マンジャロで膵炎になる?リスクや症状、使用時の注意点を解説

マンジャロを使いたいけれど、膵炎になるリスクがあるのではないかと不安に感じていませんか?

マンジャロは血糖改善や体重減少に効果が期待できるお薬ですが、膵臓への影響を心配される方も少なくありません。

この記事では、マンジャロと膵炎の関係、膵炎の基礎知識、注意が必要な方の特徴、症状と対処法まで詳しく解説します。
正しい知識を身につけて、安心してマンジャロを検討するための参考にしてください。

マンジャロで膵炎になるリスクはある?

マンジャロの添付文書にも急性膵炎が副作用として記載されていますが、実際に起こる頻度は非常に低いとされています。

ここではマンジャロと膵炎の関係について、正しい情報をお伝えします。

膵炎が起こる可能性はゼロではないがまれとされている

マンジャロの服用によって膵炎が起こる可能性は、0.1%未満とマンジャロの添付文書には記載がされています[1]

「膵炎になるかもしれない」という漠然とした不安だけで治療の選択肢を狭める必要はない数値かと思います。

正しい知識を持ち、医師の指導のもとで適切に服用すれば、安心して治療を受けられるでしょう。

万が一に備えて膵炎の症状を知っておくことで、早期発見・早期対応が可能になります。

マンジャロの正しい知識を

マンジャロは膵臓のβ細胞に働きかけてインスリンの分泌を促す仕組みを持っており、膵臓への影響について一定の注意が必要です。

GIPとGLP-1という2つのホルモンの受容体に作用することで、血糖値が高いときにインスリン分泌を促進し、血糖コントロールを改善します。

この作用は治療効果をもたらす一方で、膵臓に何らかの負担がかかる可能性も考慮されています。

特に、もともと膵臓に問題を抱えている方や膵炎のリスク要因を持っている方は、より慎重な対応が求められます。

マンジャロを始める前には医師にしっかりと相談し、自分の体の状態を確認しておくことが重要です。リスクを最小限に抑えながら治療を進めましょう。

そもそも膵炎とはどんな病気?

膵炎のリスクを正しく理解するためには、まず膵炎がどのような病気なのかを知っておくことが大切です。

膵炎は膵臓に炎症が起こる疾患であり、急性膵炎と慢性膵炎の2種類に分けられます。

原因や症状、重症度はさまざまですが、早期に適切な治療を受ければ回復が期待できる病気です。

ここでは膵炎の基礎知識について解説します。

膵臓に炎症が起こる疾患のこと

膵臓は胃の後ろ側に位置する臓器で、食べ物の消化を助ける消化酵素を分泌する働きと、血糖値を調整するインスリンなどのホルモンを分泌する働きを担っています。

通常、膵臓が分泌する消化酵素は十二指腸に送られてから活性化しますが、何らかの原因で膵臓内で活性化してしまうと、膵臓自体を消化してしまい炎症が起こります。

この状態が膵炎であり、軽症から重症までさまざまな程度があります。

軽症であれば入院治療で回復することが多いですが、重症化すると命に関わることもあるため、早期発見・早期治療が重要です。

膵炎の仕組みを理解しておくことで、症状が出たときに適切な判断ができるようになります。

急性膵炎と慢性膵炎の違い

膵炎には急性膵炎と慢性膵炎の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

急性膵炎は突然発症し、激しい腹痛を伴うことが特徴で、適切な治療を受ければ多くの場合は回復が期待できます。

一方、慢性膵炎は膵臓の炎症が長期間続くことで膵臓の機能が徐々に低下していく疾患であり、完治が難しいとされています。

マンジャロの添付文書で注意喚起されているのは主に急性膵炎であり、服用中に突然発症する可能性について記載されています[1]

急性膵炎は早期に発見して治療を開始すれば予後が良好なことが多いため、症状を見逃さないことが大切です。

膵炎の種類による違いを知っておくことで、自分の体調変化に対する理解が深まります。

膵炎の主な原因はアルコールと胆石

膵炎の原因として最も多いのは、アルコールの過剰摂取と胆石です。

アルコールは膵臓に直接的なダメージを与えるとともに、膵液の分泌を促進して膵臓に負担をかけることなどが膵炎の発症に影響していると考えられています。

胆石は胆管と膵管の合流部分を塞いでしまうことで、膵液の流れを妨げて膵炎を引き起こすことがあります。

そのほかにも、高脂血症や特定のお薬、自己免疫疾患などが原因となることもあります。

マンジャロを服用する際には、これらのリスク要因を持っているかどうかを医師に確認しておくことが望ましいでしょう。

マンジャロで膵炎に注意が必要な方

マンジャロを服用するにあたって、特に膵炎に注意が必要な方がいます。

すべての方に同じリスクがあるわけではなく、特定の条件に当てはまる方はより慎重な対応が求められます。

自分が当てはまるかどうかを確認し、該当する場合は必ず医師に相談してください。

ここでは膵炎に注意が必要な方の特徴について詳しく解説します。

過去に膵炎になったことがある方

過去に急性膵炎や慢性膵炎を経験したことがある方は、マンジャロを服用する際に特に注意が必要です[1]

