頭皮のかさぶたはどうしたら治る?原因と対処法について解説

頭皮のかさぶたの原因は、ストレスやホルモンバランスの崩れによるものや、治療が必要となる脂漏性皮膚炎や乾癬(かんせん)などさまざまです。たかがかさぶたと思って放置すると、症状が悪化したりAGAに繋がったりする恐れもあります。

そこで今回は、頭皮のかさぶたの原因や対処法について詳しく解説します。

AGAを正しく理解する

AGAセルフチェック

自分がAGAなのか、簡単セルフチェック。

AGAの原因

AGAが起こる原因を理解しましょう。

AGAのお薬について

自分に合ったお薬を知りましょう。

そもそもかさぶたとは?

まずは、かさぶたについてしっかり理解しておきましょう。

正式名称は痂疲(かひ)

かさぶたの正式名称は「痂疲(かひ)」といい、できてしまった傷口に体液や膿などが集まり固まってできたものをいいます。血液内の血小板や赤血球が集まることで傷口をふさぎ出血を止め、傷口が治ると自然にはがれていくものです。

頭皮のかさぶたの症状

かさぶたのある頭皮は、「肌質が粗い」と感じることが多くあります。また、かさぶたができる頭皮の多くは乾燥している状態です。乾燥が進むとフケができてしまうことも多いため、フケの発生で頭皮の乾燥に気がつく方もいるでしょう。

また、頭皮が粗い・乾燥しているといった理由から、かさぶたがある頭皮は触った感触がざらざらしているケースが多いです。一度ご自身の皮膚を触って確かめてみましょう。

頭皮のかさぶたを放っておくと薄毛になるおそれも

かさぶたを放置する、つまり、頭皮の状態が悪いまま放置したり、かさぶたをつい何度もめくってしまったりすると、髪の毛が生えにくくなることが考えられます。

また、かさぶたは治りかけの時期にかゆみを伴う傾向があります。かさぶたをかいてしまうとかさぶたがめくれ、まだできて間もない弱い肌があらわになります。その状態でさらに掻いてしまうと傷口が広がり、そこから細菌が入るなど、炎症が広がって薄毛につながることもあるでしょう。

そもそも、頭皮にかさぶたができるということは、何かしら頭皮にトラブルが起きている証拠です。その裏には細菌の感染や乱れた生活習慣、ストレスなどが隠れていることもあるため、そのような背景からAGA(男性型脱毛症)などの脱毛症を発症することも考えられます。

頭皮のかさぶたの原因

続いて、頭皮のかさぶたの原因について、考えられるものについて詳しく見ていきましょう。

外傷

頭皮のかさぶたの原因としてまず第一に「外傷」が考えられます。汗がたまっていたりシャンプーリンスなどが合わなかったりして頭皮にかゆみが出てしまい、かきむしった結果、かさぶたができてしまうことがあります。

乾燥

頭皮にかさぶたができる原因のひとつとして、乾燥も挙げられます。乾燥の原因は、シャンプーをしすぎたり、エアコンで乾燥した室内にずっといたりすること。

頭皮が乾燥することで肌のバリア機能が低下してしまい、肌の表面にある角質層の水分が減ってしまった状態を「皮脂欠乏症」といいますが、この状態になると、頭皮がカサカサしたり、厚くなったりして、時にはフケのように皮膚が剥がれ落ちることもあります。

さらに乾燥が進むと炎症を伴う「皮脂欠乏症湿疹」となり、かさぶたになることも考えられます。

体質

アトピー性皮膚炎や乾燥肌といった体質の方は、顔や体だけでなく、頭皮にも炎症が出て、結果的にかさぶたになることがあります。体質的な問題に加え、乾燥やストレスなど、他の原因が重なると、頭皮の状態が悪化してしまう恐れがあるので注意しましょう。

ストレス

過度なストレスで自律神経が乱れたり、ホルモンバランスが崩れてしまうことが、頭皮の血行不良につながります。血行不良になってしまうと、頭皮が乾燥し、炎症を起こしやすくなって、かさぶたができやすくなってしまいます。ストレスをためないようにすることは、頭皮環境を良くするうえでも大切です。

睡眠不足

ストレスと同様に、睡眠不足も頭皮にかさぶたができる原因になります。睡眠時間が足りないことで新陳代謝が低下し、頭皮の血行が悪くなってしまうと乾燥につながるためです。

また、睡眠とホルモンバランスも密接に関係しており、睡眠不足になることでホルモンバランスが崩れてしまえば乾燥の原因になります。熟睡できる環境を整えたり、寝る直前はスマホを見ないなど、良質な睡眠を取るための工夫も大切になります。

