COLD

風邪の診断

「かぜ」をひいてしまった、ということは皆さんあると思いますが、「普段の仕事がはかどらない」、「上司から病院行って調べてもらえと言われた」など、いろいろな方がクリニックを受診されます。
医師は「かぜ」という病気を色々な角度からみています。

「1」どういう症状がメインなのか? (鼻水、咳、喉の痛み、関節痛、頭痛、下痢など)
「2」ウィルス性っぽいか、細菌性っぽいか?
「3」 重いか、軽いか?
(それぞれの患者さんの免疫力の見立て;基礎疾患によって変わります)

こうみると、色々な病気が「かぜ」という言葉に含まれていると想像できます。基本的に軽い「かぜ」であれば、薬を使わずとも、ご自身の免疫力で治ることがほとんどですので、十分な休養で治る可能性が高いです。(とはいえ、人にうつす可能性もありますので職場とよく相談しましょう)。
「すぐ治したいんです」という方もいますが、残念ながら、かぜの特効薬はございません。風邪をすぐ必ず治せるクスリがあればノーベル賞ものだと言われております。

風邪に効果的な薬について

基本は対症療法と言って、症状を軽くするお薬が中心になります。
つまり、解熱剤で熱を下げたからって根本的にウィルスなどの原因がなくならなければまた熱は上がってくるものです。残念ですが、体からの「休めサイン」だと思ってちゃんと休んでいただくことをおすすめします。
また、漢方を使う場合もあります。薬の希望は、主治医と相談しましょう。

このような症状の際には要注意

ただし、重い「かぜ」は注意が必要です。下記のような特徴がある場合は、重症化のリスクがあります。
・38度以上の高熱が3日以上続く
・水分もとれないくらいぐったりする
・呼吸が苦しい、頭痛がひどい、つばも飲み込めないくらい喉が痛い、意識がおかしいなど症状が重い
・症状がずっと続いて治らない(例:1ヶ月咳が止まらない)
・免疫力が下がる病気、もしくは免疫力が下がる薬を飲んでいる(例:糖尿病、自己免疫の病気、肝臓腎臓が悪い、ステロイドの薬を飲んでいる)
・呼吸器の病気を持っている(例:喘息、肺気腫、間質性肺炎など)

これらの症状があれば、早めに病院を受診してください。

風邪を引いていて無理をして、また別の病原菌をもらったり、こじらせたりする方もいらっしゃいます。風邪の後につらい咳が長引くこともしばしば起こります。症状が辛い時は、クリニックを受診してください。また、普段からコンディション管理を徹底し、風邪を引かないような体調管理を心がけましょう。

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