膵炎の既往がある方は、再び膵炎を発症するリスクが高まる可能性があるとされています。

マンジャロの臨床試験では膵炎の既往がある方は対象から除外されていたため、そのような方への安全性データは十分に蓄積されていません。

一度膵炎を経験した膵臓は、健康な膵臓と比べてダメージを受けやすい状態にあると考えられています。

過去に膵炎を経験したことがある方は、マンジャロを服用できるかどうか必ず医師に確認してください。

医師が膵臓の状態や全身の健康状態を総合的に判断したうえで、服用の可否や注意点を伝えてくれるでしょう。

胆石がある方やアルコールをよく飲む方

胆石があると診断されている方や普段からアルコールをよく飲む方も、膵炎のリスクについて注意が必要です。

胆石は膵炎の主要な原因のひとつであり、胆石を持っている方はもともと膵炎を発症しやすい傾向にあります。

胆石が胆管や膵管を塞ぐことで膵液の流れが妨げられ、膵炎を引き起こすことがあるためです。

また、アルコールの過剰摂取も、膵炎のリスク要因として知られています。

これらの条件に当てはまる方がマンジャロを服用する場合は、事前に医師にリスクを確認しておくことをおすすめします。

飲酒習慣がある方は、マンジャロの服用中はできるだけお酒を控えることで膵臓への負担を軽減できるでしょう。

服用前に必ず医師に既往歴を伝える

膵炎の既往はもちろん、胆石や胆嚢の疾患、肝臓の問題、高脂血症なども含めて、過去の病歴をしっかり伝えてください。

「このくらいなら言わなくても大丈夫だろう」と自己判断してしまうと、重要な情報が医師に伝わらず適切な判断ができなくなります。

医師は患者さんから得た情報をもとに、マンジャロが適しているかどうか、どのような点に注意すべきかを判断します。

些細なことでも伝えることで、より安心して治療を進めることができます。

急性膵炎の症状を知っておこう

膵炎の症状を事前に知っておくことは、万が一の場合に早期発見・早期対応するために非常に重要です。

膵炎は放置すると重症化することもあるため、症状を見逃さないようにする必要があります。

マンジャロの一般的な副作用である消化器症状との違いも理解しておくことで、適切な判断ができるようになります。

ここでは膵炎の主な症状について詳しく解説します。

激しい腹痛が特徴的なサイン

急性膵炎の最も特徴的な症状は、我慢できないほどの激しい腹痛です。

特にみぞおち付近から上腹部にかけての強い痛みが特徴であり、一般的な胃痛や腹痛とは明らかに異なる激しさがあります。

痛みは突然始まることが多く、数時間から数日にわたって持続することもあります。

食事をした後に痛みが強くなることもあり、特に脂っこい食事の後に症状が現れやすいとされています。

体を前かがみにすると痛みが和らぐことがあるのも、膵炎による腹痛の特徴のひとつです。

マンジャロを服用中にこのような激しい腹痛を感じた場合は、急性膵炎の可能性を考えて早めに医療機関を受診してください。

痛みが背中に響くこともある

膵炎による腹痛は、背中に響くような痛みを伴うことがあります。

お腹の痛みが背中まで広がる、あるいは背中を貫くような痛みを感じるのは、膵炎に特徴的な症状のひとつです。

膵臓は体の奥深くに位置しているため、膵臓の炎症による痛みが背中側にも伝わりやすいと考えられています。

「お腹が痛いのに背中も痛い」という状態は、通常の胃腸の不調ではあまり見られない症状です。

腹痛と同時に背中の痛みを感じた場合は、単なる消化器症状ではない可能性も考えて、早めに医師に相談することをおすすめします。

この症状の特徴を知っておくことで、急性膵炎を疑うサインとして役立てることができます。

吐き気や嘔吐、発熱を伴うこともある

急性膵炎では、激しい腹痛に加えて吐き気や嘔吐、発熱を伴うことも少なくありません[1]

