マンジャロのダイエット効果と痩せる3つの理由
マンジャロがダイエットに効果的と言われるのは、有効成分「チルゼパチド」の作用によるものです。
チルゼパチドは、2種類の「GIP受容体」と「GLP-1受容体」の両方に働きかける成分です。
従来のGLP-1受容体作動薬はGLP-1受容体のみに作用しましたが、マンジャロは両方に作用することで、食欲を抑えて血糖値を安定させ、脂肪の燃焼をサポートします。
食欲を自然に抑える
マンジャロは脳の満腹中枢に働きかけて過度な食欲を抑えるため、自然に食事量を減らせることが期待できます。
実際に効果を実感する方は「お腹が空かない」「少し食べるだけで満足できる」と言われます。
食事制限にともなうストレスが軽減されるため、ダイエットを続けやすくなるのがメリットです。
マンジャロには、胃の内容物が腸へ移動するスピードを遅らせる効果もあります。
食後の満腹感が長く持続し、間食や食べ過ぎを防ぐことにつながります。
内臓脂肪の燃焼をサポートする
マンジャロに含まれるチルゼパチドは、脂肪細胞や筋肉などに直接働きかけ、脂肪の分解と燃焼を促進します。
このように身体が脂肪を燃焼しやすい状態になることで日常生活におけるエネルギー消費量が増加し、体重減少につながるのです。
マンジャロのダイエット効果で何キロ痩せる?
海外の臨床試験では、マンジャロの投与量に応じて平均15.0%〜20.9%の体重減少効果が報告されています。
肥満の成人を対象に72週間マンジャロを投与した海外の臨床試験(SURMOUNT-1試験)では、以下のような結果が示されました[1]。(New England Journal of Medicine,2022)
| マンジャロ投与量 | 平均体重変化率 | 体重70kgの場合の体重減少量(例) |
| 5mg | -16.0% | 約11.2kg |
| 10mg | -21.4% | 約15.0kg |
| 15mg | -22.3% | 約15.6kg |
同じ試験で投与開始から20週の時点でも、マンジャロの用量に関係なく体重減少が見られています。
ただし、これらの数値はあくまで平均値であり、必ずしも同様の結果が得られるわけではありません。効果には個人差が大きいことをご理解ください。
マンジャロのダイエット効果はいつから?
マンジャロの使用開始から数週間以内に食欲の変化を感じ始め、約1ヶ月後には体重減少が見られ始めると期待できます。
マンジャロは効果や副作用の状態を確認しながら少量から開始し、段階的に投与量を増やしていくお薬です。
目標とする体重減少効果を得るまでには一定の期間が必要であるため、効果がすぐに出ないと感じても焦らず、医師の指示に従って治療を継続しましょう。
マンジャロのダイエット利用は保険適用外|自由診療の値段目安
ダイエット目的でマンジャロを使用する場合、公的医療保険は適用されず全額自己負担の「自由診療」となります。
自由診療の費用は医療機関が独自に設定するため、クリニックによって異なります。
たとえば当院クリニックフォアでは、マンジャロ2.5mgを1ヶ月分(4本)処方する場合の費用は22,115円(税込)です。
また、診察料や血液検査の費用、お薬の配送料などの別途費用がかかることがあります。
治療を開始する前に、総額でどのくらいの費用が必要になるか必ず確認しましょう。
※マンジャロ皮下注2.5mg1ヶ月定期(4本)の決済時に決済画面で「INJE5000」を入力した場合の金額。2ヶ月目以降27,115円。別途配送料1,100円
※お薬の処方がない場合は診察料1,650円がかかります。別途配送料550円〜1,100円
※保険適用外の自由診療になります。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
※医学的必要性がないと医師が判断した場合はお薬の処方はいたしません。
マンジャロの危険性は?起こりやすい副作用
マンジャロは医薬品であるため、副作用のリスクもあります。
使用前に副作用の種類や頻度を理解しておくと、症状があらわれても落ち着いて対処できるでしょう。
おもな副作用と発現頻度
マンジャロの副作用として報告が多いのは、吐き気や嘔吐、下痢といった腹部 消化器系の症状です。
これらの症状は、治療の初期段階や投与量を増やした際にあらわれやすい傾向があります。
| おもな副作用[2] | あらわれる確率 |
| ・吐き気、嘔吐・下痢、便秘・腹痛、消化不良・食欲減退 | 5%以上 |
| ・お腹の張り・胃食道逆流性疾患・注射部位のかゆみ、腫れなど・疲れやすさ など | 1~5%未満 |
| ・血圧低下・胆石症・過敏症・味覚不全 など | 1%未満 |
多くの場合、吐き気や嘔吐などの腹部症状は治療を継続するうちに軽快していきます。定期的に診察を受け、身体への影響をチェックしてもらいましょう。
重大な副作用
発現頻度はまれではあるものの、重大な副作用として低血糖や急性膵炎、胆のう炎などが報告されています。
| 症状 | 疑われる副作用 |
| ・冷や汗・手足のふるえ・胸のドキドキ感・めまい | 低血糖 |
| ・嘔吐をともなう強い腹痛・背中の痛み | 急性膵炎 |
| ・右上腹部の痛み・発熱・皮膚や白目の黄色変化 | 胆のう炎 |