洗い残し

髪を洗うときにきちんと整髪料が落ちていなかったり、整髪料や汚れを落とすためのシャンプーを流しきらずに残してしまうと、毛穴に汚れやシャンプーの成分が詰まってしまい、頭皮にニキビや湿疹などができてしまい、かさぶたの原因になることがあります。

また、余分な汚れや皮脂が落としきれていなくても、頭皮環境の悪化につながるため、注意が必要です。

かきむしり

乾燥したり、ニキビや湿疹ができたりすると、かゆみが出ることがあります。しかし、かきむしってしまうと頭皮が炎症し、傷ができて雑菌が入ることもあります。すると、傷口がかさぶたになるだけでなく、症状が広がってしまうことにもつながります。

皮脂分泌のバランスの乱れ

皮脂分泌のバランスが崩れてしまうと頭皮環境を悪化させ、かさぶたの原因となります。

皮脂の分泌が過剰となる原因は、男性ホルモンのバランスが乱れたり、脂質の多い食事を摂り続けたりすることなどが挙げられます。皮脂が過剰になると、頭皮の常在菌であるマラセチア菌が繁殖し、頭皮に炎症が起こり、かゆみやかさぶたなどの症状が現れるのです。

その一方で、シャンプーのしすぎや睡眠不足によって皮脂が不足すると、頭皮が乾燥します。乾燥すると頭皮のバリア機能が低下し、かさぶたができやすくなるのです。また、皮脂の不足を補おうとして、かえって皮脂の分泌が過剰になることもあります。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスが乱れて男性ホルモンの影響が強まることも、皮脂が多く分泌される原因となります。ホルモンバランスの乱れの原因はストレスや栄養の偏りなどが挙げられます。

<食生活の乱れ

先ほども触れたように、揚げ物など脂質の多い食事は皮脂を過剰に分泌させます。また、偏った食生活によりビタミンやミネラルが不足すると、頭皮の乾燥や炎症が起こりやすくなるのです。

たんぱく質やビタミン、亜鉛などをバランスよく摂取することを意識しましょう。

頭皮にかさぶたが現れる皮膚炎

頭皮にかさぶたが現れる皮膚炎にはさまざまなものがあります。見分けが難しく、治療法もさまざまなので、気になる症状があれば早めに皮膚科の受診を検討しましょう。

可能性のある皮膚炎については以下の通りです。。

ニキビ

頭部はニキビができやすい箇所でもあります。頭皮は皮脂の分泌量が多いため、毛穴が詰まりやすく、アクネ菌が増殖しやすいのです。ニキビをかいてしまい、かさぶたになることもあります。

頭皮のニキビの原因としては、日々のストレスなどによる皮脂の過剰分泌、帽子による蒸れ、整髪料の成分が合わないといったものも挙げられます。

頭皮のニキビは湿疹や脂漏性皮膚炎と合併していることもあります。

毛嚢炎

毛嚢炎(毛包炎)とは、毛穴の奥で毛根を包んでいる毛嚢(毛包)が炎症を起こしたものです。毛嚢にできた小さな傷から細菌が感染することが原因です。

毛穴に少し盛り上がるような赤いぶつぶつができ、最終的にかさぶたになることがあります。最初は自覚症状はほとんどありませんが、押すと痛みがあることも。

軽度の毛嚢炎であれば、皮膚や頭皮を刺激せず清潔に保つように心がけましょう。毛嚢炎が多数できている場合や症状が長引く場合は抗菌薬などによる治療が必要です。

ドライスキン(乾燥肌)

皮膚の表面にある角質層の水分量が低下し、肌が乾燥した状態をドライスキンと言います。いわゆる乾燥肌のことです。皮膚がカサカサし、つっぱり感やかゆみなどの症状が現れ、かきむしるとかさぶたにもつながります。

原因は、皮膚の皮脂分泌が不足し、水分を保持する力が低下すること。その他に、皮膚の擦れや紫外線の刺激、空気の乾燥や寒さ、入浴の頻度が高いことやお湯の温度が高すぎることも原因となります。

ドライスキンは適切なスキンケアと生活習慣の改善が大切です。刺激の少ない石けんを使い肌を清潔に保ち、ぬるめのお湯で短時間の入浴を心がけましょう。入浴後はすぐに保湿を行い肌の乾燥を防ぐことが大事です。

フケ

かさぶたが剥がれたものだと思っていたものが、実はフケということもあります。フケは、頭皮の角質が剥がれ落ちたもの。フケの原因にはさまざまなものが挙げられますが、ひとつに乾燥があります。

