マンジャロ使用時に知っておくべき危険性(リスク)と副作用

マンジャロは2型糖尿病の治療に用いられるGIP/GLP-1受容体作動薬ですが、投薬にあたっては注意すべき危険性やリスクがあります。
特に副作用が発生するリスクがあることから、事前に副作用についての理解を深めておくことはすごく大切です。
また、医師からの処方以外でマンジャロを入手する場合も危険が伴います。

マンジャロの使用で押さえたい危険性(リスク)と副作用

マンジャロは糖尿病のお薬として使用されるため、ダイエット目的での使用に不安を感じる方もいるかもしれません。

マンジャロ=危険であるというのは正しい認識ではありません。

ダイエット目的でマンジャロを使用する際は、一般的に発生する副作用、そして発生頻度は高くはないが、発生可能性がある重篤な副作用を押さえるようにしましょう。

最も一般的な副作用は吐き気や下痢、便秘といった消化器系の変化が現れる症状です。[1][2][3]

これらの症状が起こる理由は、胃腸の動きがゆるやかになることで、消化のペースが変わるためです。

特に、使用開始直後は体が慣れておらず、違和感を感じる方も多いでしょう3。多くの場合、使用を続けるうちに体が適応し、症状は徐々に落ち着いていきます1,3。

不快な症状が出たとしても、一時的なものである可能性が高いため、焦らず経過を観察することが大切です。

注意が必要なマンジャロによる体調変化

マンジャロを使用することで特に注意したいのが、強い腹痛が続く場合です。膵臓に負担がかかっている可能性があります。

また、めまいやふらつきが強く日常生活に支障が出る場合は、血糖値の変動や脱水が関係しているかもしれません。

食事がほとんど取れなくなり、水分補給も難しい状態になった場合は栄養不足の可能性が高まります。

このような症状が現れたときは、自己判断で様子を見るのではなく、すぐに医療機関に相談しましょう。

早めの対応が、深刻な状態を防ぐために重要です。

マンジャロの投薬で特に注意が必要な方

以下はあくまでクリニックフォア内の院内基準になります。保険診療の肥満症治療や学会・保健所が定める基準とは規定が一部異なる点はご了承ください。

ダイエット薬を処方してもらい、治療をするためには、以下の項目全てに該当する必要があります。

  • 1型糖尿病の既往歴がないこと
  • 重症ケトーシス/ケトアシドーシス/糖尿病性昏睡又は前昏睡/重症感染症/重篤な外傷に該当しないこと
  • 手術前後2週間以内でないこと
  • 妊娠中/授乳中ではないこと

その他の注意事項として以下もあげられます。

【GIP/GLP-1(マンジャロ)の処方をご希望の方へ】

低用量ピルなどの経口避妊薬を使用されている方は、薬の吸収率が一時的に下がるため、マンジャロ開始後1ヶ月間、および用量増量後1ヶ月間はコンドーム等の避妊方法を併用しましょう。(リベルサス/オゼンピックでは指摘されていません。)