これらの症状が激しい腹痛と同時に現れた場合は、膵炎の可能性が高まるため注意が必要です。

特に、嘔吐を繰り返しても腹痛が治まらない場合は、急性膵炎の典型的な症状として知られています。

発熱は体内で炎症が起きていることを示すサインであり、38度以上の熱が出ることもあります。

「ただの体調不良だろう」「胃腸風邪かもしれない」と自己判断せず、複数の症状が重なっている場合は速やかに医療機関を受診してください。

早めの対応が重症化を防ぎ、速やかな回復につながります。

急性膵炎以外の消化器症状との違いを理解しておく

マンジャロの一般的な副作用である消化器症状と、急性膵炎の症状を混同しないことも大切です。

マンジャロを使い始めた直後は、吐き気や軽い腹部の不快感、食欲低下などの消化器症状が出ることがあります[1]

消化器症状は体がお薬に慣れるにつれて徐々に軽減していくことが多く、日常生活に支障をきたすほどの痛みを伴うことはまれです。

一方、急性膵炎による症状は我慢できないほどの激しい痛みが特徴であり、通常の消化器症状とは程度が大きく異なります。

軽い吐き気や胃の不快感程度であれば様子を見ても良いですが、動けないほどの激しい痛みがある場合は急性膵炎を疑ってください。

判断に迷う場合は自己判断せず、医師に相談して適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

急性膵炎が疑われる症状が出たときの対処法

万が一、急性膵炎が疑われる症状が出た場合は、適切に対処することが非常に重要です。

早めの対応が重症化を防ぎ、速やかな回復につながります。

急性膵炎は早期に発見して治療を開始すれば、多くの場合は回復が期待できる疾患です。

ここでは急性膵炎が疑われる症状が出たときの対処法について解説します。

症状を感じたらすぐにマンジャロの服用を中止する

急性膵炎が疑われる症状を感じたら、すぐにマンジャロの服用を中止してください[1]

激しい腹痛や背中に響く痛み、嘔吐を伴う持続的な痛みなどの症状が現れた場合は、次の注射を行わずに医師に連絡することが大切です。

マンジャロは週1回の注射製剤のため、症状が出た時点で次回の投与を見送り、まずは医療機関に相談しましょう。

自己判断で「もう少し様子を見よう」と服用を続けることは、症状を悪化させる可能性があります。

膵炎は早期に対応すれば回復が見込める疾患ですが、放置すると重症化して入院が長期化するリスクもあります。

症状に気づいたら迷わず服用を中止し、できるだけ早く医療機関に相談してください。

速やかに医療機関を受診する

急性膵炎が疑われる症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

急性膵炎かどうかは医師の診察のもと血液検査や画像検査なども行って診断されるため、自己判断で「膵炎ではないだろう」と決めつけることは危険です。

血液検査ではアミラーゼやリパーゼといった膵酵素の数値を測定し、これらが上昇していれば膵炎の可能性が高まります。

腹部CTや超音波検査によって膵臓の状態を確認し、炎症の程度や原因を特定することもあります。

激しい腹痛が続く場合や、痛みがどんどん強くなる場合は、夜間や休日であっても救急外来の受診を検討してください。

早めの受診が適切な治療につながり、重症化を防ぐことができます。

自己判断で様子を見ないことが大切

膵炎が疑われる症状が出た場合、自己判断で様子を見ないことが非常に大切です。

「少し休めば治るかもしれない」「明日になったら良くなるだろう」と放置すると、症状が悪化してしまう可能性があります。

急性膵炎は軽症であれば数日の入院治療で回復することもありますが、重症化すると集中治療が必要になることもあります。

重症急性膵炎は生命に関わる疾患のため、早期発見・早期治療が何より重要です。

「大げさかもしれない」と思っても、激しい痛みがある場合は遠慮せず医療機関を受診してください。

GLP-1受容体作動薬と急性膵炎の関係

急性膵炎のリスクはマンジャロだけでなく、他のGLP-1受容体作動薬ではどうなのでしょうか?

オゼンピックやリベルサス、トルリシティなど、同じ系統のお薬には共通して急性膵炎に関する注意喚起がなされています。

これはGLP-1受容体作動薬という薬剤全体に関わる話であり、マンジャロだけが特別にリスクが高いわけではありません。

ここでは他のGLP-1製剤と膵炎の関係について解説します。

リベルサスやオゼンピックなどGLP-1受容体作動薬全般に膵炎の注意喚起がある

膵炎のリスクに関する注意喚起は、GLP-1受容体作動薬全般の添付文書に記載されています。

オゼンピック(セマグルチド注射剤)、リベルサス(セマグルチド経口剤)、トルリシティ(デュラグルチド)など、いずれの添付文書にも急性膵炎が重大な副作用として記載されています。

