正月太りとは?平均何キロ増える?
1,000名を対象に行われたインターネット調査によると、正月太りの平均体重増加は約2.7kgという結果が出ています[1]。さらに詳しく見ると、正月太りを経験したと回答した方の約75%が「2kg」または「3kg」の増加を報告しており、この2つの数値が最も多い回答となっています。
男女別では、男性の平均が2.97kg、女性の平均が2.62kgと、男性のほうがやや多く増える傾向が見られました[1]。
わずか1週間程度の期間で2〜3kgも体重が増えるというのは、決して小さな変化ではありません。
クリスマスから始まり、忘年会、大晦日、そしてお正月へと続くこの時期は、おせち料理やお餅など豪華な食事を囲む機会が増え、摂取カロリーが多くなる時期です。
加えて、仕事や学校が休みになることで通勤・通学による運動量が減り、寒さから外出を控える方も多いため、消費カロリーは普段よりも少なくなりがちです。
こうした「食べ過ぎ」と「動かなさ過ぎ」が重なることで、接種カロリーが消費カロリーを大きく上回りやすくなります。そのためわずか1週間程度の休暇期間中に体重が増加してしまうのです。
正月太りは一時的なものとして軽視されがちですが、そのまま放置すると増えた体重がそのまま定着するリスクがあるため、できるだけ早い段階で対策を始めることが大切です。
正月太りの解消にかかる期間の目安
正月太りを解消するまでに、どのくらいの期間がかかるのでしょうか?
同じインターネット調査によると、正月太りを解消できた方のうち「1カ月以上かかった」と回答した方が42.8%と最も多く、「解消できなかった」と答えた方も約9%いました[1]。
つまり、半数以上の方が1カ月以上も正月太りに悩まされた経験があるということになります。
一般的に、短期間で急激に増えた体重は比較的落としやすいといわれていますが、対策を始めるタイミングが遅れるほど、増えた体重が定着しやすくなります。
正月休み明けの1〜2週間は、体重をリセットするための重要な期間です。
この時期に生活リズムを整え、食事と運動を意識することで、スムーズに元の体重に戻せる可能性が高まります。
正月太りの原因は4つ
正月太りが起こる背景には、年末年始ならではの生活習慣の変化があります。その主な原因は4つに分類することができます。
普段は規則正しい生活を送っている方でも、この時期だけは食事量が増え、運動量が減り、生活リズムが乱れがちです。
原因を正しく理解しておくことで、効果的な対策を立てやすくなりますので、ここでは正月太りを引き起こす4つの主な原因について詳しく見ていきましょう。
おせち料理や餅の食べ過ぎ
おせち料理やお餅は「和食だからヘルシー」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実は想像以上に高カロリー・高糖質な食品も含まれています。
おせち料理は正月三が日にかけて食べるため、日持ちするよう濃い味付けで作られているのが特徴です。
日持ちさせるために砂糖やみりん、しょうゆなどをたっぷり使って煮詰めているものも多く、見た目の上品さに反して糖質やカロリーが高くなっています。
具体的な数値を見てみると、栗きんとんは栗2粒分で約170kcal、黒豆はたった5粒で約60kcal、伊達巻は2切れで約60kcalもあります[2]。
お餅についても、切り餅1個で約120kcalあり、2個食べればご飯1膳分(約230kcal)に相当します[3]。
お雑煮にお餅を何個も入れて食べたり、甘いぜんざいやきな粉餅として楽しんだりすると、あっという間に摂取カロリーが多くなってしまうのです。
おせちやお餅は正月ならではの楽しみですが、「和食だから太らない」という思い込みは捨てて、食べる量を意識することが大切です。
忘年会・新年会での暴飲暴食
年末年始は、忘年会、クリスマスパーティー、新年会と、人が集まって飲食を楽しむイベントが集中する時期です。
久しぶりに会う友人や親戚と囲む食卓には、揚げ物やピザ、オードブルなど高カロリーな料理が並び、開放的な雰囲気の中でついつい食べ過ぎてしまいがちです。
特に注意したいのがお酒との組み合わせです。飲酒により食事量が増えたり、つまみの摂取が増えたりすることがあるため、普段より多くの量を食べてしまうケースが少なくありません。
また、お酒を飲みながらの食事は長時間にわたることが多く、だらだらと食べ続けているうちに摂取カロリーが大幅に増えてしまいます。
さらに、宴会の後に残った料理を「もったいないから」と食べてしまうことも、正月太りを加速させる要因のひとつです。
