AGAと遺伝はどう関係している?
AGAには遺伝性がありますが、父親や祖父などがAGAである場合でも、「確実にAGAになる」わけではなく「AGAになりやすい体質」を受け継ぐ可能性があるだけです。
ここでは、AGAと遺伝の関係について詳しく見ていきます。
AGAの発症しやすさにはDHTの感受性が大きく関係する
AGAを発症するかどうかは、遺伝によって大きく左右されます。
AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが5α-リダクターゼの働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、このDHTが毛乳頭細胞の受容体に結合して髪の成長を抑制することで発症します[1]。
このDHTが毛乳頭細胞の受容体に結合することで、髪の成長期が短縮してしまいます。
DHTに対する感受性、つまり「DHTの影響をどの程度受けやすいか」は、生まれ持った遺伝子のタイプによって決まるとされています[2]。
毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体がDHTと結合しやすい体質を親から受け継いだ場合、DHTの影響を受けやすくなり、AGAを発症するリスクが高くなる可能性があります[1]。
母方の家系からも遺伝する可能性がある
AGAの遺伝は、父親側だけでなく母方の家系からも受け継がれる可能性があります。
AGAに関連する遺伝子の一部は、X染色体上に存在することがわかっており、男性はこのX染色体を母親から受け継ぎます[1]。
母方の祖父がAGAの場合などに、母方の家系の影響を受ける可能性があるでしょう。
ただし、AGAに関連する遺伝子はひとつではなく複数存在しており、父方・母方のどちらの家系からも影響を受ける可能性があります[1]。
ご自身がAGAを発症するリスクを正確に把握することは難しいため、気になる変化を感じた段階で早めに医療機関を受診することをおすすめします。
遺伝によるAGAに早めの対策が必要な理由
AGAの遺伝的な体質を持っている場合、そもそも発症を予防できるのかどうかは多くの方が気になるポイントでしょう。
結論として、AGAの発症を完全に防ぐことは難しいとされています。
しかし、早めに医療機関で対処することで進行を抑えられる可能性はあります。
ここでは、AGAが予防しにくい理由と、早期に医師へ相談することが重要である理由について見てみましょう。
DHTの感受性は遺伝で決まり自力では変えられないから
AGAの発症に関与するDHTへの感受性は、遺伝的な要因が大きいため、生活習慣の改善といったセルフケアのみで完全に発症を防ぐことは困難です。
毛乳頭にある男性ホルモンの受容体がDHTと結合すると、毛母細胞の増殖が抑制され、髪が十分に成長しないまま抜け落ちるようになります[1]。
この受容体の感受性は遺伝的な素因に左右される部分が大きく、食事や運動などの努力だけでその性質自体を変えることはできません[1][2]。
遺伝的なリスクがある方はセルフケアだけに頼らず、医療機関での相談を検討することが重要でしょう。
AGAは進行性で放置すると悪化する可能性があるから
AGAは、何も対処しなければ症状が少しずつ進んでいく進行性の脱毛症です[1]。
治療をおこなわない場合、髪の成長期が短くなるサイクルが繰り返され、時間の経過とともに薄毛の範囲が広がっていく傾向があります[1]。
この変化は自然に止まることがなく、「まだ大丈夫」と放置しているうちに気づけばAGAが進行していたというケースも少なくありません。
毛包の萎縮(ミニチュア化)が長期間にわたって進行すると、治療を開始してもお薬の効果が得られにくくなる場合があります。
また治療を開始した場合でも、効果があらわれるまでには少なくとも6か月程度の継続が必要とされ、見た目の変化を実感するまでに時間がかかることも少なくありません[2]。
遺伝的なリスクを感じている方は、変化に気づいた段階で早めに医師に相談することが大切です。
AGAの主な治療法と期待できる効果
遺伝的な体質そのものを変えることはできませんが、AGAは適切な医学的治療によって進行を抑えられる可能性があります。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、科学的に有効性が認められた治療薬が紹介されており、早い段階から治療を始めることで、より効果が期待できるとされています[1]。
ここでは、AGAの代表的な3つの治療薬について、それぞれの特徴を見ていきましょう。
フィナステリドの特徴と効果
フィナステリドは、AGAの原因物質であるDHTの生成を抑えることで、薄毛の進行を抑制するお薬です。
II型5α-リダクターゼの働きを抑え、テストステロンからDHTへの変換を減らすことで、毛根が縮小する「ミニチュア化」を防ぐ効果が期待できます[1]。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、最も高い推奨度A(行うよう強く勧める)に位置づけられているお薬です[1]。
