FAQ

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
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basic knowledge

低用量ピルとは何ですか?

低用量ピルとは、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2種類の女性ホルモンを合わせてできた錠剤です。低用量ピルを服用することで排卵が抑制され、適切に内服すれば99%以上の避妊効果を得ることができます。

また、低用量ピルは避妊を主効果としていますが、避妊以外にもさまざまな効果をもたらします。この主効果以外にもたらされる効果を副効果と言い、PMS・ニキビ・生理痛・生理不順・子宮内膜症の改善といった女性の悩みに対して嬉しい効果が期待できます。

参考文献

Hatcher RA et al, Contraceptive Technology: Twentieth Revised Edition. P779-861, New York : Ardent Media, 2011.
https://www.aska-pharma.co.jp/iryouiyaku/news/filedownload.php?name=5b24abc385e31d3ac76cd894b1aec24e.pdf

低用量ピルには種類や成分によって効果に違いはありますか?

低用量ピルの中でも、さらに以下の4種類に分けられます。

  • 第一世代
  • 第二世代
  • 第三世代
  • 第四世代

各世代の違いは使用されている黄体ホルモンの種類にあります。

それぞれの違いや特徴や実際に該当する薬剤についてはこちらの記事を参考にしてください。

 

低用量ピルは飲み始めてからどれくらいで効果が出始めますか?

避妊効果を得るために排卵を抑制するには、低用量ピルを最低でも7日間連続して正しく服用する必要があります。低用量ピルの種類による必要日数の差はありません。

また、ピルを初めて飲み始める場合は、1シート目(21錠もしくは28錠)は効果が不安定なことがあるため、コンドームなどの別の避妊法を併用することをおすすめします。

 

低用量ピルの休薬期間とは何ですか?

ピルは28日を1サイクルとして、最後の4~7日間は休薬期間といって、服用をお休みする(ピルの種類によっては偽薬を飲む)ことになります。

ピルの休薬期間には出血(消退出血)が起きます。消退出血とは、子宮内膜がはがれ落ちて排出されるときに起こるもので、生理と同じようなものだと考えてよいです。

休薬期間は、卵巣や子宮のためのメンテナンス期間のようなものだと考えましょう。ピル服用中は卵巣や子宮内膜が働きを休めているため、卵巣や子宮の働きを正常に保つためにも、定期的に働きを再開させる必要があるのです。

そのため、定期的に休薬期間を設け、卵巣や子宮の働きを再開させることはとても大事なことだといえます。

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低用量ピルの正しい飲み方を教えてください

低用量ピルの正しい飲み方は、以下の2点です。

  • 初めてのシートは、生理の初日~5日目の間に飲み始める
  • 1日1錠を28日又は21日連続して飲む(ピル種類によって錠剤の数は異なり、120日連続して飲むタイプも)

なるべく決まった時間に内服することが望ましいですが、飲む時間や飲み方に指定は特に無し。上記2点を除けば、一般的な錠剤と特に変わることはありません。

低用量ピルはいつから飲み始めればいいですか?

避妊目的の場合、低用量ピルを生理1日目~5日目の間に飲み始めてください。

生理5日目までに開始できなかった場合、排卵を抑制できない可能性があり、避妊効果が薄れます。服用2周目までは、ほかの避妊法を使用しましょう。

しかし、月経困難症や過多月経、PMSには効果が期待できるため、それらを目的とする場合には内服のタイミングは問いません。

低用量ピルを飲み忘れてしまいました。どうすればいいですか?

低用量ピルの飲み忘れは実は決して珍しいことではありません。ちゃんと対処法がありますので、飲み忘れに気づいた際には落ち着いて対応しましょう。

低用量ピルを飲み忘れた場合、避妊効果は下がりますか?

ピルを正しく飲んでいる場合の避妊確率は99%以上ですが、飲み忘れたり、正しい飲み方をしなかったりした場合は92%程度にまで避妊確率が低下してしまいます。

ピルを飲み忘れた場合には避妊が確実でないことを認識しておき、別の避妊方法もあわせて使用するようにしてください。

参考文献

https://www.aska-pharma.co.jp/iryouiyaku/news/filedownload.php?name=5b24abc385e31d3ac76cd894b1aec24e.pdf

低用量ピルは他の薬と一緒に飲んでも良いですか?