こうした暴飲暴食が連日続けば、体重が増えるのは当然の結果といえるでしょう。
食べる量と時間をあらかじめ決めておき、「これ以上は食べない」というラインを自分の中で設けておくことが、暴飲暴食を防ぐコツです。
運動不足による消費カロリーの低下
正月休みは、普段と比べて活動量が大幅に減少する期間です。
仕事や学校が休みになることで、毎日の通勤・通学による歩行がなくなり、それだけでも1日の消費カロリーはかなり減ってしまいます。
加えて、1年で最も寒い時期であるため、外出するのがおっくうになり、家の中でテレビを見ながらゴロゴロ過ごす時間が増える方も多いのではないでしょうか。
こうした生活が続くと、日常の活動量が減り、消費エネルギーが普段より少なくなりがちです。
一方で、先述したようにおせち料理や忘年会・新年会で摂取カロリーは増加しているため、「摂取カロリー増加」と「消費カロリー減少」という二重の要因が重なり、体重が増えやすい状態になってしまうのです。
寒い時期ではありますが、初詣に少し遠くの神社まで歩いて行く、家の中でストレッチをするなど、意識的に体を動かす機会を作ることが正月太りの予防につながります。
塩分・糖質の摂りすぎによるむくみ
正月太りで増えた体重のすべてが脂肪というわけではなく、実は「むくみ」が大きく影響している可能性があります。
おせち料理は保存性を高める目的で塩分を多く含んでおり、普段と同じ量を食べていても塩分摂取量は多くなりがちです。
体内ではナトリウムと水分のバランスを調整する仕組みがあり、食塩(ナトリウム)摂取が多いと一時的に体液が増えることがあります。
その結果、顔や脚がむくみ、体重も増加してしまうのです。
また、お持ちやおせちの影響で糖質の摂取量が増えると、肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられ、これに伴って水分が増えることがあります。
つまり、塩分と糖質を多く摂取する正月は、体内の水分量が増えやすく、むくみによる体重増加が起こりやすい時期なのです。
むくみが原因の体重増加であれば、塩分や糖質の摂取を控えることで比較的早く改善できる可能性があります。
正月太りは脂肪?むくみ?体重増加の正体
正月太りで体重計の数字が2〜3kg増えていると、「こんなに脂肪がついてしまった」とショックを受ける方も多いかもしれません。
しかし、短期間で急激に増えた体重には、実は脂肪だけではなく「むくみ」によるものも含まれていることがあります。
むくみの仕組みを正しく理解することで、効率的に体重をリセットする方法が見えてきます。
糖質1gで水分3gを溜め込む仕組み
お餅やおせち料理に含まれる糖質は、体内でどのような働きをするのでしょうか?
食事から摂取した糖質は消化・吸収された後、「グリコーゲン」という形で肝臓や筋肉にエネルギー源として蓄えられます。
ここで重要なのは、グリコーゲンには水分を引きつける性質があり、グリコーゲン1gあたり約3gの水分と結合するという点です。
お正月にお餅やおせちをたくさん食べると、体内のグリコーゲン量が普段より増加し、それに伴って蓄えられる水分量も増えることになります。
これが、わずか数日で体重が2〜3kgも増える大きな要因になる可能性があります。
逆に考えれば、糖質の摂取量を普段のレベルに戻す、運動でエネルギーとして消費することで、蓄えられた水分は自然と排出され、体重も落ち着いていくことが期待できるでしょう。
塩分過多が引き起こすむくみの仕組み
糖質だけでなく、塩分の摂りすぎも体内に水分を溜め込み、むくみを引き起こす原因になります。
私たちの体には、ナトリウムと水分のバランスを調整する仕組みが備わっています。
塩分(ナトリウム)を多く摂取すると、体はバランスを保つために水分を体内に保持しようとするのです。
このため、濃い味付けのおせち料理を食べた後は喉が渇きやすくなり、水分を多く摂ることでさらにむくみが進行するという悪循環に陥りやすくなります。
また、お酒を飲む機会が増えることもむくみを悪化させる要因です。
アルコールには利尿作用があるため、飲酒後は一時的に体内の水分が減少しますが、体は失われた水分を補おうとして水分を溜め込もうとしたり、塩分摂取(おつまみ)も伴いやすいため、翌朝の顔や脚のむくみにつながります。
こうした塩分やアルコールによるむくみは一時的なものであり、塩分摂取を抑えたり、水分補給を適切に行ったりすることで改善が期待できます。
正月太りを解消する食事のポイント
