール):サツマイモ、ゴボウ、きのこ類、豆類、藻類など

また、チョコレートやナッツを食べるとニキビができるとよくいいますが、実ははっきりした根拠はありません。そのため、無理に我慢しなくてもよいでしょう。ただ、チョコレートやナッツを食べると明らかにニキビが悪化するといった場合は控えましょう。

ニキビ全般の対処法、治療法はこちらで詳しく解説しています。

鼻ニキビではなく、酒さ(しゅさ)の可能性も!

酒さとは、顔の赤み(いわゆる赤ら顔)や赤みのある湿疹、盛り上がりのある湿疹、膿が溜まって盛り上がった状態といった症状が現れる皮膚の病気です。症状は徐々に進行することがあり、進行すると、鼻の皮脂腺が増殖して鼻が赤く腫れあがり、変形して、鼻瘤(びりゅう)という状態になることがあります。

中高年が発症することが多く、酒さ自体は女性に多いものですが、鼻瘤は男性に多いとされています。

塗り薬や飲み薬による治療法がありますが、場合によっては手術が必要になることもあるため、早めに皮膚科を受診するとよいでしょう。

鼻ニキビが気になったら早めに皮膚科へ

ニキビは早めに適切な対処をしないと、悪化したりニキビ跡になったりすることがあります。そのため、鼻ニキビが気になりだしたら、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けるとよいでしょう。酒さなどの別の病気の可能性もあるので、診断のためにも受診が大事です。

クリニックフォアではオンライン診療でニキビ治療を行っています。薬は自宅などに配送するため、家にいながらニキビ治療を始めることが可能。気になる症状がある場合は、まずオンライン診療を受けてみてはいかがでしょうか。

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参考文献

  1. 公益社団法人 日本皮膚科学会, 2017,「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」,日本皮膚科学会雑誌 127 (6):1261-1302