薄毛の進行を食い止めることを目的に処方され、症状が軽いうちに服用を始めるほど効果を実感しやすいとされています。
遺伝的にリスクがある方は、髪に変化を感じた時点で医療機関を受診し、治療が必要かどうか相談してみましょう。
デュタステリドの特徴と効果
デュタステリドもDHTの生成を抑えるお薬ですが、阻害する酵素のタイプがフィナステリドとは異なります。
フィナステリドがII型5α-リダクターゼだけに作用するのに対し、デュタステリドはI型・II型の両方を阻害するため、DHTの産生をより広範に抑えると考えられています[1]。
こちらも日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度Aに分類されており、科学的根拠に基づいた治療薬の一つです[1]。
フィナステリドとデュタステリドのどちらを選ぶべきかは、薄毛の進行状況や体質によって変わります。
自己判断でお薬を選ぶのではなく、医師の診断に基づいて自分に合った治療薬を処方してもらうことが大切でしょう。
ミノキシジル(外用薬)の特徴と効果
ミノキシジルは、血管拡張作用による血流促進や、毛乳頭細胞における成長因子の産生促進などが作用機序として考えられている外用薬です[3]。
フィナステリドやデュタステリドが脱毛の進行を抑制するお薬であるのに対し、ミノキシジルは発毛を促す作用があります。
ミノキシジル外用についても、日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度Aの評価を受けています[1]。
単独で用いられる場合もありますが、フィナステリドやデュタステリドと組み合わせることで、進行抑制と発毛促進の両面からアプローチできる可能性があります[2]。
ただし、併用が適切かどうかは症状や体質によって異なるため、自己判断で組み合わせず、治療方針については医師と相談しましょう。
AGAの受診を検討すべきタイミング
家族にAGAの方がいる場合は、自分にも遺伝的なリスクがあることを意識し、日頃から髪や頭皮の変化に注意を払いましょう。
AGAは初期段階では自覚しにくく、気づいたときにはすでに進行しているケースも少なくありません。
とくに以下のような髪の変化を感じる場合は、AGAの初期サインの可能性があります[1]。
- 抜け毛が以前より明らかに増えた
- シャンプー時に排水溝に溜まる髪の量が目に見えて多くなった
- 鏡を見たときに生え際が後退している
- 頭頂部の地肌が以前より透けて見えるようになった
一般的に、1日50〜100本程度までの抜け毛なら、自然な生え変わり(生理的脱毛)の範囲内とされています[2]。
ただし、明らかに抜け毛が増えた状態が続く場合や、抜けた毛のなかに細く短いものが目立つ場合は、AGAの可能性も考えられます。
AGAは初期段階で治療を開始するほど効果が期待できるため、「気のせいかも」と思う段階でも早めに医療機関を受診するようにしましょう。
AGAの相談ならクリニックフォアのオンライン診療を
AGAの遺伝的なリスクが気になる方には、クリニックフォアのオンライン診療がおすすめです。
クリニックフォアのオンライン診療には以下のメリットがあります。
- スマートフォンやパソコンがあれば、自宅やオフィスなどお好きな場所から医師の診療が受けられます
- 通院の必要がないため、忙しい方や医療機関の受診に抵抗がある方でも気軽に利用できます
- 初診からオンライン診療に対応しているため、初めてAGA治療を検討している方にも対応可能です
- 処方されたお薬は自宅まで配送可能です
遺伝的なリスクがある方では、早い段階から相談できる環境を持っておくことが大切です。
クリニックフォアでは、一人ひとりの症状に合わせた治療プランを用意しており、治療にかかる費用の目安は以下のとおりです。
| 項目 | 料金(税込) |
| 診察料 | 無料(お薬を処方した場合) |
| お薬代 | 1,760〜27,280円/月 ※標準的な費用 |
| 配送料 | 550円/回 |
※お薬の処方がない場合は診察料1,650円(税込)がかかります。
※保険適用外の自由診療です。
日本皮膚科学会のガイドラインで推奨されている、フィナステリドやデュタステリドなどの治療薬を取り扱っている点も特徴です。
お薬の飲み方や副作用について不安がある方も、医師に相談したうえで処方を受けられます。
まずはオンライン診療でお気軽にご相談ください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
※対面診療をご案内する場合があります。
よくある質問
AGAに関してよくある質問にお答えします。
遺伝との関連について気になる方は、ぜひ参考にしてください。
父親がAGAでなければ自分は発症しませんか?
