マンジャロってどんな薬?美容と減量(ダイエット)効果や値段

「マンジャロってどんなお薬なの?」を解説していきます。

マンジャロ※は2型糖尿病の治療薬として開発されたお薬ですが、食欲を抑える作用から体重減少効果も期待できるとして、ダイエット目的でも注目を集めています。
マンジャロはGIPとGLP-1という2つのホルモンに働きかける注射タイプのお薬で、週1回の投与で効果が持続するのが特徴です。
ただし、ダイエット目的での処方は保険適用外の自由診療となるため、費用面も含めて正しく理解しておくことが大切になります。

この記事では、マンジャロの基本的な情報から、期待できる効果、副作用、値段、他のダイエット薬との違いまで詳しく解説します。

※同一成分の注射製剤が日本の厚生労働省とアメリカ食品医薬品局(FDA)で肥満症治療薬として承認されています(承認年月日:日本2024/12/27、アメリカ2021/06/04)
なお、マンジャロは日本においては、2型糖尿病の治療薬として承認を受けており、自由診療での処方の場合は承認医薬品の適応外処方となります。万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

マンジャロとは何かを基本情報に基づいて解説

マンジャロの、有効成分はチルゼパチドと呼ばれる成分で、GIPとGLP-1という2つのホルモンに働きかける特徴を持っています。

日本では2023年から処方が可能となり、糖尿病治療だけでなくダイエット目的でも関心を集めるようになりました。

ここでは、マンジャロの基本的な情報についてわかりやすく解説していきます。

マンジャロは2型糖尿病治療薬として開発されたお薬

マンジャロは、もともと2型糖尿病の治療を目的として開発されたお薬です。

血糖値をコントロールする働きを持っており、糖尿病患者さんの治療に用いられています。

日本では2型糖尿病の治療薬として承認されており、糖尿病の方には保険適用で処方されることがあります。

ダイエット目的で処方を希望する場合は自由診療です。

※保険適用外の自由診療になります。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※医学的必要性がないと医師が判断した場合はお薬の処方はいたしません。

GIPとGLP-1の2つのホルモンに作用する仕組み

マンジャロは、GIPとGLP-1という2種類のホルモンに働きかけるお薬です。

これらのホルモンは食事をした後に腸から分泌され、血糖値の調整に関わっていると言われています。

2つのホルモンに同時に作用することで、食欲を抑えたり満腹感を持続させたりする効果が期待できるとされています。

週1回の注射で効果が持続する

マンジャロは、週1回の注射で効果が持続するように設計されています。

毎日お薬を飲む必要がないため、忙しい方でも続けやすいのが特徴でしょう。注射は「アテオス」と呼ばれる専用のデバイスを使って、自分で行うことができます。

針の付け替えなどの操作が不要で、初めての方でも比較的簡単に扱えるようになっています。

マンジャロの使い方については以下の動画をご参照ください。

マンジャロのダイエット効果とどのくらい痩せる?

マンジャロでのダイエット効果は、体重80kgの方の場合、2ヶ月で約4kg、3ヶ月で約6kg、半年で約11kgと言われています[4]

ダイエット効果の詳細について見ていきましょう。

体重減少効果の目安は2ヶ月で約4kg・半年で約11kg

海外の臨床試験では、チルゼパチド(マンジャロの有効成分)を使用した場合の体重減少効果が報告されています[4]

身長170cm・BMI27程度の方を目安にすると、2ヶ月で約4kg、3ヶ月で約6kg、半年で約11kgの体重減少が期待できるという結果が示されています[4]

ただし、これはあくまで臨床試験のデータに基づく目安であり、実際の効果には個人差があります。

体質や生活習慣、食事内容などによって効果の現れ方は異なるため、お薬だけに頼るのではなく、食事管理や適度な運動を併用することが大切です。

効果を実感できるまでの期間の目安

マンジャロの効果を実感できるまでの期間には、個人差があります。

早い方では数週間で食欲の変化を感じることもありますが、体重の変化が現れるまでにはもう少し時間がかかる場合もあるでしょう。

臨床試験のデータを参考にすると、2〜3ヶ月程度で体重の変化を実感し始める方が多いと考えられます[4]

