ピルは種類によって何が違う？種類や副作用など医師が解説します

公開日: 2022.03.30 更新日: 2022.11.17

監修医師

山田光泰

経歴: 大阪大学医学部を卒業後、産婦人科専門医として大学病院等で主に生殖医療に従事。その後、厚生労働省に出向し、医系技官として不妊治療・出生前診断等の母子保健領域における行政施策推進に携わる。現職では女性のライフステージに応じたウェルネス向上をサポートすべく、ICT等を活用したスマートな課題解決の実現を目指す。
資格: ・産婦人科専門医
・母体保護法指定医
・日本医師会認定産業医
所属学会: ・日本産科婦人科学会
・日本生殖医学会

ひとえにピルと言っても、ピルには様々な種類があります。本記事ではピルの種類や副作用について医師が解説します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

ピルには大きく分けて4種類あり、一般的にピルと呼ばれているのは「低用量ピル」

ピルは以下の4種類に分けられます。このうち、一般的にピルと呼ばれているのは低用量ピルです。

主にエストロゲンという女性ホルモンの含有量によって種類が分かれますが、それぞれ用途が異なるため、それぞれの用途や特徴について詳しく説明していきます。

低用量ピルは、避妊効果に加え、月経困難症や過多月経、PMSといった症状を改善する効果が期待できます。日本では低用量ピルの使用率は数%程度ですが、欧米ではより一般的に使用されている薬剤です。

エストロゲンの含有量によって種類が分かれるピル。そのうちの低用量ピルでも、さらに以下の4種類に分けられます。

各世代の違いは使用されている黄体ホルモンの種類。それぞれの特徴や実際に該当する薬剤は以下の通りです。

名称	黄体ホルモンの種類	特徴	該当する薬
第一世代	ノルエチステロン	月経困難症のコントロールに優れる子宮内膜症の治療効果が高い	シンフェーズフリウェルULD（※2）ルナベルULD（※2）
第二世代	レボノルゲストレル	不正出血が起こりにくい	トリキュラー（※1）ラベルフィーユ（※1）アンジュ（※1）ジェミーナ
第三世代	デソゲストレル	大人ニキビや多毛症の改善が期待できる	マーベロン（※1）ファボワール（※1）
第四世代	ドロスピレノン	大人ニキビの改善が期待できるむくみが少ない国内ではヤーズが月経困難症、子宮内膜症治療薬として保険適用されているアメリカではPMDDに対する治療薬としてFDAに承認されている	ヤーズヤーズフレックス（※2）

※1 クリニックフォアでの取り扱いがある低用量ピル

※2 クリニックフォアでの取り扱いがある超低用量ピル

低用量ピルの服用を検討している方や、すでに服用していて、他のピルも試してみたいという方は、医師に相談の上、処方を受けるようにしてださいね。

超低用量ピルは低用量ピルよりも、エストロゲンの含有量が低いピルです。先ほど述べた通り、ピルはエストロゲンの含有量が高いものほど副作用が強くでる傾向にあります。

そのため、エストロゲンによる副作用を抑えられることが超低用量ピルのメリットとして挙げられます。

中用量ピルは、主に月経移動や、月経のリセットを目的として用いられます。また、中用量ピルは低用量ピルと比べて、吐き気や頭痛などの副作用が起きる頻度がやや高いです。

アフターピルは、避妊に失敗してしまった場合に飲む、いわゆる緊急避妊薬です。これまで紹介したピルは、性交渉前に予め服用して避妊をする薬のため、服用するタイミングや用途が異なります。

クリニックフォアでは以下のピルを取り扱っています。

※初診の場合は、別途診察料1,650円(税込み)と送料550円(税込み)がかかります。

※初診の場合は、別途診察料1,650円(税込み)と送料550円(税込み)がかかります。