おでこ・こめかみニキビの特徴とは。 原因・対処法も詳しく解説!

おでこやこめかみ(目尻の上あたり)はニキビができやすい場所の一つであり、思春期でも大人になってからでもニキビができることがあります。今回は、おでことこめかみのニキビをテーマに、その特徴や原因を解説。予防法、対処法も詳しく紹介します。

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おでこ・こめかみニキビの特徴

おでこの周辺には、皮脂を分泌する皮脂腺が多く存在します。皮脂が過剰に分泌されると毛穴に詰まって面皰(めんぽう、コメドや白ニキビとも言う)となり、ニキビの原因の一つであるアクネ菌も増殖して炎症が起き、赤ニキビとなることもあります。

このように、おでこやこめかみのニキビは皮脂が大きな原因となるため、思春期にできやすいといわれています。これは、思春期には男性ホルモンの分泌が活発となり、それによる皮脂分泌が増加するためです。

ただし、大人になってからもおでこやこめかみにニキビができることはあります。この場合は、ストレスや睡眠不足、乾燥など、生活習慣の乱れやスキンケア方法などが原因となることが多いです。

おでこ・こめかみニキビの原因

先述の通り、おでこやこめかみのニキビの原因の一つは、過剰な皮脂分泌です。また、特に大人ニキビの場合はストレスや睡眠不足によるホルモンバランスの乱れが皮脂の過剰分泌につながることがあります。詳しい原因について見ていきましょう。

髪の毛や帽子の刺激

おでこやこめかみには、前髪やサイドの髪の毛などが触れることがあります。チクチクとした刺激によって、肌の負担になったり炎症につながったりすることがあるだけでなく、髪についた汚れやホコリがアクネ菌の栄養源となり、ニキビの発生、悪化につながることもあります。

同じように、帽子なども刺激となるため注意しましょう。

シャンプー・リンス・洗顔料のすすぎ残しや整髪料

シャンプーやリンスの成分が髪の毛に残っていると、おでこに触れてアクネ菌の栄養源となり、ニキビにつながります。ワックスやスプレーなどの整髪料も同様です。

また、生え際は洗いづらく、洗顔料のすすぎ残しも発生しやすい場所です。すすぎ残しや整髪料の成分自体が毛穴に詰まったり、刺激となったりしてニキビの発生・悪化につながる可能性もあります。

おでこ周辺は汗をかきやすい場所であり、頭にかいた汗が流れてくることもあります。そのため、汗の成分や、汗に吸着された汚れなどで毛穴が詰まり、ニキビの発生・悪化につながることがあります。

洗顔のし過ぎ

汗や汚れを取り除くためにたくさん洗顔したくなるかもしれませんが、洗顔をしすぎると必要な皮脂まで取り除かれてしまい、皮脂が余計に分泌されてしまうこともあります。また、強くこすることも、刺激となってニキビの発生、悪化につながります。

生活習慣の乱れ

糖質や脂質のとりすぎは皮脂の過剰分泌につながるとされています。また、ビタミン不足も皮膚のターンオーバーの乱れにつながったり、すこやかな皮膚の維持ができなくなったりする原因となります。その他にも、ストレスや睡眠不足はホルモンバランスの乱れの原因になったりと、生活習慣の乱れはニキビと密接に関係しています。

ニキビ全般の原因はこちらで詳しく解説しています。

ニキビ 原因

おでこ・こめかみニキビの予防と対処法

ここまで解説した原因をふまえて、おでこやこめかみのニキビの予防と対処法について見ていきましょう。

前髪がおでこにかからないようにする

前髪やサイドの髪はピンでとめたり束ねたりして、おでこにかからないようにしましょう。ニキビがあるとどうしてもニキビが見えないような髪型にしたくなってしまいますが、ニキビが悪化して跡が残ったり、治りづらくなるため逆効果になります。ニキビを前髪で隠したりするのはやめましょう。

すすぎ残しや整髪料に注意する

シャンプーやリンス、洗顔料のすすぎ残しがないよう、十分にすすぎましょう。また、整髪料はできるだけ使用を控えたほうがよいでしょう。使う場合は、シャンプーをしっかりして洗い流すようにします。

また、シャンプー、リンス、洗顔料の成分が肌に合わない場合は、低刺激のものに変えるという選択肢もあります。

汗をかいたらすぐにふきとる

汗をかいたら清潔なタオルなどでこすらず優しくふきとりましょう。また、汗や汚れを洗い流すためにも、1日の終わりに洗顔することが大事です。

丁寧に洗顔する

付着した整髪料や汗、汚れ、余分な皮脂を取り除くために、洗顔はとても大事です。しかし、1日に何度も洗顔したり強くこすったりすると、皮脂が除去されすぎたり刺激になったりしてかえってニキビの原因となってしまいます。そのため、日本皮膚科学会のニキビ治療ガイドラインでは、洗顔の回数は1日2回が推奨されています。

また、強くこするのもNG。洗顔料をよく泡立て、なでるように洗いましょう。入浴時は最後に洗顔することで、シャンプーやリンスが顔に残ることが防げます。

保湿をする

乾燥すると、それを補うためによけいに皮脂が分泌されることがあります。洗顔後は乾燥しやすい状態になっているので、化粧水と乳液で十分に保湿しましょう。低刺激のものやニキビ用のスキンケア用品を選ぶのもよいでしょう。

生活習慣を改善する

脂質や糖質の摂りすぎを避け、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。さらに、十分な睡眠やストレス解消も重要です。睡眠は、22~2時の間には寝ているほうがよいといわれていますが、難しい場合は質の高い睡眠をとることを意識しましょう。入眠の2~3時間前には夕食を終わらせ、ゆっくり入浴して体をあたためます。寝る前はスマホなどの画面を見るのをやめ、照明などもやや暗くして、眠りやすい環境を整えるとよいでしょう。

皮膚科で治療を受ける

ニキビは皮膚科で治療を受けることができます。毛穴に皮脂が詰まった白ニキビの時から治療が可能なので、少しでもニキビが気になったら受診を検討しましょう。

皮膚科では、毛穴の詰まりをとる塗り薬、抗菌薬の飲み薬、塗り薬の他、ビタミン剤、漢方薬などさまざまな薬による治療が行われます。その他に、レーザーやピーリングなどの治療を行うこともあります。

クリニックフォアでは、オンラインによる診療で薬をご自宅までお届けします。病院へ行く時間がない方や、すぐに治療をご希望の方はぜひご検討ください。

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参考文献

  1. 公益社団法人 日本皮膚科学会, 2017,「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」,日本皮膚科学会雑誌 127 (6):1261-1302