焦らずに継続することが大切で、数ヶ月単位で様子を見ていくことが推奨されています。

途中で効果が感じられなくなった場合や、副作用が気になる場合は、自己判断で中止せず医師に相談してください。

効果や体調の変化について気になることがあれば、定期的に医師に相談しながら続けていくと安心です。

※効果効能・副作用は個人差があります。また、効果を保証するものではありません。医師の診察を受け、適切な用法用量で服用ください。何か問題があれば医師に必ず相談するようにしてください。

マンジャロの副作用と知っておくべきリスク

マンジャロは効果が期待できるお薬ですが、副作用が起こる可能性もあります。

多くの場合、副作用は一時的なもので、体がお薬に慣れるにつれて落ち着いていく傾向があります。

ただし、症状によっては医師への相談が必要な場合もあるため、事前に知っておくことが大切です。

ここでは、マンジャロの副作用について解説します。

よくある副作用(吐き気・下痢・便秘など)

マンジャロの副作用として、吐き気や下痢、便秘などの消化器症状が報告されています[1]

これらの症状は、お薬を使い始めた初期や用量を増やしたときに現れやすい傾向があるでしょう。

多くの場合、体がお薬に慣れてくると症状は落ち着いていくと言われています。

症状が続いて辛い場合は、我慢せずに医師に相談してください。

注意が必要な重大な副作用

強い腹痛が続く場合や、我慢できないほどの症状が現れた場合は注意が必要です。

マンジャロの添付文書では、低血糖、急性膵炎(0.1%未満)胆嚢炎(頻度不明)、胆管炎(0.1%未満)、胆汁うっ滞性黄アナフィラキシー、血管性浮腫(いずれも頻度不明)、イレウスなどが重要な副作用とされています。

異常を感じたときは自己判断で様子を見るのではなく、すぐに医療機関を受診することが大切でしょう。

処方時に医師から説明を受け、注意すべき症状について確認しておくと安心です。

副作用を軽減するための工夫

吐き気がある場合は、脂っこい食事を避けたり、1回の食事量を減らして回数を分けたりすることが推奨されています。

便秘がある場合は、水分を十分に摂ることや食物繊維を意識することも良いでしょう。

副作用への対処法について不安がある場合は、医師や薬剤師に相談してみてください。

マンジャロの値段と費用の目安と保険適用について

マンジャロは用量によって値段が異なり、継続する場合は月々の費用も考慮する必要があるでしょう。

ここでは、マンジャロの費用について解説します。

ダイエット目的は自由診療で全額自己負担

マンジャロは減量(ダイエット)目的で処方を受ける場合は自由診療となり、費用は全額自己負担です。

クリニックによって価格設定が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

費用面で不安がある場合は、医師に相談しながら無理のない範囲で継続を検討してみてください。

クリニックフォアのマンジャロ2.5mgの価格は次の通りです。

マンジャロとリベルサス・オゼンピックの違い

ダイエット目的で使用されるお薬には、マンジャロ以外にもリベルサスやオゼンピックがあります。

それぞれ特徴が異なるため、自分に合ったお薬を選ぶことが大切です。

どのお薬が合っているかは個人差があり、医師と相談しながら決めていくことになるでしょう。

ここでは、マンジャロと他のお薬の違いについて解説します。

マンジャロとリベルサス・オゼンピックの作用の違い

マンジャロはGIPとGLP-1の2つのホルモンに作用するお薬です。一方、リベルサスやオゼンピックはGLP-1のみに作用するタイプのお薬になります。

2つのホルモンに同時に働きかけることで、より効果が期待できる可能性があると言われています。

どちらのタイプが自分に合っているかは、医師に相談して決めると良いでしょう。

投与方法の違い(注射 vs 内服)

マンジャロとオゼンピックは週1回の注射タイプ、リベルサスは毎日飲む内服タイプのお薬です。

注射が苦手な方にはリベルサスが選択肢になる一方、毎日の服用が面倒な方には週1回の注射が向いているかもしれません。

リベルサスは朝食前に特定の条件で服用する必要があるため、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえて、医師と相談しながら決めてください。

