食欲抑制剤「サノレックス」のダイエット効果とは?メカニズムや飲み方を医師が解説します

みなさんは、「サノレックス」というお薬を聞いたことがありますか?「サノレックス」は食欲抑制剤という、食欲を抑制することで痩せられる薬の一種です。

今回は、食欲抑制剤の中でも、「サノレックス」はどういったお薬なのか、ということから、世の中に多くあるダイエット系サプリの落とし穴まで詳しく解説します。

厚生労働省が認可した食欲抑制剤「サノレックス」とは?

「サノレックス」とはどういうお薬なのでしょうか。サノレックスはマジンドールという成分を主とした食欲抑制剤です。

世の中にはダイエット効果がある薬が様々ありますが、このサノレックスは唯一日本の厚生労働省が肥満症に対して認可した薬です。そのため、BMIが35以上の高度肥満の場合は、保険適用となる場合があります。ただし、その基準に満たない場合は全額自己負担となります。

また、後述しますが、サノレックスは精神依存、身体依存を含めて副作用が強いことが報告されており、クリニックフォアでは処方は行っていません。

同じく食欲を抑制する作用のある薬として、GLP-1作動薬を処方しております。

GLP-1についてさらに詳しくはこちら:https://www.clinicfor.life/telemedicine/diet/glp-1/md-006/

効果のメカニズム

サノレックスは、食欲を抑えることで体重減少効果が期待できる薬です。薬を飲むと、脳内の視床下部というところにある食欲中枢(満腹中枢)に作用し、少量の食事で満腹感が得られるようになります。それにより食事量を減らせるので、摂取カロリーを減らすことができ、痩せるというのがメカニズムです。

さらに、サノレックスによってエネルギー代謝がよくなり、汗の量が増えることがあります。それによっても体重減少効果につながると考えられています。

このように、サノレックスによるダイエットは我慢して食事量を減らす方法ではないため、リバウンドしにくいというメリットもあります。

服用方法

サノレックスは通常、1日1回、1錠を昼食の前に服用します。睡眠障害が起きる可能性があるため、睡眠前の服用は避けましょう。また、1ヶ月服用を続けてみて効果が現れない場合は服用を中止する可能性があるため、医師に相談してください。

さらに、お薬に頼りすぎることなく、規則正しい生活習慣を身につけることも意識してください。具体的には、栄養バランスの取れた食事を1日3回とる、適度に運動する、といったことです。サノレックスによって代謝がアップするため、運動をすることで効率よく体重減少効果が得られることが期待できます。

副作用

どんな薬にも効果の反面副作用はあり、サノレックスにもさまざまな副作用のリスクがあります。副作用としては、喉が渇く、便秘、寝られなくなる、頭痛がする、力が抜ける、めまい・ふらつきがある、などです。

サノレックスの成分は、アンフェタミンという物質が変化したものです。アンフェタミンには身体依存の副作用があるため注意が必要です。ただ、実際の服用で身体依存が起こることはほぼないと考えられています。しかし、念のため連続して飲めるのは3ヶ月までで、継続したい場合は1ヶ月以上休薬を挟む必要があります。

また、身体依存よりも精神依存が問題になる場合があります。たとえば、「薬を飲んでいないと不安」といった気分になることがあるのです。そういった事態を避けるためにも、薬は処方通りに服用することが大事です。

飲んではいけない人

以下のような方は症状が悪化するなどのリスクがあるため、服用できない、または服用に注意が必要となっています。

・緑内障の方

・重症の高血圧の方

・心臓、膵臓、肝臓、腎臓などに異常がある方

・脳血管障害がある方

・精神障害がある方

・薬物やアルコールの乱用歴がある方

・妊婦の方や授乳中の方

など

ダイエット系サプリの落とし穴とは?

世の中には、「サノレックス」のような処方薬ではない、ダイエット系サプリと呼ばれるものがたくさんあります。では、そのようなダイエットサプリには、どういったデメリットがあるのでしょうか。

まず、そもそもダイエット効果を謳っているにもかかわらず、ダイエット効果がほとんどないということがあります。

広告では痩せる効果を大々的に謳っていて、理論がしっかりしているように見えても、実際にみなさんがそのサプリを服用して痩せるかどうかは完全に別問題です。

そして、効果があるようなものでも、効果がある分副作用がとても強いために使うべきではないものが多いです。ダイエットサプリの口コミが高いからといって、効果が高くて安全性が高いわけではないことにも注意してください。ダイエットをしている方の中には、健康を害してしまっても痩せられたから最高評価をつける、といった方も少なくありません。健康を害してしまっては元も子もありません。

そのような、効果がないサプリメントや、副作用の強い、サプリメントをつかまされることのないよう、クリニックフォアではメディカルダイエットを強くおすすめします。

クリニックフォアの診療案内について

クリニックフォアではサノレックスの処方は行っていません。サノレックスは精神依存、身体依存を含めて副作用が強いことが報告されています。

代わりに、食欲抑制目的のお薬として、「GLP-1受容体作動薬」というお薬を処方させていただくことが可能です。

GLP-1作動薬は、近年非常に話題になっているお薬で、元々糖尿病の治療として使われているものをダイエットに転用したものです。胃の蠕動(ぜんどう)運動を抑えることで、胃の内容物が小腸へ排泄されるのを遅らせ、胃にものが溜まりやすくなることで満腹感を早く感じ、その後空腹感も感じにくくなります。加えて中枢神経に作用して食欲を抑える効果もあります。

クリニックフォア では、初診から全国どなたでもオンライン診療でメディカルダイエットの診察・薬の処方を行なっています。

医師がお一人お一人にあったダイエット法を、膨大な選択肢の中から組み合わせて提供させていただき、薬は最短当日発送いたします。

メディカルダイエットの診療・お薬の処方をご希望の方はぜひクリニックフォアグループへご相談ください。

参考文献

サノレックス錠0.5mg https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1190008F1020_4_02