また、乾燥の刺激によって、乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性皮膚炎)が生じることもあります。乾燥性皮膚炎は秋~春頃の乾燥しやすい時期に起こりやすく、頭皮においては細かいフケやかゆみを引き起こします。悪化すると、強いかゆみや湿疹、水ぶくれが生じ、結果的にかさぶたになることも。

乾燥性皮膚炎に対しては塗り薬による治療を行うことが一般的です。

脂漏性皮膚炎

大量のフケの代表的な原因が、脂漏性皮膚炎です。脂漏性皮膚炎は、皮膚の常在菌であるマラセチア菌が過剰に増殖することが主な要因と考えられています。患部が赤くなり、フケが発生し、かゆみを伴うこともあります。

マラセチア菌の増殖は、不十分な入浴や洗顔、ストレスや寝不足によるホルモンの乱れが関係するとされています。

また、脂漏性皮膚炎は脂漏性脱毛症につながることもあり注意が必要です。抗真菌薬や抗炎症薬の塗り薬を用いたり、抗真菌剤入りシャンプーを使用したりして治療します。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、湿疹が主な症状となり、肌のカサつきや強いかゆみを伴う病気。長期間にわたって症状の改善と悪化を繰り返すのが特徴です。

アトピー性皮膚炎の原因は、遺伝要因のほか、アレルゲンやストレスなどさまざまな要因が組み合わさっているとされています。完治が難しい皮膚炎ですが、適切な治療と生活管理により症状をコントロールすることが可能です。スキンケア、塗り薬、飲み薬などを組み合わせて治療します。

アタマジラミ

アタマジラミは頭皮に生息する小さな虫のことです。アタマジラミに血を吸われたところがかゆくなり、かきむしることで皮膚が傷つき、細菌などの二次感染を引き起こすこともあります。

アタマジラミは、髪と髪が直接触れ合ったときや、帽子やタオルなどの貸し借りで感染するため、通常の生活で感染する可能性があるのです。

アタマジラミが見つかったら、毎日丁寧に洗髪し、目の細かいクシで髪の根元からとかして卵を駆除しましょう。また、アタマジラミ駆除用のシャンプーが販売されており、こちらを使用して治療する方法も一般的です。

また、タオル、枕カバー、シーツはこまめに取り替えましょう。<h3>白癬

白癬とは、俗に言う水虫です。白癬菌が皮膚に寄生することで起こるので、足だけでなく頭皮でも発症することがあります。水虫の足をかいた手で頭をかいたり、感染者が使用したタオルなどを共用したりして感染することがあります。

症状は、フケが増えたような症状から始まり、頭皮の赤みやかゆみ、脱毛などが生じます。ただ、頭部の白癬は最近ではほとんど見られません。

乾癬(かんせん)

乾癬にはさまざまな種類がありますが、乾癬患者の90%ほどが尋常性乾癬といって、銀白色のかさぶたが剥がれ落ちたり、赤い発疹が現れたりする症状が見られます。

乾癬になりやすい遺伝要因に加え、感染症、ストレス、生活習慣病などの外的要因がきっかけで発症するとされています。

乾癬は、症状が良くなったり悪化したりを繰り返しやすいので注意が必要です。治療は、塗り薬、飲み薬、紫外線療法、注射による抗体療法を組み合わせて行います。

トンズランス感染症

トンズランス感染症は、外国から持ち込まれた新しい真菌(カビの一種)による感染症です。毛髪を好み、フケやかゆみ、かさぶたなどの症状を起こします。

感染者との接触が原因とされており、2000年頃より高校・大学の柔道などの格闘技選手の間での集団感染が特徴でしたが、低年齢層や競技とは無関係の患者が増えています。

頭部に症状が見られる場合の治療法は、抗真菌薬を内服すること。また、頭皮や髪、スポーツをしているなら練習場なども清潔に保つことが大切です。

とびひ

とびひは伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)といい、細菌による感染症です。非常に感染力が強く、子どもの間で流行りやすい皮膚炎です。皮膚の傷や虫刺されなどから細菌が感染し、かゆみを伴う厚いかさぶたや水ぶくれができます。かくことで周辺や離れた部位に広がり、小さな膿疱が全身にできることもあります。

とびひに感染したら、患部をよく洗って清潔に保ち、タオルなどの共用は避けましょう。症状が悪化した場合や改善が見られない場合は、抗生物質の塗り薬や飲み薬による治療が必要です。