正月太りを効率的に解消するためには、食事内容の見直しが欠かせません。
ただし、「太ったから食事を抜こう」「炭水化物を完全にやめよう」といった極端な方法は、かえって代謝を低下させ、痩せにくい体を作ってしまう可能性があります。
大切なのは、栄養バランスを意識しながら、体が本来持っている代謝機能を高める食事を心がけることです。
タンパク質を意識して摂る
正月太りを解消するうえで、積極的に摂りたい栄養素がタンパク質です。
タンパク質は筋肉を作るための材料となる栄養素であり、筋肉量を維持することは基礎代謝の低下を防ぐことにつながります。
基礎代謝とは、呼吸や体温維持など生命活動を維持するために消費されるエネルギーのことで、何もしていなくても消費されるカロリーです[4]。
筋肉量が減ると基礎代謝も低下するため、同じ量を食べても太りやすくなってしまいます。
朝食に卵や納豆、ヨーグルトなどのタンパク質を含む食品をプラスするだけでも、腹持ちが良くなり、午前中の間食を減らす効果が期待できます。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など、さまざまな食品からバランスよくタンパク質を摂取することを心がけましょう。
カリウムを含む食材でむくみを解消
正月太りの原因のひとつである「むくみ」を解消するためには、カリウムを多く含む食材を積極的に取り入れることが効果的です。
カリウムは、体内に蓄積した余分なナトリウム(塩分)を尿として排出し、体内の水分バランスを整える働きを持つミネラルです[5]。
おせち料理や外食で塩分を多く摂ってしまった後は、カリウムを意識して摂取することで、むくみの改善が期待できます。
カリウムが豊富に含まれている食材としては、バナナ、アボカド、ほうれん草、ブロッコリー、納豆、海藻類などが挙げられます[5]。
バナナは手軽に食べられるため、朝食やおやつとして取り入れやすいでしょう。
また、納豆はタンパク質とカリウムの両方を含んでいるため、正月太り解消にはぴったりの食材といえます。
ただし、果物には糖質も含まれているため、食べ過ぎには注意が必要です。
食物繊維を先に食べて血糖値の上昇を抑える
食事の際に「何を食べるか」だけでなく、「どの順番で食べるか」を意識することも、正月太り解消には効果的です。
食事の最初に食物繊維を豊富に含む野菜や海藻、きのこなどを食べることで、その後に摂取する糖質の吸収が緩やかになり、血糖値の急上昇を抑えることができます[6]。
血糖値が急激に上がると、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されますが、このインスリンには糖質を脂肪に変えて体に蓄える働きがあります。
つまり、血糖値の急上昇を防ぐことは、脂肪の蓄積を防ぐことにもつながるのです。
また、食物繊維は少量でも満腹感を得やすくし、食べ過ぎ防止にも役立ちます[6]。
「野菜から食べる」という習慣を意識するだけで、同じ食事内容でも太りにくくなる効果が期待できるでしょう。
正月明けに避けたい食習慣
正月太りを長引かせないためには、避けるべき食習慣についても知っておく必要があります。
最も注意したいのは、正月気分が抜けずに「だらだら食べ」を続けてしまうことです。
テレビを見ながらお菓子をつまんだり、夜遅くに小腹が空いて間食したりといった習慣は、摂取カロリーを知らず知らずのうちに増やしてしまいます。
また、「正月に食べ過ぎたから」と食事を抜いたり、極端に食事量を減らしたりすることも逆効果です。
食事を抜くと体はエネルギー不足を感じて代謝を落とし、次に食べたものを脂肪として蓄えようとするため、かえって痩せにくくなるということが生じてしまいます[4]。
正月明けは、普段通りの食事量とリズムに戻すことを最優先に考え、1日3食を規則正しく摂ることを心がけましょう。
急激なダイエットよりも、バランスの良い食事を継続することが、正月太り解消への近道です。
正月太りを解消する運動のポイント
食事の見直しと合わせて運動を取り入れることが、正月太りの解消には効果的です。
ただし、普段運動をしていない方が急に激しい運動を始めると、体に負担がかかったり、続かずに挫折してしまったりすることも少なくありません。
大切なのは、自分の体力や生活スタイルに合った方法を選び、無理なく継続できる運動習慣を身につけることです。
有酸素運動で脂肪を燃焼する
体についた脂肪を効率的に燃焼させるためには、有酸素運動が効果的です。