その他にも、身体の状況やその他のお薬の使用状況によって処方の判断をすることがありますので、事前問診や医師との診察時にてご確認ください

【未成年の方のご利用について】

未成年(17歳以下)の場合、診察の際に保護者の同席が必須です。

マンジャロの個人輸入・通販のリスクについて

個人輸入で入手した医療用医薬品には、偽造品や品質劣化品が混入しているリスクがあります。

医師からの処方以外で入手した医療用医薬品は、製造過程や保管状態が不明なため、成分や効果を保証できません。

海外から届いた製品の中には、有効成分が含まれていなかったり、異なる成分が混入していたケースも報告されています4。

温度管理が不十分な環境で輸送された場合、お薬の効果が失われている可能性も否定できません。

マンジャロを安心して使用するためには、医療機関を通じて医師から処方してもらうことが重要です。

マンジャロの安心な入手方法

マンジャロを安心して使用するためには、医療機関で医師の診察を受けて処方してもらうことが大切です。

医療機関では、健康状態や既往歴を確認したうえで、適切な用量を判断してもらえます。

オンライン診療を提供している医療機関を利用すれば、自宅にいながら診察から処方まで完結できます。

通院の手間を省きつつ、医師のサポートを受けられる点は大きなメリットといえるでしょう。

信頼できる医療機関を選ぶことで、使用中の不安や疑問も相談しやすくなります。

マンジャロを使用中に気をつけること

マンジャロを使用中は、定期的な健康管理を行い、重い副作用が発生した場合は速やかに病院を受診しましょう。

GIP/GLP-1受容体作動薬であるマンジャロは血糖値や食欲に作用するため、体調の変化を見逃さないことが重要です。

吐き気・下痢・便秘などの消化器症状は使用初期に現れやすく、放置すると脱水や栄養不足を招く可能性があります。

食欲が急激に低下した場合は、必要な栄養素が不足しやすくなるため注意が必要です。

体重や食事量、体調の変化を記録しておくと、診察時に医師へ正確に伝えられます。気になる症状があれば早めに相談することで、安心して使用を続けられるでしょう。

マンジャロの定期的な健康チェックの方法

マンジャロを使用中は、血液検査などの定期検査を受けることで体の異変を早期に発見できます。

体重や体調の変化を日々記録しておくと、医師に伝える際の参考になります。検査の頻度は個人の状態によって異なるため、医師の指示に従って決めていくことが大切です。

定期的な健康チェックを習慣にすることで、安心して使用を継続できるでしょう。

マンジャロと生活習慣との組み合わせ

マンジャロの効果を高めるためには、食事管理を並行して行うことが重要です。

お薬だけに頼るのではなく、生活習慣全体を見直すことで体重減少効果を実感しやすくなります。

適度な運動を取り入れると、基礎代謝が上がり、より効率的に体重を管理できます。十分な水分補給を心がけることで、便秘などの副作用を軽減できる可能性もあります。

無理のない範囲で継続できる習慣を身につけることが、長期的な健康維持につながるでしょう。

マンジャロ中止後のリバウンドへの不安

マンジャロ中止後にリバウンドが起きるかどうかは、使用中の生活習慣によって大きく左右されます。

マンジャロは食欲抑制と血糖コントロールで体重減少を促しますが、使用を止めるとこれらの作用がなくなります。

お薬の効果だけに頼っていた場合、中止後に食欲が戻り体重が増加する可能性があるため注意が必要です。

使用中に食事内容の見直しや運動習慣を定着させていれば、中止後も体重を維持しやすくなるでしょう。

急に使用を止めるのではなく、医師と相談しながら段階的に減らしていく方法も選択肢のひとつです。

使用中から生活習慣を整えておくことで、中止後のリバウンドへの不安を軽減できます。

マンジャロを一生打ち続ける必要があるのかという不安について

マンジャロの治療期間は、個人の目標や健康状態によって異なります。目標体重に達したからといって、すぐに中止する必要はありません。

一方で、永遠に使用し続けなければならないわけでもないため、過度な心配は不要です。

中止のタイミングについては、医師と相談しながら決めていくことが望ましいでしょう。自分の体調や生活状況に合わせて、柔軟に判断していくことが大切です。

マンジャロの危険性(リスク)に関するよくある質問

Q1. 副作用はいつから出ますか?

副作用の多くは、使用開始直後から数日以内に現れることが多いです。吐き気や下痢といった消化器症状は、初回投与後すぐに感じる方もいます。

体が慣れるまでの期間には個人差がありますが、数週間で落ち着くケースが一般的です。

使用開始時期は特に体調変化に注意し、気になることがあれば医師に相談しましょう。

副作用が出るタイミングを知っておくことで、冷静に対処できるようになります。

Q2. どのくらいの期間使用できますか?

使用期間は、個人の目標や健康状態によって大きく異なります。数ヶ月で目標を達成する方もいれば、1年以上継続する方もいます。

使用期間に明確な上限はありませんが、定期的に医師と見直しを行うことが望ましいです。

長期使用する場合は、より頻繁に健康チェックを受ける必要があります。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

マンジャロの危険性(リスク)まとめ

マンジャロの「危険性(リスク)」への過度な不安は不要ですが、正しい知識を持って使用することが大切です。

必ず医療機関で相談し、医師から処方してもらうことが大切になります。不安を感じたときは一人で悩まず、医師に相談しながら進めていきましょう。

参考文献

  1. Aronne LJ, et al. Continued Treatment With Tirzepatide for Maintenance of Weight Reduction in Adults With Obesity: The SURMOUNT-4 Randomized Clinical Trial. JAMA. 2024;331(1):38-48.
  2. Jastreboff AM, et al. Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity. N Engl J Med. 2022;387(3):205-216.
  3. Kadowaki T, et al. Efficacy and safety of once-weekly tirzepatide in Japanese patients with obesity disease (SURMOUNT-J): a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2025.
  4. 医薬品等を海外から購入しようとされる方へ