ウゴービとマンジャロの違いを徹底解説!効果の違いや併用は可能かについても紹介します

「ウゴービとマンジャロって何が違うの?」
「どっちが自分に合ってるんだろう」
肥満治療で注目されているウゴービとマンジャロですが、効果や費用、保険適用の有無など、さまざまな違いがあります。
この記事では、それぞれの特徴を整理しながら、効果の違いや併用の可能性までわかりやすく解説します。
最後まで目を通すことで、ご自身に合った選択肢を探す手助けになるでしょう。


ウゴービとマンジャロの違い

ウゴービとマンジャロは、どちらも肥満治療に用いられる注射薬ですが、有効成分や保険適用の可否、取り扱い医療機関の数などで違いがあります。

比較項目ウゴービマンジャロ
有効成分セマグルチド(GLP-1受容体作動薬)チルゼパチド(GLP-1/GIP受容体作動薬)
適用症肥満症(BMI35以上、またはBMI27以上で合併症あり)2型糖尿病
期待できる減量効果/投与期間[1]約11.0%~16.7%の体重減少/68週間約16.3%~19.3%の体重減少/72週間
主な副作用吐き気、下痢、便秘、嘔吐、腹痛吐き気、下痢、便秘、嘔吐、食欲減退、低血糖症状※(冷や汗、気持ち悪くなる、手足がふるえる、ふらつくなど)
投与方法週1回皮下注射週1回皮下注射
保険診療条件を満たせば保険適用可能2型糖尿病の治療目的でのみ保険適用可能
クリニックフォアでの自由診療価格
※2025年11月現在
クリニックフォアでの取り扱いなし(他クリニックの参考価格:税込18,000円/4本~)※別途配送料や診察料がかかる場合ありマンジャロ皮下注2.5mg税込22,115円/4本※ マンジャロ皮下注2.5mgアテオス1ヶ月定期(4本)の決済時に決済画面で「INJE5000」を入力した場合の金額。2ヶ月目以降27,115円。別途配送料1,100円※お薬の処方がない場合は診察料1,650円(税込)がかかります。
取り扱う医療機関の数少ない多い
※低血糖症状は、過度な食事制限を行っていなければ極めてまれです。
※保険適用外の自由診療になります。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※医学的必要性がないと医師が判断した場合はお薬の処方はいたしません。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。

特に注目したいのは、マンジャロの方がやや高い減量効果が期待できる点です。ただし、マンジャロは肥満治療での保険適用がなく、自由診療となります。

ウゴービは条件を満たせば保険適用されますが、取り扱いは肥満症専門の限られた医療機関に限られ、継続通院が難しい場合もあります。一方、マンジャロは糖尿病治療薬として広く普及しており、多くの医療機関で処方が可能です。

なお、ウゴービとマンジャロの併用はできません。どちらも同じ作用機序(GLP-1受容体への作用)を持つため、併用すると副作用のリスクが高まる可能性があります。医師の指示のもと、どちらか一方を選択するようにしましょう。

ウゴービやマンジャロは、目的や使う場面、費用などに合わせて選ぶことが大切です。

それぞれの違いをはっきりさせずに選んでしまうと、自分の目的に合わないお薬を使い続けることになり、思ったほど効果が出なかったり予想以上に費用がかかったりしてしまう可能性があります。

自分が求める効果や保険が適用されるかどうか、自費診療で多少費用がかかっても続けやすい方が良いかなど、ご自身の状況や希望をしっかりと考えたうえでお薬を選びましょう。

体重減少効果の違い

マンジャロは、ウゴービよりも体重減少効果が高いという報告があります。

マンジャロの体重減少効果が高い理由は、GLP-1受容体に加えてGIP受容体にも作用するためです。GIPは脂肪細胞での脂質代謝を改善し、エネルギー消費を高める働きがあります。この二重作用により、GLP-1受容体に単独で作用するウゴービよりも、より強力な体重減少効果が得られる可能性があるのです。

過体重または肥満で糖尿病のない成人を対象とした臨床試験では、以下の数値が報告されています[1]。

項目ウゴービ(2.4mg/週1回)マンジャロ(15mg/週1回)
投与期間68週72週
体重減少率11.0%~16.7%16.3%~19.3%

この結果からも、マンジャロの方がより大きな体重減少を示していることがわかり、肥満に悩む方にとってはより強力な味方になる可能性があります。

ただし、効果が高い分、副作用のリスクも考慮する必要があります。どちらの薬剤も吐き気や消化器症状が現れる可能性があるため、医師と相談しながら自分に合った薬剤を選択することが大切です。また、薬剤による治療と並行して、食事管理や運動習慣の改善を行うことで、より持続的な体重減少を目指しましょう。

