マンジャロを打ち忘れたらどうする?正しい対処法と予防策を解説

「マンジャロを打ち忘れてしまった」と焦っている方もいるのではないでしょうか?
マンジャロは週1回の注射タイプのお薬のため、毎日服用するお薬と比べて習慣化しにくく、うっかり忘れてしまうケースも少なくありません。
結論から言うと、思い出したタイミングで投与し、その日を起点に1週間ごとの投与を継続するのが正しい対処法です。
慌てて2回分を打ったり、自己判断で対応したりすると副作用のリスクが高まる可能性があるため注意が必要です。
この記事では、マンジャロを打ち忘れたときの正しい対処法や効果への影響、打ち忘れを防ぐ方法について詳しく解説します。

マンジャロを打ち忘れたときの正しい対処法

マンジャロを打ち忘れたことに気づいたら、そのタイミングで投与して問題ありません。気づいたタイミングが朝でも夜でも問題ないため、すぐに対応しましょう。その後は、投与した日を起点に1週間ごとの投与を継続します。もし、投与をしている曜日やタイミングを変えたくない場合は、「次回投与日まで何時間あるか」で投与すべきタイミングを検討します。

次回投与まで72時間(3日)以上ある場合の対処法

次回の投与予定日まで72時間(3日)以上の間隔がある場合は、打ち忘れに気づいた時点ですぐに投与してください[2]

その後は、もともと定めていた曜日に通常どおり投与を続けます。

投与間隔が十分に空いているため、すぐに打っても過剰投与のリスクは低いとされています。

気づいたタイミングが朝でも夜でも問題ないため、確認できたらすぐに対応しましょう。

次回投与まで72時間(3日)未満の場合の対処法

次回の投与予定日まで72時間(3日)未満の場合は、打ち忘れた分は投与せずにスキップしてください[2]

次のあらかじめ定めた曜日に、通常どおりの用量で投与を再開します。

投与間隔が短い状態で追加投与すると、血中濃度が高くなりすぎて副作用が強く出る可能性があります。

1回分をスキップすることに不安を感じるかもしれませんが、72時間未満の場合はスキップするのが正しい対処法です。

マンジャロの72時間ルールの根拠と注意点

マンジャロの72時間ルールの対処法は、マンジャロの血中半減期に基づいて設定されています。

マンジャロの有効成分であるチルゼパチドは、血中半減期が約5日と長いことが特徴です[1]

一度投与すると体内で約5日間かけてゆっくりと濃度が下がっていくため、週1回の投与で効果が持続する設計になっています。

72時間以上の間隔を空けることで、血中濃度を安全な範囲に保ちながら効果を維持できます。

判断に迷う場合は、自己判断せずに医師に相談することをおすすめします。

マンジャロを打ち忘れると効果はどうなる?

打ち忘れに正しく対処できたとしても、「効果が落ちてしまうのでは」と心配になる方もいるかもしれません。

結論として、1回の打ち忘れで効果が大きく落ちてしまうことは少ないとされています。

ただし、打ち忘れが続くと効果に影響が出る可能性があるため、継続的な投与が大切です。

マンジャロの1回の打ち忘れで効果は落ちる?

1回の打ち忘れで効果が急激に落ちることは少ないと考えられています。

マンジャロの血中半減期は約5日と長く、投与後も体内で緩やかに作用し続けます[1]

1回スキップしても血中濃度が急にゼロになるわけではないため、食欲抑制効果や血糖コントロール効果がすぐに消失することはありません。

適切に対処すれば、過度に心配する必要はないでしょう。

マンジャロの打ち忘れが続くと起こりうる影響

打ち忘れが頻繁に続くと、効果が十分に発揮されない可能性があります。

マンジャロは継続的に投与することで血中濃度が安定し、効果が最大化されるお薬です。

投与間隔が不規則になると、血糖コントロールが不安定になったり、食欲抑制効果が弱まったりする可能性があります。

体重減少効果を実感するためには、最低でも数週間から数ヶ月の継続が推奨されています。

マンジャロの効果を維持するために大切なこと

マンジャロの効果を最大限に得るためには、毎週忘れず投与することが重要です。そのために同じ曜日に投与する習慣をつけることも効果的です。

投与する曜日と時間をあらかじめ決めておくと、打ち忘れを防ぎやすくなります。

万が一打ち忘れた場合も、落ち着いて対処すれば問題ありません。

継続的な投与と生活習慣の改善を組み合わせることで、より良い効果が期待できるでしょう。

マンジャロの投与日(曜日)を変更したいときの対応

打ち忘れが続く場合や生活リズムに合わない場合、投与する曜日を変更したいと考える方もいるでしょう。

マンジャロは投与曜日の変更が可能ですが、一定のルールを守る必要があります[3]

自己判断で頻繁に変更するのではなく、正しい方法で対応することが大切です。

曜日変更のルール(72時間以上空ける)

投与曜日を変更する場合は、前回の投与から72時間(3日)以上の間隔を空けてください[3]

72時間以上空けた曜日であれば、新しい投与日として設定できます。

このルールは打ち忘れ時の対応と同じ考え方で、血中濃度を安全な範囲に保つために設けられています。

新しい曜日を決めたら、以降は毎週その曜日に投与を続けましょう。

マンジャロ使用の曜日変更の具体例

土曜日に投与していた方が火曜日に変更したい場合を例に説明します。

例:丸3日=日・月・火なので、水曜日以降が安全圏になるため、水曜日に変更するか、土曜日の朝に打った場合であれば、火曜日の夜以降なら設定できるでしょう。

曜日変更時の注意点

曜日を変更する際は、事前に医師に相談することをおすすめします。

自己判断で頻繁に投与日を変更すると、投与間隔が不規則になり効果が安定しにくくなる可能性があります。

生活リズムに合った曜日を選び、一度決めたら継続することが大切です。

どうしても決めた曜日に投与できない事情がある場合も、医師に相談して対応を決めましょう。

マンジャロを打ち忘れたときのNG行動

打ち忘れに気づいたとき、焦って誤った対応をしてしまうケースがあります。

間違った対処をすると副作用のリスクが高まったり、効果が不安定になったりする可能性があります。

以下のNG行動は避けるようにしてください。

慌てて2回分を打つのはNG

打ち忘れたからといって、2回分をまとめて投与するのは絶対に避けてください。

過量投与により、悪心や嘔吐、下痢などの副作用が強く出る可能性があります[1]