低用量ピルとの併用が禁止されている薬は1つだけ。ヴィキラックス配合錠というお薬で、C型肝炎の治療薬となっています。

この薬を服用している方が低用量ピルを一緒に服用すると、肝機能が悪化するという事例が高頻度でみられています。もしヴィキラックス配合錠を服用されている方で、低用量ピルの服用を希望される方は、この薬を終了してから、2週間以上空けて服用するようにしてください。

ヴィキラックス配合錠を服用中で低用量ピルを飲みたい方や、逆に低用量ピル服用中でヴィキラックス配合錠を飲む必要性が生じた方は、まず医師に伝えて判断してもらうようにしましょう。

また、低用量ピルとの併用が禁止されてはいないものの、互いに影響する可能性のある薬はたくさんあります。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

 

低用量ピルはサプリメントと一緒に飲んでも良いですか?

漢方薬やサプリメントは健康食品のようなイメージで飲んでいる方もいるかもしれませんが、併用しても絶対に問題ないとは言い切れません。

低用量ピルの添付文書には、併用に注意が必要な漢方薬の記載はありませんが、漢方薬やサプリメントを飲みたい場合は、そのメーカーに問い合わせたり、低用量ピルを処方してくれる医師に確認したりすると安心です。

中でも注意しておきたいものとして、セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)があります。鬱症状や更年期症状などの改善に効果が期待できるハーブで、サプリメントに含まれていることがあります。低用量ピルの効果を弱める可能性があるため、併用は控えましょう。

低用量ピルを服用中に喫煙しても良いですか?

低用量ピル服用中は、喫煙することはできません。必ず禁煙してください。理由としては、血栓症のリスクがより高まることや、心筋梗塞、がんなどの病気のリスクが高まるためです。

また、日本の加熱式タバコや電子式タバコは、紙たばこと比べると、ニコチンによる体への影響はありません。

しかし、通常のタバコよりも少ないものの、加熱式タバコ・電子タバコによって脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まるという報告があります。また、加熱式タバコ・電子式タバコには、ニコチン以外の発がん性物質やさまざまな有害物質が含まれている可能性があります。

明確なデータはありませんが、加熱式タバコ・電子式タバコと低用量ピルの併用は安全とは言い切れないため、できるだけ禁煙したほうがよいでしょう。

低用量ピルを服用中にアルコールを飲んでも良いですか?

低用量ピルの服用中に飲酒をしても、適量なら薬の効果に影響はないといわれています。

ただし、ピルをお酒で飲んだり、ピルを飲んでからすぐにお酒をのんだりするのはよくないので注意しましょう。

アルコールと薬はどちらも肝臓で分解されるため、低用量ピルとアルコールを一緒に摂ってしまうと、低用量ピルの分解が遅れてしまうことがあります。すると、低用量ピルの血中濃度が高くなってしまい、副作用が強く出てしまう可能性があるため、同時に飲むのは絶対にやめましょう。

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低用量ピルの服用後すぐに効果がありますか?

低用量ピルは基本的に、生理初日(生理開始から24時間以内)に服用を始めるものです。そして、生理初日から5日目までの間に飲み始めることができれば、服用を始めたその日から避妊効果が得られるといわれています。ただしこれは最低7日間は飲み忘れないことが前提なので注意しましょう。

また、飲み始めの時期が、生理初日~5日目の間ではない場合は、7日間服用を継続すると避妊効果が得られるといわれています。最初の7日間は避妊効果がないため、性交渉を避けるか別の避妊法を併用するようにしましょう。

低用量ピルで生理痛・PMSは和らぎますか?