これらの重篤な症状があらわれた場合は、速やかに当院クリニックフォアにご相談いただくか、お近くの医療機関を受診してください。
副作用が起きたときの対処法
消化器系の副作用があらわれた場合は、適切な対処で症状を軽減できる可能性があります。
| 副作用 | 対処法 |
| 吐き気・嘔吐 | ・少量ずつ頻回に食事を摂る・脂っこい食事や刺激の強い食べ物を避ける・水分をこまめに補給する |
| 下痢 | ・食物繊維を適度に摂取し十分な水分補給を心がける・カフェイン、アルコール、香辛料などの刺激物は避ける |
| 便秘 | ・水分を多めに摂る・野菜、果物などの食物繊維を含む食品を積極的に摂る・適度な運動を心がける |
症状が軽い場合は、まず上記の対処法を試してみましょう。
それでも症状が改善しない場合や、我慢できないレベルの副作用がある場合は、医師に相談してください。用量の調整や使用ペースの見直しによって、副作用を軽減できる可能性があります。
ただし、激しい腹痛や持続する嘔吐、呼吸困難など重篤な症状が疑われる場合は、速やかに当院クリニックフォアに相談するなど医療機関を受診しましょう。
マンジャロでダイエット効果を高めるために必要なこと
マンジャロは体重減少をサポートするお薬です。
効果を最大限に引き出すためには、マンジャロの使用中からリバウンドを防ぐ生活習慣を身につけ、医師の指示のもとで治療を続けることが欠かせません。
リバウンドを防ぐための生活習慣
マンジャロの使用を中止すると食欲が元に戻るため、リバウンドのリスクがあります。
使用中から食事や運動、睡眠といった生活の基盤を整えておくことで、治療終了後も理想の体型を維持しやすくなります。
食生活の改善
マンジャロ使用中は食事量が減るため、少ない量で質の高い栄養を摂ることが重要です。
筋肉量を維持するために、肉や魚、卵などの高タンパク質・低脂質の食事を心がけましょう。
また、以下のポイントに沿って食事すると、ダイエット効果の向上が期待できます。
- ゆっくりよく噛んで食べる
- 腹八分目を意識する
- 野菜やきのこ、海藻類から食物繊維を摂る
- 間食はナッツや果物、ヨーグルトなどを選ぶ
マンジャロを始めたら、これらの食習慣を意識的に身につけていきましょう。治療終了後のリバウンドを防ぎ、理想の体重をキープしやすくなります。
適度な運動習慣
マンジャロに限りませんが、体重が減少する際、脂肪だけでなく筋肉もある程度一緒に落ちてしまうことがわかっています[3]。(PMC,2025)筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、痩せにくくリバウンドしやすい体質になってしまうのです。
そのため運動習慣を取り入れて筋肉量を維持することが、ダイエット効果を高めリバウンドを防ぐのに欠かせません。
なかでも筋力トレーニングは筋肉の減少を抑える効果があり、有酸素運動と組み合わせることで脂肪燃焼も促進できます。
以下の表を参考に、自分の生活スタイルに合った運動を取り入れてみましょう。
| 運動の種類 | 運動例 |
| 筋力トレーニング(基礎代謝の維持) | ・スクワット・腕立て伏せ・ダンベル運動 |
| 有酸素運動(脂肪燃焼) | ・ウォーキング・ジョギング・水泳 |
大切なのは、運動量の多さよりも続けることです。
まずは週に2〜3回、30分程度のウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか。
ストレス管理と質の高い睡眠
ストレスや睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンのバランスを乱すため、過食につながりやすくなります。
そのためダイエット効果をしっかり得るには、質の高い睡眠の確保、ストレスを管理する工夫が不可欠です。
- 趣味の時間をつくる
- 軽い運動をする
- リラックスできる音楽を就寝前に聴く
- 毎日決まった時間に就寝・起床する
- 寝る前のスマートフォンの操作を控える
マンジャロの使用中から習慣化しておくと使用終了後も無理なく継続でき、理想の体重を維持しやすくなるでしょう。
副作用や体調変化に備えた医師の診察
マンジャロの効果を正しく引き出すためには、医師による適切な用量調整が欠かせません。体質や体調の変化に合わせて投与量を調整することで、高いダイエット効果が期待できるためです。
定期的な診察では副作用のチェックや血液検査もおこない、安全に治療を続けられる状態かを確認します。
副作用が強く出ている場合や体調不良がある状態では、治療の継続が難しくなるため、医師と相談しながら進めることが健康的なダイエットに重要です。
一般的には、治療開始後の1ヶ月は数週間ごと、状態が安定してからは1〜3ヶ月ごとの受診が推奨されます。
体調に変化を感じた場合は、次の予約を待たずに速やかに医師へ相談しましょう。
マンジャロのダイエット効果についてよくある質問
マンジャロのダイエット効果について、多く寄せられる質問にお答えします。
マンジャロの理解を深め、自分に合った選択ができるようご活用ください。
マンジャロとオゼンピック/リベルサスの効果の違いは?
