マンジャロで禿げる?将来への影響や抜け毛対策を解説

マンジャロで禿げるって本当?

マンジャロの添付文書では、薄毛(脱毛)が主な副作用として記載されていません。(2025年12月時点)

ではなぜ抜け毛が増えてしまうことが起こり得るのでしょうか?

脱毛は主な副作用として記載されていない

マンジャロの添付文書を確認すると、主な副作用として挙げられているのは吐き気や下痢、便秘といった消化器系の症状が中心です【1】。

「脱毛」や「抜け毛」については、主な副作用の項目には記載されていません。

これは、マンジャロというお薬自体に髪を抜けさせるような直接的な作用があるわけではないことを示唆しています。

もちろん、お薬の効き方には個人差があり、人によっては想定外の反応が出ることもあるため、抜け毛が起こらないとは言い切れません。

しかし、マンジャロが直接的に脱毛の原因になるという根拠は乏しいと言えるでしょう。

マンジャロ自体が直接髪を抜けさせるわけではない

マンジャロを使用している方に抜け毛が見られる場合、その原因はお薬の成分そのものではなく、体の変化に伴う二次的な影響である可能性が高いと考えられています。

マンジャロには食欲を抑える作用があり、使用を続けることで食事量が減り、体重が落ちていくことがあります。

この急激な体重減少や、食事量の減少による栄養不足が、髪の健康に影響を与えることがあるのです。

つまり、「マンジャロを使ったから禿げる」というよりも、「マンジャロの効果で体が変化した結果、髪に影響が出る可能性がある」と理解するのが正確でしょう。

原因を正しく把握することで、効果的な対策をすることができます。

まずは食生活について、マンジャロの始まる前とマンジャロを始めた後で、どんな変化があったのかを把握することが大切です。

マンジャロ使用中に抜け毛が起こる3つの要因

ここでは、マンジャロ使用中に抜け毛が起こる主な3つの要因について解説します。

原因がわかれば、適切な対策をすることができるようになります。

急激な体重減少による体への負担

マンジャロには食欲抑制効果があるため、使用を始めると比較的短期間で体重が減少することがあります。

その結果、髪の成長サイクルが乱れ、抜け毛が増えるという現象が起こる可能性があります。(休止期脱毛症)

急激なダイエットで髪が抜けるという話を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、マンジャロでも同様のことが起こり得る可能性があります。

食事量の減少による栄養不足

マンジャロを使用すると食欲が抑えられるため、自然と食事量が減っていく方が多いです。

食事量が減ること自体はダイエットにとってはプラスですが、同時に体に必要な栄養素の摂取量も減ってしまう可能性があります。

髪の毛は主にケラチン(タンパク質)でできており、その成長には鉄分や亜鉛、ビタミンB群なども必要です。

これらの栄養素が不足すると、髪を作るための材料が足りなくなり、髪が細くなったり抜けやすくなったりすることがあります。

「食べる量が減ったから痩せた」という喜びの裏で、知らず知らずのうちに髪に必要な栄養が不足している可能性があることを覚えておきましょう。

ストレスやホルモンバランスの変化

ダイエット中は、体重の変化や生活習慣の変化によって、知らず知らずのうちにストレスを感じていることがあります。

「ちゃんと痩せられるかな」「食事を我慢するのがつらい」といった精神的なプレッシャーも、体にとってはストレスの一種です。

ストレスを感じると自律神経のバランスが乱れ、血行の悪化や、休止期脱毛症の誘因となることがあります。

血行が悪くなると、髪の毛を作る細胞に十分な栄養や酸素が届きにくくなり、抜け毛につながる可能性があるのです。

また、急激な体重変化はホルモンバランスにも影響を与えることがあり、これも髪の健康に関わる要因の一つと言えます。

マンジャロによる抜け毛は将来に影響する?

マンジャロを使用中に抜け毛が気になり始めると、「このまま禿げてしまうのでは」「髪は元に戻るのだろうか」と将来への不安を感じる方も多いでしょう。

せっかくダイエットに成功しても、髪が薄くなってしまったら元も子もないと感じるのは当然のことです。

ここでは、マンジャロによる抜け毛が将来にどのような影響を与えるのかについて解説します。

結論から言えば、多くの場合は一時的な症状であり、過度に心配する必要はありません。

一時的な「休止期脱毛症」である可能性が高い

マンジャロ使用中に起こる抜け毛は、多くの場合は「休止期脱毛症」と呼ばれる一時的な脱毛である可能性が高いと考えられています。

髪の毛には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、通常はこのサイクルを繰り返しながら生え変わっています。