有酸素運動とは、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など、酸素を取り入れながら比較的長い時間続けて行う運動のことを指します[7]。
これらの運動では、体脂肪をエネルギー源として消費するため、継続することで徐々に脂肪を減らすことができます。
まずは1回20〜30分程度のウォーキングから始めてみましょう。
初詣で少し遠くの神社まで歩く、買い物に行く際にひと駅分歩いてみるなど、日常生活の中に取り入れやすい形で始めることが長続きのコツです。
筋トレで基礎代謝を上げる
有酸素運動と並行して取り組みたいのが、筋力トレーニング(筋トレ)です。
筋トレは直接的に脂肪を燃焼させる運動ではありませんが、筋肉量を増やすことで基礎代謝を向上させ、「痩せやすく太りにくい体」を作る効果があります。
基礎代謝の約30%は筋肉の活動によるエネルギー消費といわれており、筋肉量が増えれば何もしていない状態でも消費されるカロリーが増加するのです[8]。
筋肉をつけるためには、筋肉に負荷をかけるトレーニングが適切です。
スクワットは太ももやお尻といった大きな筋肉を効率的に鍛えられるため、初心者にもおすすめの種目です。
有酸素運動の前に筋トレを行うと、筋トレで体内の糖質(グリコーゲン)が消費された状態で有酸素運動に入れるため、より効率的に脂肪を燃焼できるといわれています。
自宅でできる簡単エクササイズ
「ジムに通う時間がない」「外は寒くて運動する気になれない」という方でも、自宅で手軽にできるエクササイズを取り入れることで、正月太りの解消に近づくことができます。
おすすめは「かかと上げ運動」で、立った状態でかかとをゆっくり上げ下げするだけの簡単な動作ですが、ふくらはぎの筋肉を鍛え、全身の血流を改善する効果が期待できます。
ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、下半身に溜まった血液を心臓に戻すポンプの役割を担っているため、この筋肉を動かすことでむくみの解消にもつながります。
10回×2セットを目安に、歯磨きをしている間やテレビを見ながらなど、「ながら運動」として取り入れると続けやすいでしょう。
また、お腹をへこませた状態をキープする「ドローイン」も、お腹周りの引き締めに効果的なエクササイズです。
特別な道具も広いスペースも必要ないため、思い立ったときにすぐ始められるのが大きなメリットです。
日常生活の中でこうした小さな運動を積み重ねることで、無理なく体を動かす習慣を身につけていきましょう。
正月太りを防ぐ生活習慣の見直し
正月太りを解消し、さらに今後太りにくい体を作るためには、食事や運動だけでなく、日々の生活習慣を見直すことも重要です。
年末年始に乱れた生活リズムを整え、体の代謝機能を正常に戻すことで、より効率的に体重をリセットできるようになります。
ここでは、日常生活の中で取り入れられる具体的な対策について解説します。
規則正しい生活リズムに戻す
正月太りを解消するための第一歩は、乱れた生活リズムを元に戻すことです。
年末年始は、深夜まで起きていたり、昼過ぎまで寝ていたりと、普段とは異なる生活パターンになりがちです。
こうした不規則な生活が続くと、体内時計が乱れ、代謝機能やホルモンバランスに悪影響を及ぼす可能性があります。
特に睡眠の質は体重管理と深く関わっており、睡眠不足は食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、過食につながりやすくなることが知られています[9]。
正月休みが終わったら、できるだけ早く普段の起床・就寝時間に戻し、1日3食を決まった時間に食べる習慣を取り戻しましょう。
生活リズムが整うと、体の代謝機能も正常に働きやすくなり、自然と体重も落ち着いてくることが期待できます。
入浴で血行を促進する
むくみの解消や代謝アップには、入浴が効果的です。
忙しいときや寒い時期は、シャワーだけで済ませてしまう方も多いかもしれませんが、湯船にゆっくり浸かることで全身の血行が促進され、体内に溜まった余分な水分や老廃物が排出されやすくなります。
入浴のポイントは、38〜40℃程度のぬるめのお湯に10分以上、できれば20〜30分程度浸かることです[10]。
熱すぎるお湯は交感神経を刺激して血管を収縮させてしまうため、かえって血行が悪くなる可能性があります。
ぬるめのお湯にじっくり浸かることで、副交感神経が優位になりリラックス効果も得られ、自律神経のバランスを整える働きも期待できます。
