ミノキシジル内服は死亡リスクがある?危険性の真実と安全な発毛の選択肢

髪は生やしたいが、健康を犠牲にしたくない――そう考える方は少なくありません。
ミノキシジル内服薬は一部のクリニックで処方されていますが、国内では承認されておらず、日本皮膚科学会のガイドラインでは「行うべきではない」と評価されています[1]。

本記事では、内服薬が未承認である医学的理由とリスク、そして安全に発毛を目指せる代替案について、信頼できる医学的根拠に基づいて解説します。

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ミノキシジル内服薬が「危険」とされる3つの医学的理由

ミノキシジル内服薬が国内で承認されていない背景には、明確な医学的理由があります[1]

日本皮膚科学会の診療ガイドラインでは、本来の用途である降圧剤としての副作用リスクと、脱毛症治療における利益のバランスを検証した結果、推奨できないと結論づけています。

心臓への負担や多毛症などの副作用リスクがある

低用量のミノキシジル内服であっても、多毛症や心血管系の症状が報告されています[2]

男性で1〜5mg/日、女性で0.5〜1mg/日の使用では、顔や体の多毛、軽度の動悸、むくみといった副作用が確認されています。

重篤な副作用は稀ですが、心膜液貯留などの特異的な反応も報告されており[3]、継続的な医師によるモニタリングが不可欠です。

本来は「降圧剤」でありAGA治療薬として未承認

ミノキシジルは元来、高血圧治療を目的に開発された薬剤です[2]

血管を拡張させることで血圧を下げる作用があり、発毛効果は副次的なものでした。米国FDAでもAGA治療用の内服薬としては承認されておらず、外用剤のみが認可されています。

降圧作用による循環器への影響が懸念されるため、脱毛症治療としての安全性は確立していません。

日本皮膚科学会ガイドラインで「行うべきではない」と評価

2017年版の男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて、ミノキシジル内服は推奨度D「行うべきではない」に分類されています[1]

この評価は、副作用のリスクが治療による利益を上回ると判断されたためです。

男女ともに、より安全性が確立された治療法を優先すべきとされています。

それでも一部のクリニックで処方される理由と効果

「危険なら、なぜ処方するクリニックがあるのか?」という疑問は当然です。

低用量での使用においては、発毛効果と安全性のバランスが取れる可能性を示す研究結果があるためです[2]

ただし、これは医師による厳密な管理が前提となります。

低用量であれば発毛効果と安全性のバランスが取れる可能性

複数のレビュー研究では、男性で1〜5mg/日、女性で0.5〜1mg/日の低用量であれば、安全性と有効性の両面で有望な結果が示されています[2]

投与量に応じて発毛効果が高まる傾向があり、男性型脱毛症や女性型脱毛症に対して一定の効果が確認されています。

ただし、これは米国FDAの承認外使用であり、標準化されたプロトコルは確立していません。

医師による定期的な診療が前提

低用量であっても、ミノキシジル内服には専門家による継続的な診療を受けることが推奨されます[2]

気になる症状が出ている場合は、早めに医師に相談し適切な対応をとる必要があります。

自己判断での使用は避け、必ず医療機関での管理下で行うべきです。

リスクを冒さずに薄毛を治すための安全な代替案

内服薬のリスクを許容できない方には、ガイドラインで推奨される安全性が確立された治療法があります[1]

これらは長期的な使用実績があり、効果と安全性のバランスが優れています。

ガイドライン推奨度Aの「外用ミノキシジル」を使う

5%外用ミノキシジルは、男性型脱毛症に対して最も推奨される治療法です[1]

臨床試験では、48週間の使用で2%製剤やプラセボと比較して有意な発毛効果が確認されました[4]。5%群では2%群に比べて約45%多く毛髪が再生し、全身性の副作用は見られませんでした。

局所的なかゆみや刺激が報告されていますが、重大な健康リスクはなく、第一選択として適しています。

「フィナステリド」で進行を止め外用薬で発毛を促す

フィナステリドは、男性型脱毛症の進行抑制に有効な内服薬です[5]

国内試験では、0.2mg/日および1mg/日の投与により、48週後に過半数の被験者で改善が認められました[5]。ミノキシジル外用との併用は、単独使用よりも良好な結果をもたらすことが知られています[6]

フィナステリドで脱毛を止め、外用ミノキシジルで発毛を促すという組み合わせが、安全かつ効果的なアプローチです。

ミノキシジル内服に関するよくある質問と注意点

ミノキシジル内服について、特に多い質問に回答します。

通販(個人輸入)で安く買うのはなぜ危険?

個人輸入でミノキシジル内服薬を購入する場合、医師の診察なしで自己判断で購入することになります[2]

循環器症状や多毛症などの副作用が発生しても、適切な対応ができず相談先がわからなかったり、対応が遅れ健康被害につながるリスクがあります。

さらに、厚生労働省の報告によれば、個人輸入した未承認発毛薬による健康被害事例が実際に発生しています[7]

偽薬や品質不良品のリスクもあり、健康被害救済制度の対象外となるため、個人輸入は避けるべきです。

服用をやめるとどうなる?

ミノキシジル治療を中断すると、治療中に得た効果は数ヶ月以内に失われ、元の脱毛パターンに戻ります[8]。また、治療開始時や再開時には「初期脱毛」が見られることがあります[9][10]

これは休止期の細く弱い毛が押し出され、ヘアサイクルがリセットされる反応で、通常は治療開始2週ごろから起こり1〜2ヶ月以内に収まります。

治療効果を維持するには継続使用が必要です[11]

まとめ

ミノキシジル内服は、日本皮膚科学会ガイドラインで推奨度D「行うべきではない」と評価されています[1]

心血管系への負担や多毛症などの副作用リスクがあり[2]、国内では承認されていません。

低用量での有用性を示す研究はありますが、医師による厳格なモニタリングが前提です[2]

内服薬での治療が心配な場合、安全に髪を増やすには、まずガイドライン推奨度Aの5%外用ミノキシジル[1]や、フィナステリド内服[5]から始めることを強く推奨します。

これらは長期的な使用実績があり、効果と安全性のバランスが優れています。

個人輸入は健康被害のリスクがあるため避け[7]、必ず医療機関で相談してください。

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参考文献

  1. 日本皮膚科学会. 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版.
  2. Gupta AK, et al. Low-Dose Oral Minoxidil for Alopecia: A Comprehensive Review. Skin Appendage Disord. 2022.
  3. Low-Dose Oral Minoxidil for Alopecia: A Comprehensive Review. Pubmed. 2024.
  4. Price VH, et al. Changes in hair weight and hair count in men with androgenetic alopecia, after application of 5% and 2% topical minoxidil, placebo, or no treatment. J Am Acad Dermatol. 2002;47(3):377-385.
  5. プロペシア®錠 0.2mg/1mg 医薬品インタビューフォーム. 2023.
  6. Finasteride for hair loss: a review. Hims.
  7. 厚生労働省. 個人輸入薬による健康被害について.
  8. Is Minoxidil Permanent: Long-term Results Guide. Scandinavian Biolabs.
  9. Minoxidil Shedding: What A Doctor and Real Users Want You To Know. Hims.
  10. Bi L, et al. Whether the transient hair shedding phase exist after minoxidil treatment and does it predict treatment efficacy? Pubmed. 2025.
  11. Rossi A, et al. Minoxidil use in dermatology, side effects and recent patents. Open Drug Saf J. 2012;3:1-8.