父親がAGAでなくても、AGAを発症する可能性はあります。
AGAに関連する遺伝子の一部は、母親から受け継ぐX染色体上にも存在するため、母方の家系に薄毛の方がいる場合にはAGAの発症リスクがあります[1]。
AGAの遺伝が心配な場合は、抜け毛や髪の状態を日頃から確認し、変化を感じたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。
AGAは何歳から発症しますか?
AGAは思春期以降であればいつでも発症する可能性があります[1]。
20代から症状が現れる方もいれば、40代以降に気になり始める方もいるでしょう[1]。
発症時期には個人差があるため、遺伝的なリスクがある方は髪の変化を感じた時点で早めに医師へ相談することをおすすめします。
遺伝的なリスクがある場合、予防はできますか?
遺伝的な体質が原因となるAGAを、発症前に完全に防ぐことは困難とされています。
AGAの原因であるDHTに対する感受性は遺伝子で決まるため、セルフケアだけで防ぐことは難しいためです。
ただし、早期に医療機関で治療を開始することで、AGAの進行を抑えられる可能性があります[4]。
気になる変化を感じたら、早めに医師へ相談してみてください。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
市販の育毛剤でAGAは改善しますか?
市販の育毛剤だけでAGAを根本的に改善することは難しいとされています。
AGAはDHTというホルモンが原因で起こるため、日本皮膚科学会のガイドラインではフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなど効果が確認されたお薬での治療が推奨されています[1]。
AGAの進行を抑制したい場合は、医師の診断を受けて適切な治療法を受けることが大切です。
男性ホルモンが多いとAGAになりやすいですか?
男性ホルモン(テストステロン)の量が多いからといって、AGAになりやすいわけではありません。
AGAの発症を左右するのは男性ホルモンの量ではなく、毛乳頭のDHTに対する感受性だと考えられており、この感受性は主に遺伝的な素因によって決まります[1]。
一般的な筋トレなどの運動によって一時的にテストステロン値が上昇したとしても、それだけで直ちにAGAの発症リスクが高まるわけではないでしょう。
AGAの遺伝が気になったら早めに医師へ相談しよう
AGAの発症には遺伝が大きく関係しており、家族に薄毛の方がいる場合はリスクが高まる傾向にあります。
とくにDHTに対する感受性は遺伝的な素因に左右されるため、父方だけでなく母方の家系も確認しておくことが重要です。遺伝的な体質は自力で変えることができず、セルフケアだけでAGAの発症を完全に予防するのは困難とされています。
しかし、フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルなど、日本皮膚科学会のガイドラインで推奨されている治療薬によって進行を抑えられる可能性があります[1]。
抜け毛の増加や生え際・頭頂部の変化を感じたら、早めに医療機関を受診することが大切です。
AGAは早期に治療を開始するほど効果が期待できるため、「まだ大丈夫」と思う段階でも医師に相談してみてください。
※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