また、入浴中に軽くふくらはぎをマッサージすると、リンパの流れが改善され、むくみ解消の効果も期待できます。
毎日の入浴習慣を見直すだけでも、正月太りの解消をサポートすることができます。
毎日体重を測定して意識を高める
正月太りを防ぎ、解消するために非常に効果的なのが、毎日同じ時間に体重を測定する習慣をつけることです。
体重計に乗る習慣があると、「昨日より少し増えているから今日は食事を控えめにしよう」「今週はよく動いたから体重が減っている」といった具合に、自分の体の変化を把握しやすくなります。
興味深いデータとして、企業などの調査では、日常的に体重測定の習慣がある方では年末年始の体重増加が平均0.38kgにとどまったという結果が報告されています[11]。
これは、前述したインターネット調査結果の正月太りの平均である約2.7kgと比較すると、大きな差があることがわかります。
体重を毎日測定している方は、自分の体重変化に敏感になるため、大幅に増加する前に食事や運動で調整できているのだと考えられます。
毎朝起きた直後など、条件を揃えて測定することで、より正確な変化を把握できるでしょう。
体重を記録するアプリやメモ帳を活用して、日々の変化を可視化することもおすすめです。
正月太りに関するQ&A
Q1:正月太りの平均は何キロですか?
正月太りによる体重増加の平均は約2.7kgとされており、正月太りを経験した方の約75%が2〜3kg程度の増加があったと回答しています[1]。
男女別では男性の平均が2.97kg、女性の平均が2.62kgと、男性のほうがやや多く増える傾向が見られます。
短期間での増加であるため、早めに対策を始めれば比較的戻りやすいといわれていますので、体重が増えたことに気づいたらすぐに生活習慣を見直すことをおすすめします。
Q2:正月太りはいつまでに解消すべきですか?
正月太りは、できれば正月休み明けのすぐ〜2週間以内に対策を始めることが理想的です。
短期間で急激に増えた体重は、まだ脂肪として完全に定着していない状態であることが多いため、この時期に食事と運動を意識すれば比較的スムーズに元の体重に戻せる可能性があります。
対策を先延ばしにするほど脂肪として体に定着しやすくなりますので、「まだ大丈夫」と油断せず、早めの行動を心がけましょう。
Q3:正月太りの原因は脂肪ですか?むくみですか?
正月太りで増えた体重の多くは、実は脂肪ではなく「むくみ」によるものであることが少なくありません。
もちろん脂肪がまったくついていないわけではありませんが、短期間で2〜3kg増えた場合はむくみの影響が大きいと考えられますので、まずは塩分や糖質を控えめにし、むくみを解消することから始めてみましょう。
Q4:正月太りを防ぐにはどうすればいいですか?
正月太りを防ぐためには、食べる量と時間をあらかじめ決めておくことが効果的です。
おせち料理やお餅は高カロリー・高糖質なため、「お餅は1日2個まで」「甘いおせちは少量にする」など、具体的なルールを設けておくと食べ過ぎを防ぎやすくなります。
また、毎日体重を測定して自分の体の変化に敏感になること、野菜から先に食べて血糖値の急上昇を抑えること、こまめに体を動かすことなど、小さな習慣の積み重ねが正月太りの予防につながります。
まとめ
正月太りは、年末年始の食べ過ぎや運動不足、生活リズムの乱れによって起こる一時的な体重増加であり、多くの方が経験する悩みのひとつです。
調査によると、正月太りの平均体重増加は約2.7kgで、2〜3kg程度増えたという方が全体の約75%を占めています。
しかし、短期間で急激に増えた体重のすべてが脂肪というわけではなく、糖質や塩分の摂りすぎによる「むくみ」が大きく影響していることも少なくありません。
糖質や塩分の摂りすぎが体内の水分量を増加させる原因になるため、これらを控えることでむくみが解消され、体重が落ち着いてくる可能性があります。
正月太りを効率的に解消するためには、タンパク質や食物繊維を意識した食事、有酸素運動と筋トレの組み合わせ、規則正しい生活リズムへの回復という3つの側面からアプローチすることが効果的です。
極端な食事制限や激しい運動は長続きしないだけでなく、かえって代謝を低下させてしまう可能性があるため、無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。
新しい1年を健康的な体でスタートするために、今日からできることを少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。