病院でのダイエットって何をするの?一般的な肥満外来やクリニックフォアのプランを医師が紹介します。

皆さんは自分の体型に満足していますか?
女性の方であれば痩せたいと思っている方は多いでしょうし、男性の方でも美容に興味のある方、美意識の高い方は増えてきています。
今回はそんな理想の体型を健康的に手に入れるために知っておくべき肥満(ダイエット)外来について、詳しく解説していきます。

肥満ってどういう状態のこと?

ではまず肥満とはどういう状態のことを指すのでしょうか。

日本肥満学会が出している肥満症診療ガイドライン2016によれば、BMIが25以上であれば肥満、そして35以上であれば高度肥満と定義されています。

つまり、自身の体重(kg)を身長(m)の二乗で割った値を計算すれば簡単に自分のBMIを計算でき、その値をみれば自分が肥満であるかどうかはすぐにわかるということです。計算がややこしい方はBMI計算用サイトなどに自分の身長・体重を入力することで算出することもできます。

そして、厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」によると20歳以上の男性の33.0%、女性の32.6%が肥満であると報告されており、成人の約3人に1人は肥満であるということがわかります。

肥満(ダイエット)外来って何をするところ?

では、肥満(ダイエット)外来とは何をする場所なのでしょうか。

肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧などのいわゆる生活習慣病の温床となる状態で、放置してしまうと心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気につながりうるために改善する必要があります。

しかし1人でダイエットしようとしても続かなかったり、成功したと思ってもリバウンドしてしまったり、なかなかうまくいかないことが多いですよね。また、ツラい運動や無理のある食事制限をして健康を害してしまう方も中にはいます。

肥満(ダイエット)外来は、そのように難しいダイエットを、クリニックで医師や管理栄養士などのダイエットの専門家がサポートすることで健康的に、さらに成功確率も高く痩せられるという外来です。肥満(ダイエット)外来で行われるダイエットをメディカルダイエット(医療ダイエット)と呼ぶこともあります。

また、特に女性で多いのが無理なダイエットにより拒食症などの疾患を患ってしまうことです。

肥満(ダイエット)外来では痩せることが目的ではなく、健康な体を手に入れるための手段としてダイエットを行うため、このような過度なダイエットを予防することもできます。

肥満(ダイエット)外来に行くべき人ってどういう人?

では、このような肥満(ダイエット)外来がおすすめの方を紹介します。

健康に理想の体型になりたい方自分が痩せるべきか知りたい方

ダイエットがなかなかうまくいかず、方法を変えたい方

一時的に痩せられても、リバウンドを繰り返してしまう方

食欲を抑えきれずついつい食べ過ぎてしまう方

ダイエットを頑張り過ぎて健康を害してしまったことがある方

ダイエットをしようと思っているが、したことがなく良い方法を知りたい方

肥満以外にも健康について医師などの専門家から話を聞きたい方

以上のいずれかに当てはまる方は肥満(ダイエット)外来にぴったりな方です。

クリニックフォアでのメディカルダイエットとは?

クリニックフォアでは、主にGLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬、漢方薬を取り扱っています。

また、薬による治療には、以下の2つのプランがあります。

・1ヶ月で4~5kg程度の減量を目指す短期集中型のプラン

・1ヶ月で1~2kgほどの減量を目指し、じっくり自然に痩せていく負担の少ないダイエットプラン

オンライン診療と薬の配送が可能なので、医師のサポートのもと、自宅にいながらメディカルダイエットができるのがメリットです。

GLP-1受容体作動薬

GLP-1受容体作動薬とは、脳に作用して自然に食欲が抑制されたり、胃腸の動きを制御して満腹感を持続させたりすることで食事の量が減り、体重減少(ダイエット)につながる薬です。胃の働きが抑えられることで血糖値の急激な上昇もなくなり、体脂肪がつきにくくなる効果なども期待できます。毎日内服する薬(リベルサス)と、週に1回自分で注射する薬(オゼンピック)があるため、医師のアドバイスのもと、自分に合った薬を選択しましょう。

※現在、GLP-1注射製剤に関して全国で供給不足が続いております。
糖尿病学会、日本医師会の指針を踏まえ、適切な患者さんへの使用を優先する為、供給状況について国内正規代理店と連携しながら、状況に応じて医師の判断のもとで処方を行わせていただきます。

SGLT2阻害薬

尿に糖を逃すことで血糖値を下げる薬です。つまり、食事で糖質を控えているのと同じ状態になるため、体重減少(ダイエット)につながります。ルセフィという薬を毎日内服していただきます。

漢方薬(防風通聖散)

漢方薬にも体重減少効果が期待できるものがあります。クリニックフォアでは、防風通聖散という漢方薬を使っています。

防風通聖散は、体の水分循環を改善し、便通を助ける作用が期待できる漢方です。そのため、むくみや便秘に悩んでいる方は特に効果が期待できます。1日2袋内服していただきます。

メディカルダイエットの薬の詳細はこちらの記事もご覧ください。

メディカルダイエットの価格は?保険適用となる?

基本的に、保険適用となるのは主にけがや病気の治療に対する費用です。そのため、治療が必要な肥満症であれば保険適用となることがありますが、メディカルダイエットは通常、美容目的にあたるため、保険適用外となり、クリニックによって費用が異なります。

クリニックフォアでの薬による治療は、予約料・診察料が1,650円(税込)、薬代(種類によって異なりますが、1ヶ月分6,000円程度~(税込))、薬の配送料が1回550円~(税込)となっています。

参考文献

今注目の「肥満外来」とは?痩せるためにどんなことをするの?|家庭画報.com https://www.kateigaho.com/migaku/35231/

令和元年国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf 

肥満症診療ガイドライン2016|日本内科学雑誌 https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/107/2/107_262/_pdf/-char/ja