2020.04.16

アビガンは新型コロナウイルスに効くの?クリニックフォアグループ医師が解説いたします。

安倍首相の会見でも名前が出たアビガンというお薬、新型コロナウイルスに対して有効かもしれないという話が話題になっています。
今回は、なぜアビガンが新型コロナウイルス に有効かもしれない、とされているのかを解説いたします。

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・新型インフルエンザなどのウイルスはどうやって増殖していくの?

既存のインフルエンザ薬のタミフルと、アビガンの作用の仕方の違いって?

なぜアビガンが有効だと考えられているの?

日本はアビガンを備蓄していた?

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新型インフルエンザなどのウイルスはどうやって増殖していくの?

アビガンは元々はインフルエンザのお薬として開発された薬ですが、アビガンの説明をする前に、まずインフルエンザなどのウイルスがどうやって増殖するのか、ということについて説明します。

新型インフルエンザのようなウイルスは、

  1. 細胞の中で増殖・複製する
  2. 細胞の膜にくっついて外に出る
  3. 正常な細胞に移る

ということを繰り返すことで、我々の体全体に広がっていきます。既存のインフルエンザのお薬は、このインフルエンザの増殖の流れを止めることによって、インフルエンザに対して効果を発揮しています。

既存のインフルエンザ薬のタミフルと、アビガンの作用の仕方の違いって?

みなさんもよくご存じだと思いますが、インフルエンザの薬として有名なタミフルというお薬があります。このタミフルという薬は、

  1. 細胞の中で増殖・複製する
  2.  細胞の膜にくっついて外に出る
  3. 正常な細胞に移る

のうち、②の複製されたウイルスが細胞の膜にくっついて放出される過程で必要な「ノイラミニターゼ」という酵素をブロックするお薬です。一方で、アビガンという薬は、①の細胞の中で複製・増殖する際の「RNAポリメラーゼ」をブロックするお薬です。RNAとは何かというと、ウイルスのカラダの設計図を構成する物質のことで、我々人間や地球上のほとんどの生物がカラダの設計図であるDNAという物質を持っていますが、これと似たものです。
ウイルスの場合、DNAではなく、RNAを設計図にしているものがあり (ヘルペスウイルスなどはDNAを設計図としています)、インフルエンザや新型コロナウイルスはRNAが設計図となっています。

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なぜアビガンが有効だと考えられているの?

では、本題のなぜアビガンが有効だと考えられているのか、について説明します。
新型コロナウイルスも、上記の①〜③のサイクルで、細胞の中に入って増殖して放出されて増えていきます。しかし、②の細胞の膜にくっついて外に出る放出のメカニズムは、新型コロナウイルスとインフルエンザで異なっているのでタミフルは効果がないと考えられます。一方で、①の細胞の中で増殖・複製するという部分は、インフルエンザと新型コロナウイルスで共通していて、ここをブロックするRNAポリメラーゼ阻害薬であるアビガンは、理論上は効いてもおかしくない、と考えられるのです。

日本はアビガンを備蓄していた?

しかし、アビガンは動物実験の段階で催奇形性 (妊婦に使うと、子供に奇形がうまれる可能性があるということ)の結果が出ており、安全性の高いタミフルに比べると注意しないといけないので、インフルエンザ薬としては使いづらい、ということはあります。だから、アビガンを開発した富士フィルムや日本国家は色々と検討した結果、アビガンを備蓄しておくことにしました。

「いつか、高病原性で毒性の高い、よりリスクの高いウイルスが出てきたとき」のことを、公衆衛生学や感染症学ではずっと恐れてきました。鳥インフルエンザのウイルスはみなさん聞かれたことがあると思います。今はまだ鳥同士でしか感染しないとしても、インフルエンザウイルスは常に変異を繰り返しているので、もし人にも感染するようになったら大ごとです。国家として、万が一そういったことが起きたときの対応策のために、タミフルだけでなくアビガンも備蓄することにしました。ウイルスが万が一変異したときのために、タミフルが効かなかったときのために、リスクは高い薬だけれども備蓄しておこうとしました。

新しいウイルスができて、一から可能性のある化合物をスクリーニングしていたら何年もかかりますが、アビガンは人に投与しても大丈夫というお墨付きがあるので、コロナウィルスに効くというお墨付きさえもらえれば、今の状況を劇的に変えるかもしれないのです。臨床試験の結果として、本当に効くんだとすれば、これを備蓄しておいた日本政府の世界への貢献度は非常に高いと思います。これは、日本の国民が胸を張っていいところだと思います。

一人の臨床医として良い結果が出ることを願っています。

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監修:クリニックフォア医師
更新日:4月16日

※本記事は、上記公開日時点での状況・情報・エビデンスをもとに記載しています。新型コロナウイルス感染症については、日々状況が変化し、また新しくわかることも多々ありますので、最新の情報は、直近の記事や情報をご参照くださいますようお願いいたします。