月経時には子宮内膜からプロスタグランジンが分泌され、子宮が収縮することで生理痛が起こります。そのため、ピルの服用によって子宮内膜が薄く保たれると、生理痛の軽減につながります。

また、PMS(月経前症候群)とは、生理前の3~10日の間に、胸の痛みや張り、頭痛、イライラなどの精神的な症状など、さまざまな症状が現れるものです。黄体ホルモン分泌が急激に変動することが原因と言われており、ピルでホルモン分泌の変動を抑えることが、PMS改善にもつながります。

低用量ピルで生理の時の出血は少なくなりますか?

ピルは生理時の経血量を減少させる効果が期待できます。

経血の正体は、子宮内膜です。子宮では、エストロゲンの作用により毎周期、子宮内膜が増殖し、妊娠しなければ破綻して経血となります。

ピルには少量のエストロゲンが含まれており、エストロゲンが子宮に作用することで、子宮内膜を通常よりも薄くしておくことができます。

それにより経血量が少なくなるので、月経過多で悩まされている方には目に見えて効果を感じることが期待されます。

低用量ピルはニキビや肌荒れにも効果があるって本当ですか?

ニキビの原因にはさまざまなものがあります。そのうち、大人になってからできるニキビの原因のひとつに、生理から約1週間前の、黄体ホルモンの過剰分泌が特に挙げられます。

生理の約1週間前は、黄体ホルモンの一種である「プロゲステロン」の分泌量が最大となります。プロゲステロンには男性ホルモンに似た作用があり、皮脂の分泌を増加させることでニキビができやすくなります。生理の約1週間前は、ホルモンバランスが乱れているわけではなく、通常のホルモン周期の中でニキビができやすい肌質になってしまうのです。

そして、ピルにはプロゲステロンの産生を抑える効果があるため、プロゲステロンが原因となってできるニキビの改善が期待されます。

低用量ピルで生理日をずらすことはできますか?

ピルは生理日を早めたり遅らせたりすることができます。この月経移動は、ピルを服用する日数を調整することで行える方法です。

女性アスリートの方が試合と生理が被らないように行ったり、受験生が受験日と生理が重ならないようにしたりと、多方面で活用されはじめています。

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低用量ピルにはどんな副作用がありますか?

低用量ピルの主な副作用は、

  • 胸のハリ・痛み
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 眠気
  • 不正出血
  • 下腹部痛
  • 血栓症

これらの副作用は飲み始めの頃に症状が出ることが多く、数ヶ月でおさまる場合がほとんどです。

不正出血を起こすと驚く方もいるかもしれませんが、珍しいことではありません。ほとんどの場合、ピルを飲み続けることでなくなります。まずは2ヶ月間を目安に飲み続けてみましょう。

また、血栓症はピルの副作用の中でも特殊な副作用です。ピルを内服している1万人の女性のうち3〜9人、ピルを内服していない女性でも1万人に1〜5人起こるとされているため過度に心配する必要はありません。

ただし、気になる症状がある場合はすぐにかかりつけ医に相談しましょう。

血栓症になったらどんな症状がでますか?

以下のような症状がある場合は血栓症を発症している可能性があるため、すぐに医療機関を受診しましょう。

  • 激しい腹痛
  • 激しい胸の痛み、押しつぶされるような痛み、息苦しい
  • 激しい頭痛
  • 見えにくい所がある、視野が狭い
  • 舌のもつれ
  • 失神、けいれん
  • ふくらはぎの痛み(多くの場合、片方のふくらはぎ)、むくみ、握ると痛い、赤くなっている

など

血栓ができる場所によって、突然の息切れや、喀血(咳とともに血が出る)、言語のもつれ、吐き気、嘔吐などが起きることもあります。

低用量ピルで太るって本当ですか?

「低用量ピルを飲むと太る」という医学的根拠ははっきりしていません。
検証を行った結果、低用量ピルと体重増加の因果関係は実際には立証されませんでした。

ネット上には「低用量ピルを飲むとむくむため、太ったと感じる」という情報も多いですが、実は明確な根拠はありません。

むくむ理由として「低用量ピルに含まれるホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)によって体内に水分がたまりやすくなる」という説も見られますが、正確には明らかになっていません。

また、「低用量ピルに含まれるプロゲステロンには、食欲を増進させる作用があるため太る」という説もありますが、こちらも明確な根拠はありません。むしろ低用量ピルの添付文書(説明書)には、副作用として「食欲減退」が挙げられています。

低用量ピルを内服すると乳がんになりやすくなると聞きましたが本当ですか?