血糖コントロールの効果の違い

どちらも血糖コントロールに有効ですが、2型糖尿病の治療薬として開発されたマンジャロは、ウゴービと比べてHbA1c(ヘモグロビンA1c)をより大きく低下させると報告されています。

マンジャロはGIPとGLP-1という2つのホルモンに働きかけることが特徴です。GIPは脂肪の代謝やインスリンの効きやすさをサポートします。GLP-1は食欲を抑えたり、インスリンの分泌を助けたりするホルモンです。マンジャロはこの両方に作用することで、食後だけでなく空腹時の血糖値も安定させることができるのです。

チルゼパチドとセマグルチドの比較試験では、HbA1c低下効果が比較され以下のような結果が得られています[2]。

薬剤HbA1c 平均変化量(%)
チルゼパチド(マンジャロ )5 mg約 -2.09%
10 mg約 -2.37%
15 mg約 -2.46%
セマグルチド(ウゴービ)1 mg約 -1.86%

ただし、HbA1cは「低ければ低いほど良い」というものではありません。自分に合った範囲で安定していることが大切です。血糖値を無理に下げすぎると低血糖などのリスクもあるため、医師と相談しながら自分に合った目標値を設定し、続けやすい治療を選ぶことが重要です。

ウゴービとマンジャロの費用の違い

ウゴービとマンジャロの費用は、投与量によって大きく異なります。

クリニックフォアでの自由診療価格(月額/税込)
※2025年11月現在
ウゴービ当クリニックでの取り扱いなし(他クリニックの参考価格:約18,000円~)
※別途配送料や診察料がかかる場合あり
マンジャロ22,115円~
※マンジャロ皮下注2.5mgアテオス1ヶ月定期(4本)の決済時に「INJE5000」入力時の金額
2ヶ月目以降27,115円+配送料1,100円


費用を左右する主な要素は以下の3点です。

投与量

用量が上がるほど費用も増加する

治療期間

長期継続するほど総額が高くなるため、計画的な予算設定が必要

価格設定

処方される医療機関によっても価格設定が異なる

ウゴービは肥満症治療薬として保険適用される場合があるため、条件を満たせば自己負担を大幅に軽減できます。一方、マンジャロは2型糖尿病の治療目的でのみ保険適用となり、肥満症治療目的では自由診療となります。

費用面での優位性はウゴービにあるものの、非常に厳しい保険適用の条件を満たす必要があるため、誰でも使えるわけではありません。また自由診療ではマンジャロの方がやや高額な傾向にありますが、体重減少効果が高いことから、より早く確実な結果を求める方に選ばれるケースも多くなっています。

費用と効果のバランスを考慮し、医師と相談しながら自分に合った薬剤を選択しましょう。

 ウゴービが保険適用される基準

ウゴービは、一定の条件を満たす肥満症患者に対してのみ保険適用が認められています。また、基準を満たした一部の高次医療機関でのみ保険適用での処方が可能となっています。

保険適用の基準は以下の通りです。

  • 肥満症の方
  • 高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
    • BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
    • BMIが35kg/m2以上

保険適用時の自己負担額は、健康保険の負担割合によって異なります。

保険適用となれば大幅に経済的負担を軽減できますが、保険適用には医師による診断と治療計画の作成が必須です。まずは肥満症治療を行っている医療機関で相談し、自分が保険適用の条件を満たすか確認しましょう。

ウゴービとマンジャロの副作用を比較

ウゴービとマンジャロは、どちらも消化器系の副作用が中心ですが、発現頻度や注意すべきポイントに若干の違いがあります。

副作用の分類ウゴービマンジャロ
重大な副作用(まれ)低血糖※1、急性膵炎、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸、イレウス低血糖※1、急性膵炎、胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸、イレウス
消化器系副作用(1%以上)悪心、下痢、嘔吐、便秘、消化不良、腹痛※2、食欲減退悪心、下痢、嘔吐、便秘、消化不良、腹痛、食欲減退
その他の副作用(1%以上)頭痛、めまい、疲労感頭痛、疲労感、注射部位反応
副作用の発現頻度悪心が約20〜30%程度悪心が約30〜40%程度、やや高い傾向
※1:低血糖症状(冷や汗、気持ち悪くなる、手足がふるえる、ふらつく、力がぬけた感じがするなど)は、過度な食事制限を行っていなければ極めてまれです
※2:嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等の異常が認められた場合には、急性膵炎の可能性が否定できません。必ずお薬の服用を中止し、速やかに当院医師へのご相談をいただくか、医療機関の受診を行ってください。