これはGLP-1受容体作動薬が膵臓に働きかける仕組みを持っているため、薬剤全体に共通する注意事項として設定されているものです。

マンジャロはGLP-1に加えてGIPにも作用するお薬ですが、膵炎に関するリスクの考え方は他のGLP-1製剤と同様です。

どのお薬を選んでも膵炎に対する注意は必要であり、マンジャロだけを避ければ安心というわけではありません。

膵炎のリスク要因を持っている方は、どのGLP-1製剤を服用する場合でも医師としっかり相談することが大切です。

よくある質問

Q. マンジャロで膵炎になる確率はどのくらいですか?

マンジャロで膵炎が起こる確率は非常に低く、0.1%未満とされています。[1]

臨床試験においても膵炎の発生頻度は低く、多くの方は問題なくお薬を服用できています。

ただし可能性がゼロではないため、膵炎の症状を知っておくことが早期発見につながります。

Q. 膵炎の既往があってもマンジャロは服用できますか?

膵炎の既往がある方は、マンジャロの服用について慎重な判断が必要です[1][2]

臨床試験では膵炎の既往がある方は対象から除外されていたため、安全性が十分に確認されていません。

必ず医師に既往歴を伝え、服用の可否について相談してください。

Q. マンジャロの腹痛は膵炎のサインですか?

マンジャロの一般的な副作用として軽い腹部不快感が出ることがありますが、これは通常一時的なもので、膵炎とは異なります。

急性膵炎の場合は我慢できないほどの激しい痛みが特徴であり、背中に響いたり嘔吐を伴ったりすることもあります。

痛みが強い場合や長時間続く場合は、膵炎を疑って医療機関を受診してください。

Q. 膵炎の症状が出たらどうすればいいですか?

激しい腹痛や背中に響く痛み、嘔吐を伴う持続的な痛みなど、膵炎が疑われる症状が出た場合は、すぐにマンジャロの服用を中止してください[1]

その後、速やかに医療機関を受診し、医師の診察・血液検査や画像検査で膵炎かどうかを確認してもらいましょう。

自己判断で様子を見ず、早めに医師の診断を受けることが大切です。

Q. 胆石があってもマンジャロは服用できますか?

胆石がある方がマンジャロを服用する場合は、膵炎のリスクについて事前に医師と相談することが必要です。

胆石は膵炎の主要な原因のひとつであり、胆石を持っている方は膵炎を発症しやすい傾向にあります。

医師が総合的に判断したうえで服用の可否を決定しますので、胆石の既往があることを必ず伝えてください。

Q. マンジャロ服用中にお酒を飲んでも大丈夫ですか?

マンジャロ服用中の飲酒は、できるだけ控えることをおすすめします。

アルコールは膵臓に負担をかけるため、急性・慢性膵炎のリスク要因として知られています。

完全に禁酒する必要はありませんが、量を控えめにすることで膵臓への負担を軽減できるでしょう。

まとめ

マンジャロで膵炎が起こる可能性はゼロではありませんが、発生頻度はまれとされており、適切に服用すれば過度に心配する必要はありません[1]

急性膵炎とは膵臓に炎症が起こる疾患であり、主な原因はアルコールの過剰摂取と胆石とされています。

膵炎の既往がある方や胆石がある方、アルコールをよく飲む方は、服用前に必ず医師に相談することが大切です。

膵炎の主な症状は激しい腹痛であり、痛みが背中に響いたり、吐き気や嘔吐、発熱を伴ったりすることもあります。

これらの症状が現れた場合は、すぐにマンジャロの服用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。

膵炎のリスクはマンジャロだけでなくGLP-1受容体作動薬全般に共通する注意事項であり、マンジャロだけが特別にリスクが高いわけではありません。

定期的な診察を受けながら医師と二人三脚で治療を進めることで、安心してマンジャロを服用することができるでしょう。

参考文献

  1. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス 添付文書」
  2. 日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス インタビューフォーム」
AIアイコン
ご質問にお答えします
AI相談
AI相談についての注意事項
閉じる 閉じる

AI相談では、クリニックフォアのサービス(診療科・薬)やお悩みに関する一般的な情報を提供します。最終的な判断は診察をご予約のうえ、医師にご相談ください。

  • AIアイコン
  • AIアイコン

解決しない場合は、
問い合わせフォーム からご連絡ください。

以下の注意事項を確認し、同意のうえでAIに相談をご利用ください。

  • 医学的な診断や治療の代替となるものではありません。特に緊急の際は、本サービスのご利用をお控えいただき、速やかにお近くの医療機関をご受診ください。
  • 病気やお薬に関する一般的な情報や、クリニックフォアの診療に関するご案内を提供しています。
  • 提供された情報をもとにご自身で判断・行動される場合、ユーザー様ご自身の責任となります。したがって、その結果について当社は一切責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。
  • 会話内容は、当社のプライバシーポリシーに則り、適切に管理・運用いたします。