ピルの内服によるガンの発症リスクは、ガンの種類によって異なります。女性にまつわるガンのリスク増減については、現在以下の4点が判明しています。

  • 乳がんの発症リスクをわずかに上げる可能性がある
  • 卵巣ガンの発症リスクは下がる
  • 子宮体ガンの発症リスクは下がる
  • 大腸ガンの発症リスクは下がる

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

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低用量ピルを処方してもらうために血液検査は必要ですか?

基本的には、低用量ピルの処方にあたって血液検査は不要です。ただ、場合によっては処方前や定期検査において血液検査が行われることもあります。

低用量ピルの処方前には、必ず問診を行います。そのほかに、問診で低用量ピルの服用にリスクが疑われた場合や、医師が必要と判断した場合には、血液検査や婦人科診察を行うこともあります。

問診では、服用禁忌(服用してはいけない)や服用に注意が必要な体質や状況ではないかどうかを確認します。

また、血液検査は一般的な健康診断で行うものと同様で、貧血やコレステロール、中性脂肪、肝臓の機能にかかわる数値などを調べます。持病や生活習慣などによって血栓症のリスクが高い方は、血液凝固系検査(血液の固まりやすさや、血栓症の可能性がないかなどを見る検査)を行うこともあります。

低用量ピルを服用して将来的に妊娠に影響はでませんか?

近年の研究によって、低用量ピルの内服によっても将来の妊孕性へ影響しないということが分かっています。

低用量ピルの内服を中止してからどのくらいで妊娠したかを研究したデータでは、妊娠希望の女性が低用量ピルの内服を中止して最初の1周期目で妊娠が成立した方は21.1%、3周期目で45.7%、1年後で79.4%、2 年後で88.3%の方に妊娠が認められています。この割合は、低用量ピルを内服したことのない女性の妊娠率と変わらないことが報告されています。

また、低用量ピルの服用期間によっても妊娠率に差はなく、長く低用量ピルを内服している方の妊娠率が著しく悪いということもありませんでした。このように、低用量ピルの内服の有無は、将来の妊娠の可能性へ影響を及ぼさないということが報告されています。

参考文献

https://www.jsog.or.jp/news/pdf/CQ30-31.pdf

低用量ピルをやめてからどのくらいで妊娠可能になりますか?

低用量ピルは、内服を中止後に、月経、いわゆる消退出血を確認すればそこからは通常のサイクルと同様になり、妊娠が可能となります。

妊娠がいつから可能になるかというのは個人差がありますが、多くの方で低用量ピルの服用を中止してから3ヶ月以内に排卵が確認されたという報告があります。もしも、低用量ピルの内服をやめてから生理が来ないという場合には、妊娠の可能性も視野に入れて検査をされることをおすすめします。

低用量ピルを服用中に献血はできますか?

低用量ピルの服用中は献血が可能です。当日に服用していても問題ないとされているため、いつでも献血に行くことができます。

ただし、中用量ピルにはいくつかの特徴的な用途があり、用途(飲み方)によって献血できるかどうかが変わります。

生理日の移動や不正出血の改善などを目的に日常的に中用量ピルを服用している場合は、献血をしても問題ありませんが、緊急避妊目的で服用した場合は3日間献血できません。

 

低用量ピルでアフターピルの代用はできますか?

アフターピルも低用量ピルも同じ避妊効果のあるお薬ですが、結論から述べると、低用量ピルでアフターピルの代用はできません。

低用量ピルは基本的に毎日継続的に飲むことで排卵を抑え、避妊効果が期待できるというメカニズムになっており、排卵を抑えるためには月経開始時から少なくとも7日間以上は続けて服用することが必要とされています。

アフターピルが必要な方はこちら