SGLT2阻害薬とは?医師が解説します。

皆さんはルセフィやフォシーガというお薬の名前を聞いたことがありますか?これらのお薬は、SGLT2阻害薬に分類される薬で、2型糖尿病の治療薬として使われています。

本記事では、ルセフィやフォシーガといったSGLT2阻害薬の服用方法、副作用、処方してもらう方法などについて詳しく解説します。

SGLT2阻害薬ってどんなお薬?

SGLT2阻害薬は2型糖尿病の治療薬として研究開発された薬で、保険診療上も、2型糖尿病の治療薬として適応を受けています。

SGLT2というのは腎臓にある膜タンパク質(細胞などの膜の中にあるタンパク質)のことで、糖が尿へ逃げてしまわないようにする働きを持っています。そして、ルセフィやフォシーガをはじめとするSGLT2阻害薬はSGLT2の作用を抑制することで腎臓で糖が再吸収されることを防ぎ、余分な糖が尿中に排泄されるのを促すという働きがあるお薬です。

つまり、SGLT2阻害薬は食事から摂取した余分な糖(グルコース)を尿の中に排泄し、体外に排出する作用があるのです。

SGLT2阻害薬(内服薬)の服用方法は?

SGLT2阻害薬(内服薬)は1日1回1錠服用します。飲み忘れのないように自分で飲む時間を決めて毎日その時間に飲むのが良いでしょう。

少し尿が増える方がいらっしゃるため、夜寝る前に飲んで睡眠が妨げられたりしないように、朝食後などに内服されるのが良いでしょう。

SGLT2阻害薬(内服薬)にはどんな副作用がある?

SGLT2阻害薬 (内服薬)には、低血糖やケトアシドーシス、尿路感染症などの副作用が起きることがあります。

低血糖

糖分を体外に排出するため、低血糖(血糖値が下がること)が起きることがあります。低血糖になると、汗をかく、脈が速くなる、震え、顔が青白くなるという症状から始まり、頭痛、目のかすみなどが現れ、最終的にけいれんや昏睡状態に陥ることもあります。

低血糖症状が現れた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な対応を行いましょう。

ケトアシドーシス

ケトアシドーシスとは、体内にケトン体が増え、体液が酸性に傾いた状態のことです。昏睡状態に陥ることもあるため、倦怠感など異常を感じたら服用を中止し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

頻尿・喉が渇く・脱水

余分な糖が尿中に排出されることで同時に体内の水分も一緒に尿となって捨てられるという作用が起きます。これにより、尿量が増えて頻尿になったり、頻尿になって尿をたくさん出してしまった結果喉がいつもより乾くようになったり、場合によっては脱水につながることもあります。

予防のためにも、カロリーのない水分(水やお茶)をいつもより多く摂るように心がけることが大事です。普段よりも、1日あたり500mlくらい多く水分をとりましょう。

脱水症状が疑われる場合は休薬や、水分を補うことが必要なので、すぐに医療機関を受診しましょう。

尿路感染症

尿路感染症になりやすくなることも副作用として挙げられます。特に女性の場合は、尿路感染症に注意が必要になります。膀胱炎などの尿路感染症を繰り返しやすい方は特に注意が必要です。予防策としては、水を多めに飲んで、おしっこを我慢しないことが大切です。

その他

膣カンジダ症などの性器感染症や、便秘や陰部のかゆみなどの症状が現れることがあります。気になる症状があれば医師に相談しましょう。

SGLT2阻害薬(内服薬)はどこで手に入れられるの?病院処方が安心?

SGLT2阻害薬は医薬品になりますので、かならず医療機関で医師の診察を受け、処方を受ける必要があります。

ネット通販などで売っていることもありますが、個人輸入という行為にあたるため、リスクがあります。品質や安全性が保障できないばかりか、偽物の可能性もあります。また、医師や薬剤師の意見を聞くことができず、自身の体質などに適した薬なのか判断することも難しいです。SGLT2阻害薬(内服薬)には、服用できない人や、併用できないお薬もあるため、医師から説明を受けると安心です。

また、処方されたお薬を医薬品販売業という許可がないのにフリマサイトなどで販売(転売)することは薬機法違反となりますので、注意しましょう。

ネットで完結したい場合は、オンライン診療の利用を検討してみてはいかがでしょうか。オンラインで診察、お薬の処方まで可能なので、忙しい方でも受診しやすいです。

クリニックフォアの診療案内について

クリニックフォア では、オンライン診療も行っております。オンラインでお薬を処方するとなった場合には最短当日発送で薬をお届けいたします。

医師がお一人お一人にあわせて適切なお薬を処方させていただきます。診察・お薬の処方をご希望の方は、ぜひクリニックフォアにお気軽にご相談ください。

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

参考文献

大正製薬HP https://lusefi.jp/

アストラゼネカHP https://med.astrazeneca.co.jp/product/brand-fxg.html

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3969020F1020_1_11/

https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3969019F1027_2_12/