重大な副作用である急性膵炎や胆嚢炎の発現はまれですが、使用初期や用量増加時には特に注意が必要です。過去にお薬や食べ物でアレルギー反応を起こしたことがある方は、必ず医師に申告してください。

注射後は少なくとも30分は安静にして様子を見ることをおすすめします。息苦しさや動悸、顔の腫れなどのアレルギー症状が現れた場合は、すぐに医療機関へ連絡しましょう。

副作用の出方には個人差があるため、医師の指導のもとで使用することが重要です。吐き気や腹痛がつらい場合は、吐き気止めや鎮痛剤を処方してもらえるケースもあります。我慢せずに医師に相談し、適切な対処を受けながら治療を継続しましょう。

ウゴービとマンジャロどちらが自分に向いている?選び方のポイント

ウゴービやマンジャロ、目的やライフスタイル、費用など複数の要素を考慮することが重要です。まず、肥満治療を目的とする場合、どちらが向いているのかを見ていきましょう。

目的

<肥満治療が目的の場合>

減量を目的とした治療を希望される方のうち、保険適用の対象とならない場合にはマンジャロが選択肢となることがあります。

一方、肥満症と診断され一定の条件を満たすことで保険適用が可能な場合には、ウゴービが処方されることもあります。

<糖尿病治療目的の場合>

2型糖尿病の治療を目的とする場合、医師の判断によりマンジャロが処方されることがあります。マンジャロは2型糖尿病治療薬として承認されており、保険適用の対象となることがあります。

費用面

まずは保険適用の対象となるかどうかを医療機関で確認することが重要です。

 一般的に、肥満症の治療ではウゴービ、2型糖尿病の治療ではマンジャロが保険適用となる可能性があります。

保険診療の場合、自己負担割合が3割の方であれば、月あたりの費用はおおよそ1〜2万円程度かかる見込みです。 

一方、自由診療での使用となる場合は、薬剤や医療機関によって異なりますが、月あたり2〜6万円程度の費用がかかるケースもあります。

費用と治療目的のバランスを考慮し、医師と相談のうえで選択することが大切です。

通院・注射のしやすさ

どちらも週1回の皮下注射で投与方法は同じです。ただし、マンジャロを取り扱う医療機関は糖尿病専門クリニック、オンラインクリニックなどを中心に多数あり、通院しやすい傾向です。

ウゴービは肥満治療専門などの限られた医療機関での取り扱いが中心となるため、自宅や職場近くで対応可能な医療機関があるかどうかを事前に確認しましょう。

自分に最適なお薬を選ぶには「目的」「費用」「通院・注射のしやすさ」の3つを軸に検討すると良いでしょう。

ただし、お薬の選択や処方は必ず医師の判断のもとで行われます。 診察の際には、自分の希望やライフスタイル、気になる点などを遠慮せずに伝えることも大切です。その情報が、より自分に合った治療を選ぶ手がかりになります。

