ミノキシジル外用薬の濃度別の違いと選び方【1%・5%・高濃度】

ミノキシジル外用薬を選ぶ際に、「濃度が高いほど効果があるのか」「濃度によって何が違うのか」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

ミノキシジル外用薬には濃度の異なる製品があり、濃度によって期待できる作用や、頭皮のかゆみ・かぶれなどの起こりやすさが変わる可能性があります。
ミノキシジル外用薬は、市販薬(一般用医薬品)では最大5%までが承認基準とされており、広く普及しています。一方で、市販薬の5%濃度でも期待する変化が得られない場合には、医師の診察・管理のもとで5%を超える高濃度の外用薬が選択肢として検討されることもあります。

この記事では、ミノキシジル外用薬の適切な濃度の選び方と、濃度を上げる際の注意点などについて詳しく解説します。

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ミノキシジル外用薬の濃度による違いと特徴

ミノキシジル外用薬には複数の濃度があり、それぞれ期待できる効果や対象者が異なります。

一般的に、濃度が高くなるほど発毛効果は高まる傾向にありますが、同時に副作用のリスクも上昇します。

以下は、濃度別にミノキシジル外用薬の特徴をまとめた表です。

濃度想定される対象特徴・効果市販薬の有無
1%主に女性向け女性の薄毛治療における一般的な濃度穏やかな効果市販薬あり
5%男性/女性(医師判断)男性のAGAにおける一般的な濃度女性でも有効性を示す報告あり1%と比較してより効果を実感しやすい傾向市販薬あり
10/12/15%などの高濃度5%製剤で十分な効果を得られにくい方5%より効果が大きい可能性を示唆する報告あり市販薬なし医療機関でのみ取り扱いあり

このように、濃度によって対象者や期待できる効果が異なります。

自分の状態や治療の目標に応じて、適切な濃度を選ぶことが重要です。判断に迷う場合は、医師に相談してください。

5%は男性のAGA治療の標準的な濃度

5%濃度のミノキシジル外用薬は、男性のAGA治療で標準的な濃度として広く使用されています。[1]

ミノキシジル外用薬の濃度の違いを比較した臨床試験では、5%製剤を使用したグループの方が、2%製剤に比べて48週間後の毛髪の増加量が約45%多かったと報告されています[2]

男性の薄毛治療では、続けやすさや副作用への配慮しやすい濃度として選ばれる傾向があります。治療をこれから始める方にとっても、取り入れやすい選択肢と言えるでしょう。

10%以上はより効果が期待できる高濃度

10%や12%、15%といった高濃度製品は、5%製剤で十分な効果が得られない場合に使用され、より強力な発毛効果が期待できます。

5%と10%の製剤を6ヶ月間比較した臨床試験において、前頭部の毛髪数の改善率は、10%製剤を使用した方が高い傾向がみられました[3]

当クリニックでも、5%製剤で効果が停滞した方や、より高い効果を目指す方に対して、医師の管理のもと12%製剤による治療を行っています。

そのため、5%製剤で効果を感じられない方やより積極的な治療を希望する方、自分に合う濃度がわからない方は、医師に相談してみましょう。

ミノキシジル外用薬の濃度を上げるときの注意事項

ミノキシジル外用薬は、濃度を上げることで発毛効果の向上が期待できる一方で、注意すべき点がいくつかあります。また、副作用があらわれた場合の対処法についても知っておくと安心です。

使用開始12週以内に初期脱毛がみられる場合がある

ミノキシジル外用薬を使い始めると、開始から12週間以内に「初期脱毛」とよばれる一時的な抜け毛の増加が起こることがあります[4]

これは、ミノキシジルの作用により乱れていたヘアサイクルが整い始め、休止期にあった古い毛が、新たに成長期へ移行した毛に押し出されることで起こる現象と考えられています。

ただし、個人差があり、すべての方に当てはまるわけではありません。

AGA治療では、抜け毛が増えても「悪化した」と誤解して中止せずに継続することが重要です。

高濃度製品ほどかゆみや刺激感が出やすい

濃度を上げると発毛効果が高まる一方で、頭皮のかゆみや赤みといった副作用のリスクも上昇します。

これは、有効成分であるミノキシジルそのものの刺激が、濃度が高いほど起こりやすいとされているためです。

具体的には、5%製剤と2%製剤を比較した試験では、5%群の方が使用した部位に対するかゆみや刺激感の副作用の発生率が高いことが報告されています[2]

そのため、濃度を上げる際は頭皮トラブルのサインを見逃さないよう注意が必要です。症状が強く続く場合や日常生活に支障が出る場合は、早めに医師に相談しましょう。

濃度だけでなく添加物が刺激の原因になることもある

頭皮トラブルは、ミノキシジルの濃度だけでなく、溶剤として含まれる「プロピレングリコール」など添加物の影響によって起こることもあります。

プロピレングリコール(以下PG)は、刺激や赤み、かぶれなど接触性皮膚炎の原因になるケースが報告されています。そのため、こうした症状がみられる場合は、PGフリーのフォーム剤へ切り替える選択肢が検討されるケースも報告されています[5]

実際に、PGを含まない5%ミノキシジルフォームを用いた臨床試験では、16週時点で毛髪数の増加が有意にみられました[6]

このことから、刺激が気になる場合にローションからフォームへ切り替えても、有効性が期待できる選択肢になると考えられます。

かゆみが出た場合は濃度を下げるだけでなく、添加物の種類や剤形を見直すことも有効でしょう。使用しているお薬で、刺激や赤み、かぶれなどが出ている場合は医師に相談してください。