マンジャロは1回の投与で1週間効果が持続するように設計されているため、2回分を打つ必要はありません。

1回分の用量で対応しましょう。

72時間未満なのに投与するのはNG

次回投与まで72時間未満しかないのに、慌てて投与するのも避けてください。

投与間隔が短すぎると血中濃度が高くなり、副作用が出やすくなる可能性があります。

72時間未満の場合はスキップして、次の予定日に通常どおり投与するのが正しい対処法です[2]

「1回抜けると効果がなくなる」と心配になるかもしれませんが、スキップしても大きな問題はありません。

打ち忘れを自己判断で放置するのはNG

打ち忘れが続いているのに、自己判断で放置するのも避けましょう。

投与を長期間中断すると、血糖コントロールや体重管理に影響が出る可能性があります。

打ち忘れが多い場合や対処法に迷う場合は、早めに医師に相談してください。

投与スケジュールの見直しや、忘れにくい方法のアドバイスを受けられる可能性があります。

マンジャロの打ち忘れを防ぐ方法

マンジャロは週1回の投与のため、毎日服用するお薬と比べて習慣化しにくい傾向があります。

打ち忘れを防ぐためには、日常生活に投与のタイミングを組み込む工夫が効果的です。

以下の方法を参考に、自分に合った対策を取り入れてみてください。

スマートフォンのリマインダーを設定する

スマートフォンのアラームやリマインダー機能を活用する方法が効果的です。

毎週同じ曜日・同じ時間に通知が届くように設定しておくと、打ち忘れを防ぎやすくなります。

カレンダーアプリに繰り返し予定として登録しておくのもおすすめです。通知が届いたらすぐに投与する習慣をつけると、忘れにくくなるでしょう。

クリニックフォアアプリでも、リマインダー機能があるので利用がおすすめです。

カレンダーや手帳に記録する

紙のカレンダーや手帳に投与予定日を記入しておく方法も有効です。

投与したら印をつけることで、いつ投与したかを視覚的に確認できます。

冷蔵庫や目につきやすい場所にカレンダーを貼っておくと、より効果的でしょう。

デジタルとアナログを併用すると、二重のチェックができて安心です。

生活習慣と紐づけて習慣化する

毎週決まった行動と紐づけて投与することで、習慣化しやすくなります。

「毎週日曜日の朝食後」「毎週土曜日のお風呂上がり」など、自分の生活リズムに合わせたタイミングを決めましょう。

投与する曜日は、比較的予定が少なく自宅にいることが多い日を選ぶと忘れにくくなります。

一度習慣化すると、意識しなくても自然に投与できるようになるでしょう。

マンジャロの打ち忘れに関するよくある質問

Q1:打ち忘れに気づいたのが夜中でもすぐ打っていい?

問題ありません、もし投与する曜日・タイミングを変更したくない場合、次回投与まで72時間以上あれば、夜中に気づいた場合でもすぐに投与して問題ありません。

マンジャロは朝・昼・夜いつ投与しても効果に差はないとされています。

投与後は、元の曜日に戻して通常どおり継続してください。

Q2:打ち忘れて1週間以上経ってしまったら?

1週間以上投与を中断してしまった場合は、医師に相談することをおすすめします。

長期間の中断後に再開する場合、用量の調整が必要になる可能性があります。

自己判断で再開するのではなく、医師の指示に従って対応しましょう。

Q3:旅行中に打ち忘れた場合の対処法は?

旅行中でも同じルールに従って対処してください。

投与する曜日・タイミングを変えたくない場合は、いつもの投与タイミングまで72時間以上あれば気づいた時点で投与し、72時間未満ならスキップします[2]

旅行先でマンジャロを使用する場合は、冷蔵保管ができない環境では室温(30℃以下)で21日間まで保管可能です。

※室温(30℃以下)で21日間まで保管可能ですが、一度室温に戻したお薬は、その後冷蔵しても21日以内に使い切る必要があります。

旅行前に投与スケジュールを確認し、必要に応じて曜日を調整しておくと安心でしょう。

マンジャロの打ち忘れに関するまとめ

マンジャロを打ち忘れた場合は、気づいたタイミングで投与して問題ありません。投与する曜日やタイミングを変更したくない場合は、次回投与までの残り時間を確認して対処すれば問題ありません。

慌てて2回分を打つのはNG行動は避けてください。

投与する曜日やタイミングを変更したくない場合は、次次回投与まで72時間以上ある場合は、気づいた時点ですぐに投与しましょう[2]

72時間未満の場合は、その回をスキップして次の予定日に通常どおり投与してください[2]

打ち忘れを防ぐためには、スマートフォンのリマインダーやカレンダーを活用する方法が効果的です。

判断に迷う場合や打ち忘れが続く場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。

正しい知識を持って対処すれば、安心してマンジャロでの治療を続けられるでしょう。

参考文献

  1. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス 添付文書」
  2. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ(チルゼパチド)を打ち忘れた際の対処法は?」
  3. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ(チルゼパチド)の投与を別の日に変更してもよいか?」