ウゴービ・マンジャロ・他のGLP-1薬との違い

ウゴービやマンジャロのほかにも、GLP-1受容体作動薬には複数の種類があり、肥満症や2型糖尿病の治療において医師の判断のもとで使用されることがあります。

 それぞれの薬剤には異なる特徴があるため、治療方針を検討する際には医師と相談しながらご自身の症状や生活スタイルに合った選択肢を確認することが大切です。

薬剤名
(有効成分)
起こりやすい副作用投与方法保険診療クリニックフォアでの自由診療価格(1カ月あたり)
※2025年11月現在
ウゴービ
(セマグルチド)
悪心、下痢、嘔吐、便秘、消化不良、おくび、腹痛、腹部膨満週1回皮下注射肥満症で適用可当クリニックでの取り扱いなし
(他クリニックの参考価格:約18,000円~)
マンジャロ
(チルゼパチド)
悪心、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良、食欲減退週1回皮下注射糖尿病で適用可22,115円※1
オゼンピック※2
(セマグルチド)
悪心、下痢、便秘、嘔吐週1回皮下注射糖尿病で適用可26,730円~
リベルサス※2(セマグルチド)悪心、下痢1日1回経口服用糖尿病で適用可9,350円~
ビクトーザ
(リラグルチド)
便秘・悪心1日1回皮下注射糖尿病で適用可当クリニックでの取り扱いなし(他クリニックの参考価格:約17,000円~)
サクセンダ
(リラグルチド)
便秘・悪心1日1回皮下注射なし(日本では未承認)当クリニックでの取り扱いあり※価格は要お問合せ
※1 マンジャロ皮下注2.5mgアテオス1ヶ月定期(4本)の決済時に決済画面で「INJE5000」を入力した場合の金額。2ヶ月目以降27,115円。別途配送料1,100円
※2リベルサス・オゼンピック
■リベルサス:1日1回服用、オゼンピック:1週間に1回注射。ひと月当たりの標準的な費用9,350~29,700円 /月(毎日内服プラン3mg(定期配送)~週1投与プラン2mg1本回/月として) 別途、診察料1,650円・送料550円がかかります。

減量効果の高さで注目したいのはマンジャロです。 マンジャロはGLP-1とGIPの両方に作用するため、異なる仕組みで血糖や体重に影響を与える可能性があります。

注射が苦手な方には経口薬のリベルサスという選択肢もありますが、注射薬と比較すると減量効果はやや控えめです。

治療目的が肥満症であれば、日本で保険適用が認められているウゴービが選択肢に入ります。糖尿病治療が主目的であれば、マンジャロ、オゼンピック、リベルサスなどが保険適用となり、経済的負担を抑えられるでしょう。

ただし効果には個人差があり、体質・併用薬・生活習慣などによって異なります。

副作用や適用症の違いもあるため、減量目的での使用は医師との相談が不可欠です。

ウゴービ・オゼンピック・リベルサスの違い

ウゴービ、オゼンピック、リベルサスは、いずれも有効成分がセマグルチドで同じですが、投与方法と適用症が異なります。

最も大きな違いは投与方法です。ウゴービとオゼンピックは週1回の注射が必要ですが、リベルサスは毎日の経口服用で済みます。注射に抵抗がある方には、リベルサスが適しています。

適用症の違いも重要です。ウゴービは肥満症治療薬として承認されているため、条件を満たせば肥満症治療で保険適用を受けられます。一方、オゼンピックとリベルサスは2型糖尿病治療薬のため、糖尿病患者でなければ保険適用されません。

ゼップバウンドとマンジャロの違い

ゼップバウンドとマンジャロは、有効成分がチルゼパチドで同じ薬剤ですが、適用症と保険適用の条件が異なります。

項目マンジャロゼップバウンド
有効成分チルゼパチド
適用症2型糖尿病肥満症
投与方法週1回皮下注射
用量2.5mg〜15mg
保険適用2型糖尿病治療で保険適用あり肥満症治療で保険適用あり※条件あり

マンジャロは2型糖尿病治療薬として日本で承認されており、2型糖尿病患者であれば保険適用で使用できます。

一方、ゼップバウンドは肥満症治療薬として2024年に日本で承認され、2025年4月から保険診療で使用可能となっています。 

肥満症治療で保険適用を希望する方は、ゼップバウンドまたはウゴービを、糖尿病治療で保険適用を希望する方はマンジャロを選択するのが現時点での標準的な対応です。

ただし、施設基準を満たす医療機関は限られており、自由診療での提供も続いています。

ウゴービとマンジャロについてのよくある質問

ここでは、ウゴービやマンジャロに関してよく寄せられる疑問にわかりやすくお答えします。選択に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

 ウゴービとマンジャロではどちらが痩せますか?

SURPASS-2という臨床試験では、マンジャロの方が体重減少効果が高いことが示されています[4]。

糖尿病のない肥満成人を対象とした試験で、マンジャロ(15mg/週1回)は72週後に16.3〜19.3%の減量、ウゴービ(2.4mg/週1回)は68週後に11.0〜16.7%の減量が確認されました。 例えば、身長170cm・体重87kg(BMI30)の場合、マンジャロでは約14〜17kg、ウゴービでは約9〜14kgの減量が期待できます。

マンジャロはGLP-1とGIPの両受容体に作用することで、脂質代謝やエネルギー消費を促進し、より強力な減量効果を発揮します。ただし、副作用(吐き気・下痢など)の頻度がやや高く、肥満症治療では保険適用外のため、自由診療で月3〜6万円の費用がかかります。

効果だけでなく、副作用のリスクや費用負担も考慮して、医師と相談しながら自分に適した薬剤を選択しましょう。

マンジャロの欠点は何ですか?