GLP-1のお薬には、マンジャロ以外にも、セマグルチドという成分の注射薬であるオゼンピック、同じセマグルチドの飲み薬であるリベルサスなどが知られています。同じ注射薬であるマンジャロとオゼンピックの臨床試験のデータでは、下記のような効果が報告されています[1][4]。
| 薬の種類 | 投与方法 | 体重減少率 |
| マンジャロ | 週1回皮下注射 | 約16.0%〜22.3%(72週) |
| オゼンピック | 週1回皮下注射 | 約16.9%(68週) |
参考:Once-Weekly Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity|New England Journal of Medicine
これらの結果から、マンジャロ(チルゼパチド)は、オゼンピック(セマグルチド)よりもより高い減量効果を認める可能性が考えられます。これは、マンジャロがGIPとGLP-1という2つの受容体に作用するのに対し、オゼンピック(セマグルチド)はGLP-1受容体のみに作用するという違いによるものが考えられています。
週1回の注射が良いか、毎日飲む経口薬が良いかなど、ライフスタイルや希望によっても選択は異なります。
仮に臨床データにもとづいた高い減量効果を優先するならば、マンジャロが第一選択と考えてよいのではないでしょうか。
最終的には医師と相談して、ご自身に合ったお薬を決めてください。
マンジャロでダイエットしても食事や運動は必要ですか?
マンジャロを使用していても、バランスの取れた食事と適度な運動は必要です。
マンジャロは食欲を抑えて痩せやすい状態を作るあくまで「サポート役」です。
お薬の使用中にバランスの取れた食事や適度な運動を習慣化することで、基礎代謝を維持し健康的に体重を減らせます。
とくに重要なのは、この期間に身につけた生活習慣が治療終了後の体重維持につながるという点です。
マンジャロの効果に頼りきるのではなく、食事と運動の習慣をしっかり整えてリバウンドを防ぎましょう。
マンジャロで痩せないこともありますか?
マンジャロを使用しても期待するほどの効果が得られない方もいます。
効果には個人差があり、以下のようなケースでは痩せにくい可能性があります。
- 使用開始からまだ日が浅い
- 食事の内容や量を見直していない
- 運動習慣が全くない
- もともとの代謝の問題
数ヶ月間、医師の指示どおりに使用しても効果が実感できない場合は、用量の調整や生活習慣の再評価、場合によってはほかの治療法への変更などを検討する必要があります。
自己判断で中断せず、必ず医師に相談してください。
マンジャロの注射は痛い?どこに打ちますか?
マンジャロで使用されている針は一般的な採血で用いられる針よりもきわめて細いため、検査のときよりも痛みが少ない可能性があります。
皮下注射をする部位は、次のとおりです。
- お腹
- 太もも
- 上腕
毎回同じ場所に注射すると皮膚が硬くなることがあるため、少しずつ場所をずらして注射することが推奨されています。
マンジャロダイエットは正しい知識を持って始めよう
マンジャロは、GIP/GLP-1受容体作動薬として強力なダイエット効果が期待できるお薬です。
ただし、マンジャロは医薬品であり、吐き気や下痢などの副作用があらわれることもあります。
マンジャロは、あくまで「ダイエットをサポート」するお薬です。お薬に頼りきるのではなく生活習慣の改善も並行し、理想の体型を維持し続けましょう。
クリニックフォアでは、オンライン診療でマンジャロの処方をおこなっています。まずは医師に相談し、正しい知識を持って安心で効果的なダイエットを始めてください。
※医師の判断により薬を処方できない場合があります。
※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。医師の診察をうけ、診断された適切な治療方法をお守りください。