急激な体重減少や栄養不足、ストレスなどの負担がかかると、成長期にあった髪が一斉に休止期に移行してしまうことがあります。

その結果、数ヶ月後にまとまった量の髪が抜けるという現象が起こるのです。

休止期脱毛症は、原因となる負担が解消されれば自然と回復に向かうことが多いとされています。

誘因が解消されれば回復が期待できる

休止期脱毛症の特徴は、誘引が解消されれば髪の成長サイクルが正常に戻り、再び髪が生えてくるという点です。

マンジャロ使用中の抜け毛であれば、栄養状態を改善したり、減量のペースを緩やかにしたりすることで、髪への負担を軽減できる可能性があります。

体が新しい状態に慣れてくれば、髪の成長サイクルも徐々に安定してくるでしょう。

「一度抜けた髪はもう生えてこないのでは」と心配される方もいますが、休止期脱毛症であれば毛根自体がダメージを受けているわけではないため、回復が期待できます。

焦らずに体をいたわりながら、髪の回復を待つことが大切です。

回復までの目安は数ヶ月〜半年程度

休止期脱毛症からの回復には、ある程度の時間がかかることを理解しておきましょう。

髪の毛のサイクルの関係で、対策を始めてから効果が実感できるまでには数ヶ月〜半年程度かかることが一般的です。

「対策を始めたのにすぐに抜け毛が止まらない」と焦る方もいますが、髪の毛は急には生えてきません。

休止期を経て新しい髪が成長し始め、それが目に見える長さになるまでには時間が必要なのです。

すぐに結果を求めず、継続的にケアを行いながら、ゆっくりと回復を待つ気持ちで取り組んでいきましょう。

マンジャロ使用中の抜け毛対策

マンジャロを使用しながら抜け毛を防ぐためには、日常生活の中でできる対策を取り入れることが大切です。

お薬の効果を得ながら、髪への影響をなるべく抑えるにはどうすればよいのでしょうか。

ここでは、マンジャロ使用中にできる具体的な抜け毛対策について解説します。無理のない範囲で取り入れて、髪と体の両方の健康を守っていきましょう。

タンパク質・鉄分・亜鉛をしっかり摂る

髪の毛の主成分はケラチンというタンパク質であり、健康な髪を育てるためには十分なタンパク質の摂取が欠かせません。

マンジャロを使用中は食事量が減りがちですが、その中でもタンパク質はしっかりと摂るように意識してください。

肉、魚、卵、大豆製品など、タンパク質が豊富な食品を毎食取り入れるのがおすすめです。

また、鉄分や亜鉛も髪の健康に重要な役割を果たしているため、レバーや貝類、ナッツ類なども積極的に取り入れると良いでしょう。

食事量が少なくても、栄養の「質」を意識することで、髪に必要な栄養素を確保することができます。

急激な減量を避けてペースを緩やかにする

マンジャロを使用すると体重が落ちやすくなりますが、急激な減量は体への負担が大きく、抜け毛の原因になることがあります。

減量が急激すぎると脱毛の誘因になる可能性があるため、ペースは医師と相談して調整しましょう。

「早く痩せたい」という気持ちはわかりますが、急ぎすぎると体がついていけず、髪だけでなく肌や体調にも影響が出る可能性があります。

体重の減り方が早すぎると感じた場合は、医師に相談して用量を調整してもらうことも一つの方法です。

長い目で見て、健康的に痩せることを目標にしましょう。

睡眠とストレスケアを意識する

髪の健康を保つためには、十分な睡眠とストレスケアも重要な要素です。

睡眠中には成長ホルモンが分泌され、髪の毛を含む体の細胞の修復・再生が行われています。

睡眠不足はホルモン分泌や食行動に影響し、脱毛の誘因となる可能性があります。

また、ストレスは自律神経のバランスを乱し、頭皮の血行不良を招くことがあるため、適度にリフレッシュする時間を設けることも大切です。

好きな音楽を聴いたり、軽い運動をしたり、自分なりのストレス解消法を見つけて、心身のバランスを整えていきましょう。

よくある質問

Q. マンジャロをやめたら抜け毛は止まりますか?

抜け毛の原因がマンジャロによる体重減少や栄養不足にある場合、使用を中止して体の状態が安定すれば、抜け毛が落ち着いてくることが期待できます。

ただし、中止の判断は自己判断で行わず、脱毛の原因や症状、マンジャロの継続について、ぜひ医師に相談してから決めるようにしてください。

また、マンジャロの使用が関わっているのか、男性型脱毛症(AGA)や女性型脱毛症(FAGA)などであるのか判断が難しい場合もあります。持続する抜け毛が気になる場合は、クリニックフォアのAGA・FAGA治療にて相談をご検討ください。

Q. マンジャロ以外のダイエット薬でも抜け毛は起こりますか?

マンジャロに限らず、急激な体重減少を伴うダイエットでは抜け毛が起こる可能性があります。

これはお薬の種類に関わらず、急激なダイエット全般に共通するリスクと言えるでしょう。

Q. 抜け毛対策にサプリメントは効果がありますか?

髪の健康に必要な栄養素(タンパク質、鉄分、亜鉛、ビタミンB群など)をサプリメントで補うことは、一つの選択肢として考えられます。

ただし、サプリメントだけに頼るのではなく、バランスの良い食事を基本とすることが大切です。

Q. 男性と女性で抜け毛の起こりやすさに違いはありますか?

休止期脱毛症は男女問わず起こる可能性がありますが、もともとの髪質や体質、ホルモンバランスの違いによって、感じ方には個人差があります。

性別に関わらず、抜け毛が気になる場合は早めに医師に相談することをおすすめします。

まとめ

マンジャロの添付文書には「脱毛」は主要な副作用として記載されておらず、マンジャロ自体が直接髪を抜けさせるわけではありません【1】。

マンジャロ使用中に抜け毛が起こる原因としては、急激な体重減少、栄養不足、ストレスやホルモンバランスの変化などが考えられます。

こうした抜け毛の多くは「休止期脱毛症」と呼ばれる一時的な症状であり、原因が解消されれば回復が期待できます。

抜け毛を防ぐためには、タンパク質や鉄分、亜鉛などの栄養をしっかり摂り、減量のペースを緩やかにすることが大切です。

睡眠やストレスケアも髪の健康に影響するため、日常生活全体を見直すことも効果的でしょう。

抜け毛が気になる場合は、自己判断でマンジャロを中止せず、まずは医師に相談してください。

正しい知識と適切な対策で、ダイエットと髪の健康を両立させていきましょう。