マンジャロの主な欠点は、副作用の発現頻度、費用負担、投与方法の3点です。

副作用

悪心や嘔吐などの消化器症状がウゴービよりもやや高頻度で現れます。特に治療開始初期や用量増加時に注意が必要です。

費用面

適用が「2型糖尿病治療薬」であり、肥満症目的では保険適用されていません。そのため肥満症改善の目的の場合は、自由診療での自己負担が前提となります。自由診療のため価格がクリニックによって大きく異なり、かかる費用がかさんでしまうことがあります。

投与方法

週1回の皮下注射が必要です。注射に抵抗がある方や、自己注射が難しい方にとっては負担となる場合があります。
ただし週1回の投与で済み、毎日の服薬が不要というメリットもあり、忙しい方や服薬管理が難しい方にとっては利便性の高い選択肢となります。

一方で、マンジャロは体重減少効果が高いことが大きな魅力です。肥満に悩む方にとって、頑張ってもなかなか改善されない体重を減らす大きな助けとなる可能性があります。

使用してみたいと思っている方は、マンジャロのデメリットやメリットも理解しておきましょう。

ウゴービは日本で承認されていますか?

ウゴービは日本国内では肥満症治療薬として厚生労働省が2023年3月27日に製造販売承認を出しており、2024年2月22日から日本国内で販売・保険適用が開始されています。

適用条件を満たした場合に保険診療として使用可能です。

保険適用されるためには「BMI35以上」または「BMI27以上かつ肥満関連健康障害2項目以上」といった厳格な要件があり、肥満症だけでは保険適用対象になりません。

保険適用を希望する場合は、まず施設基準を満たす医療機関を受診し、自分が適用条件を満たすか確認しましょう。条件を満たさない場合でも、自由診療での処方を受けることは可能です。

まとめ:それぞれの特徴を知って自分に合ったお薬を見つけよう

ウゴービとマンジャロは、それぞれ異なる特徴を持つお薬です。どちらも体重や血糖値のコントロールを目的として使われることがありますが、作用の仕組みや保険の適用条件、通院のスタイルなどに違いがあります。

ウゴービは肥満症の治療薬として、一定の条件を満たすことで保険が使える場合があります。一方、マンジャロは糖尿病の治療薬として保険適用されることがあり、肥満症単独での使用は自由診療になることが多いようです。

どちらのお薬が自分に合っているかは、体質や生活スタイル、治療の目的によって変わってきます。気になることがあれば、診察の際に医師に希望や不安を伝えてみましょう。お薬の選択は、医師と相談しながら一緒に決めていくことが大切です。


■未承認医薬品等
・資格2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されています。肥満治療目的での処方は国内で承認されていません。
■入手経路等
・当該医薬品は、国内正規販売代理店(医薬品卸業)から仕入れています。
■国内の承認医薬品等の有無
・同成分のウゴービ、またサノレックス等が肥満症の治療薬として国内で承認されています。
■諸外国の安全等の情報および副作用
・同一成分の注射製剤がアメリカ食品医薬品局(FDA)で肥満症治療薬として承認されています(承認年月日:2021/06/04)
・安全性等に関わる情報としては、急性膵炎、低血糖症状(冷や汗、気持ち悪くなる、手足の震え、ふらつく、脱力感)、嘔吐、腹痛、下痢、便秘といった症状が記載されています。
■万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

参考文献

  1. クリニックフォア. マンジャロ薬剤説明書.
  2. Frías JP, Davies MJ, Rosenstock J, et al; SURPASS-2 Investigators. Tirzepatide versus semaglutide once weekly in patients with type 2 diabetes. *N Engl J Med*. 2021;385(6):503-515. doi:10.1056/NEJMoa2107519. ([pubmed.ncbi.nlm.nih.gov][1]) [1]: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34170647/ "Tirzepatide versus Semaglutide Once Weekly in Patients with Type 2 Diabetes - PubMed"
  3. KEGG MEDICUS. ウゴービ(セマグルチド)添付文書.
  4. 日本イーライリリー株式会社. マンジャロ(チルゼパチド)に関するよくある質問.