頭皮にかさぶたができたときの対処法

最後に、頭皮にかさぶたができたときの注意点や対処法を解説します。

頭皮にかさぶたができても剥がさない

頭皮のかさぶたが気になるとついつい触ってしまいますが、早く治したいなら剥がさないことが大切です。かさぶたを無理に剥がすと、傷口が深くなり跡が残る恐れがあります。さらに、炎症を引き起こし治りにくくなる恐れも。

また、周囲の健康な頭皮を傷つけてしまうと、健康な髪が育ちにくくなり抜け毛の増加につながる場合もあります。かさぶたができても剥がさず、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。

かゆくてもかかない

かさぶたはかゆみを伴うことがありますが、かゆくてもかいてはいけません。かさぶたをかくと、さらにかゆみが生じたり、患部が赤く腫れ上がったり、炎症して症状が悪化したりすることがあるからです。

また、不潔な手で頭皮をかいてしまうと細菌感染が起き、抜け毛が増える恐れも。かさぶたがかゆい場合は、患部を冷やしたりしてかゆみを抑えましょう。

肌に合ったシャンプーを使う

肌に合ったシャンプーを使い、頭皮の負担を減らしましょう。シャンプーの成分や使い方によって頭皮のかさぶたを悪化させる恐れがあるからです。

たとえば、シャンプーに含まれる界面活性剤や香料が、頭皮の刺激となりかさぶたを引き起こすことがあります。また、シャンプーの洗浄力が強すぎると頭皮の乾燥を招きます。

頭皮にかさぶたができたときは、洗浄力が強すぎず刺激が少なく、保湿効果が期待できるアミノ酸系のシャンプーを検討するのがおすすめです。

睡眠時間を確保する

睡眠時間が不足すると頭皮の血行不良や新陳代謝が低下して頭皮が乾燥し、かさぶたにつながります。また、ホルモンバランスが乱れて皮脂分泌が増えることもあります。

このように、睡眠不足になると頭皮環境が悪化してかさぶたにつながることがあるため、十分な睡眠をとることが大事です。寝る直前のスマホを控えたり、快適な睡眠環境を整えたりすることで睡眠の質を高めることも大事です。

ストレスケアをする

ストレスは血行不良を引き起こし、頭皮に十分な栄養が行き届かなくなるだけでなく、新陳代謝や免疫機能を低下させ、炎症が起こりやすくなります。

ヨガや瞑想、適度な運動など、趣味に没頭する時間を大切にし、ストレスを溜めないようにしましょう。

規則正しい生活をする

先ほど説明したように、睡眠不足やストレスは頭皮の血行不良を引き起こし、新陳代謝を低下させます。規則正しい生活を心がければ、頭皮の健康を維持でき、かさぶたも治りやすくなるでしょう。

また、バランスのとれた食事を1日3食、決まった時間に食べ、睡眠時間を確保するといった心がけも大切です。

頭皮の保湿・マッサージをする

かさぶたがあるときは、頭皮を保湿したりマッサージしたりしてケアしてあげましょう。

保湿することで頭皮のバリア機能が高まり、かさぶたの改善が期待できます。また、頭皮をマッサージすると血行が促進し、新陳代謝が活発になり、かさぶたの改善につながることがあります。

頭皮をケアする際は、かさぶたに刺激を与えないよう強くこすったり引っ搔いたりしないよう心がけましょう。優しく丁寧に頭皮の保湿やマッサージを行うことが大切です。

頭皮のかさぶたが治らない場合は医療機関へ

頭皮のかさぶたの原因は、ストレスやホルモンバランスの乱れといった生活習慣によるものや、治療が必要となる脂漏性皮膚炎や乾癬などさまざまです。頭皮にかさぶたがあるということは、頭皮環境が悪い証拠。頭皮のかさぶたを放置すると、抜け毛や薄毛につながることもあるため、症状がひどかったり、なかなか治らなかったりする場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

なお、クリニックフォアではオンラインでAGAやFAGA(女性のAGA)の診療を行っています。スマホなどで診察を受けていただき、お薬はご希望の場所に配送するので、思い立ったらすぐに治療を始めることができます。

※自由診療 
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。 

AGAを正しく理解する

AGAセルフチェック

自分がAGAなのか、簡単セルフチェック。

AGAの原因

AGAが起こる原因を理解しましょう。

AGAのお薬について

自分に合ったお薬を知りましょう。

AGAは進行性の病気です
髪のお悩みは医師にご相談ください

治療方法 料金 ご予約
こちら
男性AGAについて 女性AGAについて

髪・頭皮についての関連記事

AGA治療について(診療の受け方や料金について)の人気記事

オンライン診療 – EDの人気記事