2020.05.25

新型コロナウイルスの症状として注目される血栓症とは?医師が解説します。

新型コロナウイルス感染症はまだ、症状や経過など明らかにされていない部分も多い感染症です。今までは呼吸器系の症状などに注目が集まっていましたが、最近では新型コロナウイルス感染症と血栓症の関係に注目が集まっています。

新型コロナウイルス感染症と血栓症の関係について詳しく解説していきます。

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1.新型コロナウイルス患者は血栓症を発症していた?

新型コロナウイルス感染症患者と血栓症の関係は日本で新型コロナウイルスが爆破的に流行を見せた3月頃からすでに世界では注目されていました。BBCニュースでは新型コロナウイルスに感染した患者のうち重症患者の約30%に血栓が見られていると記事で報じています。そのため、新型コロナウイルスによる呼吸器症状は、ウイルスそのものが肺を冒したことにいよって起こっているだけでなく、血栓が肺にとぶ肺血栓症も関係している可能性が高いことを指摘しています。これにより、厚生労働省も診療ガイドラインの一部を改訂しています。

そもそも、血栓とは何かについてご紹介します。血栓とは、さまざまな原因によって血管の中に血の塊である血栓ができてしまう病気のことを言います。血栓が生じてしまうと、血管に蓋をしてしまうため、血栓ができた先の組織への血流が途絶えてしまいます。そうすると栄養が届かなくなってしまうためその組織は破壊されたり、正常な機能を失ったりして人体及び生命へさまざまな影響を引き起こします。

血栓症が原因となって起こる疾患には脳梗塞やエコノミー症候群、心筋梗塞などがあります。血栓は主に脚の血管で形成されます。血栓症ができると、ふくらはぎや太ももに痛みや赤み、腫れ、突っ張る感じ、脚のだるさといった症状が出てきます。この脚で形成された血栓が各臓器に移動してしまうと症状が引き起こされます。脳に飛べば脳梗塞の症状が出てきますし、肺に飛べば息が苦しい、呼吸ができないなどエコノミー症候群(肺塞栓症)の症状が出現します。心臓に飛べば胸痛、胸が苦しいなど心筋梗塞の症状が出現します。

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2.新型コロナウイルス患者が血栓症を発症した原因とは?

血栓症が起きる原因は通常の場合でもさまざまあります。例えば、高脂血症と言い血液中に脂が溜まっておりいわゆる血液がどろどろな状態の方は血栓ができやすいとしています。脳梗塞などはこれが原因で引き起こされることが多いです。

水分摂取量が少ない場合にも血栓症が起こる場合があります。例えばエコノミー症候群では飛行機内という乾燥した環境に身を置くため血栓症のリスクが上がります。体を動かさず血流が悪いあるいは停滞した状態でも血栓症を引き起こすリスクは高くなります。デスクワークや長時間のフライトなど長時間座った状態で過ごしている場合、手術後、震災などによって建物の下敷きになり身動きが取れなくなるという時にも血栓ができてしまうので、注意が必要です。

また、女性ホルモン剤である低用量ピルにも血栓症を引き起こすリスクがあります。これは女性ホルモン剤には血液凝固因子産生亢進や抗凝固系に働くプロテインS産生を抑制する働きがあるためと考えられています。

このようにさまざまな原因がある中で、新型コロナウイルス患者が血栓症を発症する原因は何なのでしょうか。この原因について厚生労働省ではサイトカインストームや血管内皮障害などにより線溶亢進および線溶抑制されるためと考えています。これがどういったことなのかをわかりやすくご説明いたします。

新型コロナウイルス感染症に感染すると人の身体はウイルスが入ってきたことを知らせるためにサイトカインを分泌します。ウイルスの量が多ければこのサイトカインの量も増えていきます。このサイトカインが増えて多量になった状態を上記のサイトカインストームといいます。このサイトカインの量が増えてしまうとサイトカインが血液の凝固能に影響を及ぼし、普段よりも血液を固まりやすくしてしまいます。これが、血栓が作られる理由の1つとしています。また、新型コロナウイルスそのものが血管内を傷つけることで血管内皮障害が起こり、血栓を形成することが考えられています。

新型コロナウイルス感染症にかかった場合、軽症であっても血栓症ができるリスクはあるとしており重症患者においては、予防のためにヘパリンなどの薬剤を使用したにもかかわらず約20%の方が血栓症を発症したというデータもあります。

新型コロナウイルス感染症による血栓症のメカニズムは確固たるメカニズムはまだ分かっておらず、これはあくまで現時点で分かっていることというようになります。もしも今後新たにメカニズム等が解明されてきましたらこちらの記事に適宜情報を追加させていただきます。

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3.テレワーク・リモートワークで座り続ける生活は血栓症に注意?

新型コロナウイルス感染症の蔓延により、多くの企業がテレワーク・リモートワークを導入することとなりました。実は、新型コロナウイルス感染症にかかっていなくてもテレワーク・リモートワークも血栓症を引き起こすリスクがあるのです。

テレワーク・リモートワークに伴い、デスクワークの時間が増えると、座位という同一姿勢でパソコンに向かう時間が増えていきます。下肢の血流はそもそも重力によって心臓の方へあがってきにくいものですが、脚を動かすことによってふくらはぎや太ももの筋肉がポンプのように下半身の血管を圧迫してくれるため、心臓へ血液が向かっていけるようになっています。ですが、下半身を動かさなければこのポンプの機能がなくなるため、血液が心臓の方へ押し上げられずに停滞してしまい、血栓ができやすくなってしまうのです。

そのため、予防としては2~3時間に1回は足を動かしましょう。足首の曲げ伸ばしをするとふくらはぎの筋肉が収縮するため、ポンプの役割をしてくれます。また適宜ふくらはぎをさすったりもんだりとマッサージをすることも効果的です。リモートワーク中でも服装の指定がある企業もあるかもしれませんが、なるべく脚を締め付けないゆったりとした服装でお仕事をされることをおすすめします。また、普段の勤務以上にこまめに水分を摂取するようにしましょう。

もしも、ふくらはぎが痛い、赤みを帯びているなど血栓症と思わしき症状が出た場合には医療機関で検査をしなければ、血栓症ができているかどうかはわかりません。また、血栓症ができている状態で長距離の歩行など体を動かすと、血栓が他の臓器に飛んでしまう可能性があります。

血栓症と思わしき症状が出現しましたら医療機関へ連絡し、医師へ相談されることをおすすめします。

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公開日:5月25日

監修:クリニックフォアグループ医師

参考文献

一般社団法人日本呼吸器学会 https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=152

一般社団法人日本血栓止血学会 http://www.jsth.org/wordpress/wp-content/uploads/2015/05/%E8%A1%80%E6%A0%93%E7%97%87%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF.pdf

日本医事新報https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=7710

新型コロナウイルス感染症診療の手引き https://www.mhlw.go.jp/content/000631552.pdf