マンジャロの投薬で特に注意が必要な方

以下はあくまでクリニックフォア内の院内基準になります。保険診療の肥満症治療や学会・保健所が定める基準とは規定が一部異なる点はご了承ください。

ダイエットお薬を処方または治療するためには、以下の項目全てに該当する必要があります。

1型糖尿病の既往歴がないこと

糖尿病の治療中でないこと

重症ケトーシス/ケトアシドーシス/糖尿病性昏睡又は前昏睡/重症感染症/重篤な外傷に該当しないこと

手術前後2週間以内でないこと

妊娠中/授乳中ではないこと

その他の注意事項

[GIP/GLP-1(マンジャロ)の処方をご希望の方へ]

低用量ピルなどの経口避妊薬を使用されている方は、薬の吸収率が一時的に下がるため、マンジャロ開始後1ヶ月間、および用量増量後1ヶ月間はコンドーム等の避妊方法を併用しましょう。(リベルサス/オゼンピックでは指摘されていません。)

その他にも、身体の状況やその他のお薬の使用状況によって処方の判断をすることがありますので、事前問診や医師との診察時にてご確認ください

[未成年の方のご利用について]

未成年(17歳以下)の場合、診察の際に保護者の同席が必須です。

ご不明点がある方は、診察の際に医師にご相談ください。

マンジャロに関するよくある質問

マンジャロは本当に痩せますか?

マンジャロには食欲を抑える作用があり、体重減少効果が期待できると言われています。

ただし、効果の現れ方には個人差があり、生活習慣との組み合わせも重要です。

お薬だけに頼らず、食事管理や運動を併用することでより効果を実感しやすくなるでしょう。

期待通りの効果が得られない場合は、医師に相談してみてください。

Q2. マンジャロの副作用はいつまで続きますか?

副作用の多くは、お薬を使い始めた初期に現れやすい傾向があります。体がお薬に慣れてくると、徐々に症状が落ち着いていく場合が多いでしょう。

ただし、症状が長く続いたり辛いと感じたりする場合は、我慢せずに医師に相談してください。

※効果効能・副作用は個人差があります。また、効果を保証するものではありません。医師の診察を受け、適切な用法用量で服用ください。何か問題があれば医師に必ず相談するようにしてください。

Q. マンジャロはどこで処方してもらえますか?

マンジャロは、自費診療も行っている内科や皮膚科、美容クリニックなどで処方を受けることができます。

オンライン診療に対応しているクリニックもあり、自宅にいながら処方を受けられる場合もあるでしょう。

クリニックによって価格や対応が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

クリニックフォアでマンジャロの処方を受けたい方は、以下からご予約ください。

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※保険適用外の自由診療になります。

Q. マンジャロをやめたらリバウンドしますか?

マンジャロの使用を中止すると、食欲が戻って体重が増加する可能性はあります。

中止後のリバウンドを防ぐためには、使用中に食生活や運動習慣を整えておくことが大切でしょう。

いつ中止するか、どのように減量していくかは医師と相談しながら決めることをおすすめします。

自己判断で急に中止するのではなく、計画的に進めていくことが重要です。

まとめ

マンジャロは、GIPとGLP-1という2つのホルモンに働きかける注射タイプのお薬で、週1回の投与で効果が持続するのが特徴です。

ダイエット目的での使用は自由診療となり、費用は全額自己負担となるため、事前に確認しておくことが大切でしょう。

食欲を抑える作用によって体重減少効果が期待できますが、効果には個人差があります。

副作用として吐き気や下痢、便秘などが報告されていますが、多くの場合は体が慣れると落ち着く傾向があります。

リベルサスやオゼンピックとの違いを理解し、自分に合ったお薬を選ぶことが大切です。

マンジャロの使用を検討している方は、まず医師の診察を受けて相談してみてください。

正しい知識を持ち、医師と一緒に治療を進めることで、安心してダイエットに取り組むことができるでしょう。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。

参考文献

  1. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス 添付文書」(2025年7月改訂・第8版)
  2. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス インタビューフォーム」(2025年7月改訂・第8版)
  3. 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「マンジャロ皮下注アテオス 患者向医薬品ガイド」(2025年7月更新)
  4. Jastreboff AM, et al. "Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity". The New England Journal of Medicine, 2022; vol. 387