ミノキシジル内服薬での用量設定と注意事項

ミノキシジル外用薬で効果があまり感じられていない場合、濃度を上げるのも一つの選択肢ですが、外用薬よりも効果が期待できる内服薬を服用するという方法もあります。

内服薬は全身から作用するため、外用薬では届きにくい部位にも効果が期待できます。

ただし、内服薬は外用薬と比べて全身への影響が大きいため、用量設定や副作用管理がより重要です。

ミノキシジル内服薬は用量を調整しながら服用する

ミノキシジル内服薬(ミノキシジルタブレットなど)は、薄毛の進行状況や体調、副作用への不安などを考慮しながら、医師が用量を調整して処方するお薬です。

全身に作用する特性があるため、発毛の変化を実感しやすい一方で、むくみや動悸などの副作用にも配慮する必要があります。

一般的には、1日2.5mg〜5mgの範囲で処方されることが多く、治療経験や症状に応じて用量が検討されます。

当クリニックでは、十分な発毛効果を実感しやすい用量として「1日5mg」を基本の目安として推奨していますが、実際の処方にあたっては、患者様の体質や副作用への不安に配慮しながら最適な用量を提案しています。

ミノキシジル内服薬の高用量を服用するときは副作用に注意する

ミノキシジル内服薬は、用量が増えるほど副作用があらわれやすくなる傾向があると報告されています。

とくに、多毛症やむくみ、動悸などは、服用量が多くなるほど起こりやすい副作用として知られています。

低用量ミノキシジル内服薬に関する複数の研究では多毛症が比較的高い頻度でみられ、高用量で出現しやすい傾向が示されています[8]

多毛症は頭髪だけでなく、顔や腕などの体毛が濃くなることがあり、外見上の変化として気になる方もいるでしょう。

何かいつもと違うなどの異常を感じたら、すぐに医師へ相談することをおすすめします。

ミノキシジルの濃度に関するよくある質問

ミノキシジル外用薬の濃度に関する、よくある質問にお答えします。

ミノキシジルでおすすめの濃度は?

男性のAGA治療では、市販薬としては5%濃度のミノキシジル外用薬が広く使用されています

5%製剤は、有効性と続けやすさ、副作用への配慮のしやすさを兼ね備えた標準的な濃度です。多くの市販薬もこの濃度で販売されています[1]

一方で、5%濃度では十分な変化を実感しにくいケースがあるのも事実です。そのため、医師の診察のもとで行われるAGA治療では、5%を超える高濃度のミノキシジル外用薬が選択されることもあります。

副作用が心配な方はまずは標準的な濃度から始め、より高い結果を目指す方は医師と相談の上で高濃度製品の使用を検討すると良いでしょう。

10%や15%などの高濃度製品は効果が高いのですか?

一般的に、ミノキシジルは濃度が高くなるほど発毛効果が強まる可能性があると考えられています。5%製剤で効果が頭打ちになった方でも、高濃度へ切り替えることで改善がみられるケースがあります。

ただし、必ずしも全ての方に当てはまるわけではなく、刺激や副作用にも注意が必要です。10%や15%といった高濃度のミノキシジル外用薬は市販されておらず、医療機関での管理が前提となります。

効果が期待できる一方、刺激症状や副作用リスクも上がるため、自己判断で使わず医師と相談しながら進めることが大切です。

当クリニックでは、5%製剤で効果が停滞している方やより積極的に改善を目指す方に、医師の管理下で12%製剤を用いて治療を行っています。

どの濃度が自分に合うのか、高濃度に進むべきかは個人で異なります。診察で確認しながら決めていきますので、まずは医師へご相談ください。

まとめ:自分に合ったミノキシジル濃度でAGA治療を続けよう

男性のAGA治療において、ミノキシジルの5%製剤は、有効性と治療の続けやすさ、副作用への配慮のしやすさを兼ね備えた標準的な濃度です。

5%製剤で効果が不十分な場合は、医師の管理のもと10%や12%などの高濃度製品を選択することで、より高い効果が期待できる可能性があります。

濃度を上げる際は、刺激や赤み、かゆみ、多毛症などの副作用が出やすくなるとされているため、頭皮の状態を注意深く観察することが大切です。

外用薬の濃度調整に加えて、内服薬という選択肢もあります。ただし、全身への作用が強まるため、副作用のリスクを踏まえた判断が必要です。検討段階でも構いませんので、迷ったら医師へ相談してください。

ミノキシジルは、効果があらわれるまで時間のかかるお薬だからこそ、自分に合う濃度や方法で継続できる環境づくりが大切です。

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参考文献

  1. 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版|日本皮膚科学会
  2. A randomized clinical trial of 5% topical minoxidil versus 2% topical minoxidil and placebo in the treatment of androgenetic alopecia in men
  3. Comparative Study on the Efficacy and Safety of 10% Topical Minoxidil versus 5% Topical Minoxidil in the Treatment of Male Pattern Hair Loss | QJM: An International Journal of Medicine | Oxford Academic
  4. Whether the transient hair shedding phase exist after minoxidil treatment and does it predict treatment efficacy? A retrospective study in androgenetic alopecia patients - PubMed
  5. Minoxidil use in dermatology, side effects and recent patents
  6. A multicenter, randomized, placebo-controlled, double-blind clinical trial of a novel formulation of 5% minoxidil topical foam versus placebo in the treatment of androgenetic alopecia in men
  7. Low-Dose Oral Minoxidil for Alopecia: A Comprehensive Review
  8. Characterization and Management of Adverse Events of Low-Dose Oral Minoxidil Treatment for Alopecia: A Narrative Review
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